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知事記者会見録・令和2年7月8日実施分

ページ番号:0013122 更新日:2020年7月10日更新

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日時 令和2年(2020年)7月8日(水曜日)
11時00分~11時56分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

知事

 皆さん、おはようございます。
 令和3年度の国の予算編成等に向けた政府要望について、本日はご説明をさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症への対応は、現在、感染拡大防止と経済活性化、この両立という、新しいステージに入っています。
 国におきましては、近日中に取りまとめ予定のいわゆる「骨太の方針」におきまして、今般のコロナによって顕在化した課題を踏まえて、社会のデジタル化への集中投資、また東京一極集中の是正など、新たな日常を通じた質の高い経済社会の実現を目指し、それに向けた社会変革の方向性を示すとされています。
 県としては、この機会に、コロナの時代の新しい社会づくり、また「やまぐち維新プラン」や、「第2期総合戦略」の着実な推進に向けまして、国の政策との連携、予算措置等の支援が必要なものについて、関係府省庁への提案・要望を実施いたします。
 要望活動につきましては、明日9日・木曜日に、県議会の柳居議長とともに、関係府省庁に対して行います。
 それでは、要望内容について概要をご説明します。
 お手元に配布しております資料(PDF:247KB)のとおり、このたびの要望では、社会変革に柔軟に対応しながら「3つの維新」の取り組みや地方創生を推進するに当たって、国の制度拡充、また財政支援等を特に求める21項目について、「超重点要望」として要望いたします。
 また、岩国基地関連の要望につきましては、「国策関連要望」と「特別要望」を併せて行うことといたしました。
 さらに、新型コロナウイルス感染の第2波、第3波への備えとして国に速やかな対策を求める9項目について「特別要望」を行います。
 併せて、国に対して、引き続き支援を求めるものや、概算要求に向けた提案など31項目については、「重点要望」として、関係部局で要望活動を実施することとしています。
 以上、このたびの要望項目は計62項目となります。
 内容につきましてですが、まず、超重点要望につきましては、新規項目として11項目を要望します。
 はじめに、「産業維新」に関する要望についてです。
 「地方におけるデジタル・トランスフォーメーションの加速化」についてですが、コロナ後の新しい時代においては、ICT(情報通信技術)などの未来技術を活用し、社会・経済のあらゆる場面をデジタル技術により最適化をする、そしてよりよい社会へと変革を起こしていく、このデジタル・トランスフォーメーション、略してDXの必要が高まっています。
 DXは、生産年齢人口の減少や担い手の高齢化など、本県が抱えるさまざまな課題を解決し、イノベーションの創出につながるなど、地方創生の推進力となることから、DX推進に向けた国による大胆かつ総合的な支援や、ローカル5G等を活用したスマートファクトリーの実現など、地方の取り組みに対する重点的な支援を求めていきます。
 次の「DXを支える情報通信インフラの整備促進」については、こうしたDXの推進に当たっては、その基盤となる高速の情報通信インフラの整備を加速させることが必要であって、5G基地局や光ファイバー網の整備に対する支援制度の拡充や、公共インフラとして位置付けた支援制度などを要望してまいります。次の「『新しい生活様式』に対応した新たな就活・就労スタイルの創設」につきましては、現在、若者を中心に、地方への就職・転職希望が高まっており、こうした就労志向を実際の地方就労につなげるため、オンライン型の新たな就活スタイルの創設や、リモート型の新たな就労スタイルの構築に向けた支援の充実を求めるものです。
 次の「スマート農林水産業の推進」については、担い手の減少・高齢化が進む本県において、大幅な生産性の向上が期待できるスマート農林水産業のさらなる推進を図るため、国によるハード・ソフト両面での幅広い支援を要望するものです。
 このほか、Society5.0時代を牽引する新たな産業・交流拠点づくりや、コンビナートの国際競争力強化に向けた港湾の整備などについて要望します。
 次に、「大交流維新」に関する要望についてです。
 「『東京本社勤務山口在住』等テレワーク遠隔勤務の推進」につきましては、大都市部を中心に、テレワークなどの場所を選ばない働き方が急速に広がりつつあります。そうしたことから、東京等大都市の企業に勤務しながら地方に移住をして、テレワークで遠隔勤務する新たなライフスタイルを推進するため、企業等の機運醸成や税制優遇措置等について要望するものです。
 次に、「ワーケーションの推進による関係人口の拡大」については、テレワークの定着に伴い、今後、観光地等で休暇を過ごしながらテレワークする「ワーケーション」の普及が期待をされており、自然豊かな本県中山間地域の特徴を生かしたワーケーションの定着に向けて、環境整備の促進や拠点創出に向けた支援等について要望するものです。
 次に、「新型コロナウイルス感染収束後の新たな観光振興」につきましては、観光に対する意識が変化する中、今後の新たな観光需要を取り込むため、近距離旅行に対応した観光地域づくりや、感染リスクに対する不安感を払拭(ふっしょく)して、観光機運を醸成する安心・安全な受け入れ体制づくりへの支援について要望するものです。
 次に、「下関北九州道路の早期実現」につきましては、これまで関係県・市と経済界が一体となって必要性や重要性を訴えてきました結果、今年度、国の事業化に向けた手続きである計画段階評価にステップアップしたことから、その手続き等の迅速かつ着実な実施など、早期実現に向けた要望を行うものです。
 このほか、過度な東京一極集中の是正や、水産インフラ輸出構想の推進などについて要望します。
 次に、「生活維新」に関する要望についてであります。
 「『新たな日常』を支えるデジタル化の推進」については、今後、「新しい生活様式」を普及・定着させていくためには、日常のさまざまな場面でデジタル化を推進していく必要があるため、誰もが安心してデジタルサービスを利用できる環境の整備や、マイナンバーカードの機能拡充、行政サービスのスマート化などの取り組みに対する支援を求めるものです。
 次に、「ICTを活用した未来型教育の推進」についてですが、本県では、学校の臨時休業を契機として、当初の計画を前倒しし、本年度中に、全ての県立学校でICT環境を整える予定としています。こうした環境が十分に生かされるよう、学習支援ソフトの充実や、交流授業を促進するマッチングサイトの創設など、ICT活用の加速化に向けた支援を要望するものです。
 次に、「医療従事者の確保対策の推進」につきましては、新型コロナウイルスへの対応を踏まえ、医療提供体制のさらなる充実を図っていくためには、医師をはじめ、感染症に関する知識や技術を有する看護師や、臨床検査技師などの専門人材が求められており、こうした医療人材の養成・確保の取り組みへの支援についての要望を行うものです。
 このほか、子ども・子育て支援施策の充実や、過疎法失効後を見据えた中山間地域づくりの推進などについて要望します。
 次に、「国策関連要望」として、岩国基地については、空母艦載機移駐後の状況を踏まえ、騒音対策の拡充や徹底した安全対策の実施、事故等に係る速やかな情報提供など、安心・安全対策の推進と、艦載機移駐等による負担の増加やわが国の平和と安全への協力・貢献に見合う地域振興策の確実な実施を、引き続き要望するものです。
 また、市町再編交付金の交付終了後の交付金制度の継続や県交付金の運用改善について、地元市町、岩国基地問題議員連盟連絡協議会と合同で、特別要望を行うこととしています。
 最後に、「新型コロナウイルス関連特別要望」の要望内容について説明いたします。
 これについては、感染の第2波、第3波に備えて、緊急的に国の支援が必要な項目として、「検査体制・医療提供体制の整備」に関するものや、「感染拡大防止の強化」に関するものなど、9項目について要望を行うものです。
 以上、概要をご説明しましたが、個々具体的な内容につきましては、後ほど総合企画部の方から説明をさせていただきます。
 私の方からは以上です。

NHK

 まず、今回の政府要望についてなんですけど、新型コロナウイルスを受けた形でさまざまな点で盛り込まれていると思うんですけれども、新型コロナウイルスを踏まえた点と今回盛り込まれた点について、やはり知事としてはどのような思いがありますでしょうか。

知事

 そうですね。最後に説明しましたコロナには、別途、医療体制の確保ですとかそうした今後の対策に必要な部分について、しっかりと訴えていく必要があるというふうに思っております。そういう当面直面をしているコロナ対応について万全に取り組んでいくということが一つと、それからそのコロナ後の社会を見据えてこれからの社会の在り方をきちんと求めていくということを行っていかなければいけないと思います。デジタル・トランスフォーメーションと言いましたけれども、そうした最新のデジタル技術、あるいは5G(第5世代移動通信システム)等の基盤も含めてですけれども、そうしたことを整えていくことが必要だと思っております。このコロナに、もともとの課題として地域のさまざまな人口減少、高齢化が進む中での課題として、デジタル化ですとか、こういったDXを進めるべきということはもともと考えとしては持っていたわけですけれども、このコロナを踏まえて、よりこの東京一極集中のリスクの高さということを改めて実感をしたわけですね。そして、コロナ禍において必ずしもそのように集積していることがメリットばかりじゃなくてデメリットがかなり大きいと、そして、そのデメリットを解消するために実際にリモートワークもかなり進んできましたけれども、そうした部分と今の技術を使えば解消できるものはかなりある。生産性をきちんと維持しながら一方でリスクを避けて、また、そういう意味ではゆとりのある生活をしながら、このリスクにも備えていくということができるんだということが改めて確認がされたわけですね。
 国の方でも、今回「骨太の方針」において、一つこのデジタル・トランスフォーメーションと言いますか、そう言ったデジタルを活用した新しい社会をこのコロナ、ウイズコロナ、そしてアフターコロナの時代において行っていかなければいけない。そうした考え方で施策をしっかりと組み立てていくという方向が出てますし、ぜひそうしたところをこの機会に力強く進めていただきたいというふうに思います。リスクを避けるということと、そしてまた地方においては、この豊かさと便利さ、これを同時に実現することができる、そうした手法だと思いますので、このデジタル化というのをこの機会に一気に進めていくということを強く求めていきたいと思います。

NHK

 今おっしゃられたことを要望されることで、このアフターコロナの社会で山口県をどういうものにしていきたいというふうに思っているのでしょうか。

知事

 山口県は特に高齢化が非常に進んでおりますし、人口減少も大都市部にかなり流れている、この対策は、今、国全体で地方創生をやっていますけれども、やっぱり東京一極集中、東京の流入超過というのは、これは抑えるどころかどんどん広がっているという現状があるわけですね。これを大きく転換していく転機だというふうに思います。地方の方にしっかりと人の流れをつくっていく、それがむしろ社会全体でも必要なんだということを、今、国民の多くの皆さんが、認識が高まっているだろうというふうに思います。そうした中で、山口においても、例えば暮らしの面では、医療の遠隔医療に向けました実証実験も今回行いますし、また、教育の方でもICT環境を整えるように行っていますけれども、また、産業面でも、先般は中国地方では初の5G環境を整えて、それを活用して工場を回していこうという取り組みもスタートしております。そうした技術を使ってしっかりと生産性を高めていくとか、あるいは、生活におけるさまざまな課題を解決していくということを、いろんな分野で、山口は先進的な課題がある分できるだろう、そのモデルも示せるだろうというふうに思っております。生活の面や教育の面、それから産業の面、あらゆる分野でこれを活用して利便性を高めたり、豊かさを高めるということにチャレンジできると思います。

NHK

 感染症対策で、新型コロナウイルスなどの特別要望も用意されており、やはり、来年度の予算編成でこうした点を特に要望されることとして、知事としてやはりどのようなものだというふうにお考えでしょうか。

知事

 そうですね。今申しましたように2点大きく検査体制とか医療提供体制ですね。これは地方の方に対する支援もそうですけれども、国においてもワクチンの早期開発とかこういった部分はぜひしっかりと進めていただきたいと思います。やっぱりこの経済、社会を回していく上で、このウイズコロナと言っても、この不安というのは常にあるわけですので、これを取り除くには、やっぱりワクチンとかそうしたものを抜本的にそういうものが導入されなければ解消し切れないところがありますから、それはもうぜひ国の方でしっかりとやっていただきたいということは強く訴えていきたいと思いますし、さまざま医療体制ですとか、検査体制の強化についても後押しをいただきたいと思っております。それから、感染防止対策についても、さまざまな施設において感染が広がらないような取り組みというのをやってますけれども、それをぜひ強化をしていただきたいということ、それから、病児保育については、先日要望も直接団体の方から頂きましたけれども、かなり利用が減っていて経営的には厳しい状況を迎えているという中で、この実績に応じた補助金の交付となりますと、とても維持できないということになってきます。これについての改善も今回この中でしっかりと求めていきたいと思っています。コロナによっていろんな影響を受けていますけれども、そうした中で、社会において本当に必要な機能、そうしたものが守られるようにということで、そうした思いで改善を求めていきたいと思います。

NHK

 最後に、来年度の予算編成とは別なところになるかもしれませんが、今、新型コロナウイルス対策で県の基金もかなり少なくなっているというところで、これとは別に、国に対して財政支援をこれを機に改めて求められるような考えはありますでしょうか。

知事

 そうですね。ちょっと今は申し上げませんでしたけれども、財政措置についても求めていくことにしています。当然コロナ対策としてもそうですし、通常の必要な行政サービスを一方で行っていかなければいけない。そのための財源というのもしっかりと確保していかなければいけません。国の方もこれから税収が減ったりとか、今回借金もかなり増えている中で、地方財政に対する締め付けが厳しくなる、これからなりかねないということも懸念しておりますので、きちんと交付税ですとか、必要な財源を来年度しっかりと確保していただかなければいけないと思いますので、ここは危機感を持って強く求めていきたいと思います。

NHK

 ありがとうございます。

朝日新聞

 全部で要望が62項目ということで、そのうち新規が結構あるということですけれども、冒頭の方に挙げられてるこのデジタル・トランスフォーメーションというのは、やっぱり知事の中で相当思い入れが、今回の要望の中では強いというものにはなるんでしょうか。

知事

 まず一つは、地方創生をこれから進めていく上で、なかなか東京への人口集中っていうのがとどまっていかないと。それはやっぱり、東京に便利さとか、いろんな経済的な豊かさとかっていうところが集中をしているからだと思いますけれども、それをやっぱり転換をしていかなければいけない、それを抜本的に社会全体としてしなければ山口県単体でできる部分っていうのは限られていると思います。そう言った意味ではもともと今年度の予算もそうですけれども、5Gですとか、そういうデジタル化、IoT(モノのインターネット)とかAI(人工知能)とか、そうした部分について強化をすることで地方においてもいろんな不便な部分が解消できるだったりとか、産業面でもしっかりとした必要な基盤が整えられるとか、そういったことができるようになるということで求めていったわけですけれども、今回コロナが起きた中で、よりその社会全体で、むしろ東京一極集中っていうのを、分散をさせていかないと非常にリスキーな状況にあると、この社会の構造全体が、ということが認識されてきたと思いますし、そのための解決するツールっていうのがあるわけですね。AIとかIoTとか5Gですとか、そうしたさまざまなものを活用をすることによって、実際に一極に集中していなくても、さまざまなものが生産性、効率を落とさずにかなりの部分できるということが分かってきている。そうするとそうしたものをリスクを避ける、社会全体でリスクを下げるということをやりながら、地方において、より時間的余裕もあり、豊かな生活、そうしたものができるわけですね。そうした、便利さを確保しながら豊かさを享受するという意味では、地方がそういった受け皿になり得るわけです。そうしたことをしっかり提案をしていく、これは大きな流れ、チャンスだと思っています。

朝日新聞

 分かりました。デジタル・トランスフォーメーションという言葉は何となく分かるようで、一般の県民の方にはまだまだ浸透していない言葉かなと思うんですが、これによって県民の皆さんの生活がどう変わる可能性があるんだという辺りをもう少し分かりやすく教えていただけますか。

知事

 既に、県でも今年度の予算でもいくつか盛り込んでいますけれども、一つは、教育は今回、小中もそれぞれの市町でやりますし、高校も県の方で今年度整備をしますけれども、そうしたことを通じて、授業も個別に最適化、つまり、先生が一つの教え方しかできないわけではなくて、各生徒の端末を使って、その生徒の熟度に応じた形で授業を展開することができる。そしてまたコロナの影響、あってはほしくないですけれども、また再び休校になった場合には、それを使って遠隔の授業ができるとか、あるいは離れている所の学校同士がそれで交流できるですとか、そういうそのリスク管理だけじゃなくて、より教育の幅も広がってくるわけですね。そうしたものを使ってこれからの子どもたちの教育もしっかりできるようになる。それから医療についても、離れた所で患者さんの状況が分かるようになってきて、地域に住んでいても安心して暮らしていける、また若手医師の指導も今回実証実験でしますけれども、それもできるようになってくるということで、人材の育成も図ることができるわけですね。それから、新山口駅でまずやりますけれども、MaaS(次世代交通サービス)の関係ですね。交通についても、山口県は、なかなか公共交通が、自家用車が中心なので、公共交通が発達していないというところがありますけれども、このMaaSを使って、いろんな交通の仕方、ツールについても最適な形で活用しながら利便性を確保していくということができるようになります。そうした生活のあらゆる場面で、この技術を使うことによって利便性が確保できるということ。それから、さらに言いますと、事業活動も今回5Gを使って、かなり効率的な意欲的な取り組みが始まりますけれども、そうしたものも展開をできるようになってくる。通信基盤も整ってくれば、わざわざ大都市じゃなくても、山口においても生産性、効率性を落とすことなく事業活動を行えるという環境を整えますので、これによって企業の誘致だったりとか、山口に企業をとどめておくということがかなりの部分できるようになってくると期待をしておりますので、そうした、産業面、生活面、両面において多くのメリットをもたらしてくれるものだと考えています。

朝日新聞

 関連してなんですけれども、そうすると、新規の8番にあります東京勤務、山口在住とか、こういうテレワークの推進、この辺りも、やはりデジタル・トランスフォーメーションという意味では密接に連携してくるという話になってると認識でよろしいでしょうか。

知事

 もちろん。そうですね。はい。

朝日新聞

 分かりました。ありがとうございます。
 今回なんですけれども、知事と、いらっしゃるのは、知事と議長と、あと幹部の職員の方もいらっしゃるんですか。

知事

 そうですね。要望、特に今お話ししたようなところに関連する要望の部分は、部長とか。かなり人数は絞って。

朝日新聞

 そうですか。総勢何人くらいで今回いらっしゃいますか。

政策企画課長

 執行部は知事を含めて9名。

朝日新聞

 9。分かりました。日程なんですけれども、明日知事は上京される、朝。

知事

 今日ですね。明日朝、二木会(にもくかい)という山口県選出の国会議員の方々に、毎回それを説明した上で各省に要望しに行く。それが朝ありますので、今日のうちに行かなければなりません。

朝日新聞

 前泊をされて、朝一国会議員の先生方に説明をされてから各省を回っていく。

知事

 そうです。はい。

朝日新聞

 分かりました。戻りは明日の夜、夕方、夜。

知事

 こっち着くのは夜になるのかな。何時の飛行機でしたか。夕方の飛行機ですね。

政策企画課長

 17時40分でございます。

知事

 17時40分。

政策企画課長

 19時くらいになると思います。

知事

 そうですね。便の限りがあるので、時間的には制約はあります。

朝日新聞

 まだ少ないんですね。

知事

 そうですね。始発とか最終便はなかったですね。

朝日新聞

 分かりました。このなかなかコロナが終息まだしていないっていう状況でもある中で、東京では6日連続で、今100人超えでまだまだ感染確認が続いているという状況も片やあるという中で、今ここで、やっぱり直接行って要望することの意味合いとか狙いっていうのを聞かせていただきたいんですけど。

知事

 はい。東京の感染者数が増えているところは大変懸念をしております。これをしっかりと抑えてもらいたいなというふうに思っております。そうした中で、今回移動制限自体が解除をされ、という中で感染対策はもちろん当然しっかりと気を付けながらこの要望活動を行っていきたいというふうに思っております。また状況がこれからどんどん悪化していくとどうなるか分からないですけれども、今現時点においては、移動自体は県民の皆さんに対してもそうですけれども、制限をしているわけではないです。ただ、特に東京の場合は、小池知事もいつも言われていますが、夜の繁華街ですよね。そこで、感染対策が取られていないところ、そうしたところにはぜひ行くことは避けていただきたいというふうに思っておりますし、当然、私も行って外出はしませんので。公務以外は外出はしません。ですが、そういう対策は皆さんに心掛けていただきたいところですね。その移動自体を止めるものではなくて、危ない所というところをしっかりと意識をして、そこは避けるという行動が必要だろうと思います。そういう中で、今回出張も今までずっと、いろんな出張も控えてきていたんですけれども、新年度の、来年度の予算要求に向けて県としてもぜひこれを盛り込んでいただきたいということ、今のデジタル・トランスフォーメーションもそうですし、あるいは道路の要望も、もともと3月にも下関北九州道路の要望も予定してたんですが、それもキャンセルをしたわけなんですけれども、また新年度においてもしっかりと前に進めていただけなければいけませんし、また、基地の関係でも、議連(岩国基地問題議員連盟連絡協議会)や地元の皆さまと一緒に、運用改善ですとか、今後の交付金等についても求めていかなければいけません。そうした中で、やはり直接お会いをしてお伝えをするということが地元の切実な状況とか、思い自体を直接届けるという意味では、やはり直接会ってという部分が重要だろうというふうに思い、今回、要望活動を行うことにしました。ただ、繰り返しになりますけれども、感染対策は、これは必ずコロナにはかからないように徹底して行っていきたいと思っております。

朝日新聞

 今夜はそうすると知事はまず前泊をなさる、知事はじめ各部長さんも前泊をする。

知事

 だと思いますね。はい。

朝日新聞

 そうすると、夜の街には出ることなくホテルで。

知事

 そうですね。夜の街に出ない、夜の街に外出しないように言っています。

朝日新聞

 分かりました。あと、今回、一番目、先ほどもお伺いしましたけどもデジタル・トランスフォーメーションを加速ということを冒頭に据えられてご要望なさるということなんですが、であればこそ、リモートとかですね、ウェブ会議とかそういう新しい要望のスタイルもあっていいんじゃないのかな、今だからこそっていう感じも抱いたんですが、その辺りは。

知事

 それは、いろいろお考え、ご意見あると思います。われわれも、今、知事会議とかもウェブでやっていますけれども、何て言いますかね、質的に違うのは情報交換とか意見交換、必要な情報が届けば、伝わればいいということであればそういったことでいいと思うんですけども、こちらとしてはやっぱり切実な状況だったりとか、ぜひ、これを実現してほしいという思いを乗せて届けるという、しっかり届くようにしたいということまで考えると、直接会うというところは重要なところだと思います。
 なんでもかんでも出張に行くということではなくて、やっぱり必要なところでは、しっかりと、もちろん感染対策には万全の対策、留意をしながらやるという大前提ですけれども、直接会って届けるということは、やはり重要な部分はあるだろうと思います。

朝日新聞

 感染対策に万全を期するという面では、先ほども夜の外出はもちろんなんですけれども、道中も、何かこう、気を配られている、変えられたりすることっていうのはありますでしょうか。

知事

 日頃の、やたらめったらこう、いろんなものを触ったりしないということはありますけれども、もちろん公務以外で動くことはないですので、それ以外のもちろん行動というのはすることもありませんし、食事も外出して食べるということは予定していません。まあ、そこは気を付けていきたいと思います。

朝日新聞

 ありがとうございます。

中国新聞

 関連で。お隣の県の話になるんですけれども、湯崎知事は、現在の公務についてですね、東京出張も含めて、ウェブ会議で要件を満たしている、事足りているので、当面、東京出張のスケジュールを入れてないというふうに秘書課の方で説明されているんですけれど、先ほどのこちらの超重点要望の中のリモートの話もそうなんですけども、そもそもウェブ会議で事足るんじゃないかと思うんですけど、やっぱり会ってお話しないと知事のメッセージというのは伝わらないものなんでしょうか。

知事

 まあ、ここは相手に要望する話ですので、受ける相手の受け止めもあるとは思います。ただ、やっぱり、私としては言ったということだけじゃなくて、ちゃんと届けたいというところがありますのでね、そうした、ぜひ、実現していただきたいというのは、いろんな基地の関係でも地元のニーズ、声も強いものがありますし、今回下北道路(下関北九州道路)でも、非常に、今もう、今回の大雨で大変な渋滞も生じていて、生活に支障も生じているというところもありますから、これもしっかり前に進めていただきたいというところもあります。
 やっぱり、相手の気持ちにしっかり届けるという意味では直接会うことは、ウェブ会議では乗り越えられない部分があるんじゃないかと思います。

中国新聞

 それとですね、先ほど、道中どうされるかという質問もあったんですけれども、事後に、例えば、公務に戻られる前にPCRの検査を受けられるとかですね、あるいは、仮に熱があったら2週間自宅待機するとか、事後の県内での公務に復帰するまでのとこですね、何らかの検査とかっていうのは受けられる。

知事

 検査というのは、もちろん何か濃厚接触とかあればですけど、そういったものが何かあったりすれば別ですよ、特別なければ検査っていうことは予定していませんが、もちろん体温の管理というものは、体調の管理とかですね、体温の管理とかいうのはしたいと思います。

中国新聞

 ここまでちょっとしつこく聞くのは、知事が公務を離れられると大きな打撃になりますので、どれくらいほどの対策をしっかりとっておられるかというのを確認しておきたいと思って聞いているんです。道中どうされるかというのをもう少し聞かせていただきたいんですけど。

知事

 道中というと。

中国新聞

 感染症対策です。飛行機で行かれるんですよね。

知事

 はい。飛行機で行きますよ。で、車で移動します。

中国新聞

 機内ではどうされるかとかですね。マスクを着ける、あるいはフェイスガードを着けられるとか。

知事

 マスクは常に着けますよ。まあ、部屋に入ったら別ですけど。

中国新聞

 道中はマスクで対応すると。

知事

 そうですね。まめに手洗いとか、消毒はいろんな所でしたいと思います。

中国新聞

 で、夜の街には行かない。

知事

 もちろん。

中国新聞

 分かりました。

KRY(山口放送)

 関連で。接触アプリとかどうされるんですか。

知事

 ええ。

KRY(山口放送)

 入れていますか。

知事

 入れています。はい。

KRY(山口放送)

 要望に行く人みんなそうなんでしょうか。

知事

 要望。

KRY(山口放送)

 要望に行く人。

知事

 行く人。ちょっとそこは確認していませんが、入れるように言います。はい。入れてなければ。

KRY(山口放送)

 知事自身が、やはり市中感染の可能性もある場所に行くことについて、何か恐怖心みたいな、そういうのはないんですか。

知事

 もちろんありますよ。感染が増えているので、ただ増えている場所が夜の街とか多いのもありますが、ただその感染経路不明という部分もありますので、そこは、山口にいるよりは緊張感をぐっと高めてですね、行動しなければいけないと当然それは思っています。私も自分が感染した場合の影響の大きさっていうのは、自分自身でよく分かっておりますので、最大限留意していきたいと思います。

KRY(山口放送)

 何か、今回人数制限したっていうのは部単位の要望で、ない人たちはもう連れていかないっていう形なんですか。

知事

 そうですね。基本的には。

政策企画課長

 基本的には、東京事務所が対応します。

KRY(山口放送)

 年2回の要望だから、どうしても会いたいという判断。

知事

 そうですね。やはり、こちらとしての思いをしっかりと届けて、予算に反映してもらわなければ、国の方で進めてもらわなければいけないものっていうのはかなりありますので、そこについては直接県の実情とか切実な状況とかですね、ぜひ、これを実現してほしいという思いを直接届けていくことによって、その成果に結び付けたいという思いがあります。

毎日新聞

 今回、何省庁行かれるかっていうのが数として出れば教えてください。そのうち、直接大臣もしくは事務次官と会う省庁があれば併せて教えてください。また、今回9人で1泊で大体行かれるということになるのかな、そうしますと、県の出費としてはおいくらになるのかということと、今回は9人で行かれるということですが、例年は大体何人規模くらいで行ってらっしゃるかということ、そして、中身に関しまして、下関北九州道路の必要性について改めて知事の言葉で聞かせていただきたいと。昨日も、大雨の中で関門橋が通行止めになって、下関市内かなりラッシュが発生するんではないかと思いますけど、中には大きな費用がかかるということで、また、一時期は全く必要ない、公費を使うのはいかんのじゃないかという議論もあった経過もあると思いますので、改めてどうしてもこれが必要なんだというところを一言聞かせてください。
 もう1点、予算ということに絡みまして、国の二次補正予算で盛り込まれた全国で2兆円の臨時交付金の山口県の割り当て部分129億円ということで、決まったというふうに伺っております。これの使途について、また新たに何か、こう県独自策を考えて充てられるのか、それとも、なかなかやっぱり財政厳しい中なので、これまで4月補正、6月補正等で盛り込んだ事業の裏付けと言うんでしょうか、裏打ちに使うとできなくなってしまうというような感じなのか、大きく今、述べたことを質問します。

知事

 私の方から答えられることで言うと、交付金の方は、今まで基金を使っていた部分に充てられる部分がありますので、そこはそれで充てたいというふうに思っております。その上で、どれだけまだ余力があるのかというところはよく精査をしてですね、当然これから先も対策は、まだコロナ終わりませんから必要だと思いますので、そうしたものに、必要なものにしっかりと活用していきたいというふうに思います。
 それから下関北九州道路については、かなり以前から言っていますが、本州と九州を結ぶ、大動脈を結ぶところで、関門橋と同じ場所にある関門トンネルしかないと、そして老朽化が進んでいる中でかなり通行止めとか、悪天候によっては通行止め、あるいはその道路でいろんな落下物があったりとかして通行止めとかですね、トンネルの方は2日に1回何らかの形で通行止めが行われているということもあります。そうした平時において、今、地方の活性化を図っていく上で、それがボトルネックになっている部分がかなりあります。経済面、それから生活面でも、通勤・通学で1万人の往来がありますので、そうしたところの支障になることも出てきているわけですね。災害時においてここがもし止まってしまえば、本州と九州が完全に分断をされてしまう、今回も、九州も本当に全域にわたって被害が生じているところで、自衛隊とか警察とか消防とか、いろんな人へ物資を運ぶ、必要な流れが止まってしまうと、非常に大きな深刻な打撃、ダメージになってしまいます。そういう災害時のリダンダンシーを確保するということで、別の形でのルートをつくるということがこの代替性、多重性の確保という事につながっていきますので、これは、速やかに整備が必要なものだというふうに思っています。今回の災害でも、今、実際にどういうふうに起きているのかっていうのは、部の方に調査をさせていますけれども、かなり深刻な渋滞等も生じているようでございます。その中には、どうしてもやっぱり災害対応で必要なものもあると思います。そうした観点からしてもですね、この下関北九州道路の早期の整備というのが強く求められていると思いますので、そうしたことも含めて要望していきたいと思います。

政策企画課長

 知事の訪問先でございますけれども、後ほど情報提供させていただきます。
 それから経費につきましては、すみません、ちょっと今、データを持っていませんので後ほどとさせてください。
 それから、例年の人数でございますけれども、要望項目が例年個数が違いますので一概に比較はできませんけれども、昨年の秋は75名が上京しております。

毎日新聞

 一つすみません。大臣か事務次官に直接会う予定のところというのはあるかという質問は。

政策企画課長

 すみません。ありますけれども、後ほど。

知事

 ちょっとまだ全部整えきれてないので。

毎日新聞

 了解です。

知事

 整理できてなかった。

毎日新聞

 ありがとうございます。

共同通信

 2点お伺いしたいんですけれども。先ほど、コロナ禍の中で、今、政府要望はどうなのかという話もあったと思うんですけれども、加えて、今、先日からの豪雨災害の関係で、おそらく内閣府とかも激甚指定(激甚災害の指定)とかで動かれていると思うんですけれど、一応、そういうところは踏まえてはいるというお考えでよろしいでしょうか。

知事

 激甚指定。

共同通信

 各省多分、今、災害が発生しているさなかなので。

知事

 あ、忙しいということですか。

共同通信

 はい。

知事

 忙しいということ。

共同通信

 ええ、そうです。

知事

 各省庁忙しいんじゃないかということですか。

共同通信

 単純には、ちょっといろいろまだ事案が。

知事

 そうですね。もちろん、だから難しければお会いできないと思います。当然それは、向こうが都合がつくというのと、こちらの日程とが合わなければいけないので、そこは、今、調整をしているということですね。

共同通信

 おそらく今回は、防衛(防衛省)に行ったとき、去年そうだったと思うんですけど、イージス(イージス・アショア)の関係で、知事から一言ぐらいお話があったと思うんですけど、今回は、防衛に行かれた場合にはどのようなお話をされるのでしょうか。

知事

 そうですね。もちろん、今回、岩国基地の関係がメインということになりますけれども、これ、前も大臣来られたときもお伝えしましたけれども、地元の方で、これまで大変に苦慮しながらですね、この問題に対応してきましたので、地元からの求めもありますけれども、地元に対してしっかりと丁寧に説明をしていただきたいというふうに思います。それから、今回、安全対策等の検討が不十分なままで地元に対して説明がされた点については遺憾であって、二度とそうしたことがないようにということは改めてお伝えしたいと思います。

共同通信

 最後に1点。今回、総理とか官房長官の表敬とかもご予定はされているんですか。

知事

 都合がつけば毎回、都合がつけばお会いしていますけれども、今回もそのように考えています。調整がつければ。

共同通信

 そういった場で、例えばイージス含め、政府要望含めどういったようなことをお話に。

知事

 そこでは特段、要望とかいうことは、毎回そうですけれども、しておりませんので、まあ表敬訪問的なものです。

読売新聞

 先ほどから質問が出ていますが、今回の東京への要望の必要性についてお尋ねしたいんですけれども、知事は、山口県の危機管理の最高責任者であられるわけです。その方が、まさに6日連続で100人以上の感染者が出ている東京に行かれて、県の職員さんたちも大勢行かれるのでですね、当然、山口県内にいてリモートで要望するとかそういうことに比べれば、はるかにリスクを背負って行かれるということになると思うんです。先ほどから、伝えることが重要なので、今回ちゃんと行って要望されるということですけれども、改めて、そういうリスクを背負ってまで、感染のリスクを背負ってまで伝えることの重要性について、知事のお考えをもう一度聞かせていただけないでしょうか。

知事

 コロナ対策もそうですし、今の下関北九州道路の話もしましたが、やっぱり、山口県として必要な事業、これは国の方でしっかり予算を計上してもらわなければ進められないものがたくさんありますので、そうしたものは、この予算編成これから向かっていくタイミングで、しっかりと直接、その切実な状況ですとか、あるいはその必要性、この要望の強さというのを届けることが必要だと思っております。単に紙にして届けたというのだと、やったことにはなりますけれども、相手にしっかり届いているのかというと、そこは相手のところにしっかり届けるということでは、やっぱり直接会って、その部分を、思いを伝えていく、言葉にして伝えていくというところに勝るものはないと思いますので、それをしっかりとやるべきだと思っております。
 出張自体も、これからも極力行かなくて済むものは行かないようにしたいというふうに思いますが、その中でも、全部100パーセント行かないということじゃなくて、やはりどうしても行くべきもの、山口県のこれからの生活やさまざまなコロナの対策も踏まえてやらなければいけない部分については、知事の、それも役割でありますので、しっかりと果たすべきだと思います。その中で、当然、コロナについても、当然これは、今、感染が100人を超えている日が続いておりますので、最大の警戒をもって対応していかなければいけませんので、私自身も感染のリスクを最小限にするようにですね、行動していきたいというふうに思います。先ほど言ったように、ホテルからも出ないし、公務以外は外出をすることはありませんし、マスクも常に着用し、手洗い、消毒とかも徹底してやっていきたいと思います。

読売新聞

 先ほどの質問でも出ているように、他県では東京出張を見送る知事さんの表明とか、具体的にちゃんと確認できたのは、山形県では今回政府要望を延期するということを決断して、県民にも東京への出張について注意を呼び掛けるような方向を山形県の知事はされていますけれども、そういった、そうすると多分このまま東京の感染がどうなっていくか分かりませんけれども、そしたら政府要望自体が今季中止に山形県の場合はするかもしれません。そうすると、実際に行く山口県と、取りやめた山形県というのは、やっぱりその伝わり方が違って、山形県の要望は政府の予算に反映され、相対的なものです、されにくくなり、山口県の要望は通りやすくなる、そういうふうなお考えでしょうか。

知事

 そこは相手方の受け止めだと思いますが、われわれとしてやるべきなのは、しっかりとこの必要性とか、ぜひこれを実現してほしいということをしっかりと届けるということだと思いますので、届けるというために何をするのがベストなのかということを考えると、私は当然感染リスクを最小限、極力ですね、最大限その対策を講じた上で、直接届けるということがベストだと思います。

読売新聞

 山形県よりは一歩優位に立てると。

知事

 まあそれは分かりませんけれども、当然それは各知事の判断があると思います。おとといですかね、島根県は行って、国交省(国土交通省)の方にも道路の要望をされましたが、これも山陰の方でも、山陰道も山口の方は全然進んでいないわけですよね。今回災害とかが、山陰の方は雨は今回そう多くはないですけれども、かつては平成25年とか、いうふうに豪雨災害もありました。そうした中で、道路の強化とか、そうした部分の切実な要望があり、今着々と山陰道の方も進んできておりますので、これもしっかり進めてもらわなければいけませんから、そうしたことも届けていかなければいけません。他県でも、行っている県も行かない県もあるわけですかれども、やっぱり国としてやってもらわなければいけない部分というのは、今言ったようにかなりありますので、そこについては成果を着実に上げるためには、最大限できることはしていきたいと思います。

読売新聞

 最後に確認ですが、今回のこの東京に実際に上京されて、その要望活動を行う事のこの決断というか、そういうのは知事の判断でされてるという。

知事

 最終的には私が行く、私の判断ですけれども。

読売新聞

 はい、分かりました。

山口新聞

 関連で1点。今回の東京行きというのは、どの時点で最終判断というのをされたんでしょうか。

知事

 ちょっと、いつの。

山口新聞

 もともと政府要望には。

知事

 そうですね。もともと行くものとしてずっと毎年やっていますので、判断というのはなかなか難しいですけれども。

山口新聞

 最初は先ほども出てきたように、延期であるとか、あとリモートでの要望活動とか、そういうことは当初から視野には入っていなかったということでしょうか。

知事

 いや、そういうこともあるかとは思いましたけど、ただその感染状況が、これまた延期してもこの後減るのかどうか、いつ終わるという保証もないわけですよね。今移動自体の制限もかかっていない、私たちも県をまたぐ移動というのは、今制限をしておりません。それはやっぱり移動してやらなければ、直接行かなければいけないという場面が、これは県民の皆さんも、事業活動をされている皆さんもあると思いますので、そこ自体を制限するものではありませんけれども、ただその注意をしなくていいというわけではないんですね。もちろん感染が広がっている所、特に東京では夜の繁華街で対策のとられていない所というのは、これはぜひ避けていただきたいというふうに思います。リスクのある所というのは、ある程度濃淡がありますので、特にその強く言われている所については、当然県民の皆さんもそうした地域に行かれる際に、東京に行かれる際には、ぜひ避けていただきたいというふうに思います。

山口新聞

 もう1点。直接政府要望のところには関係はないんですけれども、スマート農林業の話の中で、資料に、農林業の知と技の拠点の関係で、2023年度を目途(もくと)にということで、従来どおりの計画だとここには書いてあるんですけれども、先日の行革(行財政構造改革)の一時凍結の話とか、そういう大規模なもの、ハードの事業とか、こういうものが今のところも2023年度というところは予定通りなことか、見解をお聞かせください。

知事

 そうですね。今行財政構造改革自体は、これ全体の方針としては今凍結をしていますけれども、個々の事業についてどうするかというのは、また個別に判断をしていかなければいけないというふうに思っております。今時点でこの事業をやめようとか、そういったことは考えておりませんので、当然コロナ対策に万全を期しながら、財政をどのようにうまくこれが維持をして、またいずれは改善の方向に向けて持っていけるかということは慎重に見極めないといけませんので、そうした議論を行いながら、もし必要があれば、個別の事業について判断していくというふうになると思います。

山口新聞

 その事業に関しては、今のところは検討中というところなんでしょうか。

知事

 検討しているわけではないですね。今は予定どおりする予定ですけれども、今後必要に応じて検討する場合があるかもしれません。

山口新聞

 分かりました。

朝日新聞

 また東京への政府要望について伺いたいんですが、県の職員の方の出張についてなんですが、これはウェブ会議等で対応困難であれば可能というような周知が今されているそうなんですけれども。

知事

 ウェブ。

朝日新聞

 ウェブ会議などで対応が困難であれば県外への出張をしてよいと。今回、特に広島県は政府要望をオンラインでやったというような中で、繰り返しになるんですが、改めて、広島ではオンラインでやっているけれども、山口は行く意味というのは、改めて伺ってもよろしいでしょうか。

知事

 広島はオンラインで、島根は直接行ってって、知事によって考え方はまちまちだろうというふうに思いますが、やっぱり単に情報が届けばいいという事ではない部分があるんだろうというふうに思います。要望によっても直接その段階があるわけですね、これは担当レベルで行く場合と、部長が行く場合と、知事が行く場合と、それはやっぱりそこに差をつけて、こちらとしての重要度をつけているわけですよね。だから、そういった意味では重要度を相手に分かるように伝えていくというのは、やっぱり伝え方としては、どうしてもそうしたところを意識してやらなければいけないというふうに思います。相手にちゃんと届く、届けたいということであれば、ウェブよりは直接会う方が、より効果的だろうと思います。

朝日新聞

 その辺りは、その判断基準というのは何か具体的にあるわけではないんですね。

知事

 何か数値で表せるかというと、そういうものではないですよね。やっぱりこれはコミュニケーションの問題だったり、相手にしっかり届くかどうかというところは、なかなかこれは数値化できるわけではありませんけれども、われわれとして最大限何ができるかと考えれば、そうした方法、今制限されてれば別ですけれども、そうでない中ではとり得る方法でありますので、最大限とり得るものとしては、直接訴えるということを今回やっていきたい、ただ何度も言いますけれども、感染のリスクというのは最大避けるように行っていきたいと思います。

朝日新聞

 今回オンラインでのやり取りというのも、検討はされていたということでいいんでしょうか。

知事

 それも選択としてはあるだろうとは思いましたけれども、最終的にはやはり直接会う方が、やっぱりちゃんと成果に結びつけていくということでは、とるべき方法だろうと思っています。

YAB(山口朝日放送)

 今回の要望の中で、5Gの推進であるとか、医療、教育の分野っていうのは、もともと県がここ数年で進めてこられたデジタルとか、DXっていうのも、ある意味県のこれまで進めてこられたことの加速化だとは思うんですけれども、この新型コロナを踏まえて、新たにこれをDXの中に盛り込まなければいけない部分だったりとか、既にこれだけ早急に進めなければいけない分野というのはどういったものがあるんでしょうか。

知事

 新たに盛り込まなきゃいけない。

YAB(山口朝日放送)

 とか、この分野は早急に取り組まなければいけない分野はどういったものが。

知事

 そうですね。一つは取り組み自体は、産業面とか生活面とか教育とか、いろいろな分野でこのDXというのはでき得るものですから、そこについて新しい分野が何か生まれたということではないですけれども、特に仕事の部分とか、そういったところは必要性が高まっておりますし、急いでやらなければいけないという緊急度も高まっていると思います。特にこれから国の方でも、ますます取り組みを進めるのであれば、地方の方でしっかりとそれが受けられるようにするための基盤の整備、光ファイバーとかも国が予算を付けて強化をしようとやっていますけれども、その上にさらに5Gとか、そうした基盤もしっかりと早急に整えていかなければ、始まりと言ってすぐに始められませんので、そうしたものもスピード感を持って、しっかりとやっていただきたいと思います。それはもともと地方が人口減少とか、担い手の減少とか、そういったところで抱えている課題と、ちょっとタイミング的にはマッチをして、国においてもこのデジタル化を進めて、一極集中の是正とか、そういったものも加速をしなきゃいけないと、このコロナを踏まえて、そこがより強く認識をされてきているということでありますので、その流れをより強化をして、地方の方への人の流れをしっかりと、このデジタル化を通じてつくっていくということを求めていきたいと思います。

YAB(山口朝日放送)

 あと別件で、今回防衛省に行くということで、イージス・アショアに関して、地元含めご説明いただきたいという話をされるということがさっきあったかと思うんですけれども、その停止決定が先月下旬にあったと思うんですけれども、それを受けてタイミング的なもの、いつ来るんだとか、早急に説明に来るようにと、そういったことも。

知事

 アショアの話。

YAB(山口朝日放送)

 はい。イージス・アショア。

知事

 ちょっとまだそのスケジュールは、調整という段階ではないですね。地元の方での思いもありますので、そこを踏まえて対応していただきたいと思います。

YAB(山口朝日放送)

 早急に来るようにという思いは。

知事

 地元の方でもどういった形で受けるかとかあるかと思いますので、そういった声があれば、早急にということも求めていかなければいけないと思います。あくまでも地元の方で、ぜひこうした形で説明なりしてほしいというものに沿った形、できるだけ沿う形でやっていただきたいと思います。

NHK

 お話しちょっと変わるんですが、今日の未明まで降った雨の関係なんですけれども、周防大島町の方で各地で土砂崩れで道路が通行止めになっているということを聞いているんですが、その現状の県としての受け止めと、これについて県としてどのように対応されていくかお伺いしたいんですが。

知事

 昨日の0時とか1時とか、その時間帯ですね、周防大島ですとか、平郡ですとか、周辺の柳井、岩国含め、その周辺の地域にかなり集中的に降りました。それでですね、道路が土砂等がちょっと崩れてふさがれている所もあるというふうに聞いてますので、土木建築部の方で職員を派遣して、その状況の確認とまたその啓開、道路を元に戻すように急いでそれをやる、どのようにできるかということを検討に入るということを行っております。

NHK

 ちょっとまだ現状把握をされている最中だとは思いますが、知事としては、町民の生活への影響も出ていることが予想されています。知事としては、復旧に向けてやっぱりどういうふうなスピード感で進めていきたいという思いでしょうか。

知事

 そうですね。特にそこを通らなければ生活、交通の域外に出れないという、孤立しているような状況が生じていれば、それは速やかに、優先的にそこは開いていかなければいけないだろうと思いますので、まずその現状をしっかりと把握をして、急ぐべきところをきちんと優先順位を付けて速やかにやっていくということが、今行うべきことだと考えています。

NHK

 ありがとうございます。

中国新聞

 別件なんですけど、先日、平成30年に米軍岩国基地の海兵隊の墜落事故があったと思うんですけど、その再調査の新しい結果というのが出たと思うんですが、知事としての受け止めは。

知事

 30年というと、墜落事故の分の調査。米軍の方でされたと言うか、向こうの中での検討ですか。中身は少し今確認をしています。防衛省の方から今、どういう内容なのか教えてくれということを言っておりますので、それを待っている状態です。内容についてしっかり把握したいと思います。

中国新聞

 概要であるとか、一応英文ではあるんですけど、公表はされているんですけれども、その辺というのは、県として分析とかされないんですか。

岩国基地対策室次長

 米軍の墜落事故の追加調査の方が、米軍の方のホームページで公開されたことにつきましては、内容については、国の方から詳しい情報説明を求めているところでございますので、今その情報を待っているということでございます。

中国新聞

 県としては、個別独自に見られるということはないんですか。

知事

 まず防衛省の方からの説明を待ちたいというふうに思っております。

中国新聞

 それは理由というのは。県としてされない理由というのは、何かあるんですか。

岩国基地対策室次長

 今回の調査の内容につきましては、専門的な用語というのもかなり使われておりますし、この県としては、まずは国の方が事実確認をしっかり確認した上で、地元自治体の方に説明していただくべきというふうな要請もしておりますので、その対応の方をしていただくようにお願いしているところでございます。

中国新聞

 県としては、専門的な用語というのは、なかなか県では分からないという。

知事

 分からないもありますし、そのエッセンスの部分ですよね、本当に地元に伝えるべき部分というのは、きちんと防衛省の方で整理をして伝えられるべきだと思いますので、前回もそういった求めもしましたけれども、そうしたことをまず行っていただきたいと思います。

中国新聞

 分かりました。ありがとうございます。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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