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知事記者会見録・令和4年1月4日実施分

ページ番号:0100568 更新日:2022年1月6日更新

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日時 令和4年(2022年)1月4日(火曜日)
11時00分~11時44分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

知事

 皆さま、明けましておめでとうございます。今年1年が、報道関係の皆さま方にとりましても、実りの多い年となりますことを心から願っております。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど、公務始めに当たっての訓示を庁内に動画で配信をいたしました。職員に対しましては、まず、昨年の公職選挙法違反の問題を踏まえ、私が宣言をしました「選挙を巡る組織的な勧誘は今後一切なくすこと」、そして「外部から依頼があってもすべて断ること」、この2点と綱紀の保持を徹底し、私と共に県政に対する信頼の回復に全力を尽くすよう、重ねて指示をいたしました。
 また、引き続き、県民の皆さまの命と健康、これをコロナから守り抜き、そして地域経済を確かな回復軌道に乗せていく、そして、さまざまな社会変革の動きにしっかりと対応して、「3つの維新」をさらに進化させていく、このことを念頭に置いて、諸課題の克服に取り組むよう指示をいたしました。
 さらに、県政推進に当たり対応していくべき3点につきまして伝えたところです。
 1点目は、感染症への対応と経済活性化についてです。
 現在、感染力が非常に強いとされるオミクロン株が世界中で急速に拡大をしつつあり、県内でも、年末から岩国市で感染者数が急激に伸びています。今後、さらなる感染拡大から何としても県民の命と健康を守り抜くために、先手、先手で対策を講じていく、このことを改めて指示をいたしました。
 また、経済の回復と活性化に向けては、県民・事業者が今何を求めているかを的確に把握をし、対策に反映させるとともに、本県の新たな未来に向けた発展的な再生を目指していく、こうした視点で業務に当たるよう指示をいたしました。
 2点目は、デジタル化の加速についてです。
 本県では、昨年から、全国に先駆けて「やまぐちデジタル改革」に取り組んでおり、現在、県政各分野において、デジタル技術の活用と実装が着実に前へ進んでいます。
 今後は、この歩みを一層加速させ、県づくりの取り組みをより効果的・実効的なものにしていくとともに、その成果を人口減少の克服につなげていきたいと考えています。職員には、課題の解決や目標達成のためにデジタルをいかに使うか、この発想とアイデアこそが重要であり、積極果敢に挑戦を重ねてほしい旨を伝えました。
 3点目は、危機管理の徹底についてです。
 近年、自然災害は年を追うごとに頻発化・激甚化の傾向を強めています。この1カ月の間にも、山梨や和歌山、そして鹿児島で震度5クラスの地震が相次いで発生しています。本県でも、いつ何時、災害が発生してもおかしくない状況にあります。どのような災害や危機事象が起こっても、迅速かつ的確に対応できるよう、日頃から必要な情報収集に努め、危機管理を徹底することを改めて指示したところです。
 県としては、コロナから県民の命と健康を守り抜き、傷んだ社会経済を発展的に再生させていく、そして、デジタル技術の活用等により、安心で希望と活力に満ちた山口県の未来を切り拓いて、人口減少に何としても歯止めをかけていく、このことに全力を挙げて取り組んでいく1年にしたいと考えております。
 次に、「ぶちエコアプリ」の配信の開始についてです。お手元の資料でも配布をしておりますが、モニターの画面をご覧いただきたいと思います。
 県では、このたび、県民一人一人のエコなライフスタイルへの行動変容を促すスマートフォンアプリ「ぶちエコアプリ」を制作し、本日から配信を行います。このアプリは、電気やガスなどの使用量を入力するエコ記録でありまして、家庭からのCO2排出量を知って、日常生活の中のエコな取り組みに関するクイズなどで学んで、エコスポットでエコ行動を実践すると、アプリ内で「ぶちエコポイント」が貯まる仕組みとなっております。また、一定のポイントごとに景品が当たる抽選に参加できるようになっておりまして、楽しみながら継続的に使っていただけるものとなっています。
 また、本日から3月6日までは、イズミ、コープやまぐち、フジ、マルキュウのスーパー4社と連携をし、店舗で使えるポイントや商品券などが当たるキャンペーンを開催します。キャンペーン期間中には、取得できるポイント数を増量していますので、ぜひ、この機会にアプリをダウンロードしていただいて、生活の中でエコを実践していただきたいと思います。
 さらには、「ぶちエコスタジアム」という環境配慮の取り組みを進めるレノファ山口FCとも連携したキャンペーンも予定しています。2月のホームゲーム開幕戦を皮切りに、試合会場をエコスポットに指定しますので、レノファの応援とともに、スタジアムのごみ拾いなどのエコ行動にも取り組んでいただけたればと思います。
 また、このたびのアプリ配信の開始と合わせまして、環境やエコについて情報発信や啓発活動を行う新たなマスコットキャラクターを作成しました。本日から2月28日まで、アプリ内でキャラクター名を募集しますので、たくさんの皆さまのご応募をお待ちしています。
 県としては、県民一人一人が環境問題に関心を持ち、環境負荷低減に向けた実践行動につなげていくことが重要と考えていますので、皆さんのライフスタイルの中にエコが根付くよう、このアプリやマスコットキャラクターを通じて、積極的な情報発信を行ってまいります。
 次に、「子育てAIコンシェルジュ」の実証試験の開始についてご説明いたします。
 まず、「子育てAIコンシェルジュ」の概要ですが、安心して妊娠・出産・子育てができる環境を整備するため、スマホとLINEを活用し、県民からの妊娠・出産・子育てに関する問い合わせに24時間365日対応するAIチャットボットと、母子手帳アプリ「母子モ」を組み合わせることにより、一貫した伴走型の支援を実施するものです。今年4月からの運用開始に向けて、システムの構築を進めているところでありまして、AIの性能を高めるとともに、システムの課題や利用者のニーズ等を把握するため、実証試験を1月から開始をいたします。実証試験は、1月17日から3月4日まで行うこととしております。妊婦がいらっしゃるご家庭や子育て中のご家庭など、多くの皆さまにご参加をいただきたいと考えております。
 現在、システム構築中でありますので、スマートフォンの画面でのイメージでご説明をいたします。相談や問い合わせには、LINEのチャット機能を利用します。LINE上で相談を入力しますと、AIチャットボットがその内容を判断して、最適な回答を案内します。チャットボットとは、チャットとロボットを組み合わせた言葉でありまして、AIを活用した「自動会話プログラム」のことです。
 例えば、3歳児健診がいつあるのか知りたいということ、子どもが夜中に発熱したので今から受診できる病院が知りたいですとか、子どもの看病が必要だけど仕事を休めないので、預かってくれるところが知りたいなどのことを、LINEで相談すれば、事前に県と市町で作成しました回答の中から、最適な回答、また情報を得ることができる、そういった仕組みになっています。
 また、得たい情報には簡単にアクセスすることができるよう、画面の下には、さまざまなリッチメニューを用意しています。例えば、「お出かけ」のメニューを選択をいたしますと、図書館ですとか、児童館、地域子育ての支援拠点などの子育て関連施設ですとか、料金割引などのサービスが受けられる「やまぐち子育て応援パスポート協賛事業所」の情報を得ることができ、さらに、その場所までの経路も分かるようになっています。また、「医療・救急」のメニューを選択いたしますと、「やまぐち医療情報ネット」や「こどもの救急」などにすぐにつながって、必要な情報を速やかに入手することができます。
 さらに、県内市町での導入が進んでいて、県も子育て情報等の配信を行っている母子手帳アプリ「母子モ」との接続も簡単にできるなど、子育て家庭の皆さまには、大変便利に使っていただけると思います。
 こちらは、参考までに、LINEで相談した場合の二つの例をお示ししております。一連の流れとしては、相談者とAIチャットボットによる会話、それからAIによる回答、相談者による問題解決の確認というふうになっております。
 実証試験を行うに当たりまして、多くの皆さまに「お友だち登録」をして、利用していただきたいと考えております。三つの「お友だち登録キャンペーン」を行います。三つのキャンペーンとも、「お友だち登録」してからの参加となります。
 まず一つ目は、「モニターキャンペーン」です。「子育てAIコンシェルジュ」を一定期間利用して、アンケートに回答された方に、電子ギフトを先着3千人の方にプレゼントします。二つ目は、「愛称募集」です。「子育てAIコンシェルジュ」を県民の皆さまに愛着をもって利用していただけるよう、親しみやすい、山口県オリジナルの愛称を募集します。三つ目は、「ぬりえコンテスト」です。小学生以下の子どもを対象とした「ちょるる」のぬりえを募集します。詳細については、現在、準備中ですので、後日発表いたします。
 実証試験中に、多くの皆さまに利用していただくことによって、AIの性能が高まるとともに、システムの課題等を把握して、解消することができ、4月から、より改善されたシステムで運用開始していくことにつながっていきます。ぜひ多くの方に「お友だち登録」をしていただき、さまざまな機能を体験していただきたいと思いますし、周りの方にもお勧めしていただければと思っております。
 私からは以上です。

NHK

 新型コロナについてお尋ねしたいんですが、今、全国的に感染が拡大しておると思います。山口県もですね、昨日56人という大きな数字だったと思うんですけれども、県内は第6波に入ったというご認識でしょうか。

知事

 感染者の数自体は、非常に増えてきております。ただ、今起きてるのは、県内全域で広く感染が広がっているというよりは、むしろ岩国にある程度限られた中で感染が広がっております。ここを早急に封じ込めをしていかなければいけないと思っております。
 具体的には、今日、また午後に、対策本部会議(「山口県新型コロナウイルス感染症対策本部」本部員会議)を開いて、現在の感染状況だったり、今後の対策について協議をしますので、またそこでもその話になりますけれども、現時点でも申し上げておきますと、この現在の感染を抑えるためにですね、PCR検査、これについては市民の方対象に、不安を抱えている方、ぜひ積極的に受けていただきたいと思っております。12月30日から昨日までだったものを、1週間延ばして行うことにしておりますので、とにかく早く見つけて、早く確実に封じ込めると、これによって広げていかないということが今は大変重要でありますので、われわれの調査もしっかり行っていきますけれども、そうした中で、市民の方々にも、ぜひ不安のある方は特に、積極的に検査を受けていただいて、とにかく早めに見つけて、早めに封じ込めるということをしていかないと、感染力が非常に強いオミクロン株の拡大が大変懸念されますので、これを全力を挙げてやっていかなければいけないところだと思っています。
 ですので、感染状況としては、県全体でどんどん感染が増えているということではありませんが、なので第6波が来たと言うにはですね、今、非常に限定された地域のことですので、県全体についての評価ということは、そこを結びつけるべきではないとは、今、思っておりますけれども。ただ、いずれにしてもこれから、年末年始の動きがありですね、さらに感染が拡大していくということも懸念をされます。全国的に、全体的に増えてきておりますので、人の動きとともに感染拡大することが懸念されますので、県民の皆さまには、ぜひ、今まで以上に感染予防の意識を心掛けていただきたいと思いますし、われわれも体制を、特に、警戒感をしっかり強めて拡大しないように万全の対応を取っていきたいと考えております。

NHK

 つまり、年末年始の人の活発な動きによって、この年明けのこれからの直近に第6波が来ることが懸念されるということですね。

知事

 そうですね。それは懸念されると思っております。これまでも、年末年始なり、お盆休みなり、ゴールデンウイークというところを越えたところで波がやってきているということを、われわれは経験してきております。今回、年末年始に入る前に感染はかなり低い状況でしたので、同じように起きるかどうかというのは分かりませんけれども、ただ、この年末年始にかけて発表されておりますように、都市部中心に感染が拡大をしてきておりますので、そのリスクが高まっているのは明らかであろうと思っております。ここから、特に警戒をしていかなければ、強めていかなければいけない時期に入ってきていると考えています。

NHK

 分かりました。そして、昨日が感染者数が56人の発表ということで、本日の発表の見通しなんですけれども、この56人を上回りそうでしょうか。今現在で。

知事

 今、整理をしておりますので、また、後の会議(対策本部会議)のときには明らかになるかと思いますけれども、減る状況ではなくて増えていく、今、調査をしておりますけれども、また、今日も増える状況になるんじゃないかと思います。

NHK

 それは56(人)を上回っていくだろうということですか。

知事

 そうですね。そういう今の段階では、そういったような数字になるだろうというふうに考えています。

NHK

 分かりました。そして、午後の対策本部会議なんですけれども、主な議題といいますか、何かやはり具体的に今後の対策を決めていくということになりそうですか。

知事

 そうですね。これはですね、まず現状の情報共有ですね。われわれが今直面している状況についての、庁内での共有というのがまず一つです。これからの対策は、既に、例えば病院ですとか福祉施設については、対策について、注意喚起もしたところでありますけれども、それぞれの所管において取り組むべきことがありますので、そうしたことについて共有するということと、決定するということだと思います。今、現時点、昨日の段階で各部局に指示をし、必要な対応について検討するようにということを流しておりますので、それを対策会議の場で、また集約をして、方針を決めていくということになると思います。

NHK

 分かりました。そして最後に副知事の後任人事についてお尋ねなんですけれども、早急に後任を決めたいということで、昨年末もおっしゃられてたと思うんですが、今のところ、知事選も控えられていますけれども、今、知事選の告示前にですね、県議会の臨時会を開いて決められるお考えなのか、もしくは知事選後にですね、新しい任期で当選した知事が2月定例会で諮ることになるのか、今、現状のスケジュール感ではどちらでしょうか。

知事

 そうですね。山口県の場合は副知事は1人ですので、副知事が辞めたということは、副知事はいないという状態ですから、こうした状態は早急に解消というか、きちんと速やかに選任しなければいけないというふうに思っております。今後の進め方については、今、まさに調整中でありますので、それ以上のことは申し上げられませんけれども、私の認識としては、できるだけ早く、新しい副知事を選任するということが、今まさにコロナも増えてきておりますけれども、大変重要なことだと思っています。

NHK

 分かりました。ありがとうございました。

読売新聞

 先ほどのお話にもありましたけれども、今日の年頭の職員の皆さんへの訓示の中で、公選法(公職選挙法)違反のことについては触れられたということですけれども、具体的にどういった内容についてお話しになられたのか、詳しく教えていただけますでしょうか。

知事

 先ほど言いましたようにですね、昨年ありました公選法違反の問題を踏まえて、私としては二つの宣言をしたわけですね。「選挙を巡る組織的な勧誘は今後一切なくす」ということ、それから「外部から依頼があっても全て断る」ということですね。このことを組織として徹底をしていく必要がありますので、そのことを申し上げ、そして、これによって失われた信頼を回復することに全力を挙げていこうということを話をしました。

読売新聞

 12月の28日の記者会見で、その日に調査チームを発足させたということを、記者会見で発表していただきましたけれども、その後すぐ、年末の休みに入って時間がたってないので恐縮ですけれども、何か、進展、調査チームの動きとして進んだこと等がありましたら教えていただけますでしょうか。

知事

 それはまさにこれからですね、やっているところでありますので、中(県庁内)の調査をしていくということ、中でアンケート調査等やっていく必要がまずありますけれども、そうしたことを進めていきたいと思っておりますが、これは今日以降速やかに始めていきたいと思っております。

読売新聞

 今年は知事選もありますし、夏には、まさに国政選挙、参院選が控えていますけれども、改めまして、一つの宣言された知事の宣言通りにですね、勧誘をなくすことと、外部の依頼を断るということについての、改めて決意を、年頭に当たって、ちょっと教えて、もう一度教えていただけますでしょうか。

知事

 はい。そうですね。公選法違反ということで副知事が辞任をするという事態になりました。このことを、われわれは非常に重たく受け止めなければいけないと思っておりますし、これによって失われた信頼をしっかりと回復していかなければいけないと思っております。そのためには、こうしたことが二度と起きないように、全庁を挙げて対応していくということが重要です。
 先ほどから2点申し上げておりますけれども、今後、「選挙を巡る組織的な勧誘、これは一切なくす」ということ。それから、「仮に外部から依頼があっても全て断る」ということを、上から下までしっかりと徹底をしていくということをしていかなければいけません。そのために、今後、調査等もしっかりと行いながら、そうした実行性のある取り組みを行っていくということに、全力を挙げてまいりたいと思います。

読売新聞

 ありがとうございました。

朝日新聞

 まず、コロナの件についてなんですけれども、昨日も米軍の方から感染の拡大があったという見方を示されましたけれども、先日、知事がですね、県として、基地の方に、岩国市と一緒に要請をされたというお話がありましたけれども、その後、基地の方で、こうした対応があったですとか、何か進展があれば教えてください。

知事

 私自身も、ルイス司令官(米海兵隊岩国航空基地司令官)と直接お話をしまして、基地内での感染防止対策の徹底ですとか、PCR検査等の徹底、そうしたことを要請しましたし、また基地外においてもですね、内外ともにマスクの着用ですとか、感染防止対策をしっかりと徹底してもらうということもお願いをしたところです。ルイス司令官の方からは、今起きている感染拡大をとにかく全力で抑えていくと、よく連携もし、しっかりと抑え込んでいきたいという話がありましたので、よく連携をして抑えていこうというところは共有できていると思っております。
 要請に対しては、事務レベルでもそういった形で、しっかりと踏まえて対応するということもありましたけれども、具体的なアクションとしては、一つは、夜10時以降の基地外の施設の利用はしないということを、12月29日から行うということになっております。もちろん基地の中でも、しっかりとした対策をされていることだと思いますけれども、そういう対応されているところであります。引き続き、われわれとしては、基地の中の感染もしっかりと抑えていただかなければいけませんし、基地の外において感染を広げる行動、これは厳に慎んでいただかなければいけないと思っておりますので、そのことを強く訴えていきたいと思います。

朝日新聞

 (午後)10時以降の利用はしないということですけれども、10時前でも、飲食店とかを利用した場合に、往来があって、そこから広がっていくという可能性とかもありますけれども、そこについては県からはやめるようには言わないんですか。

知事

 そうですね。行動そのものについては、実際に、現実に基地内、基地の外に住んで基地に通うというのが、かなり割合的にも、2割以上ぐらいいらっしゃるということですので、その出入りについてコントロールするというのは、なかなか難しい面があるだろうと思っておりますけれども、一方で、今言った、10時以降については使わないということと、それから、われわれとしても、とにかく対策ですよね、行動する時に感染を広げない対策、このことをぜひ徹底していただきたい。マスクの着用ですとか、大声で話さないとか、そういったことは基本的な対策としてしっかりやってもらわなければいけないと思っていますので、そのことはしっかり伝えていくことにしています。

朝日新聞

 この点は、同じような基地がある沖縄県では、玉城知事が、米軍側のその対応を強く非難したといったことがありましたけれども、山口県としては、岩国基地の方に対して、これまでの感染対策とかに対して、強い懸念を示したり、強く改めてほしいというような言葉を伝えたっていうことはありますでしょうか。

知事

 これまでですね、先ほどから言っております通り、基地内での感染防止対策、このことの徹底ですとか、検査ですとか、隔離措置の徹底、そうしたことは重ねて伝えてきているところでありますし、あとは情報提供、ちょっと先ほどもお話ししました情報提供ですよね、感染者についての情報をしっかりともらって、こちらの方で、そこから感染が広がらないように抑えていくということも、この情報連携も非常に重要ですので、そのことも、これまでも伝えてますし、ルイス司令官にも私も伝えております。

朝日新聞

 あと、オミクロン株かどうかを判定する検査ができる体制を整えてほしいというお話もされたと思いますが、その点、進展はいかがでしょうか。

知事

 それはですね、これはルイス司令官にも言いました。そのオミクロン株の検査をできるようにしてほしいという話をしておりますが、これは私も分かってのことですけれども、これは米軍全体の方針の話ですので、岩国基地で決められる話ではない、そもそもそういう設備もないということでした。もちろんそれは分かっているので、われわれとしては、直接防衛大臣にもお伝えしましたけれども、具体的には、全国知事会としても、その意見を集約して、米軍基地、これは岩国に限らず沖縄とか全部含め、基地内でオミクロン株の検査、きちんとゲノム解析をするようにしてほしいと、そして、それで分かったことについて速やかに情報提供してほしいということを強く申し入れることにしております。これは年末の全国知事会がまとめたコロナ対策についても、知事会としての意見の中にもしっかり盛り込まれて、関係大臣にも伝えられておりますので、ぜひ国の方でも、しっかりそれを米側に求めていただきたいと思います。

朝日新聞

 米軍の方からその端を発して、現状岩国市では感染が拡大していてですね、今後も拡大していくことが予想されるというお話がありましたけれども、この点、初動対応と言いますか、感染が広がらないように、もっと早くから対策を講じるべきではなかったかっていう声も聞かれるわけですけれども、知事としては、今回の岩国での初動対応というのは十分だったとお考えでしょうか。

知事

 そうですね。感染が分かってから対応するということに当然なるんですね。分からない前にということなると、全部行動を抑えなければいけないというふうになりますけれども、これまでの感染の落ち着いている状況からすると、やはり感染が拡大していない、非常に危険が増えていない状況においては、しっかりと社会経済活動はできるだけ支障がないようにしていくということも、一方で考えていかなければいけないと思います。そういう中で、感染が分かってからは、速やかに、われわれも調査を行い、またPCR検査も、年末にすぐに、市中感染が確認されたところで、12月29日が仕事納めの翌日で、その日に会見をしましたけれども、翌日(12月30日)からPCR検査を行い、多くの市民の方々にも呼び掛けて、検査を受けてもらっております。それはまだ今も継続をして、1週間延ばしてやろうということでありますし、保健所の方にも、しっかりと応援体制もとりながら、対応しているところでありますので、全力を挙げて取り組んでいるというところです。

朝日新聞

 お話変わりまして、公選法違反の、先ほどから出ているお話ですけれども、県として行っていくその検証に当たって、知事、この間もおっしゃってましたけれども、場合によっては処分も辞さないというお話を、ちらっとされていたふうに記憶しているんですけれども、今回の県の調査に合わせての処分というのは、どういったものが考えられるんでしょう。

知事

 それは調査をしてからの話ですので、現時点で何か予断を持って、お話をすることは控えたいと思います。

朝日新聞

 あとですね、細かいお話になってしまうんですけれども、今回の公選法違反の、県警の大規模の聴取っていうのが始まったと、そのタイミングで、知事は今回のその聴取について、小松さん、前副知事からお話を聞いて初めて知ったというふうにおっしゃってましたけれども、通常こういった場合というのは、県警の方から知事の方にお話があるものではないかと思うんですけれども、そうではなかったんでしょうか。

知事

 そこの中の話については、コメントは控えたいと思いますけれども、私として知ったのは、先ほど言いましたように、小松さんから、そういった事情聴取が行われているというのを聞いたのが最初であることは間違いないです。

朝日新聞

 これまでの知事選とかでも、同様の状況があったかどうかということで、知事も繰り返し否定されてきているお話ではあるんですけれども、改めてお伺いしますけれども、今回の知事選とか、前回もそうですけれども、その知事選に関して、県の職員が、その選挙の活動とか、その選挙に関して何らかの関わりを持っているということは、あるのかどうかお尋ねします。

知事

 まず今回の調査チームの中で、今回の件についての確認をしますけれども、前の会見でも言いましたが、この過去のことについても、聞き取りの中で把握をしていくということにしておりますので、その中で確認をしていくということだろうと思います。

朝日新聞

 現時点では何も把握はされてないということですか。

知事

 いずれにしても調査の中で、職員から聞き取って、その過去のことについて、これは知事選に限らず、他のさまざまな選挙についてのことについて確認をするということを、併せてやっていきたいと思います。

朝日新聞

 私が聞いている話では、知事選に関して、村岡知事のリーフレットですか、このリーフレットの作成に県職員が関わっているっていうお話を聞いているんですけれども、これは本当なんでしょうか。

知事

 それは、私は承知をしてないですね。

朝日新聞

 このリーフレット、では、このリーフレットを誰が作っているかとかというのは承知されていますか。

知事

 リーフレット、もちろんそれは私も、今回では印刷業者と話をして作っているということですね。私自身も見ていますし、見ながら作っているということですね。

朝日新聞

 印刷業者とかではなく、その中身についてですけど。

知事

 中身自体は私が見てですね、作って渡しているということです。

山口新聞

 今年の年末年始、短かかった上に、コロナ対策もあって大変じゃなかったかと思うんですけれども、選挙活動は具体的にどうされたんでしょうか。ご自身の。

知事

 それはこれから、これからというか、今考えているところです。当然、コロナ対策もしながら、しかし一方で、4年に1度の選挙ですので、できるだけ県民の皆さまに、私の考えも述べたいですし、またいろんなお話も、いろんな地域、地域で聞けることもありますので、そうした機会はとても大切な機会だと思っております。一方でコロナがまた増えてきている状況もありますので、そうしたところ、どうバランスを取るかということを考えながらやっていかなければいけないと思っています。

山口新聞

 この休みの間は、特に、何と言うか、動きがなかったということですか。

知事

 特に動きはないですね。はい。

山口新聞

 分かりました。

KRY(山口放送)

 先ほど、知事の訓示の中で、選挙違反とコロナ等の話があったと思いますが、改めて年始に当たって、今年このような県になればいいなとか、将来的な思いみたいなものをお願いします。

知事

 そうですね。コロナが急にこのところ増えてきて大変心配しておりますけれども、ワクチンの接種も3回目も迅速に行って、われわれとしてもしっかり感染を抑えて、何とかコロナを乗り越える年に今年こそはしたいなというふうに思います。それによって、まず県民の皆さまに安心して生活が送れるような山口県を早く取り戻したいと思っておりますし、一方で、この間傷んだ経済、社会、大変いろんな分野に影響が大きく生じております。この傷んでいる部分をしっかりと回復をさせなければいけませんし、将来に向けて希望が持てるように、伸ばしていくということもやっていかなければいけないと思っております。単に元に戻すということではなくて、やはり次に向けて、新しい時代に向かって変えていかなければいけないところも多くあると思います。
 デジタル化ですとか、そうしたところは一つキーワードになると思っておりますけれども、これまでにない形で、課題を解決したり、新しい価値を生み出していく、それによって地域を元気にしていくということにつなげていけるんではないかと思っております。そうしたことを一つ一つ形作っていければと思っておりますので、コロナ対策をしながら、経済を単に再生するんじゃなくて発展的に再生させていく、そうした形を強く志向して取り組みを進めていきたいと思っております。

KRY(山口放送)

 先ほどあった、デジタル化と人口減少の歯止めというのをもう少し、イメージしているものがあれば、お願いしたいんですけれども。

知事

 そうですね。一つは行政分野においては、今言ったAIチャットボットもそうですけれども、やはりいろんなことにきめ細かく対応していって、寄り添ったサービスができるということですね。やっぱりいろんな今、現代の世の中で課題を抱えている、特に子育て世帯ですとか、妊婦さんですとか、いろんな不安とかあるところに、デジタルによって、より寄り添うことができるわけです。きめ細かな相談にも応じて、きめ細かなサポートをする、いろんな欲しい情報が自分とこに求めなくてもおのずと入ってくるですとか、そうしたことが実現できていくだろうと思いますし、また、例えば医療の件で言えば、今、へき地の医療について5Gを使ったサポートを行っています。
 これは、全国初めてアノテーション機能という、山口県に当てはめて言いますと、県立総合医療センターの方と、それから(岩国市立)美和病院をつないでやっておりますけれども、県総(県立総合医療センター)のお医者さん、専門のお医者さんがそばにいるかのような形でサポートできるような形が5Gを使って実現できるわけですよね。だんだん過疎ですとか、人口減少等によって条件が厳しい地域が増えていきますけれども、医療資源が限られている中で、しかし、充実した医療を受けることができるということも、そうした技術によって可能になってくるわけですね。
 そういう一つは、県民の皆さんの安心に、より高いレベルの安心を提供するができるだろうということ。それから、またいろいろなインフラが整ってきますと、何も東京でなくても山口でビジネスをするですとか、一生を送るとか、そういったところが、よりやりやすくなるわけですね。現実に、東京から地方への人の流れというのが、このコロナによって増えてきておりますし、われわれもテレワークですとか、あるいはワーケーションという拠点も整備をしましたが、そうしたことを通じて、山口で暮らしていくということを、もっとこう引っ張って、どんどん引っ張ってこられるだろうと思っておりますので、人のライフスタイル、それからもう価値感自体も大きく変わりつつありますから、そういう中で、都市にない、都市と同じような利便性を保ちながら、かつ地方の魅力を楽しめると、そういう時代が来るんだろうと思っておりますし、それを手繰り寄せていかなければいけないと思っております。そういった意味では、人を呼びそれによって地域も活性化するということもつなげていけるだろうと思いますし、企業の誘致等においてもプラスの面があるだろうと思いますから、これは積極的に今後もやっていきたいと思っております。

KRY(山口放送)

 分かりました。あと、ちょっと話変わりますけど、来年、G7サミットが開かれて、今年中に開催地等、あと閣僚会合等の場所が決まるとは思うんですけど、これについて、まず、山口県としてはどのような思いなのかっていうことを教えてください。

知事

 これは、まず経緯として、(昨年の)10月に国から都道府県、政令市に対しまして、開催候補地に関する希望調査がありまして、県として市町の意向も聞きましたところ、山口市の方から要望がありまして、市と共に誘致に取り組むことにしました。具体的には、12月20日に国へ関係書類を提出をして、エントリーをしたということです。
 具体的には、G7サミット、いろんな関係閣僚会合がありますけれども、その中で、特に、県と山口市が積極的に取り組んでいるデジタル化ですとか、あるいはスマートシティ、そうした推進にも資するように、情報関連大臣会合の誘致を目指す考えでおります。開催候補地は湯田温泉エリアと、それから新山口エリアで機能分担してやるという方法を考えております。これ今、調査出したばかりでありますので、これから国とのやりとりを本格的にしていくということになりますけれども、スケジュール的には、来年[今年]6月のG7サミットがドイツで開催されます。そこで発表されるまでの間、このやりとりを続けていくということを想定しております。しっかりと誘致活動を行って、何とか誘致を実現していきたいと思っています。

KRY(山口放送)

 すみません。その情報通信[関連]大臣会合というのは、いわゆるいろんな分野がある中でのその一つの分野を誘致したいということでよろしいですか。

知事

 そうですね。さまざまな閣僚会合がありますので、われわれとしては情報関連大臣会合、この誘致を目指していくということを据えて要望活動を行っているということです。

KRY(山口放送)

 来年[今年]6月までに、何か具体的に会合を持ったり、そういうものは特にないわけですか。

知事

 要望とかですか。

KRY(山口放送)

 会合みたいな、いわゆる地域、山口県と山口市が、例えば、どこか商工会議所と一緒になって誘致を表明とか、そういうのは。

知事

 そうですね。ちょっとそこは状況を見ながら、実現をするということがまず当面の目標ですから、それに向けてよく連携をして、国の方に要望活動をしっかり行っていきたいと思います。今、いつ何をするというスケジュールとかあるわけじゃないですけれども、状況見てしっかり行っていきたいと思います。

KRY(山口放送)

 やっぱり、その情報の会合っていうのは、やっぱりデジタルというのが一番やっぱり知事の中で思いが強いということなんでしょうか。

知事

 そうですね。デジタル、これからの未来を大きく変える可能性がありますし、われわれもそうですし、山口市の方も力を入れてやっております。それから、スマートシティとか、実際の街づくりにおいても、そういったデジタルに関連して取り組みを進めようというのは、山口市の方でも力を入れてやっていますので、そうしたことをしっかりと進めていく、その推進にも資するように、このデジタル関連の大臣の会合を誘致をしたいと、そう考えています。

KRY(山口放送)

 分かりました。ありがとうございます。

中国新聞

 コロナの件に戻るんですけども、先ほどの第6波の件で、まだ県内で、県全体でまん延しているような状況ではないということだったんですけれども、例えば、この岩国市とかですね、東部エリアに限って、例えばまん防(まん延防止等重点措置)までいかないにしても、時短を求めるとか、そういったお考えは今のところないですか。

知事

 今後の状況によって、必要な対策を考えていかなければいけないと思っております。今は、おそらく昨年の末にあった人の動きがこう出てきているんだろうと思っておりますので、これを早急に囲い込みをするということが優先だと思っておりますし、これでしっかり抑えていけば、これ以上広がらないというところまで、早く接触者ですとか、広がりを把握して抑えるということが重要だと思っておりますので、そのことを全力を挙げていきたいと思っております。
 ただ一方で、またどんどん広がっていっていきますと、人から人へというのがどんどん出てくるとなりますと、そのときの感染のレベルによっては、当然いろんな手段、国の制度で用意されているまん防ですとか、そうしたことも含め、考えていかなければいけないというところは、今後の進展によってはあり得るだろうと思いますけれども、現時点においては、直ちには考えておらなくて、今はまず、今の感染の広がりをしっかりと早く把握をして捕まえていくということであると思います。

中国新聞

 例えば、どのくらいまで感染者が増えたらどうするみたいな基準みたいなものはお持ちですか。

知事

 国の方でも、レベル2、旧レベル3[旧ステージ3]に相当するのはレベル2という段階だと思いますけれども、そうした中では、より必要な踏み込んだ対策ということも求められると思います。そうした中で、さまざまなことは考えていかなければいけないと思いますし、国が制度として構えている、まん防とかそうしたことも含め、当然、感染の拡大によっては考えていかなければいけないと思っております。

中国新聞

 今、現時点はレベル1のまま推移しそうですか。それとも。

知事

 そうですね。今の段階はレベル1ということですね。はい。

中国新聞

 分かりました。

※広報広聴課編集
[ ]の箇所は当課で修正しています。

 作成:山口県総合企画部広報広聴課

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