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知事記者会見録・平成29年9月13日実施分

ページ番号:0013056 更新日:2017年9月15日更新

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日時 平成29年(2017年)9月13日(水曜日)
11時15分~12時09分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

  • 北朝鮮による弾道ミサイルの発射や核実験について
  • 総合サイクルイベント「All Yamaguchi Ride Festa 2017」の開催について
  • 徳山下松港港湾運営会社の設立について

知事

 皆さん、おはようございます。
 まず、本日、私からは、3点報告をさせていただきます。
 まず、北朝鮮による弾道ミサイルの発射や核実験についてです。
 北朝鮮は、国際社会からの要請を無視し、弾道ミサイルの発射や核実験を繰り返しています。
 こうした中、県としては、情報収集等に万全を期しており、先月の日本列島を通過するミサイル発射の際には、私は海外出張中でしたが、直ちに報告を受け、被害の有無や連絡体制の確認等について、指示を行ったところです。
 また、今月実施された核実験に対しては、大気中の放射性物質の監視体制を強化するとともに、私と県議会議長の連名による抗議文を速やかに発出いたしました。
 こうした北朝鮮による挑発行為は、わが国の安全に対する重大かつ深刻な脅威であります。強い憤りを覚えるとともに、断じて容認できるものではありません。
 北朝鮮がこれ以上の暴挙に出ることのないよう、国において、国際社会を通じた厳重な抗議や万全の措置を講じていただくよう、引き続き、強く要請してまいります。
 次に、総合サイクルイベント「All Yamaguchi Ride Festa 2017」の開催についてです。
 今週末の9月16日・17日と、10月7日・8日の4日間、「サイクル県やまぐち」のシンボルイベントを開催します。
 今年度の「サイクル県やまぐち」は、「ツーリズム」の観点を一層重視した取り組みを進めており、シンボルイベントも、県内有数の観光地である秋吉台を新たな舞台としてレースを開催をするほか、観戦者向けのツアーを用意するなど、「山口DC(幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン)」展開中の本県の魅力をしっかりアピールし、これを観光客の呼び込みにもつなげていきたいと考えています。
 まず、今週末は、国内最高峰のプロツアーを中心にイベントを開催します。16日は、美祢市で「秋吉台カルストロードレース」、17日は、山口市のパークロードで「維新やまぐちクリテリウム」を開催します。
 レースには、ツアーランキングのトップチームをはじめ、全国から多くのプロチームが参加する予定であり、観戦する皆さんに、国内トップクラスのプロ選手が繰り広げる迫力あるレースを観戦いただきたいと考えています。
 また、キッズバイクイベントや、プロと一緒にレースコースを走る「サイクルパレードラン」なども行い、子どもから大人まで多くの皆さんにイベントを楽しんでいただきたいと考えています。
 10月7日・8日には、山口市の十種ヶ峰(とくさがみね)で、海外プロ選手も参加する、今シーズン国内唯一の国際シリーズ戦「やまぐち十種ヶ峰国際ダウンヒル」を開催をするとともに、サイクルトレインを活用した観戦ツアーも実施する予定です。
 私も、レースの表彰式などに出席するほか、秋吉台では、プロと一緒にレースコースを走ったり、パークロードの「サイクルパレードラン」にも参加をし、プロの選手や県民の皆さんと一緒に自転車に乗ることにしています。
 このシンボルイベントを通じて、県内外へ「サイクル県やまぐち」の取り組みをしっかりとアピールをし、本県へのサイクルスポーツ愛好者や観光客等の誘致を図っていきたいと考えていますので、ぜひ多くの皆さまの観戦、ご参加をお待ちしております。
 最後に、徳山下松港港湾運営会社の設立についてです。
 県では、「チャレンジプラン」や「やまぐち産業戦略推進計画」において、瀬戸内産業の再生に資する港湾機能の強化に重点的に取り組むこととしており、現在、ハード・ソフトの両面から、国際バルク戦略港湾施策を積極的に推進しているところです。
 このうち、ソフト対策については、民間のノウハウを取り入れた港湾運営会社の設立について、関係企業と検討を進めてきたところです。
 このたび、会社設立の準備が整ったことから、9月15日に第2回の設立準備会を開催し、関係者の承認後、9月末に会社を設立することとなりました。
 この港湾運営会社は、港湾管理者に代わり徳山下松港の埠頭(ふとう)群を一体的に運営するもので、今後は、この会社を核として、大型船を用いた石炭の共同輸送など企業間連携の促進を図ることにより、石炭の輸送コストを削減し、県内企業の国際競争力の強化につなげてまいりたいと考えています。
 なお、バルクに関わる港湾運営会社の設立は、全国初の事例となります。
 私は、「活力みなぎる山口県」を支える強い産業をつくるため、引き続き、関係企業と緊密な連携の下、国際バルク戦略港湾施策の具現化に向けて、取り組んでまいります。
 なお、詳しくは、お手元の記者発表資料のとおりでありますので、ご覧をいただければと思います。
 私からは以上です。

TYS(テレビ山口)

 北朝鮮の関連で伺いたいんですが、現時点、グアム沖への発射、中国地方等ですね、まだ予告されたままの状態になっていると思うんですが、この辺りは、危機感としてはどのように、現時点、捉えられますでしょうか。

知事

 そうですね。グアム沖の話もありますし、今、日本列島、北海道方面をですね、横断するミサイルも実際に発射もされ、また、核実験も強行されているということでありまして、県民の皆さん、大変不安に思っていらっしゃいますし、こうした国際社会の要請に反して、こうした行為を続けていることに対して、大変強い憤りを覚えております。ですので、抗議文もそうですけれども、国に対しても、しっかりと北朝鮮に対して、国際社会と連携をして、強い態度で臨んでいただきたいと思っておりますし、また、いざというときのための、さまざまな情報の周知だったり、国と地方とが連携した取り組みをより強固にしていかなければなりませんので、その辺りの要請も、これまでもしてきたところであります。ぜひ、国におきましては、北朝鮮に対する対応をしっかりやっていただき、また国内でも、自治体、あるいは住民の皆さんにも、安心してもらえるようなさまざまな取り組み、また、いざというときの万全の対処について、さらなる取り組みをお願いしたいと、そのように思っております。

TYS(テレビ山口)

 前回も、北海道に向けて、北海道東部地方に向けて撃たれた時には、Jアラートの不備が散見されたりとか、全国的にはそういう状況があったと思うんですが、山口県内においての、その備えというのは、今どのように、お考えですか。

知事

 そうですね。国の方との連携した訓練といいますか、Jアラートの関係ですね。これは先日も行いまして、県内では特段支障というものはなかったわけでありますけれども、いずれにしても、万全の対策を取っていかなければいけませんし、国とは、より連絡を密にして、国の方でもさまざま連絡会議等設けてやっているところでありますので、しっかりと国と連絡を密にしてやっていかなければいけないと思っております。
 それからまた、発令時の行動についてですね、やはり県民の皆さん、まだなじみが薄い面が、まだまだあると思っておりますので、今月の7日に、県独自でスマホに対応した新たなサイトを立ち上げて、実際、文字だけではなくてですね、ビジュアルでも分かるような、行動についても分かりやすいイラストを使ってお知らせをすることを始めましたので、ぜひこれもしっかりと、県民の皆さんに見ていただいて、いざというときに、どのように行動すればいいのかというのを、日頃からしっかりと頭に入れて、これは当然起こってはならない事でありますけれども、しかし、備えという意味でですね、いざというときに、適切な行動が落ち着いて取れるように、しっかりと日頃から意識を持って、そのサイトについてもよくご覧いただきたいなと、そのように思っております。

NHK

 先月、岩国基地を離陸した米軍の輸送機、オスプレイがですね、大分空港に緊急着陸したという事案がありました。最近、オスプレイを巡るトラブルなどが相次いでいるように感じますが、知事としては、こうした事態をどのように受け止めていますでしょうか。

知事

 そうですね。こうした事故等が、今、相次いで発生をしております。特に、基地周辺住民の皆さんに、大きな不安を与えるものでありますし、こうした事故は、そうした観点から大変遺憾であると、そのように思っております。特に、そういったことでは、事案が発生するたび、例えばオスプレイについても、岩国基地を飛び立って、また大分空港で予防着陸ということであったわけでありますけれども、県としても、基地所属機だけではなくて、その航空機の機体の整備ですとか、あるいは、さまざまな安全面での点検、そして安全な運用を、これについて万全を期するように米側に求めるということを、国に対して要請をしたところであります。
 これをしっかりと、今続いている事故等についてですね、強い危機感を持って、国あるいは米側に対しては対処していただきたい、そのように思っております。

中国新聞

 北朝鮮情勢に関連してなんですけれど、先日、石破茂(いしばしげる)氏が、米軍の核兵器を日本国内に配備する議論をすべきではないか、という発言をされたんですけれど、非核三原則について、村岡知事はどういう認識でいらっしゃるのか、お伺いできますか。

知事

 非核三原則、国が一貫して守ってきたものでありますし、当然、世界で唯一の被爆国である日本において、そうした議論がいろいろ積み重ねられる中でですね、国として負ってきた原則であろうと思っておりますから、これは大変重たいものであろうと、そのように思っております。
 もちろん、国内で今、大変北朝鮮情勢も緊迫している中で、さまざま議論があるというふうには思うところでございますけれども、そうした議論については、しっかりとした慎重な議論が要るだろうというふうには思っております。
 ただ、それは、さまざまな危機が具現化していることの現れなのかなというふうには、感想としては持ちます。

中国新聞

 分かりました。

中国新聞

 ゆめ花博について、2点お伺いします。このほど、県が調査をされた県政世論調査ですかね、花博を知らないが6割という調査結果、まあ6月段階でしたけれども、これの認識とですね、来年も同様の調査をされるということなんですけれども、来年には少なくとも、もう直前になりますが、数字目標がどれぐらいにしたいとか、ここまではいかなければというのがあれば。

知事

 世論調査の中でですね、花博について、「知っている」と答えたのが31.9%,「知らない」が62.8%。非常にわれわれ、この花博については、開始といいますか、この取り組み自体が最近決まったということでありますから、これまで行った県内のイベント等に比べますと、随分と準備期間が短いというところがあります。ですので、今、体制も、県内の市町の皆さん、大変協力をいただいて、強力な体制の下でピッチを上げてやっているわけですね。そういう中で、また、周知そのものもまだまだこれからやっていかなければいけないという部分が多くあるという状況だと、そのように思っております。
 一つは、まだゆめ花博自体が、名前もそうですけれども、具体に何をするのかというところが、イメージが湧きにくいというところがあるだろうと思います。これは今まさに準備中でありまして、10月に実施計画を策定をしてまいります。これによって、また、具体に何をするのか、コンテンツ等についても、よりイメージが湧くような形で、お示しができると思っておりますから、そうしたことから、さらに強力に発信をしていかなければならないと、そのように思っております。準備も、非常に限られた期間の中で、今、非常に力を入れてやっておりますけれども、同じように周知の方も、これしっかりやっていってですね、われわれの方で周知もしっかりやっていって、多くの県民の皆さんに、楽しみにしてもらいたいと思いますし、実際にイベントがあったときに、大勢の方に来ていただきたいと思っておりますので、さらに力を入れてやっていく必要があると、そのように思っております。
 1年後というと、もう始まる直前ですよね。なので、これはもう、ほとんどの方が「知ってますよ」という状態になるように、努力をしていきたいと、そのように思います。

中国新聞

 関連して。その周知を図っていきたいということなんですけども、最近、そのPRですね、見てますと、例えば、県庁の前に横断幕があって、9日に掲げられたということですけれども、その案内が11日に出たりとかですね。

知事

 9日に掲げた。9月9日。

中国新聞

 PR看板です。ロータリーの。

知事

 ゆめ花博のね。今ね。

中国新聞

 その看板を9日に掲げられたという案内が、11日に出たんです。

知事

 皆さんにですか。そうですか。それは失礼しました。

中国新聞

 まあ、ユニクロとのTシャツのPRなんかでもですね、例えば、その発表はユニクロとの関係があるので、そこは調整があると思うんですけれども、推進室でですね、全員、Tシャツを着てPRとかであれば、多分、テレビさんなんかが来たら、花博のPRにもなるし、TシャツのPRにもなるだろうし、偉そうに言うわけではないんですが、もう一工夫あった方が、せっかく紙も出されるんであれば。

知事

 そうですね。それは、おっしゃるとおりだと思います。

中国新聞

 やっぱり、もう期間も短いんでですね。工夫があったら、もっとPRできるかなという思いもあるんで。

知事

 分かりました。分かりました。私もよく、その経緯といいますか、その事実関係をよく、十分把握していないところもありますので、よく確認したいと思いますし、改善すべきところは、しっかり改善していかなければいけないと思いますね。かなり急ピッチでやっている中でですね、いろいろと万全に、したくてもなかなかできないという、中の実情もきっとあるだろうとは思いますが、しかし、結果、県民の皆さんに届かなければ意味がありませんからですね。ぜひ、メディアの皆さんにもご協力をいただきたいと思いますし、そのためにわれわれが、皆さんからも、今あったようなご意見もお聴きをして、こうやったらもっと効果的じゃないかとか、ありましたらぜひ、そういった声も寄せてもらいたいし、一緒に盛り上げていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。

朝日新聞

 ここでのお話ではないんですけれども、知事選も近づいているので、知事がですね、次に出馬されるかどうかというのはまた別の話としましても、一応、この4年弱を振り返って、改めてですね、4年前に、なぜ、山口県政で何をしたかったのかと、この4年間で何をして、さらにこの後、どういうことをしたいのかということについて、改めてお教えいただければというふうに思います。

知事

 そうですね。私、元々、山口の出身でありますし、東京に行って、この日本の首都圏、都市部と地方との格差の問題に強い意識を持つようになりまして、そういった意識から、今の総務省、自治省に入ったわけですね。そういう中で、国と地方も行ったり来たりしながら、地方の課題もいろんな県に赴任しながら見てきて、日本の地方が活性化するようにという思いで、やってきました。そういう中で、知事選挙の話をいただいて、ふるさと山口で、そういった出馬の要請もいただきましたから、これは大変光栄なことであると思いましたし、思い切って、山口のために頑張っていこうと、そういったことで総務省を辞めて、知事選に挑戦をしたわけであります。
 問題意識として、これは常々言ってますけれども、やはり首都圏等にどんどんどんどん、人、モノが集まってくる、地方は人口が減って、流出をして、大変危機的な状況がますます深刻化しているわけですね。そういったことを克服しなければいけないということで、私の県政の指針としても、チャレンジプランというのを作って、この人口減少の克服をしていくと、そういったことに取り組んでいこうということを大きな柱にして、やってきたわけです。
 さまざま、これは各分野、取り組みがあります。産業の活性化のためには、さまざまなインフラ整備、今お話をした港湾の関係もそうですけれど、県内の山口県の企業が持てる力、これをしっかりと伸ばしていくためのさまざまなインフラ整備だったり、あるいは研究開発への投資ですね、医療とか環境・エネルギー、そういった先進的な分野、また、山口県が得意とする分野に対して、しっかりとこれからの山口県の産業力を付けていく、そういったことに力を入れてやっていこうということで、インフラ整備とともに、研究開発への支援も、具体的な事業化も進んできているものもあるわけですね。その他、企業誘致も力を入れて、私自身も直接企業に行って、要請もしたり、あるいは農林水産業の関係でもですね、担い手支援についても、特に力を入れて、昨日も、萩で「どこでもトーク」をやって、萩の皆さんから、これは非常にありがたい支援だということで、随分、そういった評価もいただきましたけれども、農林水産業の新規就業者もどんどん増えていっています。
 また、観光も、今、3000万人台(観光客数)も突破をしましたし、この2年間で、過去最高を突破しましたし、これもさらに伸ばしていかなければいけません。国際定期便を誘致をしたりとかですね、さまざま、産業の力を伸ばしていく、また、交流人口拡大をしていくための取り組みをしてきたつもりです。その成果は、こう上がってきていると思っております。
 また、少子化対策とかですね、そういったさまざまな課題についても、結婚から妊娠・出産・子育てまで、一貫したサポートをしたりとかですね、やってきておりますけれども、ただ、依然として厳しい状況に変わりはなくて、これは全国的にそういう状況でもありますけれども、引き続き、方向自体は間違っていないと思っておりますので、県としては、これをしっかり進めていかなければいけないと思いますし、また、国の方にも、今、大学の関係でも、首都圏への集中についての議論も、こちらから提案をして、国の方で議論もされていますけれども、国全体の仕組み自体も変えていくということも、地方、単県もそうですけれども、連携もしながら訴えていかなければいけないと思っております。そういった方向を、着実に進めていくということが必要であると、そのように思っております。

朝日新聞

 それに関連してなんですけれども、改めて、今いろいろおっしゃっていただきましたけれども、その中で、村岡知事が特に力を入れて取り組まれてきた施策、これから特に力を入れて取り組んでいきたい施策というのを一つお教えいただきたいということですね。あと、4年間いろいろ取り組みをされてきて、一方で、社会減に関しては、数に歯止めがかかっておらず、むしろちょっと増えてきている状況があると思うんですけれども、それについては、今後どういうふうに取り組んでいくべきかということと、大学の東都の首都圏に制限せよということもいろいろおっしゃっていると思いますけれども、少子高齢化の流れの中で、なかなか首都圏に人口が集まるということに歯止めをかけるというのは難しいのではないかというふうに思いますが、それについて、なお訴え続けていくという、そのギャップについてはどういうふうに埋めていくのかということについて教えていただければと思います。

知事

 そうですね。県の取り組み、例えば産業力の強化でも、いろんな分野が大事ですので、これだけやればいいというのはなかなかないので、1本というのは絞りづらいところ、これだけやればいいという意味では決め難いところはありますけれども、ただ、特に重要なのは、山口県の産業の一番核となる部分といいますと、やっぱり山口県というのは工業県であるわけですね。瀬戸内の産業の集積があって、ここに、得意分野としては、医療とか環境・エネルギーとかあるわけですね。また、例えば医療の関係では、先日、山口大学と県との共同提案で、革新的ながんの治療法について、国の資金が採択をされたりとかいうことにもなってきておりますから、この持てる力を総動員して、元々山口の優れている点というのを伸ばしていくというのが、戦略としては重要かなと思います。そういう意味では、企業と大学と行政と、産学官連携をして、山口県の産業力を伸ばしていくというのも、総動員でやっていくということが重要かなと思っております。これがあれば、山口県としては、地域の活力の源となる産業力というのが、しっかりと強いものになっていくと思っておりますし、これが人口を減らさない、人をとどめていくという意味ではですね、大変大きな要素ではないかと思っておりますから、そこはしっかりと、重点的にやっていく必要があろうと、そのように思っております。
 それから、東京一極集中は、なかなかなくならないということであるんですけれども、そういった意味では、われわれ今、大学の首都圏への集中を防ぐということをやろうとしています。それとまた、企業の方も、立地についても、少し首都圏等での制限をしてもいいのかなという議論がありますが、ここはさまざま議論があるので、知事会としてまとまるというところまではなかなかいきませんが、ひとまず人が大きく移動する大学進学時ですね、これは、ここの場でも繰り返し言ってきましたけれども、以前は法律の規制があって、東京での大学の定員というのは抑制されてきたわけですが、規制緩和の中で法律が廃止をされて、そこからどんどんどんどん都心回帰ということで増えてきているわけですね。ですから、そういうコントロールをしてきた経緯もあるわけです。今、規制緩和をして、そこが撤廃されたことで、国全体として弊害が生じているということがあるのであれば、そこはしっかり、また改めて、そういったことも導入をしていくということは、議論としてやっていくべきだと、そのように思っております。
 また、東京一極集中が進んでいるということなんですけれど、国際的に見ると、先進国の中で、首都圏への一極集中が止まらないのは日本だけなんですね。他の国というのは、大体首都圏の人口というのは、ほぼ安定して推移をしてきているわけですので、これ人類普遍の、世界普遍のものじゃなくてですね、やはりそこは、いろんな誘導策なり、取り組みによって、一定抑えていけるものではないかと、そのように思います。ですから、そういったことも頭に置きながら、じゃあ具体的にどういう手だてをするのかということは、私としても提案をしますし、知事会の中でも議論を、これからもしていければなと思っております。

中国新聞

 米軍機のFCLP(空母艦載機着陸訓練)について、先日、厚木基地で5年ぶりとなるFCLPの訓練が、艦載機が参加して実施されましたけれども、まずは知事の受け止めをお聞かせください。

知事

 厚木であったやつの受け止めですね。まず、国からは今回のFCLPにつきましては、空母の出航に際して、洋上で行う予定であった訓練が台風の影響によって、やむを得ず厚木基地で緊急に実施せざるを得なくなったということで説明を受けております。
 われわれ、県としては、空母艦載機の移駐に関して、国の方から恒常的なFCLP訓練施設が特定されるまでの間、米国は、引き続き硫黄島で空母艦載機の離発着訓練を実施する旨確認されていると、そういう旨の回答を得ているところでございます。そういうことでありますので、引き続きですね、あらゆる機会を通じまして、空母艦載機の移駐後に、岩国基地において、この訓練が実施されることがないように、国、そして米側に粘り強く求めていきたいと、そのように考えております。

中国新聞

 岩国は、硫黄島の悪天候時には、今でも予備施設に指定されているわけなんですけれども、今後、厚木のように岩国でもFCLPが実施される可能性については、知事はいかがお考えでしょうか。

知事

 そこの可能性というところは、実際に厚木で行われていることもあって、われわれとしても、そこは心配をしているところでありますから、また、しっかりといろんな機会に、国、米側に対して求めていかなければいけないと、そのように思っております。

中国新聞

 再確認になるんですが、県の基本姿勢としては、NLP(夜間着陸訓練)の実施は容認できないというのを掲げていらっしゃいますけど、これはFCLPも当然容認できないという理解で。

知事

 そうです。そこは、ちょっと前もいろいろやり取りがあったんですけど。お話をしますと、県としては、FCLPなど住民に不安あるいは危険を及ぼすような飛行訓練は行われてはならないと考えています。特に、NLPは、以前、岩国基地で行われた際に、夜間に特に激しい騒音をもたらして、住民生活への影響が大きかったことから、その実施は容認できないということをですね、県の基本姿勢の一つに掲げております。従来は、米軍は18時以降の夜間の訓練について通知をしていましたけれども、現在、平成25年度以降は、夜間訓練だけじゃなくて昼間の訓練も通知をしてきております。県と地元市町としてはですね、国や米軍に対して、NLPだけじゃなくて、FCLPについて、岩国基地で実施しないように要請をしてきているところであります。今後とも、こうした姿勢を堅持をして、国また米国に対して、あらゆる機会を通じて、岩国基地でFCLPを行わないように、粘り強く求めていきたいと考えております。

NHK

 デスティネーションキャンペーンなんですけれども、今月からデスティネーションキャンペーンが始まりまして、知事としては、この明治維新150年を前に、どのようにして機運を盛り上げて、国内外からの観光客を取り込んでいくのかお考えでしょうか。

知事

 そうですね。今月から始まりまして、われわれとしては、今、観光客数が過去最高の3000万人台をこの2年間維持しているという中で、この機会に観光力を大きく付けていきたいと思います。特に、今、国内全体で観光が伸びてますし、海外からもインバウンドも飛躍的に伸びております。こういうタイミングで、しっかりと山口県の観光の力を付けていくというのが、今、まさに注力すべきことだと思っております。
 そういう意味で、デスティネーションキャンペーンというのは、大変大きな力になると思っております。行政だけじゃなくて、これはJRが、全国のJRグループが連携して協力をいただくわけでありまして、山口への送客のためのいろんな旅行商品の造成等につながっていくわけでありますから、これを成功させて、しっかりとこれから山口県の観光力を付けたいと思います。
 デスティネーションキャンペーンについては、これまで県内のさまざまな観光関係の事業者と特別企画等もいろいろと組み立てながら、さまざまな企画等も実施することにしておりますし、また、JRの方でもSL、SLも大変人気がありますね、結構全国からSLファンの方が集まって、出発式に大勢の皆さんが来られましたけれども、SLやさまざまな観光列車についても企画をしていただいて、JRとしてもこれまでにない力の入れ方をしていただいていると、そのように感じております。
 ですので、ぜひ、これを成功させて、山口、特に県内各地に、もちろん歴史もそうですけれども、おいしい食やお酒、温泉や自然がありますから、それを県内各地で満喫をしていただきたいと思いますし、それによって山口県の認知度もさらに高めて、また来たいと思ってもらえるように、このキャンペーンをぜひ成功させていきたいなと思っております。

KRY(山口放送)

 先ほどから、これからの県政への思いというのは伺ったんですけれども、その次の期への出馬のご意向はいかがでしょうか。

知事

 そうですね。私としては、また考え方をきちんと整理をして、しかるべきときに正式に表明、考えを県民の皆さんにも分かるようにお伝えをしていきたいと思います。

KRY(山口放送)

 しかるべきときというのは、まだ具体的にいつみたいものはいかがですか。

知事

 そうですね。しかるべきときに、表明をしたいと思います。

KRY(山口放送)

 先ほど、自民党県連の七役会議にも出席されたようですけれども、その辺り、どのようなやり取りをされたんでしょうか。

知事

 そうですね。これからの県政運営についての私としての思いも述べさせていただきましたけれども、いずれにしても、私としては、自分としての正式な思いは、改めてよく整理をした上で表明していきたいと、そのように思っております。

YAB(山口朝日放送)

 ちょっと関連してなんですけれども。今月は頭から県政報告会を、知事はされていると思うんですけれども、毎回、入場曲が「Alexandros(アレキサンドロス)」の「ワタリドリ」っていうJ-POPのアップテンポの曲を使用されているんですけど、これってどういう思いで選曲されているのかを教えていただければ。

知事

 思いということはないんですけどね。最初の出て行くところなので、軽快な感じがいいかなっていうぐらいの気持ちですね。

YAB(山口朝日放送)

 知事選を戦うに向けて、こうテンションを上げていきたいとかそういうのですか。

知事

 いやいや、そういうことじゃない。いろいろと想像を膨らましていただいていると思いますが、そんなに深い意味があるわけじゃあないんです。最初に出て行く時、入場する時に、どういったものがこの場としてはいいのかなと思ってる中で選んでみたんで、特別その何か、その曲そのものとか、意味があるわけではないです。

YAB(山口朝日放送)

 それを聞くと、ちょっと気持ちが乗るんですか。

知事

 気持ちが乗るというか、何て言いますかね、元気よく出て行きたいという思いはありますからね。そういった中で、どういった曲がいいかというのをいろいろと選ぶ中で、その曲にしているということでありますし、そんなに深い意味があるわけじゃないですから。

TYS(テレビ山口)

 少し前の話になってしまうんですが、先月末までブラジル、ペルーを訪問されたと思うんですが、訪問されて行って、率直に何を感じられたかというところを、お聞かせいただければと思います。

知事

 ブラジル、ペルーの皆さん方とは、2年前、アメリカの世界大会でお会いをして、その時からのつながりが私個人としてもあるわけですけれども、それぞれ国に行って、移民されて、大変苦労をされている、本当に苦労されている、そうした中で、山口県の皆さんが肩を寄せ合って、そのブラジルやペルー、それぞれの国の中でですね、活躍して確固たる地位を築いてこられているわけですね。
 実際に、山口県の訪問団として行ってですね、ブラジル、ペルーそれぞれの国で大変熱烈な歓迎を、温かい歓迎をいただきました。本当に喜んでいただいて、われわれとしても本当にうれしい気持ちになったわけですけれども。個々には、いろんな90周年の記念事業があったり、あるいはブラジルでは、県人会館のリニューアル等もありましたし、ペルーでは、山口学校を訪れたり、また、慰霊碑等も、これは実際に移民されて大変な労働の中で亡くなられた方々の日本人の墓地だったり、本県出身者の位牌(いはい)等が納められている慈恩寺(じおんじ)というお寺ですとか、これは知事として初めて行ったということだったんですけれども、そちらに行って、大変そちらの方でも、また感謝もされたわけです。
 大変感じましたのは、やっぱり山口に対して、すごい「ふるさと」という思いを強く持っていらっしゃって、本当に温かく歓迎をいただきましたし、また、山口県人会自体をこれからずっと引き継いでいきたいという、将来の人材を育てていくというところへの思いが強いということを感じました。これは、ブラジルでも県人会館を建て直すのと併せて、寄宿舎を造って、若い方たちがいろんな学んだりとかできるように、そういったものも整備をして、これは、要するに将来の山口県人会を担っていくような人材を育てていくということですね。そうしたことへの思いの表れでありますし、また実際に、私自身も意見交換ということで、ブラジルやペルーのゆかりの皆さんを留学生あるいは研修員として受け入れて、これまで山口県に来ているわけですが、そしてまた、ブラジル、ペルーにそれぞれ戻って、山口県人会を支えている若い人たちとの意見交換もさせていただきました。この若い人たちが、県人会の中でいろんなイベントをやったり、自分たち同士の勉強会をやったりとか、そういった中で、非常に強い絆を山口で学んで帰ってからつくっていて、それを引き継いでいるということを実際にお話を聞いたり、取り組みを見させてもらいまして、心強く感じました。それもですね、やっぱり山口に来て、いろいろと学んだことへの感謝でありますし、自分のルーツへの思いの表れかなと思っています。
 そういったことでいきますと、またこれからもわれわれとしても、このブラジル、ペルーそれぞれの国との関係、絆、今回改めて深くなった絆をより強固にしていきたいと思っておりますし、より交流も盛んにしていって、県人会との関係も強化をしていきたいし、また、山口県のいろんな発信も、それぞれの県人会も一生懸命思いを持っていただいておりますので、お願いをしていきたいなと、そのように思っております。

朝日新聞

 すいません。重ねてなんですけれども、県政運営についてですね、もう1回お尋ねさせていただきたいんですけれども。先ほどおっしゃっていただいた説明によりますと、まず、基本的に知事の施策の考え方としては、県内の産業を活性化させて、そこで雇用の場を創出させて、若者を引き留めるというのが、基本的な考え方でいいのかということがまず一つとですね、あともう一つが、人口減に歯止めをかけるというのが、一つ大きな旗印だったと思うんですけれども、人口減に歯止めをかけた上で、山口県を、その後、どういうふうな県になってほしいのか、どういうふうに導いていきたいのかということをですね、お教えいただきたいということと、あともう一つが、この4年間、いろいろされたと思うんですけれども、その施策の中で、村岡カラーを特に出せたなと思える施策がありましたら、お教えいただければと思います。

知事

 そうですね。やはり働く場がなければ、人がとどまるということにはなりませんから、その働く場をしっかりとつくっていくということが重要だと思います。その上で、やっぱり山口県が他にはない強みというものをしっかりとつくっていくことが必要だと思っておりますから、そういう点で、山口県の持てる強みを生かした産業力の強化というのは大変重要な取り組みであろうと、そのように思っております。
 そしてまた、人口減を止めてどうするんだということなんですけれど、人口が減っていくと、当然、将来に対して、やっぱり、これからの地域の活力なり、これからこの地域でやっていけるのかということについては、悲観的になっていくわけですね。それがさらに、この人口減少を引き起こすという悪循環になっていくわけですから、それがやっぱり、しっかりと食い止めていくということが、まず必要でありますし、食い止めた先に、やっぱり、この山口県は将来にわたって、こういう県としてやっていける力を持っているんだと、あるいは魅力を持っているんだということが重要だと思うんですね。それが一つは産業力であって、山口県の産業というのは、これから成長していく分野に対して、しっかりと山口県として、さまざまなその企業があって、将来に向かって、こう伸びていく、そういう可能性を持っているんだというような形の産業の構造だったり、あるいは観光とか食の魅力とか、そういったものも発信をして、もっと交流人口もますます増やしていけると、そういったことについても、希望が持てるようにしていくと、将来に向けて伸びていく可能性というのが大きくあるんだということを、やっぱりこれは県民の皆さんが実感をしてもらえるような、そうした県にしていくということが、重要ではないか、そのように思っております。
 やってきたことということで、いろいろあるんですけれども、一つは産業力の強化ということで、いろんなインフラの整備もそうですけれども、道路や港湾ですね、そしてまた、新しい成長産業への支援、具体的に医療や環境・エネルギー分野に重点化した支援を行って事業化に結び付けたり、あるいは企業誘致なんかですね、私も特にここは力を入れて各企業を訪問したり、最近では小野薬品工業が決まったり、あるいは小野田では、竹バイオマス、これ世界で初の、竹バイオマス発電の立地が決まったり、これも直接企業のトップとお会いして、熱心に働き掛けをしてきたところであります。そういう自ら、なかなかやっぱり山口県も、財政も厳しい中で、補助金の金額をどんどん乗せていって企業を取ってくるというところまで、いけない部分もあります。当然、大きな自治体、財政力のある自治体には力負けをしてしまいますけれども、しかし、やっぱり企業の方に聞くと、最終的には県の熱意とか、自治体の方の熱意みたいなものが非常に大きな要素だということを言われることも多くあります。そういう中で、直接働き掛けることによって、山口を選んでもらうということは、自分としては、しっかりやってきたつもりであります。
 そしてまた、あとは観光の関係でもいろいろと出ていってPRもしています。実際に観光客数を伸ばし、また、国際定期便や台湾とのチャーター便や、今、岩国の方でも東京便、また沖縄便も復活していますけれども、そういう空路だけじゃなくて、クルーズ船もありますけどね。クルーズ船の回数も今、就任した時は大体十数回でしたけど、今年はもう79回くらいが見込まれる、これも県として市や町と連携して、セールスをどんどんしていったということでもあります。そういう、山口に来てもらう、魅力を感じてもらうためのさまざまな取り組みにも力を入れてきましたので、そういう産業力の強化と観光力の強化ですね、交流の拡大。
 それからあとは、言っていけば切りがない、例えばコミュニティ・スクールとか、大変、私重要な取り組みだと思っているんですよね。山口県が唯一全国で100%の設置率になりました。これもですね、山口県の地域が一緒になって子どもたちを育てていくというですね、そういう県民の皆さんの教育への、地域の教育への思いというのがベースにあって、そうしたものが、そうした達成にも結び付いているんだろうと思います。これは今、実際、各地域にコミュニティ・スクールのコンダクターというですね、レベルアップとか地域の調整をするための要員も配置をして、今度は質を上げていこうということでやっております。全国から、いろんな視察も山口県の小中学校に来ておりますけれども、これはなかなか他がまねできないような取り組みだと思っておりますから、山口県の教育の特徴として、しっかりと伸ばしていきたいと、そのように思っております。

朝日新聞

 そうすると、知事としては、ご自身が、山口県政のトップとしてされる中での強みというのは、直接さまざまなところへのトップセールスもそうだと思うんですけれども、直接赴いて交渉することができるというところに関して、ご自身の特徴、強みというのがあるというようにお感じになられますか。

知事

 強みというか、そういったことを心掛けてやってきたつもりです。特に、国内の企業誘致もそうですけれども、例えば、韓国とか台湾とかのですね、定期便なりチャーター便、あるいは旅行商品の造成、誘致するときなんかは、やっぱりトップ同士の関係というのが非常に重要でありまして、事務方で、日本だと積み上げていって、最後トップが決めるということがありますけれども、結構、海外と話をしていると、ある程度のところまではいくんですけれども、やっぱり最後、トップ次第ですからというところとですね、話がそこからうまく前に進まなかったりとか、そこをクリアしなければというところがあります。そういった中では、やっぱり、向こうとの関係というのは、しっかり築かなければいけませんから、たびたびそれぞれの地にも行きましたし、山口にも来てもらってですね、いろんな話をしていく中で、そういう私と相手方のトップとの信頼関係というものをつくっていく中で、実現に結び付くというところは大きくあると思って、感じながらやっています。そういったところは、自分としても力を入れてやってきたつもりであります。

山口新聞

 発表事項に戻るんですけど、徳山下松港の港湾運営会社の設立なんですけれども、会社を核として、企業間の連携というのをどのように進めていくのかというところと、それと、強い産業をつくるために施策の具現化に取り組んでいくというふうにおっしゃっていましたけれども、瀬戸内産業の強化というのをどういうふうに改めて、どういうふうに位置付けていって、これからどういうふうに進めていく考えなんでしょうか。

知事

 一つは、企業間の連携ですね。これは山口は、石炭のバルク戦略港湾でいきますと、徳山下松港と宇部港とあるわけですね。徳山下松港の中でも、下松地域、徳山地域と新南陽地域とあるわけですけれども、その港同士がそれぞれ企業が張り付いていて、港同士が連携をしてやっていかなければいけない。なぜかというと、一番大きな船が入るのが下松の方ですね。ここは、ケープサイズ級という最大級の船が入れます。これは、満載した状態では他の港には入れないですね。ここはだから、まず下松港で降ろして、軽くして、半分くらい降ろして、軽くすれば他の港に行けるということですね。これをみんながこの関係の企業が連携して、うまくこの石炭を運ぶことができれば、全体のコストの削減につながっていくということ。特に石炭の、原料の関係ですから、コストを下げるというのは、国際競争力を高めていく上で大変重要なポイントですね。ですから、それをしっかりとできる環境を整えていこうということですね。あとは、それが実際にハードとしては整備できても、運用として、そこがうまくできるかどうかというところが重要ですから、今、県の方でもこの港湾運営会社をつくる過程の中でも、企業とよくその辺の話をしておりますし、実際に国の方にこの事業を進めてもらうためにもですね、モデル的な取り組みとして実際に運用としても、港同士、企業同士が連携をして、やるということを始めております。ですから、この港湾運営会社をつくってですね、ぜひ、その辺のうまく調整もやっていくようにしたいと思いますし、われわれもそこは特に重要なポイントだと思っておりますから、県としても、そういった思いを持って、この運用をしていきたいと、そのように思っております。
 それから、瀬戸内産業についてでありますが、まず、今、瀬戸内の山口県のコンビナートの企業群ですね、これはあの、山口県の製造品出荷額等は従業者1人当たり全国1位ということで、大変な工業県ですけれども、それを支えているのは瀬戸内の企業群ですね。ここをまず、競争力を強化するための取り組みの一つが今のバルクの取り組みでありまして、これでコストを下げていこうということですね。それによって、山口県の強みをさらに伸ばしていく。それから、これは今、基礎素材型産業が中心ですけれども、これだけで勝負していくというのは、なかなかこれから将来にわたって大丈夫かというところは、われわれもそう思いまして、企業の方でもそういう意識を持っているわけですね。そういう中で、例えば、医療とか、環境エネルギーとか、これからまた日本が伸びていけるような分野については、この基礎素材型産業をやっている企業群というのは、みんなそれにうまく使えるような基礎的な技術とか、ノウハウというのを持っている。それをうまく使って、医療とかに転化して、環境とかエネルギーの分野で、それを生かしていくという展開が図れる。そういった、大きな可能性がありますから、そこをしっかりと伸ばしていくということが重要だろうと思います。そのために、県としても、産業戦略補助金(やまぐち産業戦略研究開発等補助金)とか、そういったものを用意をして、そういった分野にしっかりと具体の事業化が図られるように、いろんな研究、大学等とも連携した研究についても支援をするということをやっているわけでありますから、そういうですね、元々持っている企業のコスト競争力を高めるということと、これからの成長分野について、しっかりと投資をわれわれが後押しをして、次の産業づくりにつなげていくと、その大きく2点が重要なのかなと思っております。

中国新聞

 艦載機の今後の移転スケジュールについて伺いたいんですが、8月に米海軍の方から、スーパーホーネットとグラウラーを、この秋に岩国に移しますという説明があったんですけど、従来、防衛省の方からは、グラウラーは来年1月という説明だったと思うので、ちょっと一部食い違うように思うんですけど、県としては、その辺り確認されているのでしょうか。

知事

 その米海軍の方から、そういう報道がされたということは、承知をしております。そういったことをみて、移駐スケジュールにそもそも変更があるのかどうかについては、今、国に確認をしているところでありますが、今時点では回答を受けていない状況であります。当然、移駐のスケジュールですね、変更が生じれば、国の方から情報提供があると、そのように考えておりますが、今はないということです。

中国新聞

 先ほど言われた中の食の魅力にちょっと関連することだと思うんですけれども、5年に1回ほど開かれます、和牛オリンピックですね。そこで高森牛を2頭含む県産牛3頭が全国3位になったという話があるんですけど、その和牛オリンピックの県勢の成績の受け止めと、今後の和牛の振興について、県としてどのようにやっていきたいかというのがあれば。

知事

 そうですね。これ、関係者、われわれもこの和牛共進会目指して、とにかく全国トップを目指してやっていこうということで、力を入れて取り組んでまいりました。今回、肉牛の部で全国3位ということで、そういうトップクラスに食い込んだというのは、これ、前回を上回る成績を収めたわけでありますし、山口和牛の品質の高さですね、そしてまた、生産者の飼育管理技術のレベルの高さ、これを全国にPRできたのかなと、そのように思っています。やっぱり、和牛、各地域のブランド力といいますか、これがしっかりと向上しているということが、それが実際に市場価格が伸びていくというところにつながっていくわけでありますから、われわれ、そこに力を入れてやっていかなければいけないなと、そのように思っております。ぜひ、これまでの取り組みもですね、改めてわれわれも評価をし直して、これがさらに伸びるように進めていきたいと、そのように思います。やはり生産者の皆さんも、大変意欲的に取り組んでいらっしゃいますし、今回の成績も、もっと上に行けたと思っていらっしゃるかもしれませんけれども、より上を目指してやるという意欲は大変多く皆さんがお持ちだというふうに思います。私も出発式の時には、行って激励をさせていただきましたけれども、大変意欲を持って、とにかく日本のトップを目指してやっていくんだというですね、そういう意気込みも感じましたので、ぜひ、その後押しができればと思っておりますし、それがまた、山口県の和牛の振興や価値の向上を通じて、地域のブランドにもなってくれればと思っておりますから、引き続き力を入れてやっていきたいと思います。

中国新聞

 ちょっと関連して。行財政改革等で、なかなかこう、重点的に絞り込んでやっていかなきゃいけないところも、今後出てくると思うんですけれども。1点、この和牛に関しては、一つ力を入れてやっていける分野かなというような手応えというのはおありですか。

知事

 そうですね。今回、非常にまた、トップクラスに食い込んだわけですから、さらに上を目指してやっていきたいと、そのように思っております。

山口新聞

 会見を引っ張ってしまってすいません。自民党県連の七役会の質問のところで関連して、部屋から知事が出られた時に、何か印象としては晴れやかな表情というか、そういうのを見せられていたと思うんですけれども、その時にどんな思いだったのかというのを教えていただければなと思うのが1点と、あと記憶をたどっていただいて、今後への思いはどういった言葉の言い回しで伝えられたのかということを、もし教えていただければ。

知事

 私としての考えは、また自分でも、その言葉、どういうふうな考え方かというのも、その言葉も含めて、よく整理をして、改めてお話をしたいと、そのように思います。今日は、今後の県政についての、私の思いは述べさせてもらいましたけれども、それは自分でもよく整理をしてですね、正式な形でしっかりと述べさせていただきたいと思っています。
 出てきた時の表情は晴れやかと言われたんですが、ちょっと、中で事務的な少し手違いがあって、別の話でですね、あって、それがちょっとあったものですから、その関係でちょっと笑いながら出てきたということだと思いますけれども、別に表情に深い意味は、選挙との関係では深い意味はございません。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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