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知事記者会見録・平成26年3月25日実施分
日時 平成26年(2014年)3月25日(火曜日)
10時00分~10時23分
場所 県庁2階 記者会見室
発表項目
- 4月1日付け人事異動について
知事
皆さん、おはようございます。
本日は、4月1日付けの人事異動について、発表させていただきます。
資料1(PDF:72KB)をご覧ください。このたびの人事異動について、総括的に、ご説明申し上げます。
まず、異動規模についてでございます。
今年度の異動者は、1,334名であります。昨年度に比べて、1割程度減少しておりますけれども、これは、組織変更が比較的小規模であったこと、そして退職者数が減少したこと等によるものであります。
次に、組織の整備についてでございます。
「活力みなぎる山口県」の実現に向けまして、産業戦略の推進など、当面する主要課題に対応するために、体制の強化を図ることにしています。
具体的には、まず、「産業戦略部門の体制強化」についてでございますけれども、「やまぐち産業戦略推進計画」をさらに充実させて、スピードアップして実行するために、産業戦略部の内部組織を班から室に改編をしまして、企画立案・調整機能を強化することにしています。
さらに、医療関連産業や環境・エネルギー産業の育成・集積を推進するために、商工労働部新産業振興課に「産業クラスター推進班」を設置するということと、大河ドラマと連携した観光プロジェクトを推進するため、商工労働部観光振興課の体制を拡充することにしています。
次に、「災害復旧への対応」といたしまして、昨年7月に発生した豪雨災害に係る災害復旧に早期に取り組むために、萩土木建築事務所や防府土木建築事務所等の体制を強化することにしています。
さらに、「その他の重要課題への対応」といたしまして、今後の県の目指すべき姿を示し、県政を推進するための中期的なビジョンを策定するということにしておりますけれども、総合企画部に担当審議監を設置するということ、そして1年後に控えた全国健康福祉祭、いわゆるねんりんピックでありますけれども、その開催準備を進めるために、ねんりんピック推進室に3班を設置し、体制を整備することにしています。
次に、異動の留意点としましては、適材適所の人事配置、女性職員の登用、人事交流による組織の活性化に配意をしました。
特に、女性職員の登用につきましては、新たに、男女共同参画課長ですとか、下関児童相談所長に女性を起用することにしております。そして健康増進課長に女性医師を採用するなど、積極的な登用に努めたところでございます。その結果、課長級以上の女性職員数は、昨年度に比べ8名増加をして、42名となっております。
次に、部長人事についてでございます。資料3の1ページをご覧ください。
総務部長には渡邉繁樹産業戦略部長、総合企画部長には上野清教育次長、そして産業戦略部長には宮地理産業戦略部次長を充てています。そして健康福祉部長には小松一彦総務部理事、農林水産部長には野村雅史スポーツ・文化局長、土木建築部長には北崎孝洋土木建築部次長をそれぞれ起用することにしております。いずれも、これまでの実績等を踏まえての起用でございます。
その他、特徴的なところでいいますと、先ほども申しました、女性職員の登用に関連しまして、男女共同参画課長に須山和惠男女共同参画相談センター所長、そして下関児童相談所長に西生敏代健康増進課調整監を起用することにしています。
また、健康増進課長に厚生労働省から國光文乃を採用することにしています。
県職員の人事異動については以上でございますが、もう1点、平成26年4月からの公立大学法人山口県立大学の新理事長につきましては、別添の記者配布資料のとおり、これまでの経営手腕による実績等に鑑みまして、現理事長・学長であります江里健輔氏を任命することとしております。
私からの説明は以上であります。よろしくお願いします。
中国新聞
中国新聞です。今いくつか人事についてご説明いただきましたが、知事の中で、特に今回の人事異動に当たって、ご指示といいますか、どういうところにどういった形で反映させたいというような事務方への指示というのはあったんでしょうか。もしあったとすればどういったことをご指示されたか。
知事
まさに今回、組織については、新しくビジョンを作っていきますのと、それから産業戦略を進めていくということが、私の政策の大きな柱でありますので、まず、産業戦略につきましては、組織の体制の強化、そして観光も含めて体制の充実を図るということが特に重要だと思っておりますし、そういった方向での組織の充実というのをしました。
ビジョンにつきましては、ビジョンを担当する審議監を新たに設けるということで、そのための体制の強化を図るということでございます。
それから、災害復旧の方も、これは特にこれからさらに復旧が本格化するわけでありますけれども、それに必要な体制をしっかり取るようにということで、体制の強化を図ってきたところでございます。
それから、特に女性職員の活用につきましては、本庁の方でもしばらくぶりでありますけれども、本庁の課長の方に女性の課長に就いていただいて、特に県庁の中でも女性の力をしっかりと発揮をしていただくという取り組みをすることにしています。
中国新聞
ご就任から1か月ということで、ご自身の政策を具体化していくための組織づくりというのが今回の異動になると思いますけれども、そういう意味で今回の人事異動、手応えといいますか、自身の公約実現に向けた体制としては、どういうふうに受け止めていらっしゃいますか。
知事
必要な体制の拡充も含めてしっかりとした体制ができていると思いますので、この体制で新年度からスピードを持って取り組んでいきたいと思っています。
中国新聞
一方で先月の議会ではですね、就任から間もなかったということで、庁の組織を見直すような大きな条例の改正はなかったと思いますけれども、今後、年度途中で、それこそ9月であるとか、何か組織をもう一度途中で、あるいは補正予算の編成に合わせて見直すというお考えはありますか。
知事
今のところは考えてはいません。やはり組織というのは、予算のように補正でその都度やるというよりは、しっかりとした体制の下で進めていく必要があると思っております。今、特に産業戦略については、私も前知事の政策をしっかり引き継いで、さらに充実していくというふうにしておりますので、今の部の体制もしっかりと維持をして、その中で必要な拡充を図っていくということに今回しています。まずはそれでスタートしていきたいと思っていますし、その組織をフルに活用するということを考えていきたいと思っています。
中国新聞
そうすると、やはりご自身また1年県政をやられて、組織の広範な見直しをするとすれば、また27年度の組織改正の中でということが基本ですか。
知事
そうですね、それが基本だというふうに考えています。
テレビ山口(TYS)
テレビ山口ですけれども、先ほどの質問とかぶるかもしれませんが、短期間、就任されて間もない中で、先ほど体制強化というお話がありましたけれども、今回配慮された点、教えていただきたいんですが。
知事
新年度、私の考えている政策を進めるために必要な体制の充実を図っていくということを特に考慮しました。ですので、繰り返しになりますけれども、産業戦略部の組織体制の強化、これは企画立案機能をしっかりと強化して、新しく取り組むべきプロジェクトというのもこれから作っていきたいと思っておりますので、その体制の強化が一つであります。
そして、特に観光は、これから大河ドラマも来ますけれども、そのための必要な体制の充実を図ることにしています。
産業戦略についてはそういったことで充実を図りましたことと、後、ビジョンについて、これは1年かけて作ると言っていますので、そのための担当の審議監を置くということで、これから、私の思い描く県政を進める上で、必要な体制の強化というのを図るということに特に留意をいたしました。
山口新聞
すみません。産業戦略部門の体制強化という点なんですけど、マンパワーという点から考えると、人数がどのぐらい増えたのかとかいうのは数字で出ますか。
知事
まず、産業戦略部の方は、組織とすればプロジェクト企画室というのを新たに、そもそも班自体を室にしているという全体の変更はありますけれども、新しい戦略プロジェクトを作るプロジェクト企画室というのを作っています。組織体制は、18名体制ということで、プラス1ということにしています。
テレビ山口(TYS)
すみません。それは審議監ポストを一つ増やして室を作って、室を三つに分けたという意味で。
知事
審議監ポストを。
テレビ山口(TYS)
今まで二つでしたよね。
人事課長
審議監ポストは一つ増えています。
テレビ山口(TYS)
一つ増えてますか。
人事課長
はい。
テレビ山口(TYS)
ていうのが、拡充に当たるんでしょうか。
知事
トータルで、拡充、ですから審議監ポストもそうですし、室を増やすということが体制の強化でございます。
中国新聞
今の関連で、プロジェクト企画室というところで、新しい戦略プロジェクトを作るというご発言がありましたけれども、これはその、昨年7月にまとまった産業戦略推進計画の中に、付け加えるような事業を考えていく司令塔みたいな位置付けなのか。
知事
全く、新しく付け加える部分もあるかもしれませんが、既存のそれぞれの戦略の中でのさらに新たな玉というのもあり得ると思います。
中国新聞
そういう意味で、既存の戦略メニューはあがってるんだけど、その個別の事業をいくつか考えていく。例えば観光でいえば、大河ドラマに関連した地域振興を考えるとか、そういったところを。
知事
そうですね。柱自体が増えるというよりは、柱としては、大きな基本線は変わりませんけれども、その中の具体的な取り組みとして、新しい事業なり、プロジェクトというのを考えていくということが、基本だと思います。
中国新聞
じゃあ、来年度のいろんな検討の中で新しい事業が、当然追加されることはあるということですね。
知事
そうですね。そのように考えています。
山口放送(KRY)
すみません。KRYですけど、話変わって総務部長に、総務省出身の渡邉繁樹さん、先輩にもあたると思いますけど、このポストというのは、結構久しぶりの国の方の出向の方だと思いますけど、その辺り狙いは何かありますか。
知事
もちろん適材適所という中で考えた結果であります。渡邉部長は、山口県に来てからも、来年5年目ですかね。部長ポストも長く経験していますので、その能力と実績を踏まえて今回総務部長にというふうにしております。
山口放送(KRY)
なんかこうやりやすさとか、その辺はあるんでしょうか。
知事
やりやすさ、まあそうですね。先輩ではありますけれども、以前から、もちろん良く知っている方でもありますし、しっかりと意思疎通を図って、進めていきたいと思っています。
山口放送(KRY)
また、財政課長にも、また、国の方が戻られるということですが、これも何年かぶりに、また戻ってるんですけども、この辺りの狙いというのはありますか。また逆に、財政課長も高知でやられてたと思うんですけど、国からの出向の方が来られるのが、やりやすさがあるとか、いろんな面があるとか、その辺はどうですか。
知事
国からというよりは、適材適所で考えた結果というふうに捉えていただければと思います。
中国新聞
すみません。今の関連で、今回、国からの受け入れというのは、省庁別で随分人数ポストとかが、変わるもんなんでしょうか。
知事
人数ですか。
人事課長
全体で一人だけ増えています。
中国新聞
そこに対して何か知事ご自身が、積極的に、それか受け入れを指示されるとか、そういったケースというのはあったんですか。
知事
これは、相手の省庁とのやりとりもありますので、指示したからそうなるというものでもありません。これまでの各省庁とのいろんな話をしていく中で、今回このような結果になっているということでございます。
テレビ山口(TYS)
すみません。見落としがあったらあれなんですけど、スポーツ文化局長の扱いというのはどうなるんでしょうか。
知事
扱いといいますと。
テレビ山口(TYS)
無いんですけど。
人事課長
異動ではなくてですね、採用退職の方で入っていますから、資料の8の中ほどにあります。下関市の副市長を充てるようにしています。
中国新聞
あと、すみません。聞き間違いがあったら申し訳ないんですけど、女性の課長を本庁で登用するのは久しぶりっていう発言がありましたが。
知事
ええ。
中国新聞
かなり久しぶりなんですか。
知事
これはですね、9年ぶりですね。女性本庁課長は9年ぶりということです。
中国新聞
ここについては、知事の選挙選での公約の中でですね、子育て支援の充実、それから女性の社会参画の推進とか言われてたと思うんですけども、その辺りの思いを反映したものという。
知事
そうですね。やはり女性の活躍というのが、まず重要であると思いますし、特に男女共同参画という中で、女性の視点でですね、しっかりと施策を打っていかなければいけないと思っておりますので、そういった考え方で、今回の登用にしています。
中国新聞
すみません。ちょっと人事以外の話でお伺いしたいことがありまして、今日で、先ほど申し上げましたように、就任ちょうど1か月になられました。議会が終わった時にも、議会のご感想等お伺いしてますけれども、あらためてこの1か月ですね、ご自身その、どういうところに手応えを感じられて。あるいはどういうところで、なんか、もうちょっと、こうした方が良かったというようなところがあるのかどうか、その辺り感想をお聞かせいただいても良いですか。
知事
おっしゃられたように、ちょうど1か月ということになっていまして、特に私の場合は、選挙が終わってすぐに初登庁ということだったわけですけれども、その後、また議会もあり、先週それが無事に終わったわけであります。
この1か月は特に、年度末の1か月ということでもありまして、役所にとっては非常に重要な時期であります。新年度の予算もそうですし、補正予算への対応もあります。今回、3月の議会への当初予算を含めて、さまざまな今後の施策推進する上での重要な議案を出させていただきました。そして今回、今日ですね、人事・組織についての発表をさせていただいたわけであります。
非常に中身の詰まった1か月間だったと思っておりますけれども、特に来年度円滑に県政を進めていく上では、重要な時期であったと思っています。
議会も、さまざまな真摯な議論をさせてもらいましたけれども、特に予算の中では、経済対策も含め、災害復旧も含め、多くの重要な事業がございます。すべての議案を成立いただいて、これが円滑に進められるということが、まず重要でありますし、そして今日の組織・人事もそうですけれども、新しい体制をですね、作ることができたということが、非常に1か月間という短い期間の中では、やるべきことがしっかりできたなというふうに思っております。
その内容についても自分自身も満足をしておりますし、新年度において新しい取り組みをですね、スタートできる、そういった準備ができたということは何よりだと思っています。
そしてまた、途中では災害も、災害といいますか地震ですね、最大震度5弱の地震もありました。深夜の地震でありましたけれども、迅速な対応ができましたし、県の職員も頑張っていただきました。そういった中でも、万全な取り組みもできたと思っていますし、県民の皆さまからも、非常に迅速な対応でよかったという声をいただいております。
それから、山本前知事が亡くなられたということでありまして、前もちょっとお話もさせてもらいましたけれども、私自身は、非常に前知事の取り組まれた政策、これをしっかりとさらに進めていきたいという思いでおりまして、一日も早い回復を願っておりましたし、さらに今後の政策を推進する上で、さまざまなご助言もいただきたいと思っておりましたので、大変残念なことでございます。しかし、山本前知事の思いをしっかりと受け止めて、これからさらに取り組みをですね、進めていきたい、そういう決意を新たにしたところでございます。
中国新聞
今お話にあったところでいきますと、やはりご自身が一年間の取り組みをしていく中での基盤作りというところを進めた1か月だったという感じなんでしょうか。
知事
そうですね、新年度にスタートを切るための準備ができたということだと思っています。今日の組織・人事もそうですけれども、新しい取り組みをする上でのベースというのはできたのかなと思っています。
中国新聞
一方で県議会での議会質問でもありましたけれども、村岡さんのカラーといいますか、独自色というのをいつどういう形で出していくのか、この1か月なかなか見えにくいという指摘もあったと思いますけれども、6月に補正予算に移すのはもちろんですが、これからどういうふうにそこを出していきたいと思っていますか。
知事
そうですね、これは新しい組織の中でのビジョン作りもありますし、産業戦略も新しいいろんなプロジェクトをさらに具体化をしていくということ、新しい組織も使ってですね、これからしっかりと進めていきたいと思っております。ビジョン作りは年度かけてやってまいりますけれども、できるものは6月にですね、事業ができるものは反映したいと思っておりますし、次の1年間、非常に重要な時期だと思っていますので、新しい体制の下でしっかりと取り組みを進めていきたいと思っています。
朝日新聞
すみません、朝日新聞なんですけども、人事に戻ってですね、県立大学の理事長の決定についてお伺いしたいんですけども、理事長と学長の分離については当初からですね、学内で、現在の理事長兼学長を続投させる措置じゃないかというですね、批判があったわけですけども、実際、今回現在の理事長兼学長が続投されるわけですけれども、そういうふうな人事を行った狙いについて教えてください。
知事
やはり今、大学を取り巻く環境は非常に厳しいものがあると思います。全国の大学がですね、いろいろ競争している環境にある中で、大学の特色作りですとか、ガバナンスというのは非常に重要だと思っています。
そうやって考えたときに江里さん、非常に卓越した経営手腕があって、学識にも優れた方でいらっしゃいますので、ぜひとも理事長にというふうに考えております。これまでも外部資金もですね、一生懸命獲得に努められたり、非常に大学の財務体質の改善にも寄与されていますし、地域の貢献という意味でも、非常にすばらしい取り組みを進めようとされておられます。そういう意味では非常に適材適所であって、引き続き江里さんに理事長として頑張っていただきたいとそのように考えています。
朝日新聞
学内の疑念については、どのようにお考えになったのでしょうか。
知事
学内でいろんな意見があるということは承知をしております。今後、新学長との連携の下でですね、教職員と一致協力して円滑に大学運営を進めていただきたいというふうに思っています。
NHK
すみません、新体制も決まってですね、今後、新年度に向けたですね、意気込みといいますか、もう一度お願いします。
知事
そうですね、先ほど言いましたが、この1か月というのは議会もあり、骨格予算をですね、提出して議会でしっかりと議論をするということ、そして来年度に向けた体制作りということに注力をしてまいりました。いよいよ新年度が始まってまいりますので、私が選挙で掲げてまいりました「5つの突破力」に基づくいろいろな政策をですね、新体制の下でしっかりと進めていきたいと、その決意を今新たにしております。
作成:山口県総合企画部広報広聴課