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知事記者会見録・令和2年8月23日実施分
日時 令和2年(2020年)8月23日(日曜日)
20時00分~20時24分
場所 県庁2階 記者会見室
発表項目
知事
本日、本県におきまして、新たに、108例目から111例目の新型コロナウイルス感染症患者の4名が発生をいたしました。
患者の概要についてですけれども、患者の居住地は、山陽小野田市の方が3名、宇部市の方が1名となっています。症状はいずれも軽症でして、現在、感染症指定医療機関への入院済みが2名、そして入院調整中が2名となっています。
その他詳細につきましては、後ほど、健康増進課長の方からご説明をいたしますが、このたびの患者の発生は、接待を伴う飲食店での飲食が中心となっております。そこでの感染者の拡大が特徴となっています。
この件に関しましては、引き続き、濃厚接触者などの調査を行って、感染拡大の防止に全力を挙げていきたいと考えています。
そして、本日までの感染者の状況ですけれども、7月15日にですね、2カ月ぶりに感染が確認をされたわけですけれども、それから感染者が相次いでいて、また増えているという状況になっています。まず、直近の1週間の発生件数が28件ということになります。
その中で地域別で見ますと、宇部市がですね、その1週間前から、13名から9名増えまして22名、そして山陽小野田市においては、6名から15名増えて21名ということで、赤いところは20人を越えているというところですね。宇部市、そして続いて山陽小野田市が20名を超えているという状況になっています。
ぜひ、県民の皆さま、改めてですけれども、感染の拡大を踏まえまして、日ごろからですね、ここに書いてありますように、マスクの着用ですとか、距離の確保、それからきめ細かく手洗いをするですとか、あの、3密の回避、またそうしたことの基本的な感染症対策、この徹底を改めてお願いをいたします。
そしてまた、飲食店でですね、事例が発生しているということでございます。飲食店をはじめとする、事業者の皆さま方におかれましては、今、市町、また関係団体を通じまして、お願いをしています、業種ごとの感染拡大の予防のガイドライン、これの徹底、再度、よろしくお願いしたいと思います。
県民の皆さまには、先ほど申し上げましたけれども、3密の回避ですとか、基本的な感染症対策を行っていただいて、事業者の方では、こうしたガイドラインにのっとった対応、何卒よろしくお願いいたします。
県におきまして、県では、これまでもご紹介しておりますが、新型コロナウイルスの感染症対策に取り組む飲食店をですね、ウェブサイト、また店頭掲示ポスターで広く紹介をします、「取組宣言飲食店応援制度」を行っております。
県民の皆さまには、こうしたサイト、また店頭に掲示しているポスター等を参考に、飲食店を選択、利用して、店舗との協力のもとに感染症対策を行っていただくようによろしくお願いいたします。
私からは以上です。
YAB(山口朝日放送)
まず一つ、今回のこの接待を伴う飲食店による感染ですが、クラスターというふうに認定をされているんでしょうか。
知事
今、感染状況について、把握をしているところです。で、あの、国の方の定義に当たるかどうかというのはですね、確認しないといけないというふうに思っています。クラスターに該当するというような疑いがありますので、ここはよくこちらの状況を伝えて、厚労省(厚生労働省)と相談をしていきたいと思います。
重要なのは、このお店で感染がどこまで広がっているのかということでありますけれども、今日、分かったお客様が2名ということで感染が分かったわけですけれども、後ほど、課長の方から説明をしますが、ここで感染が拡大していると考えられる期間については、お客様がですね、全部把握できております。
これはまた、明日以降、順次、PCR検査(遺伝子検査)をしますので、何と言いますか、不特定多数で、われわれも把握ができないということではなくて、そこのお店を使っている人って、ある程度、お客さんがいつも利用される方の特定がされるお店となっておりまして、問題となっている期間の利用者は把握できておりますので、そこをしっかりと抑え込んでいきたいと、そのように考えております。
YAB(山口朝日放送)
知事の中で、どのような条件を超えると、クラスターだなというふうにお考えですか。
知事
あの、5名という要件といいますか、一つ、国に相談する基準というのは5名というのがあるというふうに承知をしておりますけれども、きちんとした定義は、連続的に集団発生を起こしていて、大規模な集団発生につながりかねないと考えられる感染集団ということですので、連続的に集団発生が出るということが一つ書いてあります。
今回の発生の形というものが、そうしたものといえるのかどうか、感染して、そこからまたさらに次の感染、次の感染と広がっていると、連続的な感染になるのだろうと思いますが、その辺りについての確認が必要だろうと思います。
防府日報
今のクラスターの関係なんですけれども、今回、お店ということに関して言えば、今のところ、全体を把握できている、という段階ですけれども、そもそも、その前の段階として、発電所の人たちも絡んできているということで、これだけで見ると、ぱっと、数を数えていないですけれども、10人近くに感染が広がっているんですけれども、この二つの事例をもってして、クラスターと認定して、警戒を呼び掛けるべきじゃないかと思うんですが、その辺の見解はいかがでしょうか。
知事
そうですね。あの、この件で、感染の、こういうふうに起きているので、この方と接している方とかですね、というところで言うと、われわれは濃厚接触者を把握をしていて、お店については、利用したお客さんというのを全て把握をできておりますので、一般的な呼び掛けというところでですね、それをしなければ、感染の広がりが抑えきれないと、認識はしておりません。
ただ、人数的には、これまでになく、いろんなところに、こう、お店だったり、その作業場だったりですね、といったところで、複数の方が出るので、トータルの人数は多くなっておりますので、当然、ここは警戒をし、また、接触者の調査をかなり資源も投入をして行っているところですので、これを迅速に、全体の把握を行って、速やかに封じ込めていくということを、まずわれわれは専念すべきところだと考えております。
防府日報
感染経路については、まだ特定はできていないと思いますけれども、あくまでも従来どおり、県外から何らかの形で持ち込まれたものが、濃厚接触者を中心に、広がっていくという見解は今のところは変えていらっしゃらないのですか。
知事
一般的に県外の方との接点で感染しているケースがありますが、これについて、直ちにこれが原因だということが今言えるものはありませんので、まずは接触者で感染状況を把握をしてから、たどっていくということをするしかないかなと思います。
防府日報
市中感染の疑いというのは、現時点ではいかがでしょうか。
知事
今、日々判明しているのは、皆同じ会社で働いてましたとか、そのお店に行っていましたとか、規模は大きいですけれどもリンクはとれているわけですね。市中感染で経路が分からなくて、感染者がどんどん出てきているものとは違いますので、人数はこのところ多くて、われわれも警戒は当然強めていかなければいけないところですし、このように、県民の皆さまにもお願いはしておりますが、具体の件数で言いますと、今は、分かっている人の濃厚接触者ということで、次々に分かっているという状況です。
KRY(山口放送)
今は1店舗だと思うんですけれども、今後休業要請なり、今後指示を出していくというか、お願いをしていくことというのは現時点で知事のお考えはどうでしょうか。
知事
今の時点で直ちに、例えば接待を伴うお店について営業の自粛とか、あるいは一般的に県民の皆さまに外出の自粛要請ということは考えていないです。
今回、感染者、一つのグループとしてはですね、人数としては大きいものがありますけれども、何て言いますか、散発的にというか、感染経路不明なものが散発的にいろんなところで出てきているという状況ではありませんので、そういった意味で、広く面的にいろんなところに規制をかけていくという状況ではないだろうと思ってはいます。まず、この今起きていることの全体を速やかに把握して封じ込めをしていくということで、この件についてはこれで抑え込みをしっかりとしていきたいと思います。
その後、またどういうふうに出てくるか、それで収まることを願ってはいますけれども、その他の感染状況をまたこれから見ながら、常に対策については考えていかなければいけないことだと思います。
KRY(山口放送)
あと、このお店が昨日の段階では宇部保健所管内、宇部圏域でという言い方で聞いているんですけれども、店名の公表とか、このお店がどこにあるという情報とか公表されるご予定っていうのはあるんでしょうか。
知事
今のところ、感染拡大を防ぐという目的でこのお店を公表しないといけないというふうには考えておりません。われわれが何て言いますか、感染として追うべき対象は全部押さえられておりますので、それを行うことは今は予定しておりません。
KRY(山口放送)
これは宇部保健所管内。
健康増進課長
昨日、宇部保健所管内と申し上げましたが、山陽小野田市内に所在しております。
朝日新聞
今回、接待を伴うお店ということで、知事が先ほどおっしゃったサイトでの紹介だったりとか、ポスターの掲示とかやられてたところなんでしょうか。
知事
ここはですね、宣言店ではないお店です。
朝日新聞
知事としては、宣言店にすることで、そこからお店を選んで、ということで対策をということでしたけれども、今回のように宣言店として取り組んでいないところもありますが、その現状についてはどのようにお考えですか。
知事
そうですね。その飲食店ですね。全国的にも飲食店を舞台に感染が伝わっていくというものが起きておりますので、特に注意を要するところだと思います。一方で、利用される方ですね、飲食店を利用される方が安心して使えるようにしていかなければいけません。安心して使えるお店を増やしていく、そしてその情報をしっかりと利用される県民の皆さまにお伝えしていくということが重要だと思っていますので、先ほどフリップも出してガイドラインの徹底をお願いしましたけれども、この取組宣言店、この制度を事業者の皆さまにもしっかりと活用していただいて、ぜひ、ホームページも紹介しますし、お店の方でもポスターを掲出していただいて、利用される方の安心・安全につながる取り組みを、それぞれが行っていただきたいと思います。
朝日新聞
県として、対策としてその宣言店の取り組みは広がっているという認識でしょうか。
環境生活部審議監
先週の20日現在で、今ホームページに掲載されているのは400弱でございます。
朝日新聞
その400って母数が分からないので、どの程度の割合なのかご紹介を。
環境生活部審議監
県内全域での飲食店の施設数、約1万4千ございます。
朝日新聞
その1万4千のうちの400で、もう十分広がっているというお考えでしょうか。
知事
いや、まだまだ増やしていかなければいけないと思いますね。今周知をしていますので、ぜひ多くのお店にですね、宣言をしていただきたいと思います。
朝日新聞
今のところの対策としては、宣言店を広げていくという対策を進めていく、それが一番重要だというお考えでしょうか。
知事
そうですね。この対策はですね、われわれとして必要だと思っている、こんなポスター、小さくてすみませんけどね。お客さまのための消毒とかですね、お客さまの距離をとるとか、あるいはお客ごとに食事を提供するとかありますし、従業員の方もですね、マスク等をしっかりと着けるとか、飛沫感染等の防止を行うとか、こういった取り組みを11項目挙げて、何をやっているかということをお示しするということにしていますので、これをですね、どんどんやっていただくと。また使う方もこれを参考にしてお店を選んでいただくということをぜひ広めていきたいと思います。
毎日新聞
山口県内において、第1波とされる3月から5月の間よりも、7月以降の方がはるかに数が多くなっています。地方側と言うんでしょうか、知事側、県側から政府の方に第2波の認定をして、取り組みを強化してほしいということを呼び掛けていかれるご意向はないでしょうか。
知事
この第2波と呼ぶかどうかという定義のところは、国の方でよく考えてもらえればいいと思いますし、われわれとしては、今来ている波は第1波より大きなものだという危機感を持って取り組んでいかなければいけないと思います。ですので、国の方にはいろいろな対策をお願いしておりますけれども、これは制度的な面と財政的な面とございますが、こちらはしっかりと引き続き対応を行っていただきたいし、われわれの方からもお願いをしていきたいというふうに思います。
この今起きている波がどこまで続くのか。一部ピークを越えたんじゃないかということもありますけれども、しかしわが県においては、毎週感染者が増えている状況ですので、警戒をより強めてやっていかなければならない、緩められる状況ではとてもないと思っています。
毎日新聞
県独自に県民に外出自粛を呼び掛けたり、県独自の休業要請をされたりというお考えはないでしょうか。
知事
状況によっては、そうしたことも考えていかなければいけないということは常に思っています。今の状況がどうかというと、県内のあちこちで感染経路不明の感染が続々出ているという状態でもありませんし、お店の方で、いろいろな所で、例えば各種の飲食店でどんどん感染が広がっていっているという状態ではありません。ここのところ数日起きているところは、件数は多いですけれども、ある程度まとまったグループの中でありますので、ここをしっかりとまず抑えていくということで封じ込めをしていきたいと思います。
毎日新聞
先ほどご紹介いただいた宣言店のことですが、11項目掲げているうちの3項目をやっていますと自分たちで宣言すれば宣言店になれるということで、その認定根拠としてはそんなに厳格なものではないかなと思うんですけれども、そのお店なら飲食をしても本当に安全なのかどうか。
知事
安全というのはお店側の努力、それから利用する側の意識、両方が必要だと思いますね。いくらお店が対策していても、どんどん人が入り乱れて話をすれば、それは感染っていうのは起こるわけですので、そのお店を利用すれば、お客が何をしようが絶対感染しないというわけではないわけですね。ですから、お店の方の対策も必要ですし、利用者側の意識も必要、両方がなければいけないものだと思います。
朝日新聞
今回、知事がコロナ関係の会見を臨時で行うのが久しぶりになるかと思うんですけれども、今回会見されることを決められたのはどのようなお考えからでしょうか。
知事
先ほど冒頭にも触れましたが、感染者自体も週を追うごとに増えているという状況がありますし、今回飲食店において感染が増えてきているという状況が起きております。ですので、改めて県民の皆さまに注意喚起と、特に事業者の皆さまにはガイドラインの徹底ですとか、感染防止の取り組みをそれぞれ改めて、意識を高く持って対策を行っていただきたいと、そのお願いを広く訴えようと、こうして話をさせてもらっているということです。
朝日新聞
この前の定例会見でも、確かガイドラインを周知するよう呼び掛けがあったと思うんですけれども、今回クラスターかどうかまだ分からないということでしたが、知事の中では危機感が特に強くお持ちになられたということなんでしょうか。
知事
そうですね。明日以降PCR検査を広げて、このお店を利用された方についてやっていきます。ですので、そこについて警戒心を強く持って取り組みを進めていますし、お店の方でしっかり対策をとってもらうということがとても重要です。感染者はどうしても、県外において感染状況が高く続いている中で、県内にもウイルスが入ってくるということは当然いろいろ防いでも起こりうるわけですけれども、これが県内に広がっていかないようにという努力を、事業者も県民の皆さまも、それぞれが意識をしていかなければいけません。今回そのお店において感染がお客さんに広がっているということが見受けられますので、改めてそこはしっかりと、各事業者の皆さまに意識を高く持っていただきたい。そうした思いを強くしています。
朝日新聞
今回知事が会見されるというのは、どなたかから、今回は重大な事案だから特に会見された方がいいんじゃないか、ということがあったんでしょうか。
知事
先だっての調査で、お店での感染者が見つかりましたと。そのお客さんについて調べたところ、陽性が出たということがありましたので、その状況の報告を受け、ここはしっかりと県民の皆さま、そして事業者の皆さまに強く改めて訴えなければいけないだろうと、そういう判断をしました。
朝日新聞
ご自分で判断をされた。
知事
そうですね。はい。
毎日新聞
3月以降、こうして会見をしていただき、われわれもできるだけ速やかに報道することを通じて、一定程度県内にコロナ感染が広がることを防いでいると思っています。
その中で、これまでは、会見を開くというお知らせを2時間前に頂く段階で、感染者の方の自治体名や年代、ご職業くらいまでのところは出していただいていたかと思います。これがここ、崩れているのはなぜか。素早く報道するためには2時間前のお知らせの段階で最低情報は頂きたいというのがこちらの要望ですが。
健康増進課長
担当課としてもその旨でご協議させていただきたいと思います。実際に早く情報提供に努めるところでございますが、現在陽性者の数が多かったりということもあり、そういう点で情報提示すべき点で不足があったことは申し訳ありません。改善に努めてまいりたいと思いますが、どういうふうにしていくかについては協議させていただきたいと思います。
毎日新聞
今日頂けなかったのは、把握できていなかったということですか。この会見を開く時点で。
健康増進課長
また後ほど説明させていただきますが、先ほどありました4例のうちの2例につきましては、かなり後の段階で検査を進める中で出てきたところでございまして、その辺の情報の不足については作業上間に合わなかったということがございます。
毎日新聞
2時間前に頂くということでよろしくお願いします。
健康増進課長
はい。
YAB(山口朝日放送)
後ほどのレクで、ご説明があると思うんですが、今回知事がおっしゃられた夜の接待を伴うお店なんですけど、今日の感染者は何人そのお店で発生しているんでしょうか。
健康増進課長
後ほど説明させていただきますが、店の者は今日ご報告する4名のうち1人います。そしてお客が2人でございます。そしてもう1人は直接、店の従業員やお客ではないということでございます。後ほど詳細を説明させていただきます。
宇部日報
宇部保健所管内で感染が拡大している中で、保健所の対応人員の拡充などはお考えでしょうか。
知事
保健所の。
宇部日報
人員の拡充とか。
知事
そうですね。既にほかの保健所から応援で派遣をしておりまして、今特に対象者ですね、接触者の把握ですとかPCR検査ですとか、ここには集中していますので、県内の他の保健所の方から応援をして体制を強化しています。
宇部日報
あと、さっき毎日新聞さんからあったんですけど、知事は県内では第2波が到来しているというお考えでよろしいでしょうか。
知事
そうですね。事実上の第2波というふうに言っています。第2波というのは国全体で考えるべきなので、国の方で言うなら言うところだと思います、私の方で第2波というのは、立場的には言えないと思いますが、ただ、今起きているものはですね、感染者の数とかからすると第1波よりももっと大きなものとして来ているというふうに認識しています。
作成:山口県総合企画部広報広聴課