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知事記者会見録・令和3年12月24日実施分

ページ番号:0100563 更新日:2021年12月28日更新

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日時 令和3年(2021年)12月24日(金曜日)
18時50分~19時35分
場所 県庁2階 記者会見室

 

発表項目

公職選挙法違反容疑事案に関する対応について

知事

 既に、小松前副知事が記者会見をしたと思いますけれども、本日、公職選挙法(違反)の容疑で略式起訴されまして、罰金30万円の略式命令が出されました。略式起訴されたことを受けまして、本日、小松前副知事から私に対しまして、辞職願が出されました。県政への信頼を損なう、そうした事態を招いた責任を取って職を辞したいということでございました。私としては、辞職願を受理をして、承認をしたところです。
 改めまして、今回の事態を重く受け止めますとともに、県政の信頼を損なったことに対しまして、県民の皆さまに深くお詫び申し上げます。
 今回のことを踏まえまして、まず県民の皆さまにお約束をしたいと思いますが、この県庁において、今回のような選挙を巡る組織的な勧誘、これは、今後一切なくします。そして、今後、仮に、外部から求められたとしても、全てお断りします。このことは、本日、ここにおいて、県民の皆さまに、お誓いとして宣言をさせていただきます。
 今後の対応でございますが、まず今回の事案につきまして、しっかりと調査をしたいと思います。その上で、再発防止に向けまして、コンプライアンス(法令遵守)の徹底、こうしたことを行うための対策、これをしっかりと講じてまいります。
 今回、失墜しました県政への信頼、これを回復するために、全力を挙げて取り組んでまいります。
 私としては以上です。

NHK

 まず、今、今回のことについて、内部調査されるということがお話あったかと思うんですけれども、今回の件なんですけれども、大規模で、県の内部の職員さんが関わられているというところで、調査の中立性を確保する必要性があるかと思うんですけれども、これは外部の有識者ですとか、専門家ですとか、何か、どういった方が調査をする主体になるんでしょうか。

知事

 はい。そうですね。もちろん中の職員も使いますけれども、基本的には外部の専門家、具体的には、今考えておりますのは弁護士の方ですね。ですが、ただ法律に詳しいというだけではなくて、今回の事案に鑑みまして、県の組織体制にも一定程度精通している方、そうした方を、この調査を行う上でトップに置いて調査を行いたいと考えております。

NHK

 調査の開始はいつからを予定されていますか。

知事

 そうですね。これも速やかに体制をつくって、お示しをしたいと思っております。できるだけ早く始めたいと思います。

NHK

 分かりました。そして、後任の副知事についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

 そうですね。今日辞職となったばかりでありますので、これから考えますけれども、いずれにしても、危機管理面において支障がないようにするということが特に重要だと思っております。そうしたところで支障がないように、速やかに考えていきたいと思います。

NHK

 これから年末年始の期間に入りますけれども、いつごろをめどに、次の副知事の人選を図っていきたいということでしょうか。

知事

 そうですね。もちろん、県の組織体制からすると、今、副知事は1人でありますので、その1人の副知事が欠けているという状態でございますから、やはり危機管理面からはできるだけ早く、新しい副知事を選任するということを進めていくことが必要だろうと思っておりますが、ただ、これについては、中でもしっかりと、私自身も検討して判断をしていかなければいけませんし、当然議会の議決もいることでありますので、そうしたことを含めて早急に考えていきたいと思います。

NHK

 年内に決定することは、スケジュール的にいかがでしょうか。

知事

 はい。そうですね。当然、議会を開くにしても一定の猶予期間がいりますので、今年中にということは、事実上困難であろうと思いますが、年が明けてからの対応になると思いますけれども、具体的なスケジュールについては、今申し上げることはできませんが、いずれにしても、危機管理面において支障がないように、速やかに、そうした心配がない体制をつくっていくということは必要だろうと考えておりますので、しっかりと早急に考えていきたいと思います。

NHK

 そうしますと、空席の間ですけれども、副知事が担ってきたお仕事については、知事が兼務されるのか、もしくはナンバー3である総務部長が兼務されるのか、どのようなお考えでしょうか。

知事

 そうですね。さまざまな決裁的なことですとか、そうしたことは、処理のルールがあると思いますので、それに従ってやっていくことになると思いますけれども、いずれにしても、私と各部長の方で、連絡・連携を密にしながら、支障がないように対応していきたいと思います。

NHK

 分かりました。そして、先ほど山口県庁からですね、今後このようなことが二度とないように、お約束するとおっしゃられてましたけれども、そういったものを長く、ある程度、警察としても、慣習的にやってきたというふうに、昨日、記者会見の中でそういうお話もありました。長くやってきたものをいきなりやっぱり絶つためには、やっぱり職員さんの意識ですとか、そういったところを改めていく必要があると思います。県の職員に対しては、どのように今回の件をですね、説明し、コンプライアンスの徹底を図っていきたいというところでしょうか。具体的に。

知事

 はい。そうですね。まず先ほど私の方から申し上げました2点でございますけれども、今後、こうした選挙を巡る組織的な勧誘、これは今後一切なくすということ。それから仮に外部から求められても、全て応じないということをですね、徹底してやっていかなければいけないと考えております。
 今、宣言した通り、これは必ずこの組織において徹底していきたいと思っておりますが、来週にも、臨時の庁議を開いて、まず幹部職員にこの2点をしっかりと徹底をしていきますし、また、今、申しました調査ですね、これをやって、中の職員にも聞き取り等も、調査もして、法令面での認識だったり、経緯だったり、どうした認識でいたのかですとか、そうしたことも含めよく詳細に把握をして、こうしたことが起こらないように分析をして対策を講じていく必要があると思います。そうした現状の把握と、それからそれを踏まえた対策ということを、これは先ほど言った、弁護士をトップとする会において、これはじっくりとやっていきたいと思います。

NHK

 分かりました。そして最後に、先ほど副知事の会見の中ではですね、こうした行為を行った背景にですね、副知事としては、県政運営をスムーズにするために、そういった自民党の関係者の方の依頼を受けたという趣旨のご説明があったんですけれども、そういった副知事のですね、今回の動機にかかる重要なことだと思うんですけれども、そういった背景をどのように知事自身をお考えでしょうか。

知事

 そうですね。副知事という立場、こちらの執行部の方からですね、予算を出したり、条例を出したり、さまざま県政を進めていく上で、諸々の調整をするという重要な役回りをしているのが副知事ですので、そうした中でそれを円滑に進めていくということが自分の職責だということを認識をしていると思いますし、それをしっかりと果たして、これまできてくれているというふうに思っております。
 ただ、これ当然、法律を踏み越えてはいけないわけでありまして、当然法律の範囲内でさまざまなことをしていかなければいけないと思います。そうした意味では、先ほど、小松前副知事の方からもお話もあったと思いますけれども、法令違反をしているというところの認識について甘い面があったということを、副知事も述べていました。私にもそういった話をしておりましたけれども、当然今回のようにこうしたことは法律違反となれば、それは今後は一切行わずにやるということが当然のことになってまいります。そうしたことをしっかり徹底していきながら、引き続き、これから副知事もはじめ、われわれも、執行部の各職員もそうですけれども、当然法律の範囲内で県の行政を進めていかなければいけないと思いますので、このことよく分析をして再発防止をするということのために、しっかりと、先ほど言いましたような調査チームで、まずは現状把握、今回の経緯の把握、それから分析をして、対策を講じると、このことをしっかりとやっていきたいと思います。

NHK

 ありがとうございました。

読売新聞

 今回の副知事の書類送検、そして略式命令という、この司法の判断に対してですね、知事のご自身の責任については、まずどのように思われていらっしゃいますでしょうか。

知事

 はい。いずれにしても、この県庁の執行部で起きた問題でございます。法律に違反して、略式命令を受けたということでございますので、当然私の責任はあるというふうに思っております。
 私のすべきことは当然今回のことを踏まえて、こうしたことが二度と起こらないようにする、そして県政の信頼をしっかりと回復をするということであろうと思いますので、先ほど言いました2点、このことは必ず今後、県庁においてしっかりと守っていきたいと思いますし、またそうしたことの実効性を担保するために、今回の県の調査、それから分析をして、今後こうしたことが起こらないようにしていくための対策、このことをしっかりと講じていくことによって、そうした再発防止と信頼の回復、このことに全力を挙げていくことが私の責任だと思っております。

読売新聞

 例えば、具体的にですね、ご自身の給与であったり、ボーナスであったりですね、そういったものをカットするとか、具体的なご自身に課される処分というか、罰みたいなのはお考えのものはございますでしょうか。

知事

 現状において、そうしたことをというよりは、まず起きていることについてよく庁内での今回の経緯、把握をして、再発防止をしていく、そのことは必要だと思いますし、その中で職員についての聞き取り等の調査も行いながら、県庁の組織としてまずかった点というところを確認をしていく必要があると思います。そうした中で、私自身も責任を果たしていきたいというふうに思います。

読売新聞

 先日のぶら下がり取材でも質問が出たかと思いますけど、ちょっと確認をさせてください。今回、長年慣例になっているということをですね、先ほどの副知事の会見でもご本人がおっしゃっていました。知事も、今2期目が終わろうとしていてですね、約8年近く、知事をお務めなわけですけれども、全くそういった慣習的なものが、この県庁内にあるということをご存じなかったんでしょうか。

知事

 そうですね。今回の件については、副知事からまず、捜査、事情聴取が始まってから報告がありまして、そうしたことが起きているということについて承知をしました。それが庁内でいろいろと認識をされるようになってきてから、過去についても同様なことが行われていたというようなことは、私の耳にも入ってくるようになりましたし、今回皆さん、報道の面でもされていることはですね、そうした中で承知をしたということです。

読売新聞

 直接ですね、選挙の勧誘に知事が関わっていなかった、知らなかったということにしてもですね、それは逆に言うと、副知事、一番身近な知事を補佐する副知事がされていることを、また職員の末端まで組織的に行われているようなことをですね、知事が把握できていなかったということについては、ご自身でどのようにお考えでしょうか。

知事

 そうですね。そこについてはそうしたことがしっかりと上がってくるような体制でなければいけない、組織文化でなければいけないと思います。これはまず一つは、これからよく分析をしていかなければいけないと思いますけれども、新しく何か始めるのであれば、こうした話がありましたとか、そうしたことが上がってくるだろうとは思うんですけれども、これが非常に長き間続いていたとするならば、ある意味ですね、慣習として続いていたということで、特段新たなことではないということで、そのたびに続いていたのかもしれないですね。自分に上がってこなかったということはそういったこともあるのではないかというふうに今感じているところであります。
 もう一つは法令についての認識が足りてなかったということではないかと思います。こうしたことが長く続いていたというふうに言われていますけれども、そういう中で、法的な問題ということが抜け落ちて、当然長く続いていて、違法性についての認識は、全体として継続している分、薄まっているのかなということを、私、今感じております。そうした中で、特段、法令に引っかかるものでもないということの中で、かつ過去から続いていたという中で、そうしたものが行われてきてたということで、そうした意味で、情報が特段何か変わったものではなく、上にあえて上げるようなことではないということで進んできたのかなという印象は持っておりますけれども、この辺りも含めて、今後、当然調査をしていく中で、職員に対しては聞き取り等を行い、認識等についても把握をしていきたいと思います。

読売新聞

 今、その情報が知事にまで上がってこなかった組織上の情報共有のですね、体制的な問題ということをご指摘されましたけれども、その体制をですね、この8年間ずっと続けてこられてたっていうのも村岡知事だと思います。ご自身の責任、ご自身がここがまずかったと思われるようなところは具体的にございますでしょうか。

知事

 結果的にこうした形で、副知事が辞職をするということになり、県民の皆さまの信頼を損なうことになった。そうしたことについては、まず、私に責任があると思っております。これを回復することがこの次に私が果たさなければいけない責任だと思っております。そのために、まず私自身が先ほど2点宣言をした通りでありますけれども、このことを徹底をするということと、それから先ほどから申し上げております通り、よくこれまでのことについても、改めて、職員の意識なり、どうして行ってきたのか、どういう意識だったのか、法令についての認識はどうだったのか、そうしたことを、これは専門家の方に、より的確な調査の仕方があると思いますけれども、よくそこを、そうした方に入ってもらって分析をして、二度とこうしたことが起こらないようにするということが、私が果たしていくべき責任だというふうに感じております。

読売新聞

 小松さんはですね、昨年の4月に就任をされました。で、弘中副知事時代から風通しをもっと良くしないといけないということで、村岡知事が起用をされた方だと思います。そういった方がですね、1年半ちょっとですね、こうやって辞職をされたことについて、知事の任命責任といいますか、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

 はい。今回の件について、本当に県民の皆さまには、まず大変申し訳なく思っておりますし、大変残念な気持ちで、この中のですね、起きていることについては、私自身も反省しておりますし、大変残念な気持ちでございます。副知事が行ったこと、法令についての違法性の認識が薄かったというですね、自身も反省なりに認識をしていますけれども、いずれにしても結果的には法律に違反をしているということで、その責任を取って辞職をするということになったわけでございます。そのことは当然責められるべきことでありますし、大変遺憾なことでございます。
 その他の点で言いますと、小松さんは非常によくやってくれたと思います。特に、なんて言いますか、小松さんは、皆さんご案内の通りですね、非常に温和な方でいらっしゃいますし、私利私欲とは無縁のような方でいらっしゃいます。県庁の仕事としても、岩国基地問題ですとか、普通の職員であれば、なんて言いますか、避けたいようなと言うか、できれば避けたい、難しい、そうした問題に対して、我慢強く、粘り強く、前に進めてこられたと思います。何て言いますか、縁の下の力持ちのようなですね、なかなか県民からは見えないけれども、よく県民の皆さんのために働いたことは事実でありますし、特に、小松副知事になってからは、ちょうどこの新型コロナへの対応とほぼ同じです。小松副知事のスタートは、県のコロナ対応のスタートとほぼ同じですので、この間は一緒に、唯一の副知事ですから、一緒にコロナの対応を行ってきました。その都度難しい判断もしましたけれども、一緒になって乗り越えてきたと思っております。この副知事がこうした形で県庁を去るということは、法令に違反したという意味では、これは責任を取ってのことということで、彼自身、適切な判断だと思いますけれども、彼自身が40年以上やってきたことは、本当に県民の皆さんのために本当にしっかり頑張ってきたと思います。

読売新聞

 もう1問、具体的に調査を行う手法なんですけれども、先ほどから、職員の方には聞き取りっていうかアンケートですかね。そういうことを行われる予定ということでよろしいでしょうか。

知事

 そうですね。まず今回の事案についてよく把握をしていかなければいけないと思いますので、聞き取りなのかアンケートなのか、どうした方式がいいのかということは、これは当然チームを作ってから、その専門の方を中心に考えていただきたいと思っております。

読売新聞

 それは対象は職員の方全員ということでよろしいですか。

知事

 そこも含めて、今回の件に、基本的には、副知事から管理職中心に下りてきたというところがあるんでしょうから、その辺りが中心になると思いますけれども、ただここは、私が今決めるところではなくて、そこは予断を持ってどうするとではなく、しっかりとまずチームを作って、その中で考えていきたいと思います。

読売新聞

 その聞き取りとか、アンケートっていうのは匿名で行うと、匿名で行われるということで。

知事

 そこはまたやり方を含め、これは当然法律の専門家の方に適切なやり方についてよく検討してもらってですね、そうしたことを踏まえて決定をしていきたいと思います。

読売新聞

 実際に聞き取られたり、アンケートに回答された内容については、匿名とかであればですね、かなり具体的に生々しいような回答があるかもしれませんけれども、その内容については具体的に、例えば私たちも含めてですね、県民の皆さんとかに公開をされるとか、そういったお考えていうのは今のところいかがでしょうか。

知事

 そうですね。いずれにしても、今回の確認をして今後に生かしていくというためで、どうした調査をして、どういう中身であって、その結果、こうしたことが必要だということについて、しっかりとお示しをすることが必要だと思いますので、そうした観点で、適切な対応をしていきたいと思います。

読売新聞

 はい、ありがとうございました。

中国新聞

 先ほどから今回の件、今回の件っておっしゃってるんですけども、調査では、常態化していたということなんですけども、過去についても併せて調査されるっていうことないんですか。

知事

 そうですね。当然、今回の件を、これは司法の判断がおりて、法律違反ということでありますから、これはこれできっちりと調べていくということをまず基本にしたいと思いますけれども、ただ、過去の件についても、これまでさまざまな慣習的に行われていたとの話もございますので、そうしたことも含めて聞き取りはしていきたいと思います。

中国新聞

 知事の方には全く報告なり入ってなかったということなんですけども、こういった事案が。前もセンチュリーのときとかも、知事の方に上がってきてないとかですね、そういう事案が多々あると思うんですけども、何か言いにくい土壌みたいなのがあったりするんですか。

知事

 そこは、私が、何て言いますか、このことが行われですね、特段その組織の中で情報が上がるっていうことがなかったということは、先ほど申し上げた点ですね、慣習的な面があったりとか、法令についての認識が薄かったりですとか、そうしたことがあるのかなと。何か新しいことですとか、問題があるということがあれば、普通は相談をするということだと思いますけれども、それが、私の感想なのでこうだと断定はできませんけれども、慣習化されていること、あるいは、法令についての違法性についての認識が薄いということの中で、特段その変わったことではないことを行うという認識のもとで進められてきた。そうした中で、あえて上げるということについての思いを致すことには至らないというか、そういうきっかけがない、きっかけと言いますか、そういった要素がないということなのではないかと想像はしますが。そこはそういったことも含めて、調査なりですね、よく整理をする必要が、必要なのかなと思います。

中国新聞

 取材の中で、職員の方もこれは法令に反してることをやってるっていう認識されてる方もいらっしゃるんですけども、そういったことが知事の方にこう入らないっていうのが、すごい不思議でならないんですけども、どう思われますか。

知事

 そうですね。そういった認識を本人が持っていて、どう上に上がっていくのかというところもあるだろうと思いますね。副知事について言うと、認識、要は、私も副知事から聞きましたけれども、何かこう割り当てたりとかですね、強制的にするということではなくて、あくまでも任意であるというところの中で、協力をしてもらえるならというようなことで自分はやっていたと。それは、法令の違反には当たらないというような認識、先ほど、小松さん、どういうふうな言い方をしたか分かりませんけれども、大体そういうような近い話だったのではないかというふうに思いますけれども、そういった認識の中で、上がって来ないということだったんだろうと思います。

中国新聞

 これから調査も始まって、お忙しくなると思うんですけども、先日も質問で出たんですが、知事選へはもうこれとは別で、もう立候補はそのままされるということでよろしいですか。

知事

 そうですね。これはこれで、しっかりと再発防止、こうしたことが二度と起こらないようにしていくということを、私自身が責任を持ってやっていかなければいけないと思っています。当然、この調査始めると、知事選までにそれを終えてということは難しいとは思いますけれども、まずそれをしっかりと始めるということは、やはり再発防止と、そうしたことを通じて信頼回復ということをやる責任があると思います。
 一方で知事選につきましては、今日もオミクロン株も初確認されましたけれども、コロナの脅威、危機から、県民の皆さまの生命や健康を守り抜くということ、それから、傷んでいる社会、経済、これをしっかりと発展的に再生をさせていくと、このことが大変重要な県政の今直面している課題であります。このことをしっかり継続をして果たしていきたいと思っておりますので、そのために、立候補をする、3期目を目指すと、その考えに変わりはございません。

YAB(山口朝日放送)

 法令への意識の希薄化っていうものを生み出した背景っていうのは、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事

 そうですね。一つは、おそらく慣習的に行われているという中で、今まで問題になってなかったというところがあるんじゃないかと思います。それがいつから続いたのか、私はちょっと知る由もありませんけれども、報道では十数年前とかですね、もっと前って言う人もいます。その間、たびたび行われていたのであればですね、今まで良ければ今回もいいだろうということは、人間陥りやすいところではないかというふうに、人間も組織も陥りやすいところではないかと思います。

YAB(山口朝日放送)

 山口は保守王国で、自民党王国でもあります。そうした自民党県連、ないし自民党県議とのパワーバランスが関係したというお考えはないでしょうか。

知事

 もちろん、先ほども少し触れましたが、県政を進めていく上で、さまざまな関係先とも調整をしたりしながら、進めていかなければうまくいかないということも、現実あるわけですね。そうした中で、さまざま副知事が調整をするということはあるわけでありますけれども、先ほども言いましたが、当然これは法律の範囲内で行われるべきことでありまして、今回もこれは違法だということは分かったわけですから、こうしたことは今後は一切しないということを、これを機に明確に、これからの対応を変えていかなければいけない、全面的に変えていかなければいけないと思います。今回のことをしっかりと今後に生かす、そのために、繰り返しになりますけれども、今後、こうした選挙を巡る組織的な勧誘、これは今後一切行わない、なくしていくということ、それから、外部からの依頼に対しても全て応じないと、このことを徹底をしていかなければいけないと思います。

YAB(山口朝日放送)

 そうした自民党とのですね、なれ合いとか忖度(そんたく)とかですね、断りにくい雰囲気っていうのはですね、県庁内に割合あったんじゃないかなと思うんですけど、その辺はどうお考えですか。

知事

 そうですね。さまざま進めていく上では、いろいろと要望なり、さまざまなことはあると思います。それに対しては、一つ一つ対応していき、できるものできないものもあると思いますけれども、当然これは、行政がゆがめられたり、あるいは、その法律に違反したりということがあってはならないわけでありますので、当然そこの範囲内でやるべきだと思います。そこを、実は越えているんだけど、越えていると思わずにやっていたということであろうと思いますので、今回、司法の判断が示されたわけですから、ここはしっかりとこの範囲でやると。この線は越えないということを今後必ずやっていかなけなればいけないと思います。

YAB(山口朝日放送)

 今回調査をするにあたって、職員に対しての徹底というのは、知事としてされるとは思うんですけども、先ほど外部というような言葉で、ちょっと、こちらの濁すような感じでしたけれど、自民党とのですね、自民党県連ないし、自民党県議とですね、県職員との関わりというのはですね、知事として何か申し入れるとかですね、そういった話はないんでしょうか。そういった考えはないんでしょうか。

知事

 もちろんですね、執行部と、党なり議会なり、さまざまなところと調整がありますけれども、当然、適切な関係の下で、県政を前に進めていかなければいけません。そのために最低限のルールは法律を守るということですから、このことを徹底をしていきたいと思います。当然、全く関わりなしに進めていくということは難しいですから、さまざまな意見調整なり、もろもろの調整というのをしながら、当然これは主体がそれぞれありますので、さまざまな調整というのは当然いります。それなしに進めるということは難しいですけれども、当然それはルールの中での話ですから、そこについて、今回のことを踏まえて、当然法律については守っていく、このことを徹底をしていくことをしていかなければいけないと思います。

YAB(山口朝日放送)

 自民県連とかに対しては、何かこう、これ以上ですね、後援会の入会勧誘とかですね、そういった行為を慎むようにということをですね、知事として、こう発信するっていうお考えはないでしょうか。

知事

 まず、われわれとしてですね、これをしないということを明確にするということが重要だと思います。こうしたことをしないということ、それから、来ても受け付けない、全てお断りをするということにすれば、こうした問題は起きないわけですね。副知事の方から、自民党関係という話はあったというふうに、先ほどの会見でも承知をしておりますけれども、これは、それぞれの主体が当然考えるべきことであります。私は、私として、この組織を管理しておりますので、この組織として、今後こうしたことが二度とないように、行わないということと、それから、来てもこれは全てお断りするということを徹底するということを、これをしっかりと行いたいと思います。

YAB(山口朝日放送)

 知事選においては、自民党の推薦もありますけれども、今後の、自民党県連ないし、自民党県議とのですね、関わりは、知事としてはどうされていくお考えでしょう。

知事

 当然、県政を進めていく上で、さまざまな主体とよく意見交換もし、意見も戦わし、そしてまた一緒になって進めていくということが必要ですので、そうした関係の中で、当然、県政を前に進めていく必要があるというふうに思います。そういう中で、法律を超えるですとか、そうしたことが当然ないようにしていかなければいけませんので、そうしたことはしっかりと改めて肝に銘じてやっていきたい、そのことを行っていきたいと思います。

YAB(山口朝日放送)

 最後に、先ほどちょっと小松さんの人柄をお話される際にですね、ちょっと少し言葉を詰まらせるようなシーンがあったと思いますけど、その時の感情というのはいかがだったんでしょう。

知事

 法律の、違法な行いをして、県政への信頼を損ねて、その責任を取って職を辞するという方について、それは当然のことでありますけれども、それを評価するということは、また批判も受けるかもしれませんけれども、しかし、今回のこの件でもって全てが評価されるということは、本当に気の毒だなというふうに思いますね。非常に頑張ってやっていたと思います。

YAB(山口朝日放送)

 最後に追加ですみません。そんな小松さんが、先ほど会見の時にですね、自分の法令意識の希薄が招いたものだっていう話で、何て言うか、1人でこう、背負いきるような感じにも、われわれはちょっと見えたんですけども、本当に、この件に関しては、小松さんお一人の話なのか、あるいは他にもですね、本当は書類送検されてもしかるべき人間がいたのか、その辺は知事のお考えはいかがですか。

知事

 具体的などういういきさつだったのかとか、事実については、捜査の中身を私は承知をしておりませんので、そこについて憶測なり、私の勝手な想像なり、ということで判断はできません。結果的に、副知事お一人が違法ということで判断をされたということですから、これは司法の判断として、そのように受け止めなければいけないというふうに思います。それが下りた以上、当然、そのことに伴う、信頼失墜の責任を取って辞めるということも、小松さんとしては、自分の良心なりに照らし合わせての判断だと思いますから、これは尊重して、私も承認をいたしました。

朝日新聞

 今、最後にお話ありましたけれども、小松さん1人の責任として、この件を幕引きさせるべきだと、ではないというような趣旨のお話だったというふうに受け止めてよろしいんでしょうか。

知事

 何て言いますか、われわれとしては、小松さん1人の責任ということではなく、当然これは、県庁組織を所管する私としては、その県庁組織の中でどういった問題があったのかということは、よく確認をしていく必要があると思いますし、そのために、よく調査をし、そして、それによって得られた問題、場合によっては、当然職員の、中での調査による処分ということも行うこともあり得ると思います。そうしたことも含め、しっかりと調査をし、場合によっては職員の処分もし、そして、それをなくすための対策ということを、具体的に考えていくということをやっていく必要があると思います。

朝日新聞

 先ほどから、知事もご自身に責任があるというふうにですね、繰り返してこられてますけれども、この責任というのは、改めてどういうものだとお考えですか。

知事

 いずれにしても、私が県政を預かっておりますので、こうした県政運営を行う中で、副知事という重要な職にある職員が法令に違反する行為をしたということが起きたということ、それから、これに伴い、県政への信頼を損ねる事態が生じたということですね。このことは、当然組織を管理する私としての責任だと思っております。これを二度と起こさないために、同じく責任をしっかりと果たしていかなければいけないと思います。

朝日新聞

 知事就任されてから8年間、一切こうした勧誘行為があるということを、まず確認ですけれども、知らなかったということでよろしいのでしょうか

知事

 そうですね。これは先ほどから言ってますように、その報告として、そうしたものは、今回の事案で初めて承知をしましたので、それによって、まずこの事案についても知ることになりましたし、過去についての話も、それ以降、さまざま耳にするようになったということです。

朝日新聞

 われわれの取材の中では、こうした行為について、違法であるという認識を持って、それを忌避する職員の方がたくさんいらっしゃいました。そういった方からですね、公益通報といった制度なり、それを通じて、知事の方にですね、こういったことがあるということが耳に入ってくる手段、いくらでもあるかと思うんですけれども、なかったのでしょうか。

知事

 そうしたことが通報であったかどうかについて、私、詳細承知をしておりません。よく確認をしたいと思います。職員の方からそういった声が、実際にこの組織の中で、今おっしゃったような通報制度もありますけれども、あったかどうかということは、そうしたことも含めて、よく確認をして、そうしたものがあったのであれば、それをなぜ生かせなかったのかですとか、そうしたことをよく検証する必要があると思います。

朝日新聞

 あと、こうした選挙の前にですね、公務員としての中立性を保つと、公職選挙法違反にならないような行動を取るというですね、中身の研修を、この県庁の中ではどのようなことをされておられたのでしょうか。

知事

 まず、さまざまな通知等は、人事課等から出していると思いますし、一定の、この選挙に関してかどうかあれですけども、さまざまな研修、法令等についての研修は、これは人事課の方で行っておりますので、そうした中で、一定のものは行われてたと思いますけれども、そうしたところの内容についても、今回、このことを踏まえて、どうしていくべきなのかということは考えていく必要があると思います。

朝日新聞

 研修なり通知なりをしていたにもかかわらず、防げなかったと、つまり、県庁全体のコンプライアンスがですね、大変不十分だった点があるかと思うんですけれども、その辺りいかがでしょう。

知事

 そうですね。おっしゃる通りだと思います。今回違法だということが明確に司法の方から示されるまで、聞くところでは同様なことが行われたということでありますから、そうしたことが認識されないまま、ずっと来ているということが起きていたんだろうと思います。

朝日新聞

 先ほど知事、副知事に対して、私利私欲のために行動するような人ではないといった人柄についても話されていましたけれども、自分のためにやった行為ではないということであれば、誰かのためにやった行為だというふうにとられることもできるんですけれども、知事、その辺りは、この小松さんの行為は誰のためにやった行為だと思いますか。

知事

 それは小松さんが、先ほど会見でも言われていましたが、県の行政を円滑に進めていく上で、必要と判断したということで、本人は理解していたのではないかと思います。

朝日新聞

 それは、先ほど小松さんのお話にもあった自民党関係者というところだと思うんですけれども、この自民党の方からですね、県庁の方に、半ば、この勧誘行為につながるような、端緒となるようなことがなされたと、これに対してですね、知事自身も自民党員でもありますけれども、どのようにお考えでしょう。

知事

 そこについての具体的な、どういった形でというところは、それは小松さんが知ってることですので、そこについて、私の方で詳細にこうだったということは分かりませんけれども、いずれにいたしましても、こうしたことが起きないようにするためには、当然、われわれの方で、一定の認識というか、こうしたことは違法なものであって、当然違法なものである以上、お願いされても受けられないということを明確に認識をして、そしてそれをしっかり徹底するということの意思があることが、必要な条件だと思います。それが結果としては、長く続く中で抜けてたというところなんではないかと思いますので、まず今言いましたように、今回のことを踏まえて、先ほどの2点はしっかりと徹底をするということ、このことは、今も私も宣言しましたが、当然、来週の早いうちにも庁議を開いて、まず幹部職員には徹底をして、組織の中で、そのさらに下まで徹底させていきたいと思いますし、また今後の調査等の中で、現状もよく把握し、分析をして、より具体的なコンプライアンス遵守、徹底のための対策を行っていくということで、そうしたルールを作っていきたいと思います。

朝日新聞

 これは確認なんですけれども、知事、過去に2回のご自身の知事選で、同様の行為が行われていたということを把握はされていらっしゃいますか。

知事

 そういったことは把握はしておりません。少なくとも、私がそうしたことをお願いしたりとかですね、いうことは一切ございませんけれども、いずれにしても、これまでの行われてきたことについても含めてですね、職員に対する聞き取りですとか、そうしたことを行っていきたいと思います。

朝日新聞

 当然、過去の知事選においても、同様の行為が行われたかどうかについても調査していくということでしょうか。

知事

 過去のことについては、含めてですね、調査をしていくということです。

朝日新聞

 分かりました。

 作成:山口県総合企画部広報広聴課

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