本文
知事記者会見録・令和2年3月4日実施分
日時 令和2年(2020年)3月4日(水曜日)
9時00分~9時25分
場所 県庁2階 記者会見室
発表項目
知事
昨日の深夜に、本県におきまして、新型コロナウイルス感染症の発生が初めて確認されました。患者さんは、40歳代の男性、下関市在住の方であります。先月の23日に発熱をしまして、その後も軽快せず、咳や痰も認めるようになりました3月2日に肺炎の診断となりました。主治医は、新型コロナウイルス感染を疑って、下関市保健所(下関市立下関保健所)に疑似症発生届を出して入院とし、県においては、下関市保健所からの依頼によって環境保健センターでPCR検査(遺伝子検査)を実施し、3日の深夜に陽性の確定に至りました。
また、行動歴については、発症前には大分県や熊本県などを出張していますが、2月22日以降、市外や職場には出ていないということであります。今後、さらに詳しい行動歴や濃厚接触者について、下関市保健所による調査が進められることになります。
なお、本県ではこれまで、県内での感染者が発生をしていない状況にありましたが、1月末には対策本部を設置をして、予防やまん延防止対策の徹底を図ってきたところです。こうした中で、下関市で初めて感染者が確認されたわけでありますけども、現時点におきまして県内での感染がまん延しているというわけではありません。
われわれも、感染拡大の防止に全力で取り組んでまいりますので、県民の皆様方には、不安なお気持ちもあろうかと思いますけれども、どうか、冷静に行動していただきますよう、よろしくお願いをいたします。
現在、下関市保健所や県の各健康福祉センター等には「新型コロナウイルス帰国者・接触者相談センター」を設置をしていますので、新型コロナウイルス感染が心配な方や、体調に不安がある方は、医療機関を受診される前に、センターへご相談をいただきたいと思います。
そしてまた、各県民局には、生活全般に関する相談窓口を設置して、県民の皆様の不安にきめ細かく対応をしておりますとともに、事業活動等への影響にも配慮し、事業資金に関することや農林漁業、消費生活等、各種の相談窓口を県庁内や県民局に設けていますので、ご不安なことがありましたら、遠慮なくご利用いただきたいと思います。
また、感染拡大を防止をしていくためには、これまでもお知らせをしてきましたけれども、過剰に心配をされることなく、通常の感染症対策を引き続きしっかり行っていただくことが大切です。具体的には、石けんやアルコール消毒液などによる手洗い、また人が集まるところでは、咳が出そうになった場合にハンカチなどを使っていただく「咳エチケット」、これを行うことが重要です。
また、特に疾病のある皆様方には、公共交通機関や人混みをなるべく避けていただくなど、より一層のご注意をお願いいたします。さらに、「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触する恐れが高い場所」など、感染しやすい環境に行くことをできるだけ避けることや、買い物など多くの皆様が集まるようなところに外出される場合でも、通常の感染防止対策の実施を、しっかりと心掛けていただきたいと思います。
最後になりますが、新型コロナウイルスに限らず、感染症は誰でもかかる可能性があるものです。感染された方への偏見あるいは差別、こういったことは決してあってはならないことです。
また、感染患者の発生に関してもですね、根も葉もない噂を広げること、こういうことも同じように厳に慎むべきことであります。どうかお一人お一人が相手を思いやる、そうした気持ちを忘れずに、冷静な対応をぜひお願いしたいと思います。
私たちといたしましては、県民の皆様の安全そして安心、これを第一といたしまして、さらなる感染の拡大の防止、そして県民の皆様の不安の解消に向けて、全力で頑張っていきたいと、そのように考えております。繰り返しになりますけれども、感染拡大を抑えるためには、一人一人の感染防止対策、これに取り組むことが大変重要であります。県民の皆様方の御協力につきまして、今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
私からは、以上です。
毎日新聞
今回の方は海外渡航歴がなく、出張に何回か行かれたということですけれども、この出張の移動というのが自家用車というか社用車など車の移動なのか、公共交通機関を使った旅行なのか。それから宿泊というのは、いわゆるホテル等に泊まったのか、会社の寮的な所を含めて個人宅に近いようなところに泊まったのか、いわゆる不特定多数の方が来られる所に泊まったのか。それから下関に戻られて以降、23日以降は下関市外への移動はないとのことですが、実際に入院されるまでの行動と言いましょうか、自宅待機的な形だったのか、そのへんは分かりますでしょうか。
健康福祉部審議監
まず、移動の方法なんですが、社用車と聞いております。それから宿泊先でございますが、現在のところこれについては調査中でございます。3番目、下関市外かどうかというお話ですが、それについてもこれから調査を進めます。
毎日新聞
下関市外でなく、下関市にいらっしゃったということは、これで分かりますが、自宅の待機なのかどうかについてですが。
健康福祉部審議監
そこは、まだ、調査中でございます。現在分かっているのは移動方法だけです。
毎日新聞
社用車はお1人で乗っておられたのか、他に同乗された方はいらっしゃいますか。
健康福祉部審議監
同乗は、乗っていたということを確認しています。人数までは確認しておりません。
NHK
追加で確認なんですが、社用車に乗っての移動というのは、これは、全てのこの出張、ここにある記載について全て社用車ということでしょうか。一応あの、福岡帰省というのもありますけども、これはプライベートの帰省なのかどうかも、ご回答いただいてよろしいでしょうか。
健康福祉部審議監
多くは社用車と聞いております。その他の移動手段についてはこれから確認することになります。
NHK
福岡県の帰省というのは、これはプライベートなんですか。それとも業務なんですか。
健康福祉部審議監
帰省先ということなので、プライベートと考えておりますが、移動方法については確認しておりません。
NHK
それは旅行という捉え方ですか、いわゆるプライベートな旅行ということですか、帰省というのは。
健康福祉部審議監
そのあたりの詳細は、ご本人が診断されてちょっと動揺されておられますので、詳しいことはまだ確認が取れておりません。
NHK
帰省という単語は、どういう意味合いで使われていますか。
健康福祉部審議監
それは、自宅に帰ったと、あ、ご実家ですね、ご実家に帰ったと、そういう表現でございます。
NHK
その方の実家と。
健康福祉部審議監
そうです。
NHK
ええと、この会社は、勤務先は下関市内でよろしいんですかね。会社があるのは、事業所ですかね。
健康福祉部審議監
これにつきましても確認されておりません。
NHK
分かりました。程度は、これはどうですか、男性の症状は。重いか、軽いのか、もしくは入院されておられるのか。
健康福祉部審議監
入院はされていらっしゃいますが、健康状態については安定ということで、下関市の方から聞いております。
NHK
今も、入院しているということですか。今も入院中。
健康福祉部審議監
はい、そうです。
NHK
程度は軽いと、症状は軽いということでしょうか。
健康福祉部審議監
熱はありますので、熱の程度にもよりますが、急変という状態は考えられないということで、安定ということで下関市の方から聞いております。
NHK
重篤ではないということで、大丈夫ですか。
健康福祉部審議監
はい。
NHK
医療機関は、これは下関市内の医療機関でよろしいんですか。受診されておられるのは。
健康福祉部審議監
医療機関についてはですね、ご本人の許諾を得ずに、どこに入院されておられるのか言えませんので、すみませんが回答は控えさせていただきます。
NHK
分かりました、ありがとうございます。
読売新聞
資料にあります行動歴の、19日から21日にかけての福岡、熊本、大分への出張先で、具体的にどういう所を訪問されて、どういう方と接触されたというのは分かりますでしょうか。
健康福祉部審議監
それは今からですね、下関市の方で調査を始めるということで聞いています。
読売新聞
あの、お勤めの会社なんですけども、どういった関係の業種なんでしょうか。
健康福祉部審議監
あの、現在こちらの方で把握していますのが、下関市もそうですが、営業職ということだけは把握していますが、どういうふうな会社の種類とかはですね、その辺についてはまだ、確認しておりません。
読売新聞
職種は営業で。
健康福祉部審議監
はい。
読売新聞
訪問先では、いろんな営業の仕事の関係で、いろいろな方と接触された可能性は十分にあるということでよろしいでしょうか。
健康福祉部審議監
その内容につきましては、これから確認することとしています。
山口新聞
同居の家族の方とか、ご本人の周りの方への疑いのある感染のようなものは把握されているんでしょうか。
健康福祉部審議監
ご家族の方については、まだご本人様の了解を得ておりませんので、その状況については把握しておりません。
山口新聞
あと、福岡、大分へ出張されていて、感染者のいる県ですけれども、そこで、実際に感染が、陽性が出ている方と接触しておられたと、そういう話はありますか。
健康福祉部審議監
今のところ、そういう話は聞いておりません。
中国新聞
社用車に同乗された同僚の方というのは、今、どこか医療機関に隔離されておられるのでしょうか。
健康福祉部審議監
そこのところは、まだ確認しておりません。
中国新聞
同僚の方も下関市という理解でよろしいですか。
健康福祉部審議監
現在聞いているのは同僚ということだけで、どこのお住まいなのかということは確認できておりません。
朝日新聞
2月に入ってからか、その前後ですけども、何か大きなライブであるとか、たくさんの方が集まる場所に出かけたとか、そういう情報は入っていますでしょうか。
健康福祉部審議監
この資料にあるとおり、発熱以前の2週間とかの動きは追ってはいるのですが、実際どういうところで、例えばライブハウスであるとか、不特定多数の方が集まるようなどういったところへ出かけたのかについては、これから市の方で調査が始まります。
毎日新聞
病院名が言えないとのことでしたが、現時点の入院先は、感染症指定病院に入院なのか、もしくは今はそういう病院じゃないにしても、感染が確認されたから感染症指定の病院へ移送するという形になると思いますが、そこら辺りはどうでしょうか。
健康福祉部審議監
現在入院しているところは、病院名までは公開できないんですが、感染管理がきちんと取れているところと、確認しております。
毎日新聞
感染症指定病院ということですか。
健康福祉部審議監
指定病院というより、感染症管理がきちんと取れている病院と確認しております。
毎日新聞
その方は感染症指定病院に転院されることになるのですか。それともそのままの病院に入院を続けるのでしょうか。
健康福祉部審議監
これまでは感染症指定医療機関への入院が中心と、厚労省(厚生労働省)も考えていたのですが、これからの医療提供体制のことを考えて、例えば、通常の患者さんと、コロナウイルスに感染された方との交差がなければ、きちんとした衛生感染管理ができていれば、その病院へ入院できることになっていますので、特に転院のようなことは考えておりません。
テレビ山口
県内の病院かどうかということだけでも、教えていただけませんか。
健康福祉部審議監
県内の病院です。
テレビ西日本
2点ありまして、福岡県の帰省先、それから大分県の出張先、熊本もそうですけれど、県までなのか、地区、それから基礎自治体までは現時点で明らかにされないのか、それとも把握していないのか。それと、会社員の方のご家族の関係ですけれども、独居とも言えないということなのでしょうか。
健康福祉部審議監
まず訪問先なんですが、これは確認が取れてないので、現時点では言えないということです。ご家族についても同様です。
NHK
医療機関なんですけども、全て県内なんですか。
健康福祉部審議監
全て県内です。
NHK
それと、一緒に出張されておられた同僚の方なんですけども、だいたい同じ方ですか、それともいろんな多岐にわたる方々なんですか。
健康福祉部審議監
その内容については現時点で確認が取れておりませんので、分かりません。
NHK
人数はお分かりですか。
健康福祉部審議監
その時の出張状況によって変わってきますので、それはまた確認をすることになると思います。
NHK
だいたい、1人ではなかったと。
健康福祉部審議監
まだ、わかりません。
NHK
あと、大分県、福岡県、熊本県は感染が確認されていると思いますけれど、いずれもその場の感染が確認されておられる方との接触は、確認されてないということでよろしいでしょうか。
健康福祉部審議監
今のとこはですね、確認はされておりませんし、より詳細についてはそれぞれの行程について、必ず下関市の方で把握することとなっていますので、その中で明らかになってくるものと思います。
NHK
これらの関係自治体と照合作業が始まっているのですか。これから調べるのですか。
健康福祉部審議監
まだ発症して間もないので、これから調べるようになります。
読売新聞
医療機関の受診の経緯なんですけども、帰国者・接触者相談センターの方に先にお電話をされた上で、特定の、帰国者・接触者外来を設置されておられる医療機関を受診されたことになるのでしょうか。
健康福祉部審議監
この資料の中で、2月27日のところで医療機関Bの受診で麻しんのPCR検査があると思いますが、その中で、それをやっているうちに、どうやら麻疹については陰性だったけれど、そのまま咳症状等が治まらないので、ひょっとしたら新型コロナウイルスではないかと、ドクターの総合的な判断で、新型コロナウイルスの遺伝子検査を行って、結果、陽性となったと、そういう経緯です。
読売新聞
確認ですが、その帰国者・接触者相談センターへの電話相談とかもなく、帰国者・接触者外来の受診もないということですね。
健康増進課長
疑似症も疑われるのではないかと主治医が考えた後、保健所に相談を行っています。
読売新聞
保健所に。下関市のですか。
健康増進課長
そうです。いわゆるセンター、帰国者・接触者相談センターです。
読売新聞
それはどこに設置されているセンターかは明らかですか。下関市ですか。
健康増進課長
下関市の保健所です。
読売新聞
確認なんですが、ここに出てくるA、Bいずれの医療機関も下関市内ということでよろしいんですか。
健康福祉部審議監
先ほども申しましたが、県内です。
読売新聞
27日の麻疹のPCR以降は、入院するまでは自宅におられたということでよろしいですか。2日に入院されて、28日以降はずっと自宅におられたということなんですか。
健康福祉部審議監
3月2日から入院なので、それ以前は自宅での療養ということになります。
中国新聞
細かいことなんですが、陽性が確定されたのが深夜ということですけども、それが何時なのか。それから、村岡知事のところに第一報が入ったのは何時なのか。
健康福祉部審議監
手元に時計をもってなかったので、あれですが、23時30分前後、で、直ちに知事の方へご報告しました。
中国新聞
確認なんですが、感染者の方の国籍は、日本でよろしいですか。
健康福祉部審議監
国籍は、すみません、お答えできません。
中国新聞
下関市在住の方とか、他県でも情報を出されている県もあるのですが、特異な事情があるわけではないのですか。
健康福祉部審議監
すみません、訂正します。確認ができていないということです。
山口新聞
知事にお伺いしたいのですが、このたび初めて、あの中国地方でも初めて感染者が確認されたということで、現時点では1人ですけれども、他県の状況を見ていると、だんだん感染者が確認数が増えていくというようなことで、まず、1人山口県内で感染者が出たことについての受け止めを教えてください。
知事
そうですね、全国のまん延状況を日々見てますとですね、県内でいつ起きてもおかしくないというふうには考えておりました。そうした中で今回起きたということですので、これからは感染の拡大防止、このことに下関市としっかりと連携をして、万全を尽くしていかなければいけないというふうに思っております。
山口新聞
県として今回感染者が出たということで、今後新たに取り組むべきことなど、今、知事の中でお考えがありますでしょうか。
知事
そうですね、まず今回発生が確認されたということで、下関市の保健所においてですね、これからこれまでの行動履歴ですとか濃厚接触等確認しながら、感染の拡大防止に向けて、それぞれ適切な対策をとっていかなければいけませんので、今後ともしっかりと連携して、県内にさらに広がらないように全力を挙げて、関係機関が一丸となって、やっていかなければいけないと思います。
今回は下関市の方で、基本的には保健所を所管して確認をしておりますので、こちらの調査がなかなか進まないと、言えないというか、分からない部分が多いわけですけれども、速やかにこれから行われることになると思います。
この感染症対策の関係というのは、下関エリアは下関市が保健所設置市なので、下関市が所管して、それ以外は山口県が定めるということになっておりまして、そういうことから下関市がってなるんですけれども。ただまあ、山口県内で起こっていることでありますので連携はしっかりして、今回のPCR検査も県の方で行いましたけれども、今後の取組についても、よく情報共有してやっていかなければ。
この所管が、何て言いますか、所管が分かれているから対策がうまく連携できないとか齟齬が生じるとか、それが生じてしまっては、後々取り返しがつかなくなってはいけませんので、この連携をしっかり取る体制を、しっかり速やかに立ち上げていかなければいけないと思います。
共同通信
確認なんですけども、現時点でクラスター感染の起きた場所への接触は確認されてないとのことだったんですけども、感染源については現時点で判明していないという認識で間違いないでしょうか。
健康福祉部審議監
感染源は判明していません。
中国新聞
確認なんですけども、2月12日、14日は大分県出張なのですが、別々に1日ずつということでよろしいのか。あと、福岡県に帰省とあるのですけども、これは元々、下関市に単身赴任されておられる方であるとか、そういった事情はありますでしょうか。
健康福祉部審議監
まず、大分県への出張ですが、その日その日で出張してらっしゃいます。福岡県は、これは実家ということで聞いております。ご家族の方については先ほど申し上げましたように、まだ了解を得ておりませんので、お答えは控えさせていただきます。
作成:山口県総合企画部広報広聴課