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知事記者会見録・令和2年7月31日実施分

ページ番号:0012987 更新日:2020年8月4日更新

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日時 令和2年(2020年)7月31日(金曜日)
11時00分~12時08分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

知事

 皆さん、こんにちは。
 本日、私の方からは、4点報告をさせていただきます。
 まず、新型コロナウイルスですけれども、一昨日には、1日当たりの感染者数が全国で初めて千人を超えまして、昨日は1300人規模になるということで、再び感染が拡大をしております。若者だけでなく、幅広い世代に感染者が広がっているという状況も見られます。
 特に、大都市部を中心に感染者が急増している状況でございます。本県でもこうした地域を訪問して、感染したとみられる事例が相次いで発生しています。
 大都市部への訪問につきましては、訪問先の感染状況をよく確認をしていただいて、訪問すべきかどうか、いま一度慎重にご検討いただきますように重ねてお願い申し上げます。
 今日で7月が終わって、明日から8月になります。夏休みやお盆で、山口県への帰省を予定されている方も多くいらっしゃると思います。そして、そうした方々へのお願いでありますけれども、帰省することそのものについて改めてご家族の方、またご友人の方とよく相談をして慎重に検討していただきたいと思います。
 その上で、帰省される場合には、山口に帰って来られる2週間程度は感染リスクを避ける、例えば夜の繁華街に行かないとかですね、ご自身が感染しない行動をぜひ、徹底していただきたいと思います。
 そしてまた、当然ですけれども、症状がある場合には帰省を自粛していただきたい、このことをお願いしたいと思います。
 そして、そうした上で、帰省をした後、症状が出たという場合には、速やかに保健所に相談をしてください。
 そして、特に、高齢の方、感染した場合の重症化リスクの高い方ですとか、会合への出席、症状がある状態でのそうしたところへの出席はですね、ぜひ、これは絶対に避けていただきたいと思います。このことを強くお願いします。
 この夏に帰省を予定されている方がいるご家族やご友人の方、ぜひそうした方々にこのことを強く呼び掛けていただきたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 それから、次に、今後の感染拡大を見据えた病床の確保計画等について報告をさせていただきます。
 このたび、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えて、新たに、本県の患者推計に対応した病床の確保計画等を取りまとめましたので、ご説明をさせていただきます。
 まず、患者推計、これは国が示した推計方法がございます。これに基づいて、推計を行っているということになりますけれども、本県の年齢構成等の実情を反映しまして、推計をした結果、ピーク時の患者数は、ここに書いてますけれども、421人ということになっています。そのうち、重症患者が44名ということになります。そして、その中で入院が必要な患者が298人、そして軽症や無症状で宿泊療養での対応が可能な患者は123人というふうに推計されます。
 本県におきましては、医療機関等のご協力をいただきまして、既に、重症者の方向けの病床102床を含みます、423床の病床を確保しております。また、宿泊療養施設としては638室、合わせまして1061名の対応を可能としておりますので、今回国の方で示された推計に基づく試算をした患者推計、これを大きく上回る受け入れ体制を確保できているところであります。
 今後、患者推計を踏まえて、感染拡大への備えと、そして一般診療の両立を図りながら、四つのフェーズに応じて、効果的な病床の運用を図ってまいります。
 具体的には、常時、空床として確保する「即応病床」というもの、それと感染が拡大した際に、県からの要請に基づいて、一定の準備期間の後に患者を受け入れる「準備病床」、この二つを設定いたしまして、感染が拡大したときには、順次、準備病床を即応病床の方に転換をしていく、そういったことを行っていきます。
 このグラフに示しておりますとおり、この線が推計をした患者のピークであります。点線で上がっているのが山口県において確保可能な病床数ということでありますので、この線に対して常に上回って病床を確保できるという状況になっております。ちなみに、病床のピークは一番マックスでも423床であります。感染する患者が421人。このうち一定の人は宿泊施設に入ってもらうという前提ですから、仮にこれ、全部病院に入れたとしても、この線の範囲内に収まっているという状況になりますので、そうした意味では今推計される入院患者に対応する病床はしっかりと確保できている、かなり十分に確保できているというふうに考えております。
 それから次に、検査体制でありますけれども、6月の補正予算におきまして、必要な検査数、これを確実に実施できますように、1回あたりの検査数を160件から310件に倍増したところであります。
 このたび、同じ試算で患者推計に基づきまして、本県のピーク時における1日あたりの検査需要、これは最大で734件というふうに見込まれます。その上で整備しましたPCR検査(遺伝子検査)機器を、これ1回ですから複数回、1日のうちに複数回稼働するということをさせていくと。それから、山口大学ですとか、民間検査機関、これもご協力を頂くことができるようになっております。その活用によりまして、今申しましたこの743の最大需要を上回る、ピーク時としては1日1000件の検査が可能になります。ですから、これも必要な検査需要に対して対応できるPCR検査の体制を整えられているということでございます。
 さらに、このPCR検査に加えまして、検査法の進展によって、今後は、抗原検査の拡大が見込まれることから、県としましては、PCR検査と、これを適切に併用することによりまして、検査能力のさらなる拡充を図ることにしています。
 続きまして、「みんなでたべちゃろ!キャンペーン」の実施についてご説明をいたします。
 まず、昨日から放映されておりますキャンペーンのCMをご覧いただきたいと思います。
 というCMですけれども、このキャンペーンは、新型コロナウイルス感染症の影響が大きい品目を中心に、関係団体や事業者と連携して、思い切った地産・地消対策を進めていこうということです。これによりまして、県産農林水産物の需要の回復・拡大を図ろうとするものです。
 この取り組みについては、記者の皆さまには事前にお知らせをしていますけれども、ちょうど本日7月31日からスタートをしますので、改めて説明します。
 このキャンペーンにおきましては、合計11万人を対象に、和牛・地鶏、日本酒、地産・地消料理、花き、そしてカタログギフト「ぶちうま!山口」について、割引販売を行うことにしております。
 具体的には、まず、第一弾として、本日から、上に書いておりますが、「和牛と地鶏」について、1500円以上の購入に対しまして、500円の値引きを行うというキャンペーンを実施します。
 同様の取り組みを、8月7日から「日本酒」、8月14日からは「地産・地消料理」、8月21日から「花き」ということで、開催日を1週間ずつずらして、順次、スタートしていきます。
 最後に8月28日からは、県産農林水産物や県産原料にこだわった加工品を掲載しているカタログギフトを、こちらは50%割引、最大5000円引きで販売をいたします。
 このキャンペーンは、精肉店、酒販店、それから飲食店、生花店など、県内の430を超えるお店のご協力をいただいて実施します。
 ぜひとも、たくさんの方に、県産の素晴らしい農林水産物や加工品を、食べて、飲んで、飾っていただいて、農林漁業者の皆さまをぜひ応援していただきたいと思いますので、皆さま方にも積極的な取材や報道をよろしくお願いいたします。
 最後に、「頑張るお店応援プロジェクト」の支援者募集についてです。
 このプロジェクトでは、購入型クラウドファンディングの仕組みを活用して、プレミアム付きチケット「元気にやまぐち券」を発行いたします。
 こちらの専用サイトですけれども、このサイトから、皆さんが応援したいお店を選んでいただいて「元気にやまぐち券」の申し込みをすることで、店舗の資金繰りの支援をするとともに、広く消費需要の喚起を図っていきたいと考えています。
 プロジェクトのポイントといたしましては、まず、プレミアム分として、支援をいただいた金額の20%を上乗せしたチケットで還元をいたします。
 二つ目は、気軽にご支援いただけるように、1口1000円からの申し込みが可能な仕組みとしています。
 支援者の募集期間は、8月の6日から15日まで、チケットの利用期間は9月1日から11月30日までです。今後、第2期の募集もですね、予定しております。
 このプロジェクトによって、頑張るお店をしっかりと応援していきたいと考えておりますので、一人でも多くの方にご協力いただきますようお願いします。
 私からは以上です。

KRY(山口放送)

 帰省する人へのお願いなんですけど、改めて他県でも同じような呼び掛けが知事の方からされているというふうに聞いていますが、改めて村岡知事の中で、このタイミングでの呼び掛けをすることについて。

知事

 今、特に冒頭申し上げましたように、感染者が全国でも急増してます。都市部ももちろんですが、各地において感染者が増えております。昨日は、47県中37県が感染者が確認されたということになってきております。そういうふうに全国で広がってるということと、まずその感染者の増加がどんどんこう増えている状況が続いております。そうした中で、8月を迎えるということになります。夏休み、また、お盆でいろんなご予定、ご都合があって山口に帰られることを予定されている方、多くいらっしゃいますけれども、その際に、ぜひ、今、人の行き来自体は制限はしていませんけれども、特に人が動くシーズンになりますので、ここで県内に感染がどんどん拡大するような事態は、ぜひ避けていきたい思っています。そうした中で、今日、今申し上げました、改めて帰省そのものについて、関係の皆さん、ご家族ですとかご友人の方々とよく話し合って慎重に検討いただきたいと思いますし、帰って来られる場合には、これがポイントで、帰るときの健康状態だけじゃなくて、帰られる2週間前からぜひ行動を気を付けていただきたい。ご自身が感染しないような行動を心掛けてウイルスを持っていない状態で帰るようなご努力をそれぞれの方にしていただきたいと思いますし、これを早めに帰省を予定されている方にぜひ呼び掛けていただきたいというふうに思います。ですので、明日から8月ですけれども、お盆シーズンが帰られる方がピークになるんだろうと思いますが、早めにこの呼び掛けを行いたいということで、今日このように発表させていただいております。
 当然、重ねてになりますけれども、症状があれば、帰省は、これは我慢していただきたいと思いますし、そして、症状がなくて帰ってきたけれども、帰ってきた後、症状が出た場合、実はこれは帰られた方に限らず、県内の方もそうなんですけれども、症状が出た場合には、特にリスクの高い方、重症化のリスクの高いお年寄りとか、そうした方々と会う、接触をするということは、これは絶対に避けていただきたいと思いますし、会合があっても、その出席はぜひ避けていただきたいと思います。このことは、県内の皆さんもそうですし、帰省を予定されている方々にも、ぜひ広く呼び掛けていただきたいと思いますので、重ねてよろしくお願い申し上げます。

KRY(山口放送)

 感染リスクを避けるということ、行動に気を付けてほしいということがありますけれども、具体的に、「夜の街」を控えるとかそういうのはあるんでしょうか。

知事

 そうですね。やはり、「夜の街」とか会食とか、そうした場面での感染、例えば、東京なんかでどういったケースで感染しているかということがデータ的に示されていますけれども、「夜の街」とか会食ですとか、そうした場合での感染っていうのが多いものがありますので、そうした場所に行くことは極力控えるとか、ご自身を感染から守る行動をあらかじめ行っていただきたいと思います。

KRY(山口放送)

 確認ですけれども、今、都市部は感染拡大をしているわけですけど、大都市部の感染拡大地域から帰ることを制止するわけではない。

知事

 そうですね。そこは帰らないでくださいということは申し上げるつもりはありませんけれども、まずどうするかっていうことはよく慎重に検討していただきたいと思いますし、帰られる場合のあらかじめの感染を避ける行動をお願いしたい。とにかく、人が動くことそのものが防ぎたいわけではなくて、感染が県内に広がることを防ぎたいということが目的ですので、それを防ぐというための行動を徹底していただきたいと思います。

NHK

 今のに関連して、帰省だけでなく夏休みということで、国のキャンペーンを利用して遊びに来られる方っていうのもおられると思うんですけれども、その方々に同じレベルの対応を求めるんですか。

知事

 そうですね。もちろん、観光等で県内に来られる方も多くいらっしゃると思います。ぜひご自身の体調管理はしっかり行っていただきたいと思いますし、もし、症状があった場合には、すぐに保健所等に相談もいただきたいと思います。そして、旅をする場合には、今、国の方で「新しい旅のエチケット」も示されておりますので、そうしたこともあらかじめしっかりと見ていただいて、感染を広げない、うつらない、うつさない、そうした行動を徹底していただきたいと思います。

NHK

 基本、今月に入って県内で感染確認された方では、大都市部に行ったというエピソードが出てくるのがあったかと思うんですけれども、その大都市部で感染リスクがある行動をしたかどうかというところまでは、おそらくはっきり伺えてないんですが、そういうリスクがある行動をしたから感染したという、そういう話、そういう理解でしょうか。

健康増進課長

 詳細は調査中でございます。また、丁寧な情報提供に努めたいと思いますが、県外での行動で逐次どういうその店に入ったか、そういうことよりも、流行地全体がリスクがあるというふうに大きく捉えているところでございます。

NHK

 そういった状況でも、県内に来る人は、そういう「夜の街」を避ければ、まずは大丈夫だと、そういう。

知事

 これをすれば大丈夫とは言えないと思いますが、ただ、東京都とかにおいても感染がどこで生じたかということはデータで示されています。山口の場合、件数が少ないので、起きたものがそれが全て、これだけやってればというふうになかなか断定できないと思いますけれども、データ的に見ると起きてるケースというのは、家庭内、職場内、それから会食、「夜の街」、大きくこの四つのカテゴリー、その他のものっていうのはかなり限られてということだろうと思いますので、気を付けるべきポイントっていうのは、そういうところにあるんだろうなというふうには思います。

NHK

 家庭内。

知事

 うん。

NHK

 家庭内、職場って形になると避けようがないと思いますけれども。

知事

 そうですね。避けようがないって言うか、もちろん、誰かが感染をして家族の中でうつるということでしょうから、そこは家族全体で気を付けてもらうとか、そうしたことになるのかもしれませんけれども。

読売新聞

 冒頭で、本県、お盆を兼ねた本県に帰省について、家族と相談、検討してほしいっていうお話がありましたけれども、確かに、大都市部での感染は拡大しました。感染がそれほど拡大しない地域もあります。本県が帰省を検討すべき県外の県っていうのは全国的な話なんでしょうか、それとも、大都市部の県に限るんでしょうか。

知事

 これ、全国ですね。いずれにしても、いったん検討していただきたいというふうに思います。

読売新聞

 分かりました。

防府日報

 新型コロナに関連して、感染症法に基づく疫学調査の実効性を高めるということで、村岡知事も全国知事会を通じて要望されていると思います。で、今、調査、県内の具体的な例えば立ち寄り先とか、あるいは、かかった方がどういったお仕事をされているのかということは本人の同意がないということで公表されないっていうケースがありますけれども、それに対して、感染したエリアの人たちが非常に不安を駆り立てられるというようなケースが実際あったりするんですね。で、そういった中で、実効性を高めるっていう、疫学調査の実効性を高めるっていうことになると、よりその強制力を持たせるということにつながっていくんじゃないかと思いますけれども、村岡知事として、そういう対応を知事会を通じて行う中で、どこまでその強制力を高めれば感染拡大防止に、それから、患者さんのプライバシーの確保、それから、一般市民の不安の軽減っていうのにつながっていくとお考えでしょうか。

知事

 皆さんの不安を軽減するっていう上では、全ての情報を明らかにすると、これは一番分かりやすい、何をしたのかっていうことは明らかになるだろうと思いますが、ここは難しいところで、個人情報の保護、それと、感染拡大の防止というところが、必ずしも両立し難いところがございます。そういう中で、特に、感染拡大している地域で悩まれているのは、特にクラスター(集団感染)とかが発生した場合に、そこのお店が公表を拒む場合がございます。それで公表できないということで、公表しないというケースが続いていたわけであります。そこについては、法律上解釈がどうできるのかというところが悩ましい、自治体の判断では難しい面がありまして、どうしても消極的にされてた部分があると思いますが、先日、国の方から、通知も示されまして、クラスターが発生したような場合においては、お店の同意がなくても、それは公表できるんだということが確認ができたわけであります。特に、何と言いますか、われわれ積極的にお知らせする情報というのは、それをお知らせしなければ、感染の拡大を抑えられないような、接触者が把握できないとか、自分がそこに行ったのかどうか分からない、われわれも誰のお客さんなのか分からない、たくさんの人が行ってるみたいだけれども、それを把握できない、でも、そこで集団感染が起きているという場合には、これは積極的に公表すべき対象だろう、公表を検討すべき対象だろうというふうに思います。ということの中で、特にクラスターのような場合については、これは、現実にそこで感染が起きていて、かつ、誰か分からないという中で、積極的にわれわれも感染者について把握をするという必要が当然その際に出てくるでしょうから、公表するということを考えていかなければいけないというふうに思います。

防府日報

 法律として、実際もうちょっとこう具体的に、例えばこういった項目は公表すべきだとかっていうようなことを法改正をしてやるべきだというふうにはお考えでしょうか。

知事

 現行制度において、それが可能だということの見解は示されましたので、そこは各自治体の方で具体的に起きたケースに照らし合わせてやっていくべきところだと思います。もちろん、法律に書いてれば、より明確になるということだとは思いますけれども、技術的に難しい面もあるのかもしれませんし、そこは、国の方でさらに検討を深めていきたいと思います。

防府日報

 ありがとうございました。

共同通信

 知事の感染者に対する認識をお伺いしたいんですけれども、今週に入って、岩手の方で、長らく感染者が出てなかったんですけれども、初めて感染者が出た関係で、達増知事は、ずっと従来から第1号になった人は責めないでくれというふうに呼び掛けていたところです。県内に転じても、今週沖縄の方に旅行に行った方々が感染して、そういった状況がある中で、行動制限については、当然、沖縄に行くこと自体は全く問題なかったのですけれども、知事として、そういった帰省予定されている方々のそういう守るべきことみたいな呼び掛けていく中で、それを守った上での感染であれば、もうそれは仕方ないという認識なのか、どのような感染者に対する認識をお持ちでしょうか。

知事

 感染そのものは誰もが受け得る、受ける可能性があるものですから、感染したこと自体を責めることは、絶対に避けなければいけないと思います。この報道された情報だけを見て、何か相手が悪いことをしたというようなことで誹謗(ひぼう)中傷するというのがネットの書き込みでも多くあって、大変残念に思いますけれども、そうした心ない誹謗(ひぼう)中傷、これはぜひやめていただきたいと思います。

朝日新聞

 冒頭の話で、一つ確認させていただきたいんですが、帰省を慎重に検討、慎重に検討という部分なんですけれども、2週間前の行動を振り返って何か問題がありそうだとか、心当たりがあるという場合はやめてください、そういう理解でいいんでしょうか。何を慎重に検討したらいいのかという辺りをもう少し。

知事

 もちろんご自身の感染してる可能性だったりとか、あるいは帰ってくる側がどういうふうに受け止めるのかとか、そういうところは、要は、家族の側とか知人の側とかでも、いろいろ心配している可能性もあるわけです。そうしたことも含めて、総合的に検討していただきたいと思います。

朝日新聞

 行動に心当たりがなくても、受け入れる側、山口で受け入れる方がどう思うのか、その心理的な部分を含めてよく検討してほしい、そういう意味。

知事

 それに重点があるわけではありませんけれども、そうしたこともありますんで、それは関係の皆さまともいったんどうするかっていうことは話し合われるという機会はあった方がいいのかなと思います。

朝日新聞

 分かりました。それから先ほどの共同通信さんの質問に関連するんですが、感染者の情報をどこまで出すか出さないかとか、感染症法の規定でも両方の規定があって、非常にこれは県の皆さまも毎回悩まれている、知事ご自身もそういう部分きたと思うんですけれども、先々週ですかね、ユーチューバーの方の感染が県内で確認をされて、これまでの感染事例の発表のケースと比べると、ユーチューバーの方のネット上で名乗っていらっしゃった名前を、知事がこの場で、会見でおっしゃって、ボードにも記して、行動の履歴とみられる内容をこう示して、あの会見発表について、やや踏み込んだ感じだったのかなあというふうに思うんですけれども、あの会見で、なぜそこまで、この人だということを特定して発表しなければならなかったのかという辺り、知事の判断を振り返っていただいていいでしょうか。

知事

 まず通常の調査というのは、感染者が分かったらその人に聞いて、行動歴を聞いて、濃厚接触者を調べて、PCR検査をして、その感染の広がりっていうのを把握して封じ込めていくというパターンですし、通常もそのパターンで、基本的にはほぼ100パーセントできる、やろうとしているわけですね。今回の、へずま、ユーチューバーの「へずまりゅう」氏の行動というのは、それに当てはまらないと言いますか、それではできない、対応できないものでありました。感染が分かったという情報があって、ネットで「へずまりゅう」氏本人が感染してるという情報が流れて、山口県内でその接点を持った方々からいろいろ相談が寄せられて、それは発表する前の日ですけれども、それで検査をした結果、陽性が分かったということです。本人自身が自分でSNSに挙げて行く場所を公表して、そこで人を集めて接触をしてということを重ねていますし、そこで誰と会ったのかというのは全く把握できないわけです。しかし、その中で感染者が出たということが生じましたので、これは、通常こうした形での公表っていうのは異例ですし、おそらく、これまで感染が3万人超の全国でも感染がありますが、こうした個人の名前や行動歴を明らかにして感染の接触者を把握するということは、まあないんじゃないかというふうに思います。そうした意味で言うと、極めて異例だということはじゅうぶん分かっているわけですが、逆にこれしか方法がないというふうに判断をしました。感染がどこまで広がっていくのか、彼を介して、県内かなり幅広く行っていましたので、これを早急に把握をして封じ込めていくという緊急の必要性があるという、緊急であり、かつ、やむを得ないというふうに判断をしましたので、今回のような方法を取ったということです。

朝日新聞

 幅広く把握する必要があるという点と、本来であれば、ご本人に直接、保健所の方が話を聞いて行動履歴を確認してっていう辺りが、その辺が身柄を捕られてるから、逮捕されてたんで直接聞き取りはできないとか、影響の範囲がかなり幅広い可能性もある、この2点。

知事

 本人に聞けないのもありますが、仮に本人に聞いたとしても、本人分からないと思います、誰が来ているのか。自分でも、お店でもいろいろ話されてるわけですね。これ誰だったか、本人に聞いても分かるわけないですよね。ですから、もう名前を出して、ここに行ってますと会った人っていうふうにやる以外に、接触者を把握する方法はないというふうに判断をしました。

朝日新聞

 分かりました。ご本人は、今、住所不定ということらしいんですが、県内の大学を出られたりとか、県内のご出身だったりという話もあるようなんですけれども、地元で、いろいろご本人以外のご親族を含めて、いろいろこう影響が出ているという話もありまして、その辺りへの影響の広がりについては、知事はどのように受け止めてらっしゃいますでしょうか。

知事

 もちろん、個人の情報を出さずに調査がしっかりとできれば、それに越したことはないですし、その際に出す必要はないわけですね。何度も言いますように、これは通常であれば、お店で、このお店でクラスター発生しましたと、お店を公表するわけですけれど、これは特定の場所ではなくて、その人にくっついているわけですよね。その人にくっついている話で、かつ、その人がいろいろ移動していると、かつ、そこで不特定多数の人といろいろと会っているということですから、これは、個人情報の保護はもちろん重要ですけれども、県民の皆さんの命や健康、これを守るために、緊急かつやむを得ないものとして行ったものです。

朝日新聞

 ありがとうございました。

KRY(山口放送)

 あくまでも、そのユーチューバーの方の動向を隠しつつ施設という方法みたいなことではやっぱりだめだった。

知事

 その施設自体も、本人が行くと言っているだけでですね、実際に行ってなかったりする場所があったりとかします。で、やっぱりこの接している方というのは、その方に接しているわけですので、特定の場所に行ったというよりは、その方に接していることでその感染のリスクがあるわけですので、ここは、本人の名前を言わないと、これを県民の皆さまに、実際に接触をしたという方をわれわれが把握することが困難だと思いましたし、県民の皆さまがそれを知る機会もないというふうに判断をしましたので、極めて異例なことだというふうにはじゅうぶん分かった上で、これしか方法がないという考えで判断しました。

KRY(山口放送)

 その判断に至ったのは、組織として。やっぱり現場からは反対する声はあったりしたんですか。

知事

 反対ということはないですが、まあ、どうしようかというところですね。これまでやったことのないことですから。そこまで踏み込むかどうかというところは検討を要しますけれども、ただまあ、先ほどからも申しておりますけれども、このコロナの、県内にぐっと感染が一気に広がってしまうその可能性もある中で、県民の皆さまの命とか健康を守るために、こうした対応が緊急でかつやむを得ないものだと、そのように判断をして行うことにしました。

KRY(山口放送)

 そのやっぱり、その後、名誉棄損とかそういうのもいろいろあるんじゃないかなとか、そういうことも頭の中によぎったりしましたか。

知事

 そうですね。それに伴って当然個人情報を出すわけですから、さまざまな影響というのはある得るとは思っておりますけれども、それと比較考慮をした上でですね、やはり、この感染がこれだけ多くの地域に移動をして、かつ多くの方と接している、実際に90人近くの方をPCR検査を、直接本人に会っている分ですね、PCR検査をしたわけですけれども、やっぱり、この方法しかなかったかなと思っています。

KRY(山口放送)

 結果的には、お店の中での感染、3人はそうだと思うんですけど。その90人して3人、屋外で接触した人も、相談を受けてPCR検査をしたということですけれども、この傾向としては、今回のこの公表で分かったことというのは、何か、知事の中でありますか。

知事

 90人会っておられている方に、いろんなケースがありましてですね、実際に陽性が分かったように飲食店で本人が動いてテーブルに座って話したりとかいうところで、実際には感染していたのはそこで3件だったわけですけれども、それ以外にも、いろんなところで握手をしたりとか、写真を撮ったりですとか、あるいは、咳をしているところで同じエレベーターに居合わせたとかですね、いろんなケースがあります。けれども、結果的には飲食店の中での接触というところが、陽性が分かったのはその中だということですね。ですから、そういうさまざまな行動の中でも、特に飲食でのマナーといいますか、そういったところは気を付けないと、これはお店がいくら対策をしても本人がそこをもう、何て言いますか、意識なく、どんどんこう近づいて話しかけるようなことになってしまうと、当然こういうふうに拡大するなということは改めて分かりましたし、この咳が、本人もあったということですから、症状のある状態での、先ほども言いましたが、会合というのは、ぜひ避けていただきたいということは、そうしたことを通じても強く思います。

KRY(山口放送)

 咳が出るだけだったら、自分が感染しているかどうか分からないとは思うんですけど、その段階で、今回みたいな形で公表してしまわざるを得なかったような気もするんですけど。

知事

 何て言いますか、こうペナルティ的に公表しているわけではないわけですね。われわれとしては、本人が県内あちこちに行っていて、そのことについて不安を持っている県民からのいろんな問い合わせも、ネットとかの情報を見て寄せられている。調査をしたら実際に陽性者が出たというところで、その時点で、一体、本人がどこまで動いていて、どれだけの人に接しているか分からない中で、これは、感染が県内の各地域にわっと広がってしまうという、その可能性があるわけですよね。そうした中で、じゃあどうやってこれを把握するのかというと、ただ、この本人が行く先を言ってて、そこに集まる人がいたり、あるいはそこで話しかけられる、握手をする人がいる中で、本人の名前、それからその行動歴、これを言わないことには県民の皆さまからその情報をもらって、われわれ把握をして、調査をして、PCR検査をすぐに行う、やらなければ、感染の広がりを抑えられないというふうに判断をしましたので、これはやむを得ないものとして行ったものです。

KRY(山口放送)

 今の話を聞くと、本人を責めているわけではないんですね。これは、言葉として「信じられない。何てことをしてくれたんだ。」というのを使ってしまったということですか。

知事

 私としてはですね、当然、本人、例えば熱があったという情報もあります、それからネットにも出ていますが、咳をして、そのあと「コロナ」というふうに発言をしたりもしております。当然、症状があり、そのことについて自分がコロナにかかっているんじゃないかということも頭の中にはあったんだろうと思います。そうした中でマスクをせずに人を集め、そして飲食店に行っては、たまたま居合わせた人に話し掛けるとかですね、そうした行動を行うということは、感染を広げるリスクが当然高いわけですから、これは極めて無責任な行動だろうというふうには思います。
 そうしたところで、実際起きている事案に対しての率直な思いを述べたということであります。

共同通信

 関連で。その際おっしゃった、「何てことをしてくれたんだ。」という認識自体は、変わっていない。

知事

 そうですね。感染は、意図せずに広げることもありますので、全て感染した人とか、感染をうつしたことについて、それは本来責めるべきではないと思いますけれども、ただやっぱり、気を付けるべきことですね、症状があるのにマスクをせずにあちこちに行って、人を呼んだり話し掛けるということは、これは、皆が感染を、なんとか起こらないようにしよう、広げないようにしようと頑張っている中でですね、これは極めて無責任な行動ではないかと思います。

山口新聞

 話が戻るんですけど、帰省の関係でちょっと確認をさせてください。聞き逃しかもしれないんですけれど、今回県外からの帰省の話っていうのがあるんですけども、県内から他県に、地元に帰省するっていうケースもあると思うんで、そういうケースについてはどうかっていうのを教えていただいていいですか。

知事

 はい。基本的には、各帰省先の県で、また、いろんな呼び掛けもあると思いますので、そのことを踏まえですね、帰省するかどうかも考えていただきたいというふうに思いますし、特に、その帰省先が感染が広がっている地域であれば、感染のリスクを受けるような行動は、ぜひ避けていただきたいと思います。やっぱり、どうしても夏休み、お盆の中で行かなきゃいけない、会わなきゃいけない人がいると思いますけれども、ご自身の体調とか相手方の状況とかも、そうしたことをよく確認をして、お互いにその感染を受けない、うつさない、そうした行動を徹底をしていただきたいと思います。行動自体、移動することそのものを止める考えはありませんけれども、移動する際に気を付けてもらいたいことは、われわれ今、申し上げているとおりですけれども、そこは特に注意をしていただきたいと思います。

山口新聞

 基本的には、県内からの帰省というのも言われているように同じところではあるんですよね。

知事

 え、どういう意味ですか。

山口新聞

 あ、すみません。県内から帰省する場合も。

知事

 県内から県外に帰省する。

山口新聞

 県内から県外に、それも慎重に検討して、症状があれば自粛をという書き方になるんですか。

知事

 それは、県外での感染を入れてしまうかもしれないということですから、私の方が積極的にということじゃなくて、地元の、それぞれの地域の方でメッセージを出されると思いますので、これ以上のことも言われているかもしれませんし、そもそも帰ってこないでくださいという県もあるかもしれませんから、それは、そういう自治体の情報をしっかりとキャッチして、それに合った行動をしていただきたいと思います。

山口新聞

 山口県が、県外で、帰省先で感染して、それをまた山口県内に持ち帰るということもあり得ると思うんですけども。

知事

 そうですね。それはありますので。もちろん、県外、特に、これはまあ逆に県外に行った場合の行動で、特に感染が広がっている地域では、これは前もフリップでお示しをしましたが、まず、行くこと自体も慎重に考えてほしいということと、それから、マスクとか、手洗いとか、消毒ですとか、そうした基本的な感染防止対策はしっかりと行った先でも行っていただきたいということ、それから、特に感染防止対策が不十分な場所、対策をとられていないクラブとかですね、飲食店とか、そういったところは、ぜひ避けていただきたいと思います。

山口新聞

 もう1点。今回、病床の確保計画というのを策定されて、フェーズも四つ新たに設定されたと思うんですけども、その狙いと、どのように活用したいかというのを改めてお伺いしていいですか。

知事

 これ自身は、国からの推計、仕方が示されましたので、これに合わせてわれわれの、今、医療体制がどうかというところで行ったものです。グラフがありますかね。そうですね。この入院患者がピーク時ということであります。このピーク時を超える病床を満たさなければ、またさらに病床を増やすことも考えていかなければいけないと思っていましたが、推計をした結果、この推計によるとピーク時は入院患者298人ということですので、これを120床超える病床は確保ができるということですので、このカーブとそれからその階段にあるようにですね、状況に応じてこの階段は徐々に上げていくようにしていかなければいけないなと、そういった運用を行っていきたというふうに思います。
 それから、一応、これスタートは感染が分かった時点から日数を追うごとにどれだけ感染が広がっていきますかということなんですけれども、15日にですね、5月5日以来ずっと起きてなくて、7月15日に感染が出たわけですね。それから直近29日までの15日間で県内では16名感染が確認されています。これに当てはめるとどうかというと、この推計で言いますと、15日後には40名程度という推計、つまりこの赤い線は40名という形になりますので、今、現状それよりも少ないです。これは、どちらかと言うと感染が、何て言いますか、感染が広がる前提でこれくらい広がることがあり得るよというところです。今、40人、このグラフは40人に対して15人ですから、現状はそこまで、この線まで至っていないわけですので、これはしっかりと引き続き抑えていけるように努力はしていかなければいけませんが、このモデルのとおり、この15日間で40日延びるような、そのペースでずっと増やしていってもピークは298人ということですので、それに対しては対応できておりますから、今すぐ病床を増やすということは考えていないのと、これがしっかりとうまく回るようにですね、今後増えていっても回るように病床の方の管理はしっかりやっていくということを適切に行っていきたいと思います。
 それからPCR検査の方は、今、1回あたりは310件ということですけれども、今のPCR検査需要、先ほどの推計で言いますと、ピーク時は1日734件ということですね。これを、1日に何回か回すということによって、1日あたりの件数は、1000件まで増やせる。これは、かつて山口大学とか他の機関にも協力を、この非常時には頂くことによりまして増やしている部分もかなりあるんですけれども、そうしたこともきちんと話もできて体制を整えることができるようになっておりますので、ここも当面心配するようなことはないのかなと思いますので、必要に応じて、この後のPCRを回す回数を増やしたりとか、関係機関への協力をお願いをして、増えたときにはスムーズに対処できるように円滑に運用を行っていきたいと思います。

山口新聞

 今回、示されているフェーズ4というピーク時のところなんですけれども、これは、患者の受け入れ体制というところの目安になると思うんですけども、それ以外に、例えば、自粛要請を判断するタイミングとかそういうものにも目安等にはなるんですか。

知事

 そうですね。当然、このフェーズというのは、どちらかというと医療体制の整え方、当然、だから、これが、フェーズが上がってくるとですね、それだけ医療体制の方に圧がかかっているということになりますから、まあ、一つの参考、一つのですね、仕様としては実際の対処を考えていく上での参考にはなると思ってます。

山口新聞

 あと、今は第2波という話もいろいろ言われているんですけれども、知事としては、今の全国の拡大状況というのは、これは第2波だというふうに捉えているんでしょうか。

知事

 この第2波というのは、政府が定義をしてですね、行うんでしょうから、厳密な意味での第2波というのかどうか分かりませんが、今の感染状況を見ればですね、第1波、4月、われわれも4月に大変増えましたけれども、その時と比べると波もまたそれ以上の波も来ていますので、事実上の第2波だろうと思っております。ここの波がどこまで高くなるのかというところですね、まあ今、大都市部の方でも新しい取り組みが始まっていますけれども、できるだけこれを抑えていくことが、山口県は今、1日出ている日も、まあ昨日は出てませんでしたけれども、出たり出なかったりということが続いてますが、これが、全国の波が大きくなると、山口県の波も当然大きくなってくるというふうに考えるべきですので、全国の波ができるだけ収まるように対処していただきたいなと思います。

読売新聞

 本県への帰省についてお尋ねします。各種観光キャンペーンが始まっており、本県に帰省する方も、帰省先のご自宅で過ごすとは限らず、宿泊施設等の利用も想定されると思いますが、県内の宿泊施設の事業者は、非常にこの帰省における需要の増、観光キャンペーンを利用した需要の増も見込んでいたと思います。知事の発言にショックを受けた事業者もいるのではないかと思いますが、そこら辺について、何か知事として所感はありますか。

知事

 そうですね。帰ってくること自体を止めるということではありませんけれども、私の思いとすれば、今回の夏、この8月の帰省のシーズンの中で、県内に感染が広がってくることはぜひ避けたいと思います。通常、この感染が、第2波というのが、秋とか冬とか来て、今、収まっていれば、こんなことも申し上げる必要がないわけですけれども、今、非常に感染が増えているわけですね。昨日も、過去最高の感染者数の確認がありました。で、これがさらに、8月に入ってくるとまたさらに増えるかもしれないわけです。そうした中で、山口県の感染者というのをできるだけ抑えていきたい、これが県内に一気に広がるようなことはぜひとも避けていかなければいけませんので、感染が広がらないような注意喚起を今のうちにしっかりと行っていく必要があると思います。
 まあ、ここは当然それによってですね、帰省を控えようとかそうしたことにもなるかもしれませんが、やはりわれわれとしては、まずは感染の拡大をしっかりと抑えていくということをしながら、日常や経済というのが、これ感染がどんどん増えていくと、またさらにより強いブレーキをかけなければならなくなりますので、そうした事態は避けたいと、日常生活、経済をしっかりと回しながら感染の広がりを抑えていくという意味では、こうした呼び掛けは必要なものだと思っています。

中国新聞

 話変わるんですけど、プレミアム宿泊券でお聞きしたいんですけども、知事は、ご本人は、購入とかされましたか。

知事

 私は購入してないです。

中国新聞

 最初から、購入する気もなかったということですかね。

知事

 いや、そういうわけではないですけども、してないです。

中国新聞

 結構、買えなかった方がいらっしゃると思うんですけど、それについてはどう受け止めてらっしゃいますか。

知事

 そうですね。まあ、大変需要が多かったのでとてもうれしい反面ですね、買えなくて残念な思いをされた方が多くいらっしゃるのも心苦しく思います。第一弾は、今、終わりましたけれども、また、秋の第二弾というのがありますので、そこで、また多くの方にご利用いただきたいと思います。

中国新聞

 その中で、インターネットのオークションで何個かは転売されている事実というのは伝わっていると思うんですけど、それについてはどう思ってらっしゃいますか。

知事

 今言いましたようにですね、これ、前回の会見でも申し上げましたけれども、多くの方がこれを利用したいということで、購入をされて、また、大変苦労して買われた方もいらっしゃるし、残念ながら買えなかった方も多くいらっしゃる中で、この転売というのが営利を目的にしたものであれば、これは、ぜひやめていただきたいというふうに思います。売っているものについても、ぜひ買わないようにしていただきたい、そうしたものを助長することはやめていただきたいというふうに思います。これは、呼び掛けも行っておりますけれども、法的には規制することは難しい面がありますので、呼び掛けで協力をしてもらうということに尽きるわけですけれども、ぜひですね、そうしたことはやめていただきたい、避けていただきたいと思います。

中国新聞

 9月に残り15万枚発行されるわけですけど、それについて何か対策とか検討されたりしないんですか。

知事

 基本的にやろうとしているものを防ぐということは、法的にその手立てを打つことはできない中で、その趣旨と、そうしたことを行えないような協力要請をしっかりと行っていくということに尽きるのかなと思っていますが、まだ期間ありますから、どのようなことができるのかっていうことは、いろいろと工夫をしていきたいと思います。

中国新聞

 具体的にアイデアというか、何か。

知事

 そうですね、まあ今検討しているところです。

中国新聞

 検討の最中。

知事

 はい、ただ何度も言いますが、そうしたことが起きないような仕組みというのは、これは講じることはなかなか難しいかなと。仕組み的に、あるいは法的にとか、そうしたものはできませんので、あくまでも協力要請という中にとどまらざるを得ませんが、その中でどのように工夫できるかということを考えていく必要があると思います。

中国新聞

 ありがとうございます。

朝日新聞

 話は変わるんですけれども、来週の5日の日に、島根県知事と会議を予定されたようですけれども、11年ぶりという2人での会談、両知事の会談という11年ぶりということのようなんですが、ずいぶん久しぶりで、就任されて初めてということになるようなんですが、狙いと、どんな話ができればなというようなお考えをお持ちかというのをお聞かせいただけませんか。

知事

 そうですね、丸山知事はもともと、前の溝口知事もいくつか対談とかもしたことあります。2県知事という構えじゃなかったのかもしれませんが、あるんですけれども、丸山知事になられて今回初めてということで、とても楽しみにしてます。丸山知事は私の役所の先輩でもありまして、前からよく知っている関係でもありますけれども、コロナの関係でも、お互いいろいろと対策、対応について苦慮しながらやっている中で、情報交換とかですね、そうしたこともしっかり行いたいと思いますし、また2県で連携した、例えば特に経済生活圏域、経済圏域等も、特に県の北部の方はつながりが深いものがありますので、観光ですとか、まあ物流ですとか、インフラですとか、そういった面で連携してやるべきものがたくさんありますから、そうしたところで有意義な意見交換ができればと思います。

朝日新聞

 山陰道とか、その辺も。

知事

 ん。

朝日新聞

 山陰道なんて辺りの話も、もちろん入ってくる。

知事

 そうですね。まだテーマがこれって確実に決めているわけではありませんが、両県に共通する課題といいますか、その実現をぜひしたいものとしては、山陰道をしっかりと整備するというのがありますし、そこはこれまでも連携して訴えて、整備の促進について訴えてきていますけれども、そうしたことも一つテーマとしては挙がり得るだろうと思います。

朝日新聞

 島根の関連なんですけれども、明日からSL「やまぐち」号が運転を再開することになりまして、新型コロナの影響で春先からずっと運休が続いていて、都市部ではコロナの今拡大しているさなかではあるんですけれども、JR西日本が対策をとって、山口観光の目玉でもあるわけですけれども、それが再開されることへの知事の思いがもしあれば教えていただけますか。

知事

 そうですね、これも大変ファンが多いですから、楽しみにされている方も多いと思います。そうした方にぜひ喜んでいただきたいと思います。で、その感染防止対策ですよね、やっぱりそこに大変苦慮しながら、いろいろ工夫をされていますので、ぜひ利用される方も、そこは十分JR側のその思いも受け止めて、いろんなマナーを守ってもらいながら楽しんで利用していただきたいと思います。

朝日新聞

 県内観光への波及効果としてのSL「やまぐち」のその役割というか、位置付けというのは、知事はどんなふうに。

知事

 われわれも観光のキャンペーンの際には、SLというのはいろいろな場面で出しながら訴えてきていますし、かなりやっぱり多くの人を魅了する、それだけの素晴らしい資産ですので、ぜひこれは有効に活用をJRとも連携をしながらしていきたいと思います。

朝日新聞

 ありがとうございます。

毎日新聞

 コロナのことに戻ります。ちょっと確認して申し訳ありません。国の方でピーク時の患者数の推計が出たというのは、4月ぐらいに出たことは存じているんですが、また新しく最近。

知事

 推計のモデルが示され、ちょっとじゃあ説明してください。

健康増進課長

 6月19日に国の方の通知で示されたものでございます。

毎日新聞

 厚労省からですか。厚生労働省から入手。

健康増進課長

 はい、そうでございます。

毎日新聞

 それを受けてこのフェーズっていうのを、県として独自に設けられたんですか。その通知を受けて。

健康増進課長

 国の方のいろいろな情報も参考にしながら、最終的には県で策定をしております。

毎日新聞

 フェーズっていうのを山口県として定められたのはいつのことになるんでしょうか。

健康増進課長

 いつのことか。

毎日新聞

 いつ、はい、このフェーズっていうのを設定されたのは。

健康増進課長

 専門家会議等7月に開催するなどして、その考えをこちらに反映させております。

毎日新聞

 改めて、医療施設だとか、宿泊施設だとか、病床を合計1061確保されているということで、その確保しているということのこの定義と言いましょうか、要件というか、何ができていれば確保できているということをおっしゃってらっしゃるのか。

知事

 もちろんこれは、医療機関なりホテル、相手方と話がつけて、われわれの要請があればそこを開けてもらえるということが確約されているということですね。

毎日新聞

 医療機関なり宿泊施設なりが、いいですよと。

知事

 そうです、具体的にここで何床とか、もう全部決まっていますので、それを積み上げたということですね。

毎日新聞

 それは設備だとかも兼ね備えているということは。

知事

 当然われわれも、例えば宿泊施設であれば、人と人が交わらないようにとか、感染がそこで広がらないような工夫がいりますので、それはできるかどうかというのをチェックした上で、相手方と調整しているということですね。

毎日新聞

 宿泊施設に関しては、他県では、そこの宿泊施設をいざ使おうということで地元に説明をしたら、とても強い反対が出て使えなくなってしまったっていうような例も出ているかと思うんですけれども、この宿泊施設に関して、地元の合意っていうのも、もう得られているんでしょうか。いざという時には使うっていうことを。

医療政策課長

 宿泊施設に関しては、施設側と協定を結んでいる状況にあります。

毎日新聞

 周辺の自治会なり、その近隣住民なりにご説明をされたりしてオッケーという話になってた。

医療政策課長

 宿泊施設と協定を結んでいるのみで、所在地等は明らかにしておりませんので、その辺の説明等は、実際開設に当たって行うというふうに考えております。

毎日新聞

 地元住民の方からノーという声も出る場合も考えられ得るのでは。

知事

 そこは実際に行う際には、地元の方とよく調整をして、趣旨をお伝えして、ご理解をいただくように努力をしていく必要があると思います。

中国新聞

 すみません、1点だけ確認したいんですが、以前、海兵隊の墜落事故があったと思うんですけど、あの再調査の結果というのは、国から何か説明があったんでしょうか。

知事

 今のところまだですね、また改めてあることと思っています。

中国新聞

 知事自身が調査結果というのに目を通されたということは。

知事

 私自身は見ておりません。原課の方では、物は持っているんだと思いますけれども、これはあくまでも国の方できちんと整理をして、米側の方にも確認をして、その上で国の見解も含めて、われわれに説明をされるべきだと思ってますので、それを待っているということです。

中国新聞

 分かりました、ありがとうございます。

NHK

 先ほどニュース速報で、今日、東京が新規感染400人を超えると言っていました。

知事

 そうですか。

NHK

 感染が爆発的に増えている状況で、今この情報だけで何か言えることはありますか。

知事

 いや、拡大をして、100人を超えました、200人を超えました、300人を超えましたとなっているので、この傾向自体はそういうふうに今向かっているんだろうと思いますので、そのように増えていくっていうこともあり得ることだろうなと思います。それだけに東京の方でも、また営業についても時間を短縮するですとか、そうしたことも考えているようですけれども、この呼び掛けもしながら、またかつ感染が広がらないような取り組みも、東京の方でしっかりとやっていただきたいと思いますし、またそれぞれの方に感染を受けない、広げない行動の徹底を、都民の方とか、感染拡大地域の方々がされるように、本当に願っております。

NHK

 山口県の一つ自粛要請の検討のトリガーとなる2週間で10万人あたり0.25という、既に7月の頭から超えた状況にあるんですけれども、なかなか感染拡大しているっていう、この数字も超えているという中で、次に何の指標を基に、どういう行動を求めるかという、そういう総合的な判断になってくるかと思うんですけれども。

知事

 そうですね。今言った医療提供体制的には余力的にはかなりありますので、医療が逼迫(ひっぱく)しているとかいうことではないです。だが、こういう日々1人とか2人とか出ている状態というのは、ここ数日続いておりますので、それをゼロにするということは、現実になかなか難しいんだろうと思いますね、全国にこれだけ感染が広がっている中で、岩手県も第1波の時にはゼロだったのが、岩手県でも出たわけですし、先ほども言いました、昨日も47県のうち37県は感染者が出てるという中で、山口県だけはずっと出ないということをやるには、実際にそれをするには人が一切出ないとか、行き来も絶対しないとか、それはかなり強度なものをしなければいけません。そこまでやることは現実的ではないと思います。ただこれが、感染がどんどん広がって拡大していくとなってくると、そこはそれを抑えるための取り組みというのをしていかなければいけません。今はどういうふうな形で感染が起こっているかというと、基本的に県外に由来をするものですね。ですから県外に行くことについて、特に感染拡大地域については、慎重にお願いしたいですし、行った先での行動というのは特に気を付けて、感染をして帰ってくることがないように留意をいただきたいということは、ここは重ねてまたお願いをしたいと思います。県内で感染がどんどん広がっているとなってくれば、それが生じている所について、例えば休業、営業、時短とか、今東京の方とか大都市部で、やろうかどうかということで検討が始まっていますけれども、そうしたことをしていかないと、とにかく拡大をしていくのを抑えるのは県内にあるんであれば、そこは抑えなければいけないと思いますが、今その拡大する原因というのは県内にあるわけではなくて、むしろ県外に要因がありますから、県外での行動とか、移動とか、そうしたものについて、しっかりと検討し、対応していただきたいということを呼び掛けることに今は尽きるかなと思います。

NHK

 県外でどんどん広がっている状況というのは、以前からおっしゃっています市中感染の疑い例がなければそういう状況にないと思いますが、その考えはありますか。

知事

 そうですね。感染経路不明のやつがどんどん出てきたりすると、外出自粛とかなるかもしれませんが、今は大都市部では感染経路不明者がかなり多く出ています。地方部では、例えば宮崎とか今営業自粛していますけど、これは夜のお店を拠点にその場で感染が広がってることが想定される、そこを抑えるという対策をとっているわけですね。ですから、県内で広がる場合にどういった原因で起きているのかというところをしっかりとその段階で究明をして、そこにピンポイントでやるということが重要なんだろうと思われますね、県民の皆さん一斉に外出自粛と、一斉に休業ということになりますと、これはとても影響が大きいですし、その効果というものも、あまり意味がないケースもあり得るわけですね、やっぱりその感染が広がっている原因となっているところをきちっとそこを捉えて抑えていくということが基本だろうし、今各地方で行われつつあることも、そういったことなのかなと思います。

NHK

 今回国が6月に出したものにも、自粛要請の効果というのがなかなか不明なところがあるという話もちらっと出ていますけれども、この春にとった措置、かなり強い措置をとられて、効果としてなかなかどういうことがあったか分かりにくいところがあった。

知事

 ただ結果的に、第一段階は4月、5月で、かなり国の方から号令をかけて抑えたことによって、全体としてはいろんな移動が抑えられたり、休業されたりして、ぐっとそこにいったん収まったわけですね。だからやっぱり、国全体としては、あれは成功した対策なんだろうと思います。それを単体で山口県で見た時にどうかというところがありますけれども、そこは国全体でやるということによって強いメッセージがあるわけですし、みんながここを抑えていこうというところで、期間限定でやったというところで効果が大きかったんだろうというふうに思いますね。ですから、そこが効果がなかったというふうには私は思いません。

NHK

 それは同じ対策をもう一度とるという話には。

知事

 そこは慎重な判断を国がされるんだろうと思います。やっぱりそれは非常に大打撃を、経済面とか、いろんな皆さんの生活面とか、事業者の皆さんの経営とかにも大打撃を与えるわけですね。ですから、ここを全国一斉にやるいうことになると、まず第一弾にみんな大変疲弊しているわけですよね。今そこが終わって何とか事業を再開しようというところで、お客さんもだんだん戻ってきている中で、同じことを全国一斉にやるというのは、そこまでのところは本当に必要かつその対策として適切なのかというのはあると思います。やっぱりその感染が広がっているところで、それを広げずに抑える対策っていうのを、まずここに注力をすることが必要じゃないかと思います。

NHK

 大都市部では今は緊急事態宣言の様な対応はあっていいのではないかと思いますが、そういうようなお考えは。

知事

 そこはその各自治体における判断もあるとは思います。当然広がっているので、われわれからすれば、そこをとにかくしっかり抑えてほしいという思いはありますが、当然そこは、地域の中での生活とか、事業をされている方々の状況とかありますので、そこはバランスを見ながらっていうところでの難しい判断をされるんじゃないかと思いますが、われわれ地方とすれば、それはこの県内で起こっているわけじゃなくて、やっぱり大都市部からウイルスがどんどん入ってきているという状態ですから、そこはできるだけ抑えてほしいという思いは、これは強く持っています。

毎日新聞

 先ほどの帰省に関して慎重に検討してほしいということに絡みまして、知事の夏休みのご予定はどんな感じか、どんなふうに過ごされるご予定か。

知事

 今のところこれといった予定はないです。もちろん県外に行く予定もないです。

毎日新聞

 日程はいつごろ、何日ぐらいのご予定ですか。

知事

 あらかじめ、この時期にこうするということを言えるかどうか分からないですね。感染とかの状況もありますし、必ずこうしますということは言えないと思います。

毎日新聞

 8月中に何日か取られる予定、それもまだ未定。

知事

 それも未定ですね。

毎日新聞

 もう1点すみません。7月上旬から中旬にかけて九州、山口、西日本、とても強い雨が続きまして、九州豪雨と言われる大きな災害を、熊本県を中心に死者を大勢出す災害だったかと思います。幸い、山口県内は人的被害はなかったかと思いますが、どのような反省と教訓を得て、次にどんなふうに向けていこうと、どう思っていらっしゃるかを伺えれば。自分が取材して感じたこととしては、周防大島の方で孤立集落が出たり、被害が大きかったかなと思います。そこは最初に出ると、そちらの方の情報収集はすごく進むし、そこの情報はある程度記者クラブに伝わってくるんですけれども、では県の北部の方とか、県の西部の方、県全体ではどんな災害が出ているのか、どのぐらいの状況になっているのかっていうのが、なかなか伝わってこなかったっていう印象があります。知事は今回の水害に関してどのような思っていらっしゃいますでしょうか。

知事

 情報については、起きている被害についてはよく整理をしています。それがどういうふうに皆さんにお伝えされているのか分かりませんが、県全体、特定の所ばっかり一生懸命調べるんじゃなくて、当然それぞれ出先もありますから、地元の市町ともよく連携をして、被害の状況っていうのを速やかに把握をして、整理をするようにしておりますし、そこで必要な対応はそれを踏まえてやっていくということにしております。もし何か情報提供についてご意見あれば、またもう少し具体的に言っていただければというふうに思います。いずれにしても、われわれ、特に最近の災害、大雨というのは、本当に局所的に集中的に降りますので、これまで経験したことのないような大雨というのが各地域で降るということが起こり得るわけですね。ですから、想定外ということは思わずに、常にどんなことが起こるか分からないという準備をそもそもしていかなければいけないと思います。われわれは、その注意喚起をしっかりと県民の皆さまにもするのと、起きた時には迅速に対応していく、特にやっぱり急がれるところですね、今回周防大島のように孤立している集落があれば、そこをまず先に真っ先にわれわれとしても資源を投入してやっていくということ、きちんと優先順位をつけて迅速に必要な対応をしていくということが必要だなと改めて感じました。

毎日新聞

 200箇所以上の河川が堤防が壊れたり、道路が損壊したりとか、がけ崩れがあったり、200箇所以上の被災があったというふうに伺っているんですけど、被害総額っていうのは、県として出てないでしょうか、今回の7月の大雨で。

知事

 それはまだ出ていないんじゃ、ちょっと分からないですけど。

砂防課長

 県管理の土木施設の被害なんですが、143箇所で約49億円という被害が報告されております。

毎日新聞

 143箇所、93億円。

砂防課長

 49億円。

毎日新聞

 90。

砂防課長

 49億円。

毎日新聞

 49億円。
 ありがとうございます。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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