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知事記者会見録・令和3年1月18日実施分

ページ番号:0013140 更新日:2021年1月20日更新

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日時 令和3年(2021年)1月18日(月曜日)
14時30分~15時9分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

知事

 本日、本県で88名、これまでとは比べものにならない規模の新規の感染者が確認されました。その主な要因といたしましては、宇部市船木に所在する医療機関、こちらにおきまして、現時点、68名、すでに2名確認されておりますので、合わせまして70名ですね、入院患者、また、医療従事者が感染をするクラスター(感染者集団)が発生をしています。
 患者の概要につきましては、先ほど、担当課長から説明をしていますので、詳細については、割愛をさせていただきますが、このたびのクラスターの事案は、病院内において、感染防止対策の徹底不足等によって、感染が拡大されたものというふうに想定されます。
 現在、管轄の保健所におきまして、全ての入院患者、また医療従事者に対して、PCR検査(遺伝子検査)、これを早急に実施をすることにしています。
 また、専門家からなりますクラスター対策チーム、これを直ちに、すでに派遣をしています。感染拡大の防止、これに全力を挙げて取り組んでいるところです。
 このように、1月に入りましてから、周南市に続きまして、今般、宇部市において、入院患者が高齢者中心の医療機関でのクラスターの発生、これが相次いでいるところであります。
 これまでも感染リスクの高い、こうした医療機関ですとか、高齢者施設に対しまして、再三にわたって、感染防止対策の徹底について、周知を図ってきているところでありますが、このたびの事案を受けまして、強い感染対策、これをしっかりと講じていかなければいけないと、そのように考えます。
 そのため、今般、保健所によります緊急実地検査、これを実施することにいたしました。
 今回のような、専ら療養病床を持っている、そうした医療機関が、県内で約100ございますけれども、この1週間かけて、保健所が入って、実地検査、これを緊急に実施をし、全ての機関に対して、しっかりと感染の防止対策の状況、それから、患者の状況、そうしたことをチェックをし、そして、感染の可能性があれば、速やかにPCR検査を実施していく、これを行っていきたいと考えています。
 これによりまして、これ以上のこうした類似施設での感染が生じることを何としても防ぎたいと思います。
 そしてまた、もう一つ、受け皿の整備でありますけれども、今、感染が増えている状況でございます。
 これまでに、医療体制ということで言いますと、確保病床423床あったわけですが、医療機関と調整をしまして、新たに50床拡充をすることといたします。これによって、感染者が急増した場合にもしっかりと対応できるような医療提供体制を整えていくこととしています。
 さらに、今は、今回のクラスターの状況、それから、病床の確保によって、体制を整えていくという話をさせていただきましたが、県内の状況でございますが、今お示しをしておりますけれども、今回のクラスターの発生によりまして、一気に本日の発生も88ということで、これまでとは比べものにならない規模の感染が発生をしました。
 そうした中で中身を見てまいりますと、感染経路を見ますと、ご覧のように、家庭内での感染というのが約37%を占めております。その次に県外由来のもの、これが17%ということで続いております。
 ですので、まず家庭内感染が3分の1以上を占めているというところでありますから、ぜひ、ご家庭において、基本的な対策をしっかりと講じていただきたいと思います。
 外から帰られた際には、必ず消毒をされること、そして、小まめに換気を、寒い時季ですけれども、ぜひ行っていただきたいと思います。それから、体調不良な方がいらっしゃったら早期の受診、また相談、これをぜひ、促していただきますように、よろしくお願いいたします。徹底をよろしくお願いいたします。
 それからもう一つは、県外の往来というのが大きい要因としてございます。
 県外への移動につきましては、移動先の自治体の情報、これに留意をした上で、中止また延期を含めて、慎重に判断をしていただく、やむを得ず移動される場合にも、万全の感染防止対策を講じていただきたいと思います。
 特に、緊急事態宣言の対象区域であります、東京、大阪、また福岡等の11都府県につきましては、引き続き、不要不急の移動、これについては自粛をしていただきますように強くお願いをいたします。
 また、皆さんお一人お一人には、これまでも何度もお伝えをしているところでありますが、「新しい生活様式」の実践、そして、3密を避けて、「マスクの着用」、「手洗い」などの感染予防対策、この徹底を、改めて強くお願いをいたします。
 今、山口県の感染拡大を抑える大変重要な局面にあると考えています。私たちが山口県全体で、この危機意識を共有して、この危機を何としても乗り越えていかなければなりません。
 どうか県民の皆さま方のいま一層のご理解、ご協力を、重ねてよろしくお願い申し上げます。
 私からは以上です。

朝日新聞

 このたびですけれども、新たに80人以上の感染者が出ているというところで、感染状況のステージに関してなんですけれども、現在、稼働病床ですとか、療養者数が、非常に多く増えたと思いますが、どのように認識されてますでしょうか。

知事

 はい。これまで、数字としては、「ステージ2」の中にいたというところですが、今回、今日ですね、感染が増えたことによりまして、また、数字の方は担当課の方から聞いてもらえればと思いますけれども、「ステージ3」を超えている数字が出てきております。ですので、今後状況をしっかりと見ていかなければいけないと思います。
 ステージ自体は、県全体の感染状況を把握するためのものでありますので、この特定の施設で増えている部分ということをどこまで考慮するかというところは慎重に考えていかなければいけないと思いますが、いずれにしても、今、全国での感染も非常に高い水準で増えてきております。山口県も大変リスクが高い状況が続いておりますので、この感染の状況については、しっかりと、注視をし、またわれわれも早急に封じ込めを行っていく、今回のクラスター対策もそうですけれども、個別に感染が分かった場合には、すぐに接触者調査をして、広い範囲でPCR検査を実施して、確実に封じ込めをしていく、ということによって、この危機を乗り越えていきたいと思いますし、また、県民の皆さま、お一人お一人にはぜひ、全国的に感染のリスクが高まっているところを強く認識をしていただいて、今一度、ご自身の感染防止対策をぜひ、徹底をしていただきたいと思います。

朝日新聞

 特定の施設での患者が増えているということで、ステージ3相当に、今、県内の状況としてはあるという認識ではあるんでしょうか。

知事

 今日のこの数字でもって、ステージ3になったというところではなくて、これは感染者の状況も1週間の状況等を見ながらですね、見ていかなければならないというふうに思いますので。ただ、数字的には、これによって増えている部分もかなりあります。ステージ3が間近に迫っている、そうした状況にあると思いますので、ぜひ、ここで、いま一度、気持ちを引き締めて、県内の感染拡大を何としても防いでいく、そのことに全力を挙げていかなければなりません。

朝日新聞

 確保病床を50床さらに拡充するということですけれども、即応病床に関しては、これは、拡充に関してはいかがでしょうか。

知事

 即応病床は、今までの423については、これを2月の上旬までに拡充、もともと230床ぐらいにはしていましたが、今、今日現在は300くらいに増えてきております。これを2月上旬には、423のフルな状態にしていきたいとは思いますが、今回増やす50についても、それと同じようなスケジュールで、2月の上旬には、これが即応可能になるように整えていきたい、その方向で今、調整をしております。

朝日新聞

 即応病床を470にするということは、今のところは予定はしていないという意味合いなんでしょうか。

知事

 いや、だから、473になるのかな。

朝日新聞

 即応も、確保になる。

知事

 だから、50も即応にするということですね。確保することは、もう医療機関と調整がついておりますけれども、それを空けるとなりますと、入院者の調整がありますので、それには一定の時間を要しますが、2月の上旬ごろには、それが即応病床として、活用できるように、今、調整を進めているところです。

朝日新聞

 感染、今回のクラスターの原因として、院内での対策の徹底不足ということが想定されるとおっしゃっていましたけれども、もっと、そこら辺について認識をお示しいただけますでしょうか。

知事

 そうですね。ここは、また担当課長の方からもありますが、どうしても複数の方が同じ部屋にいたりとかですね、介助する中でなかなかマスクが着けられない、着けづらい状況も、病院の、いらっしゃる患者さんの状況からして難しい面もあるのも確かにあるんですけれども、そうした部分が、徹底されていなかったというふうには聞いていますが。いいですかね。

健康増進課長

 今、知事がおっしゃられましたように、患者さんの介助等もあり、難しい中でですね、そうは言っても実際感染が起こったということで、患者さんとの接し方の問題とか、その辺は何らかの問題があったというふうには思っております。

朝日新聞

 ありがとうございます。

NHK

 先ほど発表されました緊急実地検査についてなんですけど、こちらは、まず療養病床等を持つ医療機関とありますが、具体的に、どのような、入院病床とはまた違う医療機関、具体的にどういうような。

知事

 そうですね。一般病床とかと併設しているものがあるんですけれども、専ら療養病床、高齢の方がずっと入っているような状態ですね、そうした病床を有している、あるいは「等」って書いてあるのは精神病床ですけども、そうした、専らそうした施設というのが県内に約100ありますので、これをこの1週間ですべて実地検査をするということです。

NHK

 そういった医療機関というと、やっぱりどういう可能性があるから、やっぱりそこを対象にやる、狙いがありますか。

知事

 そうですね。特に、例えば高齢者の介護施設とかもありますけども、こうした病床って結構出入りも多いですし、いろんな方がですね、施設に入ったり行ったりってことがあります。もちろん患者もそうですけれども、それ以外の関係する方もですね、出入りが多いっていうところがありますので、他の高齢者、専ら高齢者の施設と比べると、よりリスクが高いという面があろうかと思います。それに加えて、今回、周南、それから宇部ということで類似の施設で感染、クラスターが確認をされましたので、これまでも、何度も通知等で行っていますが、やっぱり現地に実際入ってですね、対策が本当に行われているのかというのを、よく保健所がつぶさにチェックをする、そして必要なところがあれば改善をする、そして、体制がうまくいってなくて、また、患者等に、これは感染しているんじゃないかというような、もしそうした懸念があればですね、PCR検査を速やかに行うことによって、感染の確認、しているかどうかの確認ですね、これを速やかに行っていくということにしたいと思います。

NHK

 期間的には、いついつまでにとか、何か目安みたいなものはありますか。

知事

 この1週間で行うということです。

NHK

 今週中に。

知事

 今週中。そうですね。はい。

NHK

 分かりました。やっぱり、この緊急実地検査を通じて、改めて、どういうふうに把握をしていきたい。どういうふうに、この対象の医療機関の感染状況を、どういうふうに把握できるかということなんでしょうか。

知事

 そうですね。もちろん、他の施設で起きていなければいいと思いますし、それを願っておりますけども、やっぱり山口県のケースにおいて、1月から立て続けに、こうした高齢者が専ら療養病床に入っている施設についてのクラスターが、立て続けに確認をされましたので、こうした類似の施設について、しっかりと対策を強化をしていく、徹底をしていくということが、何よりも重要だと思います。それによって、感染のリスクをグッと下げていく、あるいは既に感染がもし起きていることがあれば、それを速やかに発見をし、速やかに封じ込めをしていく必要があります。ですので、緊急に、この検査を行っていくことにしております。

NHK

 分かりました。ありがとうございます。

読売新聞

 今回の実地検査ですけども、先ほどから同類施設でのクラスターの発生が起きているのでという話がありましたけども、以前からも、こういうリスクって起き得た事案だと思いますけど、改めて、なぜ、この事態を何か、このような施設では感染対策が難しいような実情があるのではないかと知事としては考えられたりとか、改めて今、実施しようとされた理由をもう少し教えていただけたらと思います。

知事

 周南もそうですし、今回の感染も、大変大規模な感染になっております。こうした事態が絶対に起こらないように、防ぐ方法を、しっかりわれわれは、きちっと対策をし、病院側に強く求めて、必要な指導等も行っていかなければならないと、そうした思いを強く持っております。特に高齢者の方で、感染した場合のリスクというのは、非常に高い方ばかりがいらっしゃるわけです。こうしたところで、感染が急に、クラスターが起きるということ自体、何としても、こうしたことは阻止をしていきたい、そのように強く思います。ですので、高齢者の施設の中で、当然、必要な対策、感染防止対策、これを各施設においてしっかりと講じてもらう、そのために、これまでも通知等での指導っていうのは再三してきているところでありますし、当然それをしっかりやってもらっている、そうした意識を持ってもらっているところが多いというふうには思いますけども、やっぱり、そうした中でも対策がまだ不十分なところとか、それをですね、そうしたほころびの部分から感染が拡大をするということを、何としても防いでいきたいと思いますので、今回の検査で、つぶさに、実際の感染の防止対策をチェックをして、必要なところはしっかりと改善をする、これを専門的な観点で、われわれがしっかり行っていきたいと思います。こうした感染が、二度と県内で起きないように、しっかりと対策を徹底していく、そのことを、われわれが病院の方にしっかりと入って検査をし、改善をすることで実現をしていきたいと思います。

読売新聞

 今回の実地検査ということですけども、お話を聞いていると、保健所の職員が入って、必要があればPCR検査ということですが、この実地検査というのは、一体何を具体的には指しているんでしょうか。あと、体制としては100医療機関あるということですけど、県職員だけが入っていくのかちょっと分からないですけど、何人体制ぐらいで入って、どのような内容の実地検査を行うようにしているんでしょうか。

知事

 また課長の方からも補足してもらえばと思いますが、基本的には保健所の職員が入っていくということになります。そして、そうした施設として、基本的にやるべき対策っていうのがしっかりとられているのかどうなのか。感染が広がらないような対策、これが施設の運用面においてしっかりとされているのかどうかっていうのをきちんと確認をして、改善すべきところがあればしっかり指導をして改善を求めていくということが基本になります。

読売新聞

 どのような場合、PCR検査をすることになるんでしょうか。

知事

 例えば、患者さんで具合が悪い方、症状が疑われるような方がいた場合、施設の感染の対策状況とかを見ながら、総合的に判断をするということになると思いますが、何か補足があれば、いいですか。

読売新聞

 職員の人数体制は何人くらいでしょうか。その実施検査を行う。

健康増進課長

 これは、保健所がいつも医療監視等をするものをイメージしております。ですから3人でチームで行くことが想定されますが、保健所や病院の規模によって変わります。

読売新聞

 想定だと何人になるんでしょうか。

知事

 ここは今、調整中ですね。当然その、専門的に見れる保健師が入っていくのもそうですけれども、規模とかまた相手方とのスケジュールとか、よく調整してやっていくというものになります。

読売新聞

 分かりました。

共同通信

 実施検査の件なんですけれども、知事としては、類似医療施設での感染を封じ込めるために、積極的にその検査をしていくという姿勢なのか。症状等が疑われるものとか、例えば換気をしていないとか、そういう明らかなものがあれば検査されると思うんですけれど、そいういうものをもっと具体的に。

知事

 施設の検査ですか。

共同通信

 はい、PCR検査。

知事

 PCR検査、ちょっと説明が足りない面があるかもしれませんが、100施設、これは実地の検査を、全ての施設について検査をします。それによって、対策が不十分な点等があればそこをしっかり改善を求めていく、改善をしてもらうということですね。それによって、施設が運用する中で、感染が広がるようなリスクというのを極小化していくということを実現していく、それをぜひ達成をしていきたいということであります。PCR検査は、その患者さんとかを見る中で、例えば発熱等の症状がある、そこが十分に、その状況にもよりますけれども、専門的な保健師さんの観点で見て、これは感染をしている可能性があるんじゃないかという場合には、PCR検査を速やかに行うということですね。何もその対策も万全であって、かつそうした心配されるような患者さんもいなければ、そこはあえてPCR検査ということはありませんけれども、その施設の状況なり、患者の状況を見て、必要があれば速やかにPCR検査をして、早くそれを把握をしたいと思います。

共同通信

 基本的には、おっしゃるように技術対策がちゃんとできているかというのをまずしっかり見て、その中で、わざわざその県内の医療機関で、いろんな所でPCRをやってというような話ではないということですね。

知事

 そうですね。やっぱりそのPCRは、感染がしてるんじゃないか、あるいは広がっているんじゃないかという、そういった具体的な、その心配がある時に、そこに対してしっかりとやっていくということが基本だと思いますので、まず今回の目的は、しっかりと感染対策が施設の中で講じられているのか、抜けている点がないのか、リスクはないのかというところをしっかりと見て、もしあれば、そこをしっかりと改善をするということを病院側に強く求めて、その改善を図っていくというのがまず第一の目的です。その中で、実際にこの施設の中でこれは感染してるんじゃないかというようなケースが、患者さん等の状況を見てあれば、そこは速やかにPCR検査を実施をするということを行うものです。

読売新聞

 実地検査のスケジュールですけれども、今週中とおっしゃられましたけれども、日付で言うと何日をめどに、までにやるという考えなんでしょうか、担当課的には。

健康増進課長

 早速、明日から来週の月曜日までの1週間で行います。

読売新聞

 はい、ありがとうございます。

毎日新聞

 今回の件の感染経路が、どの程度分かっているかということを教えてください。それと、今回の当該病院の方でPCR検査をされるということですけれども、これの規模感ですね、何百件なのか、ある程度数百なのか数十なのか、規模感が分かったら教えてほしい、これが2点目。もう1件は、実地検査のPCR検査というのは、何件くらいまで可能なキャパがあるのか、他にも連日発生している中で、何件くらいのPCR対応できるキャパがあるか、大きくその3点を教えていただけますでしょうか。

知事

 ちょっと担当課から。

健康増進課長

 担当者の方から、後ほど丁寧に説明をさせていただきます。

防府日報

 昨年末からも含めて、ここのところずっと、この県内最多というのを更新しているペースが、以前に比べて随分間隔が短くなっていると思うんですけれども、年末辺りからも含めて、今この県内で感染が広がっている要因について、知事が今どういうふうに受け止めていらっしゃるか、お考えなのかというのをお聞かせいただけますか。

知事

 先ほど円グラフがありました。特に最近、家庭内の感染、これまでも家庭内での感染がありましたけれども、今回はかなり家庭内で感染者が出れば、そこから他の同居人に広がっている数が感覚的には多いように感じます。これは細かく分析をしていく必要があると思いますけれども、こういうところで家庭内感染が増えているのもあります。原因とすれば県外往来等ですね、この17パーセントの県外往来等というのは、やはり年末年始での人の行き来というところをたどっていくと、そこにたどり着くケースは大変多くございます。ですので年末年始、多くの方は気を付けられていたし、感染された方でも、もちろん気を付けられながらというケースも多くあるんですけれども、原因としては、やっぱりこの年末年始での人の往来というところに由来するものはかなりあります。

防府日報

 年末にかけて、帰省の自粛であったりとか、慎重に判断してくれっていうこと、知事も呼び掛けられたりしていましたし、緊急事態宣言が出てからは、その対象地域への移動を自粛してくれということでありましたけれども、その辺の呼び掛けがきちんと周知ができているのかどうか、そういった知事が呼び掛けることに対して、県民が、今の特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)で言うと、強制力を伴わないわけですから、あくまでもお願いベースということになると思うんですけども、その辺の実際の呼び掛けられたことに対しての県民の反応とか、その辺についてはどういうふうに評価されていますか。

知事

 実際に、年末年始での帰省というのは例年に比べればはるかに少なくなっているところは間違いないところだろうと思いますし、全国の感染状況を踏まえて、今年の、今回の年末年始についての帰省を、やっぱり断念をしたという方も多くいらっしゃいます。また県内では、成人式も阿武町で実施されたものを除いては、基本的に全て中止や延期ということで、やっぱり県外からの往来というところに気を付けなければいけない、これが感染を広げてしまうかもしれないという意識が非常に高いものがあるだろうというふうに思っておりますので、そうした意味では、かなり、年末年始を含め、人の往来が抑えられている部分はかなりあったと思います。ただやっぱり全国的に感染が非常に、第1波、第2波とは全く違いますから、ゴールデンウィーク、それから夏休みの時にも、ゴールデンウィークの帰省や、お盆休みでの帰省というのはありましたし、そこも抑えられ、それを通じた感染の拡大というのは、そう多くはなかったのですけれども、やはりこの年末年始、もともと感染の第3波の波自体が非常に高くなっておりますので、往来自体は抑えられても、やはり感染自体はこのような形で、県内で、年末年始での帰省に由来する感染というのは、実際に具体的なケースとしては多く出てきているなと、そう感じています。

防府日報

 すみません、もう1点だけ。4人でしたかね、県の職員の方が感染されたということが発表があったかと思うんですけれども、その方が、症状はあったけれども熱がなかったということで、しばらく勤務をされていたというような状況があったというふうに聞いております。知事も、年始の会見の中で、症状とか熱とかあれば、速やかに休んで病院にということは、県内の企業に呼び掛けられていましたけれども、県庁内ではその辺の徹底というのはどうだったというふうに評価されますか。

知事

 そうですね。当然、この会見でも言いましたし、職員に対しても、自身の感染防止対策については、これまでも強く促してきたところです。今回の件も踏まえ、改めて職員に感染防止対策の徹底を、これは人事課を通じてしっかり求めたところですし、当然、熱等の症状があれば、出勤をしないようにということを重ねて職員に求めているところです。

防府日報

 はい、分かりました。ありがとうございました。

中国新聞

 今回実施する検査で、改善する必要があるっていう施設があった場合は、改善に向けた支援とかいうのは、何か県でされたりするんでしょうか。

知事

 当然、いろんな面のサポートができると思います。われわれが感染症の観点から見た際に、必要な施設のいろんな、何と言いますか、運用の改善というのがあると思いますので、まずそのアドバイスをしっかりとするということが、まず最初のわれわれとしてやるべきことでありますし、その他さまざま必要な助言等については、きちんと行って、対策として抜けている部分はないように、そうした改善をしっかりと求めていきたいと思います。これは病院側の方で対応するうえで、われわれが役立てる部分は、当然しっかりサポートをしていきたいと思います。これはどのようなものがあるのかというのは、やってみないと分からないところがありますけれども、きちんとそれは実現できるように、われわれとしてもサポートする必要が当然にあります。

中国新聞

 ハード的なものを改善しないといけないという時も。

知事

 ハードのものについては、これは、国の補助が入った県の予算というのもありますから、そうしたものは、ぜひフルに使っていただきたいと思います。

NHK

 先ほど知事のお話の中で、県内の状況について重大局面にあるという趣旨のご発言があったかと思いますが、ここを改めてちょっと詳しくどういうものか、詳しくお伺いさせていただけますか。

知事

 はい。今日の感染者数は、非常に多かったところであります。これはクラスターに関わる部分が7、8割ありますので、そこを同じように今までの感染と扱うことはできませんけれども、ただそれを除いても、やはり県内での感染というのが、毎日出ている状況ですし、感染自体も全国の状況を見ると、大都市部の感染に時期がずれて、地方での感染が広がっているということが起きています。山口県の中で、今、今日のクラスターの部分を除くと、それ以外の県内全域で感染が急拡大しているということではありませんけれども、ただやっぱり、新しい孤発事例というのは日々出ていて、そしてまた、隣の福岡県は緊急事態宣言が出て、また、昨日かな、過去最多というのがまた福岡でも出ました。ということで、山口県の環境が、やっぱり感染のリスクが非常に全体に高まっているというふうに思います。全国的に感染がどんどん燃え盛っている中で、すごく火の粉が大量に山口県に降りかかってきている状況であろうと思いますので、ここで、個々人が対策をしっかりとしない、あるいは、その起きた感染をどんどん燃え広がるような状態、これは速やかに感染を食い止める、消火をしっかりとして、感染が燃え広がらないようにっていうことをしていかなければいけません。
 そうしたところでは緊張感を特に高めていかなければ、ちょっと気を抜くとすぐに感染が広まってしまうという危険が非常に高いというふうに思っていますので、われわれも検査をしっかりやって、県内で分かった感染は封じ込めを速やかに行っていきますけれども、ぜひ県民の皆さまには、今一度、大変な、われわれ、危機の中にあると、そうした意識を強く持っていただいて、ご自身を感染から守る行動の徹底を今一度お願いをしたいと思います。

NHK

 ありがとうございました。

朝日新聞

 繰り返しになって恐縮なんですけれども、今回、療養病床を持つ医療機関に対する実地検査というところで、こちらに絞ったというのは、やはり療養病床を持つところというのが、感染が広がりやすいような環境がどうしてもある、そういうふうな認識があるっていうことでしょうか。

知事

 そうですね。専ら療養病床のところというと、例えば、一般病床があるところと、一般病床の方ではかなり感染対策が講じられていたりとか、そうした中で病院全体の感染防止対策というのもしっかりしている面があるというふうに、われわれ今、そのことを念頭に置いております。で、療養病床だけのところというところが、やっぱり、何と言いますか、実際に感染が、今回、周南でも起き、宇部でも起きているところでありますし、また、そうした意味で対策が不十分な面っていうのも、今回、二つの施設を見て、われわれ、その点を、懸念を強くしております。また、他の高齢者、特養ですとかと比べると、人の出入りというのも非常に多いところで、感染が施設の中に、ウイルスが入ってくるリスクは非常に高いと思っていますので、ウイルスが入ってくるそのリスクの高さ、それから施設としての対策として、また、不十分な点を、クラスターのわれわれ確認の中で、不十分な点を確認はしておりますので、ぜひ、類似の施設で同様なことが起きないように、今しっかりとわれわれが点検に入って、改善を図っていかなければいけないと考えています。

朝日新聞

 まだ、ステージ3相当には至っていないという、とは今のところは断じられないっていう認識だということなんですけれども、何か県独自の宣言とか、営業自粛をお願いするってそういったことは今の段階ではまだないということでしょうか。

知事

 現在起きている感染の状況、今日も数字が上がっているのはクラスターの関係ですね。ですからこうしたところをしっかりと抑えるためには、今回のような緊急点検というのを、全県的に実施をするということで、同様のことがこれ以上起きないようにしっかり対策をしていきたいと思います。
 感染の拡大を防ぐというところで、われわれが今直面していることはこうしたクラスターの発生をしっかり抑えるということ、それから県外との往来、これによる感染が増えてきている状況でありますから、しっかりと感染拡大地域との、特に緊急事態宣言の対象地域との往来っていうのはもうこれは極力控える、自粛をするということを強く徹底をしていただきたいと思います。
 飲食店等の、だいたい緊急事態宣言を発出して飲食店の時短要請ですとか、そうしたことを行う県もありますけれども、山口県においては、感染を広げないために、そこが要だとか肝だというところでの認識は今のところはなくて、また、これがもし、県内に感染が、市中感染とかどんどん広がってきて、飲食店等ですね、ステージとして感染が広がる状態があれば当然そこをしっかりと抑えていかなければいけませんけれども、現在の感染の拡大の状況というのは、むしろ抑えるべきところは県外との往来、それから施設等でのクラスター対策であろうと考えておりますので、そこをしっかりと行っていきたいと思います。

読売新聞

 今日の時点で、即応可能な病床が今300程度確保されているということですけれども、今日のクラスターの数を含め、172人が入院患者さんっていうことで、そのうち37人が入院調整中ということですけれども、県内の医療の逼迫(ひっぱく)状況については、知事はどのように認識していらっしゃいますか。

知事

 じゃあ、いいですか。数字。

健康増進課長

 感染者数の方は非常に増えているところでございまして、医療機関の負担感は増えておりますが、逼迫(ひっぱく)している状況にはないというふうに考えています。

読売新聞

 あと、ステージ3がもう間近に迫っているというお話もありましたけれども、ステージ3になった段階で県はどのような手を打つかっていうのを、今の段階でどのようなことを考えていらっしゃるのか、具体的なものがあればお願いします。

知事

 ステージ3の、県内での感染の発生状況にそこはよると思います。こういったところで感染が増えてるよということであればそこの対策をしっかりやっていくということだと思います。
 都市部のところでは、やっぱり飲食を介してっていうのが多いですから、そこに対策っていうことを重点的にやられていますけれども、山口県の場合において、それが適切なのかどうなのか、そこがほんとに感染対策の肝の部分なのかっていうところは慎重に考えていかなければいけないと思いますので。これは何て言いますか、実際の指標が増えてきてステージ3を超えた場合に、今日のこの88を入れるといろんな指標で超えるんですけれども、これは7~8割は特定の施設で起きているものですから、これで全県のステージを判断するということは違うんじゃないかと思っております。
 そういうのを除いて、通常のベースで増えているところでステージが上がるような増え方をした時にはその中身をしっかりと分析をして、その感染の原因となっているところをしっかりと抑えていくっていうことが必要だと思いますので、それはそのステージに至る段階において、きちんと分析をして対策していきたいと思います。

中国新聞

 今回の緊急実地検査なんですけれども、短期間で感染拡大の封じ込めを図るというのは大変有効な策だと思うんですけれども、今これだけ県内で感染が広がって、それぞれの保健所の皆さんが対応に追われている中でですね、その要員を割く余裕が果たして県にあるのかどうなのか、例えば、これまでの保健所勤務経験者とかですね、OG・OBなりがですね、どういうふうにその要員を割いていくお考えなのか、そこをお伺いしたいです。というのが、検査の先がいわゆる素人さんの組織ではなくて、コロナに関して一定の知識、見識をお持ちの医師がいらっしゃる施設なんですから、場合によっては自己申告というのもありなんじゃないかと思うんですけれども、あえて行かなきゃいけない理由というのを知事のお考えをお伺いしたいです。

知事

 実際に感染対策が不十分であることによって、クラスターが発生しているという事例が出ているわけですから、ここはわれわれこれまでは通知等によって徹底のお願いをしておりましたけれども、そうではなくて、やっぱり実際に入って行って、対策が講じられているかどうかっていうのをチェックをして、必要なところは改善を求めていくということを実際に入って行わなければいけないというふうに考えております。
 その職員等については保健師も投入しますけれども、このコロナへの対応をしている者とそうでない者ともおりますから、その中で全体的に調整をして必要な職員を派遣するということを行っていくことにしています。

中国新聞

 場合によっては、本庁の担当課以外の事務職員を投入するというようなお考えもありますでしょうか。

知事

 事務職員、やっぱり当然その分野についての知見がないと、行って適切な助言もできませんから、当然保健師等が行ってということになります。事務職員だけで行くということはないです。

朝日新聞

 これまでも県内の例えば精神科の病院などは、ある種コロナに対しては脆弱(ぜいじゃく)なところがあってというところは報告されていたかと思うんですけれども、これまでこういった県内の療養病床を持つような医療機関に対してはどのようにコロナ対策について徹底を呼び掛けていたんでしょうか。

知事

 それ、いいですか。

健康増進課長

 通知等で、これまでもこういうところをチェックするよう、気を付けるようにというような通知等の周知を図るなどして、あるいは、技術研修的なものを通じて、感染対策を呼び掛けるなど努めてきているところでございます。

朝日新聞

 これまでは県から職員さんとか、保健所から職員さんを派遣して何か実地指導するとか、検査するっていうことはしていなかったということでしょうか。

健康増進課長

 これまでも感染管理認定看護師等のご協力もいただきながら、必要に応じて求めに応じて実地的な助言指導の場を開催したりしております。

朝日新聞

 ありがとうございます。

毎日新聞

 即応病床を473に増やすということで、コロナ対策としては大変心強いですけれども、一般のコロナ以外の病気への対応はそれでしわ寄せというのはなく、スムーズにいくのでしょうか。

知事

 当然それは医療機関と調整して、医療機関の方でもどれだけ拡充できるかというところを考えた上でやられています。当然今いる患者さん、今やっているコロナ以外の通常の診療や入院等への対応も必要ですから、そこに支障がないようにどこまで増やせるかっていうところで考えて調整をさせていただいておりますので、そこもしっかりと対応されるものだというふうに考えています。

読売新聞

 関連ですけど、今回423床から50床拡充されるということですけれども、冒頭でなぜ拡充されるのかの理由をおっしゃってなかったような気がするんで、受け皿の確保ということは分かるんですけど、なんか県内での感染者がやっぱり増えてきているとか、どのような理由で増やされるのでしょうか。

知事

 もともと、厚労省(厚生労働省)の推計上必要な病床というのは、われわれすでに確保しているわけです。ただ、都市部の感染状況とか急な拡大とかを見ると、山口県においても、そうした想定を超えた感染拡大というのも考えて準備をしておかなければいけないと考えています。
 ですので、医療機関、これまでも、さまざまコロナの病床確保について協力をお願いしたところですけれども、改めてさらなる拡充をお願いできないかというところを話していく中で、今回50床の追加の確保ということが調整ができたということです。

読売新聞

 ありがとうございます。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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