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冬物のスーツをクリーニングに出した。しかし、スーツの色が変わり、一部にしわができて返ってきた。クリーニング店に苦情を言ったところ、一度店に持ち帰り、対応することになったが、もとに戻らない場合、どうすればよいだろうか。
季節の変わり目である衣替えの時期には、クリーニングに関する相談が多く寄せられます。相談内容も型くずれ、変色、収縮、紛失など様々です。
衣類をクリーニングに出すときには、前もってしみや汚れを調べ、もしあれば店側に伝えておくことが大切です。
クリーニングされた衣類を受け取った時には、すぐに「しみや破れがないか、ボタンなどの付属品があるか」等を確認しましょう。
クリーニング店から引き渡された衣類はビニール袋に入っていますが、この袋は保存用の袋ではありません。そのまま収納しないで、袋から出し、陰干し乾燥させてから収納するようにしましょう。
クリーニングでトラブルが生じた場合の賠償基準については、業界の団体や有識者などで作るクリーニング賠償問題協議会が「クリーニング事故賠償基準」を定めています。
万一トラブルにあった時には、この賠償基準を参考に店側と話し合うとよいでしょう。ただし、クリーニングされた衣類を受け取ってから6ヶ月を経過すると、クリーニング店はこの基準での賠償額の支払いを免れることになっています。
賠償額は衣料品の再取得価格と、買った日からクリーニングに出した日までの経過月数によって補償割合が決められています。また、紛失した場合などで再取得価格が不明な場合等には、クリーニング料金を基本にその20~40倍が基準となります。
この賠償基準が適用されるのはSマークの表示があるクリーニング店ですが、マークのない店でもこの基準に沿って解決を図るとよいでしょう。
(注)Sマークは各都道府県の生活衛生営業指導センターの登録を受けた店舗に掲示されています。