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知事記者会見録・令和3年6月2日実施分

ページ番号:0013154 更新日:2021年6月4日更新

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日時 令和3年(2021年)6月2日(水曜日)
11時00分~12時16分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

知事

 本日、私の方から大きく4点ご説明させていただきたいと思います。
 まず一つ目は、「政府要望について」です。
令和4年度の国の予算編成等に向けた政府要望につきまして、ご説明させていただきます。
 現在、政府におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、そして経済活性化の両立に取り組むとともに、コロナ禍から生じた国民の意識、また行動の変化を契機と捉えて、社会全体のデジタル化などが進められています。さらに、今月公表される予定の「骨太の方針」を踏まえまして、来年度予算の概算要求等を通じて、関連施策の一層の具体化が図られていくものと考えています。
 県としては、この機を逃すことなく、コロナの時代にあっても活力に満ちた山口県の未来を切り拓いていくために、「やまぐち維新プラン」と「第2期総合戦略」の着実な推進に向けて、国の政策との連携、予算措置等の支援が必要なものについて、関係府省庁への提案・要望を実施いたします。
 要望活動については、明日3日・木曜日に、県議会の柳居議長とともに、関係府省庁に対し行います。なお、今回の要望は、東京に緊急事態宣言が発令されている状況等を踏まえて、上京はせずに、ウェブにより実施いたします。
 それでは、要望内容について概要をご説明いたします。
 モニターにありますように、この度の要望では、現下の社会変革の動きに対応しながら、「3つの維新」の取り組みや地方創生を推進するに当たって、国の制度拡充、また財政支援等を特に求める25項目を「超重点要望」として要望いたします。
 また、岩国基地関連の要望について、「国策関連要望」と「特別要望」を併せて行います。さらに、新型コロナウイルス感染症への対応として、国に対策や支援を求める16項目について、「特別要望」を行うこととしています。この他、継続的に国に支援を求めるものや、予算編成に向けた事業採択等に係る34項目については、「重点要望」として、関係部局で要望を実施します。
 以上、この度の要望項目は、計76項目となります。
 まず、超重点要望につきましては、新規項目として12項目を要望します。
 はじめに、「産業維新」に関する要望です。
 まず、「地方が輝くデジタル社会の実現」につきましては、県におきましては、今年3月に「やまぐちデジタル改革基本方針」を策定しまして、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する相談対応、また技術支援を行う「やまぐちDX推進拠点」の整備など、本県ならではのデジタル改革に取り組むこととしています。国と地方の共創によるデジタル化の推進に向けて、こうした先進的な取り組みに対する支援や、データ利用環境の整備などについて要望するものです。
 次に、「新たな地域課題解決手法「シビックテック」の推進」につきましては、行政が市民エンジニア等と協働して地域課題を解決する「シビックテック」について、全県的な取り組みとしては、全国で初めて取り組むこととしております。これを推進していくための環境整備や、市民エンジニア等の活動への支援などについて要望するものです。
 次に、「国際競争力の強化に向けたコンビナート企業間の連携促進」につきましては、本県のみならず、日本経済を支える瀬戸内沿岸のコンビナート企業の国際競争力の強化に向けて、世界的な課題である脱炭素化に向けたイノベーションの創出や、コンビナートのスマート化、高度機能統合等による連携モデルの構築に対する支援を要望するものです。
 次に、「グローバル市場を見据えた県内自動車産業の持続的成長」につきましては、本県の基幹産業の一つとして、地域経済や雇用を支える自動車産業の持続的成長に向けて、グローバル市場における電動化のトレンド、また環境規制に対応するため、地場サプライヤーの事業転換などの電動化シフトに対する支援や、自動車のライフサイクル全体での低炭素化実現に向けた取り組みへの支援を要望するものです。
 次に、「低炭素社会の実現に向けた水素の積極的な利活用」につきましては、カーボンニュートラルに向けた国の動きも踏まえて、全国の約1割の水素を生成している本県の強みを生かすべく、グリーンイノベーション基金を活用した地方での積極的な事業展開の促進や、これまでの成果を生かした新たな取り組みの実施などを要望するものです。
 次に、「コロナに対応した雇用対策の推進」です。コロナ禍による離職者の速やかな再就職、また切れ目のない企業間移籍を推進するとともに、若者等の地方への就職を進め、コロナに対応した雇用の維持・確保が図られるよう、雇用のミスマッチ解消に向けた求職者と企業のマッチング機能のさらなる充実・強化等を要望するものです。
 この他、デジタル人材の確保・育成や情報通信インフラの整備の加速、コンビナートの国際競争力強化に向けた港湾整備などを継続要望します。
 次に、「大交流維新」に関する要望についてです。
 まず、「転職なき移住に向けた人の流れの創出」につきましては、コロナ禍において、場所や時間にとらわれない新しい働き方が普及し、地方移住へ関心が高まっており、これをチャンスに、本県でも地方創生テレワークとワーケーションの一体的な推進に取り組むこととしています。現在の流れを本県への「転職なき移住」につなげていくため、移住目的に応じた施策の一体的な推進や、経済界を巻き込んだ対策強化等について要望するものです。
 次に、「コロナの時代における戦略的な観光振興の推進」につきましてですが、反転攻勢の基盤となる観光地域づくりを強力に進めるため、地域の観光拠点の再生・高付加価値化や、地域に眠る観光資源の磨き上げ等への支援を要望します。また、長期的な視点に立った戦略的なインバウンドの推進に向けて、大阪・関西万博を新たな目標としたビジョンの提示や、国・地方が連携した取り組みの実施・検討等を要望するものです。
 この他、水産インフラ輸出構想の推進や、山陰道の建設促進、下関北九州道路の早期実現などを継続要望します。
 次に、「生活維新」に関する要望についてです。
 まず、「人に優しく高品質なサービスを実現するデジタル・ガバメントの推進」については、行政のデジタル化によって、誰もが「すぐ使えて」、「簡単」、「便利」な行政サービスを実現するため、マイナポータルのさらなる利便性向上や、セキュリティ確保を前提としたマイナンバーの利用範囲の拡大等を要望するものです。また、地方自治体における働き方改革とスマートワークの推進に向けて、デジタル・ワーク・スタイルの実践に対する支援等を要望します。
 次に、「新たな時代を担う人づくりの推進」については、本年3月に策定した「新たな時代の人づくり推進方針」に基づき、幼稚園教諭・保育士等の専門性の向上など、幼児教育・保育の質の向上に向けた取り組みへの支援や、郷土への誇りと愛着や新たな価値を創造する力を育む取り組み、誰でも等しくチャレンジできる環境の整備に向けた支援等を要望するものです。
 次に、「GIGAスクール構想の一層の推進」につきましては、本県教育の強みであるICT環境を最大限に生かし、ICTの効果的な活用や課題解決を検証するためのモデル事業の創設と本県への採択を求めるとともに、デジタルコンテンツの充実と利用促進や、持続可能な教育ICT環境の実現に向けた支援を要望するものです。
 次に、「日本一の安心インフラやまぐちの実現」につきましては、橋梁などのインフラの老朽化に適切に対応し、異状個所の早期発見・早期対応を図るため、AIやドローンなどの新技術を活用した公共土木施設の老朽化対策を推進することができるよう、国における予算の確保と地方財政措置の充実を要望するものです。
 この他、子ども・子育て支援施策の充実や、防災・減災対策の推進、地方税財源の確保・充実について継続要望します。
 次に、「国策関連要望」といたしまして、岩国基地につきましては、空母艦載機移駐後の状況を踏まえ、騒音対策の拡充や徹底した安全対策の実施、航空機の運用や事故等に係る迅速かつ十分な情報提供など、住民の不安解消につながる安心・安全対策の推進と、艦載機移駐等により増加した負担の継続や我が国の平和と安全への協力・貢献に見合う地域振興策の確実な実施を、引き続き要望するものです。
 また、今年度で交付が終了する市町再編交付金の交付終了後の交付金制度の継続や、県交付金の運用改善について、地元市町、岩国基地問題議員連盟連絡協議会との連名で、特別要望を行うこととしています。
 最後に、「新型コロナウイルス関連特別要望」につきましては、非常に強い感染力を持つ変異株の出現によりまして、全国各地で感染が拡大しています。本県においても、ゴールデンウイーク明けから感染が急増するなど、予断を許さない状況にあります。
 感染拡大を食い止めるとともに、ワクチン接種の円滑な実施や県内経済の下支えと再生を図るため、国の支援が必要な項目として、「検査体制・医療提供体制の整備」、「感染防止対策の強化」、さらには「中小企業への支援の充実」、「消費需要の喚起」「地方財政支援」など、16項目について要望します。
 以上、概要をご説明いたしましたが、個々の具体的な内容につきましては、後ほど総合企画部から説明をさせていただきます。
 続いて、大きな二つ目、「新たな捕鯨母船の下関の母港化に関する政府要望について」です。
 明日の政府要望の翌日、6月4日には、「新たな捕鯨母船の下関の母港化」につきまして、山口県議会・日本伝統捕鯨とクジラ食文化を守る議員連盟と、さらに、下関市、そして下関市議会とで、農林水産省に要望を行います。新型コロナウイルス感染症対策のため、農林水産省と県庁をオンラインで結んで、ウェブによって実施します。
 商業捕鯨が再開されて3年目を迎えますが、本県下関市は、母船式捕鯨の基地として位置付けられ、多くの鯨肉が陸揚げされています。本県におきましては、鯨肉の消費拡大、また、捕鯨文化の承継のため、県下全域での鯨料理の提供を目指した「くじらを食べよう」推進大会の開催、また、県内全市町との連携による、小中学校等でのくじら給食年3回の実施、鯨文化を承継する団体への支援などの取り組みを積極的に進めているところです。
 また、下関市におきましても、くじら給食の拡充、また、鯨料理店のPRなどによる消費拡大、「全国鯨フォーラム2020(にいぜろにいぜろ) in下関」の開催による商業捕鯨への理解促進などの取り組みを進めておられます。
 商業捕鯨が将来にわたって持続的に発展するためには、こうした鯨肉の消費拡大の推進や捕鯨文化の保存・継承はもとより、捕鯨母船の下関での建造による基地と母港の一体的、そして効率的な運用等が不可欠と考えております。そのため、商業捕鯨の持続的な発展と山口県水産業の振興に向けまして、「新たな捕鯨母船の下関の母港化の実現」、「新たな捕鯨母船の円滑な建造に係る幅広い支援」、「捕獲枠と捕獲鯨種の拡大」につきまして、議会、また下関市と連携して、しっかりと要望したいと考えています。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
 まず、本県の感染状況についてです。昨日時点でのモニタリング指標は、こちらのモニターのとおりであります。確保病床使用率、これが依然「ステージ4」を上回っている状況にございますが、2番目の療養者数、これがステージ4を脱しました。そして、新規感染者数につきましても、今はステージ2の段階に落ちてきております。
 しかしながら、確保病床使用率、これが依然としてステージ4にある状況であります。医療提供体制につきましては、ひっ迫した状況が続いている、そうした状況にあります。しかしながら、ゴールデンウイーク以降、急激に増加した新規感染者数は、5月18日の集中対策以降、増加に歯止めがかかってきております。現在は、減少傾向に転じているものと考えています。このため、感染拡大防止集中対策によって、新規感染者数を確実に減少させていくこと、そして、ひっ迫した医療提供体制の改善を図っていきたいと考えておりますので、県民の皆さま、また、企業の皆さま方には、もうしばらく、県の集中対策に、ご理解とご協力を、よろしくお願いをいたします。
 次に、ワクチン接種につきましてご説明をさせていただきます。本県の高齢者のワクチン接種は、昨日、6月1日時点で、1回目の接種の進捗率は27.7%であります。全国では3位という順位になります。順調に接種が進んでいるところでありまして、7月末までには、県内全て19市町におきまして、希望される全ての高齢者の接種を完了する予定であります。そして、早い市町では、今月から、基礎疾患を有する方、また60歳から64歳の方など、高齢者に次ぐ接種順位の方の一般接種が始まってまいります。
 そうした中で、今回、県におきましても、広域的な集団接種の会場を設けることといたしました。
 今のコロナを克服する上で、決め手となるのはワクチンの接種、これを1日も早く進めていくことであります。県内全ての市町において、今、全力でワクチンの接種を進めているところでありますが、これをさらに加速化させていきたい。そのために、県といたしましても、広域接種会場を設けることといたします。接種の人数につきましては、1日最大1,500人規模を考えています。
 接種期間は、6月26日から10月末までの毎週土日といたします。
 接種会場は、県内3カ所であります。東部と県央部、西部の3カ所でありますが、県東部につきましては、県の岩国、また周南の総合庁舎、これは週ごとに交互に設置していきたいと思っています。それから、県央部につきましては、県庁の職員ホールにおいて実施する。また、県西部につきましては、「海峡メッセ下関」において実施をすることといたします。
 ワクチンにつきましては、現在、市町で接種しておりますファイザー社製とは別に、これは県の方で接種する場合に供給されるのがモデルナ社製でありますので、モデルナ社製を使って接種を行うことになります。
 そして、今言いましたように、県としての接種は、これから開設準備を進めまして、今月末、6月26日、27日がスタート、そして10月末までの土日において開設をすることとしております。
 この対象者ですけれども、現在、各市町におきまして、高齢者への接種が順調に進んできているところでありますが、接種を加速化できるように、今月の26日以降は、まずは、高齢者への接種を行うこととして、高齢者接種をさらに加速化していきたい。そして、接種の進捗に応じまして、順次、一般への接種を実施してまいりたいと考えています。
 具体的な予約方法等につきましては、市町と協議を進めているところですので、こちらにつきましては、詳細が決定次第、別途、お知らせをさせていただきます。
 次に、ワクチン接種に係る医療従事者のさらなる確保についてです。
 現在、市町の接種会場におきましては、医師会、また看護協会の皆さま方のご協力によりまして、多くの医師、また看護師の方々に接種にあたっていただいております。順調に進捗しておりまして、心から皆さま方のご尽力、ご協力に感謝を申し上げたいと思います。
 今後、一般向けの接種の開始に伴いまして、市町におけるさらなる接種会場の増設、そしてまた、先ほど紹介しました県による接種会場の設置等によりまして、接種能力のさらなる底上げを図っていく必要があります。そのためには、その要となる医療従事者の打ち手の確保、これが大変重要です。
 このため、先般、国におきまして、歯科医師による接種、こちらが時限的・特例的な取り扱いとして、この度のワクチン接種について認められました。そのことを受けまして、県では、歯科医師の方にも、必要に応じて、集団接種会場におけるワクチン接種にぜひご協力をいただきたいと思っております。そのための体制の確保を図ることといたしました。
 歯科医師による接種を行うためには、研修を受けてもらうことが義務づけられております。この研修を実施するということで、早速、今月6日の日曜日に、県歯科医師会と連携して、歯科医師を対象に、医師による講義、それから筋肉内注射の実技指導を行う研修会を実施することとしております。これを通じて、さらなる打ち手の確保をしていきたいと考えています。
 また、接種を担う人材の確保に向けましては、資格を持ちながら、現在は勤務をされていない、潜在看護師の方々にも、ぜひご協力をいただきたいと考えています。このため、県看護協会と連携しまして、昨日から県看護協会のホームページを通じて募集を開始したところであります。潜在看護師の方に対して研修を実施するなど、ワクチン接種の実施を担う看護職の人材確保に努めることとしております。潜在看護師を、看護協会と連携して募集をするということを昨日から始めております。
 ぜひ、1日も早く安心な山口県を取り戻すために、ワクチンの接種を一刻も早く進めていく必要があります。ぜひ、潜在看護師の皆さんの力をお貸しいただきたいと思いますので、県の看護協会が設置しておりますセンターの方まで、ご連絡をいただきたいと思います、ぜひとも、お力を貸してください。よろしくお願いいたします。
 こうした、今言いました、歯科医師、それから看護師、潜在看護師の皆さん、さらにお力を貸していただきながら、市町、また関係団体と一丸となって、こうした取り組みを積極的に推進して、さらなる接種体制の充実・強化を図っていきたい。これを通じてワクチン接種体制を強化し、一層の加速化を図って行きたいと考えております。
 今、感染力の強い変異株によりまして、新型コロナウイルスの感染リスクは、私たちの生活のあらゆる場面に潜んでいます。さらには、インド株など、新たな変異株の懸念も生じてきております。こうした厳しい局面を打開するため、できるだけ早く、多くの県民の皆さまにワクチンを接種していただけますように、今後とも、全力でワクチン接種を進めてまいります。
 最後に、「防災に関する情報提供の充実」についてです。
 近年、集中豪雨によります災害が頻発化・激甚化する中で、土砂災害と河川に関する情報提供の充実を図ります。
 まず、「土砂災害に関する情報提供」についてご説明いたします。
 山口県と下関地方気象台は、大雨による土砂災害の危険度を、格子単位で4段階に分けて情報提供しております「土砂災害の危険度分布」、これを、5km格子単位から1km格子単位に高解像度化することにいたしました。これによりまして、土砂災害に関するよりきめ細やかな防災情報を「山口県土砂災害ポータル」でご覧いただけるようになります。運用開始は6月3日・木曜日の13時からということで、これは見てもらえれば分かるとおり、明らかに、よりきめ細かく、地域、地域の状況、危険度が分かるようになりますので、より県民の皆さまの判断にも大きく資するものだと思っておりますし、安全・安心につながるものだと考えております。
 次に、「河川に関する情報提供」で、もう1点申し上げます。
 この度、県としては初めて、仁保川など17河川・24箇所に河川監視カメラを設置いたしました。併せて、新たに問田川など、41の中小河川を含めた47箇所に簡易型水位計を設置することで、合計108河川の161箇所に水位観測地点を拡大しました。これによりまして、水位観測網の充実によるきめ細やかな水位情報、またリアリティーのある画像による洪水情報を、「山口県土木防災情報システム」でご覧いただけるようになります。こちらの運用開始は6月15日・火曜日の12時を予定しております。
 県民の皆さまには、ぜひこうした情報を、自主避難の判断などに活用していただきたいと思います。
 私からは以上です。

KRY(山口放送)

 広域集団接種の接種人数の1,500という数字の想定はどういうことになっているのでしょうか。

知事

 これは、ざっくりとそれぞれ500人ずつのイメージです。それぞれの会場において、毎日500人、合計で1,500人というような想定で体制を整えます。

KRY(山口放送)

 この広域集団接種というのは、県のスタンスとしては、自治体の補完なのか、その辺りの知事の思いはというと。

知事

 そうですね。今、各市町において体制もしっかり組まれ、また、医師会ですとか、看護協会関係の団体の皆さまも大変なご協力をいただきまして、全国の中で見ますと、かなりハイペースに接種が進んでいます。これをですね、さらに、加速化を県としてもしていきたいと思っています。これをとにかく、先ほどからも言っておりますが、コロナの状況を克服するには、ワクチンが決め手なわけですので、これを1日も早く接種を終わらせることが、県内全体の安心の回復につながってまいりますので、そこをわれわれとしてもできることを最大限やって行きたいと考えています。
 ですので、あくまでこのワクチンの接種は市町が主体でありますけれども、それを補完をする、より強化をするということですね。側面的に県としても支援をしていきたいということでありますので、そうした中で、県として独自に体制の確保を図ってですね、今回開設をすることにしたものです。

KRY(山口放送)

 対象者は、いわゆる接種券があるとかないとか、その辺りというのは、まだスキーム的なものはないですか。

知事

 これは今、市町の方と調整をしてます。独自に予約を取るとかなり混乱があったりしますので、基本的には市町の方での予約の中で、県の会場の枠も入れてもらって、そちらで予約をしてもらって、ここにつないでいくということにしたいと思いますので、基本的には、接種券があるということを想定しておりますが、今、少し接種券なくてもできるものをどんどん国の方でも、職域、大学ですとか、動きがありますので、その辺、国の方でもどのような制度設計がされるのかを見ながら、柔軟な対応を常に考えていかなければいけないと思いますが、予約自体は、今言いましたように、市町と調整しているのは、市町の方で、県央部のエリアとか、東部、西部エリアを分けて、それぞれの会場ごとの枠を各市町、エリアごとに設けて、そこでまとめてやってもらおうかと思っております。

KRY(山口放送)

 医療従事者の確保で、歯科医師の方の活用が、防府でも始まっていると思うのですけど、この潜在看護師というのは、病院の方では、前回、なかなか集まらなかったと、看護師さん現場復帰してくださいというのは集まらなかったわけですけれども、今回は、こういう方たちはある程度確保できると思われるということですか。

知事

 今は、さらに募集を、昨日から看護協会からホームページの方に出しましたし、今、お示しましたように、県としても積極的にこうしたものを設けてですね、確保を図っていきたいということを訴えかけていることですね。こちらで、研修もしましてですね、実際にワクチンを打ってもらったり、さまざま、接種をご協力をいただけるような形でサポートをして、実際に接種に当たってもらうことを考えておりますので、ぜひ多くの方々に手を挙げていただきたいと思います。

KRY(山口放送)

 ちなみに、潜在看護師は、今、医療従事者の枠組みから外れているんですか。県の中では、いわゆるもし仮に募集できた人たちは、打つときにはもう、その人たちもワクチンを接種しているのでしょうか。

医療政策課長

 医療政策課でございますけれども、潜在看護師の方というのは、今は枠組みから外れておりますけれども、接種するとなったら医療従事者としての検討というものはできるのかなと考えております。

KRY(山口放送)

 打って接種に当たるということですね。

医療政策課長

 そういったものを検討していると。

読売新聞

 広域集団接種についてお尋ねします。6月26日から開始するということですけれども、実際に接種を行う医療従事者の確保については、以前から市町の接種計画に影響が出るような人材確保の仕方は県ではしないとのことでしたけれども、具体的にどのようにして確保されるおつもりですか。

健康増進課企画監

 今、外部への委託を含めてですね、検討しております。市町が、郡市医師会でやられているものとは別に、そういった外部の機関も念頭において、今現在、調整をしております。

知事

 今、慎重な言い方をしたんですけれども、市町の医師会とかが接種している体制から剥ぐことはしちゃいけないし、するべきではないのでしません。それとは別にプラスアルファで確保するというところをですね、県独自に確保して、今、だいたい目途が立っているところで発表しているわけですね。言い方は慎重でしたけれども、市町の体制に影響なく、県として確保していく、確保できる目途は立っているということです。

読売新聞

 外部に委託とおっしゃいますと。

知事

 そうですね。そういう調整とか含めですね、今、しているところですので。

読売新聞

 外部というと、具体的には、どういう機関というか。

知事

 まだ調整しきれていないから、言えないのかな。

健康増進課企画監

 まだ、調整中ですけれども、そういった機関にお願いしようということで、今、調整しているところです。また、発表できる時がまいりましたら、お知らせさせていただきます。

読売新聞

 6月26、27は当面は、高齢者を対象にした接種になるということですが、それ以降の一般の方向けについてはいつ頃から接種が。

知事

 ここも市町の希望を聞きながらですね。高齢者としては十分ということになれば、一般の方に入っていくようになると思いますので、優先順位としては、まず高齢者がいます。かなり市町の方も進んでいますので、もう予約も進んでいますから、そこの要望がなくなれば、一般の方に移っていくということになると思います。

読売新聞

 歯科医師の活用についてなんですけれども、今の時点で想定している、どれくらいの数の歯科医師の方から協力を得られたらいいのか、その目途というのは。

知事

 それはですね。今回の。

健康増進課企画監

 よろしいですか。その辺りもですね、歯科医師の方について、どれくらいご協力いただけるかということですが、まず6月6日の研修におきまして、参加を登録いただいている方は、今、180人いらっしゃるということです。今、先ほどもありましたように、実際運営するにあたってですね、スタッフ等の確保、これについても今調整していますので、必要な、180人の中からご協力いただける方にご協力をいただくということを考えています。その辺り、スタッフ等々についても検討中でございます。

知事

 歯科医師会の方も協力的といいますか、ぜひ確保したいという思いも大変強く思っていただいており、ありがたいと思っています。よく連携していきたいと思います。

朝日新聞

 今の関連なんですけれども、対象者の方は、知事のイメージとして、市町で予約が取れている方はひとまずそっちの枠で受けてもらって、まだ、予約がない人が対象っていうイメージでしょうか。

知事

 そうですね。予約をしている方で、ひょっとしたら前倒しとなるかもしれませんけれども、そういったものがあるかもしれませんが、既にこれより前に予約している人がこちらにというところは、基本的に想定していないということですね。

朝日新聞

 取り直しではなくて、今まだ取れないという人。

知事

 そこは、市町の方で、ぜひ、例えば既に取っている人がいるんだけれど、一刻も早く打ちたいという要望があれば、こちらに持ってくるということは、それは妨げるものではないですね。市町の方のやりたいことを、できるだけ円滑にできるようにということでやりますので、それは尊重したいと思います。

朝日新聞

 市町の方で、より早く県の方で希望するという人がいれば、それは県としても受け入れる。

知事

 そうですね。その調整は市町の方でやっていただけるといいのかなと。一番いい形なのかなと思いますけれども。

朝日新聞

 分かりました。県が直接予約センターを設けて受けるということではない。

知事

 そうですね。そういった方法をとっているところもあるんでしょうが、やっぱり、重複だったりですとか、いろいろなところで、市としても誰が接種しているのかというのをできるだけ管理をしたいというところもあるでしょうし、市の中の全体の進捗をどう図るかとところで達成して欲しいと思っておりますので、そちらでやる方がスムーズ、効率的ですし、混乱もないのかなと思っています。

朝日新聞

 あと、モデルナ製ということで、都道府県設置の場合、国の方から方針が示されていますが、山口県内でモデルナを使って接種は初めてということになるんですか。

知事

 そうですね。そうなりますね。

朝日新聞

 その辺り、特にこれまでと対応が、若干扱いが違うとかあるようですけれども、問題はないとお考えですか。

知事

 希釈をしなくてよいとか、接種の期間が違ったりですとかありますので、そこは、そのやり方に応じて、当然、専門の医療従事者の方が適切に対応されると思います。

朝日新聞

 ありがとうございます。

NHK

 関連してなんですけれども、先ほど集団接種会場の人員の確保の話があったと思うんですが、現段階で、何人ほどの人員の確保が必要と認識されていらっしゃいますか。

知事

 会場ごとに決まってますよね。必要な体制が。

健康増進課企画監

 今、スタッフとしては、当面ですけれども、医師が3人。

NHK

 医師が3人。

健康増進課企画監

 打ち手となる看護師さん、歯科医師さんが入るかもしれませんが5人。その他のスタッフが10人程度。会場によって変わってくるかもしれませんけれど、約20人。総勢20人。

NHK

 1会場1日当たり20人。それをローテーションで。

健康増進課企画監

 そうですね。はい。それを3会場で。

NHK

 なので、ローテーションの仕方によって、どれだけ必要になるかは変わってくるとは思いますけれども、少なくとも1会場1日20人必要ということ、それに向けて新たに追加。

健康増進課企画監

 そうですね。

NHK

 オペレーションの、その3カ所設けてらっしゃるんですけれども、当然分散させてるのかなっていうのはあるんですけれども、その辺のなんて言うんですか、どこの自治体予約した人が、この接種会場へっていうところっていうのは、これから調整する感じですか。

知事

 そうですね、大きく県内を3つのエリアに分けてですね、そのエリアの方はそれぞれ東部なり、県央部なり、西部なりということでですね、予約できるような形にしたいということですが、詳細は、今、詰めているところです。

NHK

 もう1点あるんですけれども、話は変わるんですけれども、改めてなんですけれども、先ほど、一番最初にお話があった指標の関係で、集中対策期間のおかげだと思うんですけれども、落ち着いてきているっていうところの、その見解と、20日まで対策期間を行うんですが、この扱いについて。

知事

 一つ目、何て言いました。

NHK

 改めてすみません、感染状況のご認識をお聞かせいただきたいということと、20日まで対策期間続けるってことが今の予定なんですけれども、その扱いについて、予定通り、もう20日で終了するということで考えているのか、もしくは延長する可能性があるとしたら、どういった時にその可能性があるのか。

知事

 今3点お願いをしておりまして、県外との往来、特に緊急事態宣言等の感染拡大地域との往来は最大限控えていただきたいということのお願いが一つ。それから、県内で人から人にですね、感染拡大することを防ぐために、外出機会の半減をお願いしています。それから、あとは基本的なこととして、感染防止対策をそれぞれの皆さん徹底をお願いします、という3点ですね、お願いをしています。それを開始しましてから、感染者数はですね、増加が収まっていて、今、減少傾向にあると思っています。一番最初に改善したのが新規感染者数ですね。これは、ステージ4が、今2の方まで下がってきております。昨日、療養者数につきましても、昨日、(ステージ)4から3に移りました。そうしたことで、新規感染者が減ってくると、当然、療養者が減っていく。確保病床使用率、これは一時は75パーセント前後の高い水準でありましたが、今55.8(パーセント)ということで、それから比べると随分下がっていますが、依然としてステージ4という一番高い状態になっています。引き続き、医療提供体制はですね、ひっ迫の状態、厳しい状態が続いていますし、内容としても、入院率も高いんですが、要は重症、中等症の方が多いという、これは変異株の特徴だと考えていますが、そこがやっぱり人数もありますけれども、やっぱりケアの必要性の高い方が多いというところも、今回特徴で、そうしたことも合わさって、医療提供体制がひっ迫している状況が、まだ高い水準が続いています。ですので、引き続き、県民の皆さま方に集中対策期間での、いろんな行動の抑制をお願いをしたいと思いますし、それによって、今は、一番の課題はこの病床使用率ですね、これに表されている医療のひっ迫をとにかく抑えていくということを目標に、取り組みをさらに進めていければと思っています。
 20日までということで、これは緊急事態宣言の対象期間の延長と合わせて当面設定をしておりますが、これは延長の時も話をしましたが、この新規感染者数が(ステージ)3から2になって、病床関係のものが(ステージ)4から3になった段階で、2番目のお願いの点ですね、県内の外出機会の半減につきましては、緩和について検討するということを述べさせていただきました。ですので、それについては、今はまだ確保病床使用率が(ステージ)4を超えていますので、それを満たしておりませんが、これがまた、これから取り組みをですね、することによって下がっていけば、これステージ4、この50パーセントを切れば、そうした検討を行っていきたいと思いますし、その際には、期間を待たず、外出の半減については見直しをするということを行っていきたいと思います。

NHK

 病床使用率ですね、50パーセントを切った段階で、緩和するっていうことで。

知事

 緩和を検討するということですね。

NHK

 それは国の、例えばなんですけれども、国の感染が収まらなくて、再延長みたいなことになった時には。

知事

 ここは、特にわれわれ気を付けなきゃならないのは、県外からウイルスがどんどん入ってくるっていう事態、これがやっぱり県内に入って、それが広がるっていう、一番発端のところですので、ここをしっかり抑えるってことはやり続けないといけないと思うんですね。ですから、緊急事態宣言がある期間はですね、そこを往来を自由にするってことは、これはもうないと思っていただいて結構です。周辺地域、特に広島、福岡の感染が、緊急事態宣言が発令されている状況であれば、こことの往来っていうのはやっぱり、いくら県内の感染が収まってもですね、また拡大の発端になりますので、ここについては、最大限の自粛ってところは変える予定はないですし、20日以降にまたそれが延長されるということになれば、それに応じて考えなければいけないと考えています。

NHK

 例えばステージ4の段階が20日の時に下がってて、かつ、だけども全国での例えば再延長みたいになった時は、例えば県内での外出のところは認めるけど、県外との往来は自粛してほしいみたいな形で。

知事

 そうですね、そういった感じになると。これまでの第3波までもですね、そうしたお願いをしてきました。県内での外出の自粛ってことはあまり、一番最初の緊急事態宣言、第1波と言われるですね、あの時はもちろん全国的なものでありましたけれども、それ以降ですね、県内での外出の自粛ってことは基本的にお願いせずにきて、県外との往来は特に気を付けてください、それが発端ですからということでお願いをしてきましたので、そうしたものは継続をしなければいけないだろうと思います。

NHK

 ありがとうございます。

朝日新聞

 今のお話に関連してなんですけれども、下関、かなり関門海峡を跨いで対岸の北九州、福岡県内からお客さんがだいぶいらっしゃってる、週末が多いという状況があるようです。感染を抑え込む、まさに今、知事がおっしゃったような、県外からウイルスが入ってくることを抑えるという意味で言うと、地域を限ったですね、やはりもう少し強力なお願いとか、今の特措法で認められている知事権限による休業なり、時短なりという手立てもあると思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

知事

 休業、時短という、例えば飲食店の営業のですね、時短ということで言いますと、これが、感染を拡大しているような具体的に事例がですね、続々、次々と出るようことであれば、そこを抑えなければいけないと思いますが、これは下関市ともよく話をしているところですけれども、今そこを抑えないと、下関が、感染者がですね、出ている中で、そこが原因で広がっているというような状況ではないというふうに見ておりますので、今の下関の感染拡大、拡大っていうか、これもだいぶもう収まってきていますけれども、そのためにそこを抑えることが、対策が必要だということではないだろうと今の現状では思っています。もちろん、これは、今後、そうした事例が、例えば飲食のクラスターがどんどん下関で出るとか、その原因として福岡とかから関門海峡を跨いで来られている方が感染を広げているってことであれば、当然そういった対策はすぐに講じなければいけないと思っていますが、ここは慎重に考えるべき、営業の自由を抑えていくことになりますので、慎重に考えていくべき、よく状況を見ながらやっていかなければいけないと思います。
 人流を抑えるということで言いますと、まず、われわれ自身も往来を抑えてくださいってことは、県民の皆さんには、この対策の中でも申し上げていますが、向こうから来るのを止めてもらわなければいけないので、先日、九州知事会でも、一番強くですね、九州、山口含めて県外との往来を強く自粛を求めましょうということを訴えて、そういったアピールもしていますし、その後、個別に、福岡県の服部知事にお電話をして、やはりその下関の方でのいろんな懸念、実際の人の流れも見られるというところのある中で、ぜひ、福岡県内においても、関門海峡を越えての移動を含めて、県外との往来っていうのを強く抑えるように訴えていただきたいって話を、服部知事にもしました。服部知事も、それは分かりましたということで、いろいろと夕方のニュースとかも出られるようなので、早速今日も言いますということで、これまでも言われているようなんですけれども、私もお願いをして、その日に発信をされたというふうに伺っておりますので、ぜひ、その福岡の方で発信もされていることを、ぜひ、福岡県民の皆さんにも、ぜひ聞いていただきたいなというふうには思っております。
 それからもう一つは、全国知事会におきましても、県を跨ぐ移動についてですね、抑えるっていうことを、これは福岡、山口に限らず、全体的に抑えていくってことを、もっと国として強く打ち出してほしい、訴え掛けてほしいということを言ってますし、そうした趣旨のことも知事会としての要望にも入ってはおります。要は、この感染の拡大っていうのは、やっぱり大都市で始まって、それがどんどんと地方に行くわけですね。対策っていうのは、各自治体っていうのは、自分の所の感染を抑えようと一生懸命ですから、自分の感染拡大、増えてるエリアが感染が少ない地域に自分が行くところについてはあまり言わないんですよね、やっぱり。それは行かないっていうのはあまり言わない。自分のところの感染拡大を抑えるということを中心に、知事として本来役割はそうなんですが、それは当然のことだと思いますけれども、感染が少ない地域に行かないでとは、あまり力点をおいて言わないのがありますし、そうした中で、どんどん地方へ移ってきているっていう現状があると思います。これは、これまでも、第1波からずっとそうなんですけれども。そこについては、なかなか各県、感染が特に広がってる東京とか大阪の知事も、もちろん言ってくれてると思いますけれども、やっぱり、域内の感染を抑えるってところに力点がありますので、どうしても、少ない地域に行かないでってところは、発信はしてるんでしょうけど弱くなりがちだと思う。これは国の方がしっかりと言わなければいけないところでございます。国しかそれは言えないと思いますので。そこは、全国知事会を通じてもですね、求めていくところであります。そうしたところを積み重ねていくしかないかなと思います。

朝日新聞

 人流のお話がありましたけれども、携帯電話の基地局のデータで人流が分かる、最近分析するものがあるようなんですが、4月の中旬と、それから5月の先日の下旬の週末の2回ですね、下関駅の近くの人流データというのを比較しますと、4月の半ばよりも、1.3から4倍ぐらい、ここから、この5月の週末っていうのが増えてきているようなんですね。そういう実態がある以上、やはり事前に何か手を打って、感染が広がってからでは、なかなかこれはまた大変なことになりますので、早めに手を打って抑え込むというのは、こういったデータで人の動きというのが分かる時代になっているわけで、そういうことを踏まえた上でも、何かその辺、お願いというのはもちろん大事なんですけれども、隣県の知事と連携してですね、その辺のお願いベースというのは、もちろん大事なんですが、それとは別に、山口県として、何か独自に手立て、取り得る手立てというのはないものかというところを考えるんですけれども。

知事

 例えば施設を閉めるとかいうことですかね。今は下関は、市の施設を閉めているから、それに合わせて、(下関)武道館も閉めてますかね、県がね。

防災危機管理課長

 下関市内については、県有施設を全部閉めている状況です。

朝日新聞

 施設はもちろんそうなんですけれども、その飲食店等への関係ですね。夜の特に人流が増えているというデータがあるので、駅付近のですね。やはり九州方面から人が電車で手軽に15分で小倉駅から来れる、そういう密接な関わりがある両市ですので、1万人が日々往来していますし、その辺りを踏まえても、やはり県内の中でも、とりわけ特殊なその場所なのではないのかなという気がするんです。市長も当然、いろいろお話、ご相談されていると思いますけれども、その辺り踏まえていかがですか。

知事

 そこは基本的には下関市において、下関は独自に保健所を持っていますので、実際、下関で起きている感染についての状況というのは、とりあえず下関市が分かっていて、われわれは下関市から情報をもらう立場にあるわけですね。ですので、下関市、またはその保健所において、感染の実態とかを見たり、あるいは当然、人流とかを見ながら、必要な対策を講じていくっていうことが、まず基本にあるだろうと思いますし、その上で、県としてそうしたものは、ぜひ強く、県の方がやってほしいということがあれば、それはもちろん踏まえてやっていかなければいけないと思っております。

朝日新聞

 合わせて、福岡ともう一つ九州でお隣なんですが、熊本県では荒尾市という、大牟田市とか南部の方で、熊本県の市と、また下関、北九州と似たような形で、生活圏を同じにするエリアがあるようなんですね。この地域に対して、熊本県は地域を限定して、知事権限で、その休業ですとか時短の要請をして、応じてくれたお店には協力金を支払うというようなこと、熊本県ではやっているようなんです。下関の店主の皆さんは、その辺のこともよくご存じで、なぜ熊本はできるのに、下関、山口県ではできないんだという不公平感を抱いている方もいらっしゃるようなんですね。こうした県民の皆さんの声には、知事はどのようにお答えを。

知事

 感染拡大を抑えるという、まずそれがあるために時短要請をするわけですね。そういうことで言いますと、熊本の方はどういう実態があって、そうやっているのかというのは、私は詳しく承知をしておりませんが、当然それを止める以上は、そういうリスクがあるということを説明できるだけのものがあるんだろうと思いますね。そこはやっぱり、元々自由な営業を止めるという以上は、それを止めなければ感染拡大を抑えられないと、当然それによってダメージを受けるところもあるわけですね。ですので、本来自由なものを制限するという以上は、しっかりとそれを、全体の感染を抑えるのに必要なんだということが言えなければいけないと思います。そういったことで言いますと、今それをやるということについては、感染状況からすると、それだけの根拠ある、その感染の広がりというのはないんだろうと思っています。
 今の協力金の話が入ると、少し話が別の角度になってくるんだろうと思いますけれども。もちろんいろんな飲食店が、これによって人流が抑えられ、大変に、今増えているっていう話もありましたが、一方で減っているっていう話もあって、儲かっているのか、儲かっていないのかっていうことは、今の話には、それぞれ店によって違うかもしれませんけれども。いずれにしても、経済的には、今回かなり第4波の影響が大きいですし、さまざまな面で支障が出ているだろうと思います。これについては、これはこれとして、きちんと経済面での対策はしていかなければいけないと思っていますので、これはまた補正予算等でしっかりと措置を今検討しているところです。ですので、あくまでも感染を抑えるために必要なことっていうのと、経済を支えるために必要なことというのは、これは別に考えていくべきだと思いますので、そういうふうに頭の中で対策を分け、しっかりと必要なものはやっていくということが重要だろうと思います。

朝日新聞

 分かりました。下関では、現時点では、やはりお店の休業ないし時短を要請する、お店を止めるというほどのリスクは、まだ今はないというお考え。

知事

 明確に飲食店、例えばクラスターについても、この第4波はクラスターが非常に多くて、これまで起きているクラスターも、半数以上、この第4波で起きています。その中で、飲食店の関係っていうのは1件ですね、1ヶ月以上前に起きたものがありましたけれども、それだけとなっていますし、その後は今起きていないという状況ですね。そうした中で、そこを止めなければ、県内の感染を抑えられないという状況ではないだろうと考えていますが、ただそれは常に正しいわけじゃなくて、当然感染がそういった広がり方をすれば、緊急にやらなければいけないということもあるだろうと思います。

朝日新聞

 分かりました。あとすみません、話は変わるんですが、このコロナの関係で、県の職員の方の長時間労働がかなり常態化しているという状況があるようです。去年の3月から今年の4月に、過労死ラインとされる月100時間以上の時間外勤務をされた県職員の方が、延べ400人以上にのぼるという実態があるようです。こうした実態について、知事は一番この県庁のトップとして、労務管理の最高責任者でもあるかと思うんですが、どのように受け止めていらっしゃいますか。

知事

 そうですね、特にコロナが始まってからいくつか波がありましたが、特にこの第4波、大変大きな波になっております。今、医療提供体制もこれだけひっ迫したこともないわけでありまして、入院調整等も含め、さまざまな調整が、これまでの三つの波よりもはるかに大きく生じているという状況にあります。そうした中で業務量がどうしても増えてきております。そこをできるだけ体制を強化して、一人一人の負担を減らすということは、当然これはやっていかなければいけないことですから、これまでも順次体制等も拡大をしてきました。本庁また保健所も増員も図ってきましたし、他部局から職員を応援で派遣をしたりですとか、あるいは外部に委託できるものは外部に委託して、できるだけ内部の業務は軽くするということも行ってきたところでありますけれども、この第4波が急激に拡大する中で、特に負担が大きく出てきているというのは間違いないことだというふうに思います。そうした中で、できるだけこれからも体制をしっかりと充実をして、一人一人の負担を減らしていかなければいけないと思いますので、そこについてはしっかり対応をしていきたいと思います。

朝日新聞

 分かりました。中には月に時間外勤務が200時間を超えられている方もいらっしゃるようで、それがある単月ではなくて、何カ月か続いている、そういうかなり過酷な労働環境の方もいらっしゃるというお話でした。月200時間残業をするっていうのは、休日以外に毎日8時間、10時間残業をして、だからすなわち午前1時とか2時とか3時まで毎日残業をして、それでもまだ足りなくて、さらに土日を潰して出勤をされているような状態にならないと、200時間を超えるという状態にはならないと思うんですが、その状況というのは、知事改めて伺いますが、どのように受け止めていらっしゃいますか。

知事

 これはやっぱりコロナがこれまでにない拡大をし、また変異株という大変強力な感染力を持ったウイルスが広がってきた中で、職員の負担がとても増えていると思います。それは特定の部署、あるいは一部の職員にとても大きな負担がかかっているだろうと思いますので、これは当然軽減をするために、しっかりとマネジメントしていかなければいけないと思います。
 ただ、そのウイルスはやっぱり待ってくれないので、やっぱりその平日、日中だけやっていればいいってわけではないんですね。やっぱり夜にいろんな情報が入ってきたりする、土日も感染の確認が相次ぐ、その中で入院調整もしなければいけないということで、フルにやらなければいけませんので、例えば誰も土日の勤務をなくすとはできない状況ですね。日々、土日であろうと、朝だろうと、夜だろうと感染が出てくる。その都度、入院調整をしなければいけないわけですので、そこをわれわれの時間通りには対応できないというところは現実としてありますので、おのずと限界がある部分もありますけれども、体制については、これまでも必要な所に強化をしたり、できるものは他部局から応援に行ったり、あるいは外部に委託したりっていうことをやってきておりますので、そういったことの努力を重ねていきたいと思います。

朝日新聞

 だんだん長期化してきて、1年がもう過ぎて、最初に県内で見つかってから1年過ぎている状況なんですけれども、もちろん土日もウイルスは待ってくれないという状況があるからこそ、そのしっかりした交代の体制とかですね、人をしっかり確保するとか、同じ人が出ずっぱりでは、やはり潰れてしまうと思いますので、だからこそ労務管理とか、体制作りというのが大事だと思うんですけれども、その辺りはどうお考えですか。

知事

 おっしゃる通りですね。それは当然、職員の、できるだけ1人に集中しないような負担軽減っていうのをやらなければいけませんし、一つの業務を複数で支えながらっていうところ、いろんなところでそれはやっていかなければいけないと思いますので、ここはしっかりと、私もそうですし、部局の方においてもマネジメントしていかなければいけないと思います。

朝日新聞

 こうした労働実態があるということについては、知事は日々ご存じ、ご承知でいらっしゃいましたか。

知事

 そうですね、もちろん非常に厳しい状況を部(健康福祉部)の方から、あるいは人事課の方から報告も受けますので、それは承知をしています。

朝日新聞

 分かりました。それから、知事はですね、このコロナ禍を1年間余りになりますけれども、かなりその保健所の現場の保健師さんをはじめ職員の皆さんというのは、感染者が出る出ないに応じてですね、業務量というのが特に忙しくなり、残業が多くしなければいけない時期があるというふうに伺っていますが、そうした現場を訪ねられて、直接保健師さんなり、職員の方からお話を聞いたり、その仕事の様子というのを直接ご覧になる機会がこの1年間あったんでしょうか。

知事

 ありましたね。保健所に行きましたね。保健所に行って実際にやっている職員の話を聞きですね、実際の日々の業務がどういうふうに流れているかというのを把握をしました。大変な仕事があるというふうに、改めて、それも目に見てですね、感じましたし、できるだけの現場のサポートをしていかないといけないと思っています。

朝日新聞

 いつ頃のお話でしょうか。

知事

 あれはいつだったかな。周南の1回。

朝日新聞

 周南。

知事

 そうですね。

朝日新聞

 去年。

知事

 去年ですね。はい。

朝日新聞

 分かりました。そうすると、この3波、4波の中ではちょっとまだ現場の状況というのはご覧になったことはない。

知事

 私が行った時も、全然ないという時ではなくて、その時に新規の感染が分かった時だったですね。その対応に、それからどういうふうに調査するかというところをまさに始めようとしている時でしたので、感染が完全に収まっている時というよりは少しあった時期だったと思います。ちょっと今、いつだったかは思い出せませんけれども。

朝日新聞

 分かりました。そうした現場の職員の皆さんと直接お話を伺って、知事はどんなことをお感じになったのですか。

知事

 やはりですね、何と言いますか、常に仕事は計画通りにいかないということですね。説明している瞬間にも新しい陽性が分かったと、そっからすぐに体制を作って、どういうふうに調査をしていくのか、接触者を把握するのか、搬送をどうするのか、いろんなことを動き出さなければいけないので、やっぱり業務量全体をですね、なかなかあらかじめ予期することは難しい、予見することは難しい状況だと思います。そういう中で、ただ特定の人にですね、特定の職員に負担がいくというのではなくて、やっぱりチーム全体でカバーできるような十分な体制をとっていかなければいけませんので、そこは総務部人事課の方と、それから健康福祉部の方で話をしながらですね、ここは当然大変なので、ここはこれだけ増やしてほしいと要望をですね、受けて、それにしっかり対応できる職員をきちんと配置をしてですね、やるということを積み重ねてきています。

朝日新聞

 現時点、特定の人なり、特定の部署に仕事が集中し過ぎる、かなり過労につながるような集中し過ぎる状況は改善できているというご認識ですか。

知事

 当初に比べると、例えば感染症対策室(新型コロナウイルス感染症対策室)、昨年の5月につくった時に27人でしたが、今は51人ということで増やしもしましたし、また保健師ですとか、そうしたところも強化も図ってきておりますので、出来ることは最大限やってきていると思っていますが、それが本当に職員がですね、本当に負担が減っているか、十分にですね、いろいろもっともっと努力をしていかなければいけないというところはたくさんあるだろうと思いますし、できることは最大限やっていかなければいけないと考えております。

朝日新聞

 分かりました。それからですね、一部で時間外勤務の記録や時間外手当を翌月に回すような運用をしているところがあるというお話があるんですが、場合によってはこれが本当だとすると、労働基準法などに触れる場合ということも考えられるんですが、知事はこうした事実を把握していますか。

知事

 そこはこちらでは承知をしていませんが。いますか。

人事課長

 人事課です。そういった状況はですね、把握はしておりません。

朝日新聞

 把握をされていないということでよろしいですか。庁内で、今ないということでよろしいですか。

人事課長

 はい。

朝日新聞

 はい。分かりました。ありがとうございます。

山口新聞

 広域集団接種の話に戻るんですけど、2点お伺いさせてください。
 まず、国からの、今回モデルナ社製のワクチンということですけども、国からの供給の見通しというのがどうなのかというところと、それとあと接種順位についてはまず高齢者からやっていって、その後市町と同じように基礎疾患を持っていらっしゃる方とか、そういうふうに順位を段階的に広げて、最終的にその他の一般の県民ということになるんでしょうか。

知事

 はい。まずモデルナ社製のワクチンについては、今聞いているのは国においてかなり十分なストックがあるので、これについては国にもこれは確認をしていますけれども懸念はもってはおりません。必要な量が円滑に供給されるものというふうに、今は思ってます。
 それから接種順位ですけれども、今言ったように6月中については、まず高齢者をですね、スタート、高齢者から始めるということを考えておりますが、これ以降につきましては、これはまた市や町の方とよく話をしていきたいと思います。一般に入りますけど、その中でどういうふうに一般を、県としてはやっていくのか、また分担とかの議論もしなければいけないこともあるだろうと思いますので、そこは今含め調整をしているところです。

山口新聞

 あと、これから、一般の方の接種というのが話も話題もいろいろ出てきているんですけれども、知事としてはご自身いつ接種を受けるご予定になっているのでしょうか。考え方を教えてください。

知事

 そうですね、私は順番を待っていようというふうに思っております。私が受けるとすれば山口市の接種を受けるということになりますけれども、山口市の順番に従って受けたいと思います。

山口新聞

 今、宇部市長とかですね、他の県内の首長さんが危機管理の面から早めに接種を受けるべきだということで、そういう考え方を表明されている首長さんもいらっしゃるんですけれども、そういう考え方については、知事としてはどのような見解を持たれていますか。

知事

 その考え方は理解をしますし、私自身もコロナも含めて自らの健康管理等をですね、しっかりとしていかなければいけないというふうに思っておりますが、今、山口市が接種をどんどん進められてですね、高齢者の接種もできるだけ早く終わせようということで体制も強化されている中で、私がそこに入ってですね、打つということは、今考えておりませんので、順番を待ちたいと思います。

山口新聞

 高齢者の接種が終わった後のタイミングで、知事としては出来るだけ早めに打とうという考えはあるんでしょうか。

知事

 例えば、一般の接種で順番が回ってきたら出来るだけ早めにという考えでいます。

山口新聞

 他の首長さんが言う、その危機管理の面では早く打つべきだという考え方に。

知事

 それは理解しています。それはその通りだと思います。
 接種自体も順調に進んでいますしですね、例えば、これが数か月、数年先になるということでは考えなければいけないものもありますが、いずれは順調に進んでくると思いますので、それを待っていたいと思います。

山口新聞

 分かりました。

中国新聞

 先ほど少し触れられていらしたコロナの経済対策についてお聞きしたいんですけども、飲食店の方から限界であるという声もよく聞くんですけれども、また補正で一律現金の給付であったり、そういうことも想定して考えられていくんでしょうか。

知事

 補正予算の議論をしていますので、また決まり次第発表させていただきたいと思いますが、いずれにしても、経済面で傷んでいるところの対策というのはしっかりとしたものを組んでいかないといけないと思っていますので、どういったことができるのかを、まさに今検討しているというところです。

中国新聞

 それはイメージとして。

知事

 イメージとして、今いろいろ議論しているものはいっぱいありますけど、ここで今発表できるものはないです。

中国新聞

 分かりました。
 ちょっと別件なんですけども、県の支出されている県議会、招集旅費というのが支出されていると思うんですが、それについて、一部県民の方から、議長であるとか、送迎、送り迎えがあるのに支出された、二重払いじゃないかという疑問の声が出ているんですが、それについて知事はどう思われますか。

知事

 これについては、今、監査委員事務局の方で実際住民監査請求が出されているのを受けて手続きが進められているところでありますので、そういう状況にあるものについて、私の方から特に申し上げることはありません。

中国新聞

 そういう実態というのはご存じでしたか。

知事

 そうですね、そうした実態について、これはいろんな県でいろんなやり方があるだろうと思いますけども、承知をしております。

中国新聞

 これまで支出されていたということは、正当なものであるから支出されていたという認識でいいですかね。

知事

 そこは、それも含めて、これから監査の方で行われるんだと思いますので、私の方で、そこは正しいとか、正しくないとかということは控えなければいけないと思っております。

中国新聞

 控えられる理由というのは何故ですか。

知事

 そこの、いろんな制度の組み立てなり、運用なりについてもですね、きちんとよく整理をした上で監査の方でやられることだと思いますので、そこは注視をしたいと思います。

中国新聞

 これまでは、それも正当なお金だと思って普通に予算に組まれていたと思うんですけども、それについてはどう思われていますか。

知事

 そこは当然そのルールに則ってやっているものだというふうに考えています。

中国新聞

 それはルール上問題はないという認識ですか。

知事

 ですから、そこは監査の方でですね、何らかの、また検討があるんだろうと思いますので、それを踏まえてまた議論をすることが必要なこともあるかもしれませんし、そこはその状況を見守りたいと思います。

中国新聞

 分かりました。ありがとうございました。

読売新聞

 今日配布いただいている資料に記載があるので、ちょっとお伺いをしたいんですけれども、高齢者へのワクチンの接種状況が、今のところ27.7パーセントで全国で3位という高い順位をキープしていますけれども、山口県がこれだけ接種が進んでいる理由については、知事はどのようにお考えでいらっしゃいますか。

知事

 もちろん、これは市町あるいは医療従事者の皆さんの大変なご協力、ご尽力のおかげだと、それが一番だと思います。われわれとして、しかしこれはワクチンは早く進めていかなければいけないっていうことの思いは私も強く思っていましたので、今年の1月の段階で、県、私と市長、町長、それぞれ市長会、町村会の会長、それから医療関係の医師会、看護協会、また歯科医師会等も含め、病院協会、薬剤師会も含めて、協議会をつくって、とにかくワクチン接種の体制をしっかり整えていこうと、まだその時点で国からの情報っていうのはほとんどなかったですけれども、どういった形になってもスムーズに接種が進められるように体制を整えて準備をしていくということをそこで取り決めまして、それから各地域、地域で実際の体制づくりっていうのをしていきましたし、その中に県も入って、具体に広域での調整っていうことも観点でも入れながら関わってつくってきたというところがあります。
 それから、あとはもう7月、各市町の方でもしっかりとスピーディーに進めようということで、4月の頭か、私と各市町長みんな集まって、7月には次の接種順位、接種がスタートできるようにしていこうというところも、これは共同アピールをして確認をしたところです。そういった全体的な大枠をつくった中で、スピード感をもってやって、そのための体制づくりをしていこうということで進めてきましたので、それが功を奏している面もあるだろうと思います。

読売新聞

 今、知事がご説明されたような内容っていうのは、おそらく他の都道府県とかでも同じように、県、市町、医師会などの関係団体が一体となって進められて、迅速に接種できるようにという取り組みは進められていると思うんですけれども、実際それをこう具体化して、接種、ワクチンが入ってき次第、接種が開始できるような体制を実際に整えることが早めにできた、他県よりも比較的早めに体制を整えることができたということが、今回接種率が高くなっているということでしょうか。

知事

 そうですね。特に今高いのは、この始まった段階から高いわけですね。やっぱりスタートダッシュが、しっかりとした体制の中でできたということがあると思いますね。それはやっぱり、ちゃんと準備をしてるからできるわけでありますので、そういったところは成功しているんだろうと思います。

読売新聞

 分かりました。

朝日新聞

 国への予算要望に関してお尋ねします。今回の新規の項目の中で、特に、知事が思いと言いますか、強く訴えたい項目は。

知事

 そうですね。コロナの要望はまた別にしますので、それはもちろん喫緊の課題としてあるんですけれども、通常の政策的な要望ということで言いますと、一つの大きな柱はデジタルですね。これはやはりコロナ禍の中で、デジタル化の遅れが明らかになってきましたけれども、これを機会にどんどんデジタル化を進めようという大きな流れが出てきてます。国でもデジタル庁をつくることになっていますけれども。
 これは、特に地方にとってはとてもいい流れだと思うんです。われわれもデジタル推進局もつくりましたし、この要望の中にも書いてますが、デジタルを進めていくための拠点だったりとか、「シビックテック」という市民を巻き込んだ、いろんな人を巻き込んだ課題解決ということも組み立てようとしておりますし、そうした後押しをお願いしたいということで、今回要望をするわけですけれども、やはり地域における課題っていうのを解決する手法としてデジタルを使うっていうのは、いろんな場面で活用可能だと思いますし、そうしたチャンスなり、それによって本当に助かったっていうのは地方の方にこそその種が多くあると思っていますので、そこを取り組みをどんどん多分野で進めていきたいと思います。その後押しを国の方にしっかりと進めていただきたいと思います。これは政府としてもやっぱり地方における、単にデジタル化が進んだということを超えてですね、それでどう課題解決されたのかとか、地域の課題がどのように解決されたのかっていうところを、ぜひ出していくっていうことが、これは国全体でも必要なことだと思いますので、理解が得られるんじゃないかと思います。

朝日新聞

 前回の昨秋の要望の時に、この件を強く訴えられたと思うんですけれども、その要望に対する政府の対応について、どのように評価されているかっていうところと、あと、少し足りなかったとお感じになって今回要望の中で見直された点っていうのはどういうところでしょうか。

知事

 基本的には、まだ国の方で、デジタル庁がこれからできるっていう、法律が通って、これから体制が整っていくっていうことですので、具体的な施策っていうのはこれからだと思いますが、ただ、今年度の予算について言っても、例えば、地方財政対策の中でデジタル関係のものが盛り込まれてるとか、そういう特別な地方への財源が枠として確保されてるですとか、いろんな支援するための施策っていうのは組み立てられているようでありますので、前進はしてきているというふうに思っております。
 ただ、例えば、各自治体のシステムの共同化とか、そうしたところについては、これからまさに、対象に対する、どういうふうに進めるのかっていうのが示されてきたりですとか、あるいは、データの利活用っていうのは進めていこうってなってますけど、それはどのような枠組みの下で進めていくのか、そうしたところはまさにこれからですので、その辺を具体化してもらうのと、あと、国の方から地方での取り組みを後押ししてもらうっていうことを求めていかなければいけないと思っています。

朝日新聞

 あと、昨秋の予算要望の際に、知事は各部長と一緒に上京されて、直接対面で要望されていましたよね。で、その際におっしゃったのが、直接会うことで、熱意を含め、しっかりと訴えられるというお考えがあったかと思うんですけれども、今回オンラインということで、直接会えば、その熱意がしっかりと訴えられるという論理に当てはめて考えると、少し何と言いますか、熱意が届かない部分とかっていうのはあるのかなとか、この論理に当てはめて考えると、思うんですけれども、その点どのように考えていらっしゃいますか。

知事

 はい。やはり内容の説明だけじゃなくて、思いを伝えるですとか、そうした部分っていうのは、直接会うのが一番だと私は思っております。それは今も変わってはおりませんけれども。ただ、今現在、緊急事態宣言が発令をされております。そうした中で、山口県でも集中対策期間ということで感染拡大を抑えなければいけない時期にありますし、けっして県内の感染、これは東京と比べると少ないですけれども、やっぱりこれまでにない大きな波が来ている中でもあると思いますし、また、クラスターも昨日も発生をしました。私自身が離れていいのかっていう問題も一方でありますので、そういう中で今回については、熱意を伝えるっていう意味ではベストではないですけれども、ウェブという形でやることにしました。そうした中で、できるだけ最大限、われわれの抱えてる課題ですとか、それに向けた思いですとか、そうしたことを伝えていければと思います。

朝日新聞

 国への予算要望で、オンラインで行うのは今回初めてですか。

知事

 個別には各省庁へ、例えば、道路の関係の予算を国交(国土交通)大臣にお願いするっていうのはウェブでやったりというのはこれまでもあります。

防府日報

 ちょっと話は変わるんですけれども、月曜日にですね、県の弁護士会が同性同士のパートナーシップ制度の導入等を求める要望を、環境生活部長のところに持って来たと思うんですけれども、この問題に関してですね、まず知事自身の見解、こういった制度がそもそも必要なのか、どうするべきなのかっていうことと、要望の中では、市区町村はもちろんなんですけれども、都道府県単位でもそういった制度をつくってほしいというような内容がありましたけれども、それに対する県の対応っていうのはいかがでしょうか。2点お伺いします。

知事

 そうですね。多様性を認めていくっていうことは、社会全体の方向として必要なことだと思っております。そうした中で、個別の制度につきましては、今、国におきまして、性的マイノリティーに関する法制度等の議論もされているところでありますので、そうした国の動向も見守りたいというふうに考えております。

防府日報

 県として、こういった制度を独自につくるという考えっていうのは今の時点ではありませんか。

知事

 そうですね。今時点で直ちには考えておりませんけれども、国の方でも議論されてるところですので、その状況をよく見ていきたいと思います。

防府日報

 分かりました。ありがとうございます。

中国新聞

 高齢者のワクチン接種のことで関連してお伺いします。昨日、河野大臣の方から接種率が高い上位5県に対して傾斜配分、追加のワクチンの配送傾斜配分で、優先して送る的なことがお話があったと思うんですけれども、改めて、そういう評価を国の方から受けられたことに対する受け止めを教えてください。

知事

 そうですね。趣旨としては、進んでいない所にペナルティというわけじゃないんだろうと、私もそれを直接見ていないので分かりませんが、要は余らすような所ですね、要は進んでいない所に送って余っては意味がないというところなので、全体的に効率的に配分しようという趣旨なんだろうというふうに、読んで理解をいたしました。われわれとしては、上位5県に入っている中で、われわれが求めた、これだけのワクチン量が必要ですというのを求めたものが、全部届けられることになりましたので、そのことについては、大変感謝をしています。

中国新聞

 あと、19市町で7月末までに高齢者の接種が完了するというところなんですけれども、いろいろお話、高齢者の方に聞いてると、どうしても最初の1回目の予約で8月になったとか、そういった方も中にはいらっしゃる、そういった現状の中で、7月末までにというのは、当初からずっとそういうお話で、各市町とも共同でアピールもされていると思うんですけれども、そこを確実に終わらせるための、この大規模接種会場の設置というような位置付けでよろしいんでしょうか。

知事

 そうですね。7月に終わることを、さらに、できれば前倒しをしてですね、終われるようにということもありますけれども、加速化していきたいということです。

中国新聞

 分かりました。ありがとうございます。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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