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知事記者会見録・令和3年11月9日実施分
日時 令和3年(2021年)11月9日(火曜日)
11時00分~11時51分
場所 県庁2階 記者会見室
発表項目
- 政府要望について (PDF : 5MB)
- 新たな捕鯨母船の下関市での建造に関する要望について (PDF : 112KB)
- 小林愛実さんへの「山口県文化特別褒賞」の授与について (PDF : 108KB)
知事
本日は、令和4年度の国の予算編成等に向けた政府要望につきまして、ご説明させていただきます。
現在、政府におきましては、新型コロナへの対応として、医療提供体制やワクチン接種等に関する徹底した安心確保の取り組み、そして、国民・事業者への経済支援を実施すると同時に、ポストコロナ社会を見据えて、デジタル技術の活用促進など、未来社会を切り開く成長戦略を推進することとされています。そして今後、喫緊の課題に対応するための新たな経済対策を柱とする補正予算の編成が進められるとともに、来年度の予算編成や税制改正の作業がこれから佳境を迎えていくということになります。
県としては、こうした国の動向を踏まえながら、「やまぐち維新プラン」と「第2期総合戦略」の目標達成を目指し、さらに、危機から生まれた変化を県づくりに確実に取り込み、ポストコロナの持続的な成長基盤をつくるため、国の政策の方向性が定まるこの時期を捉え、国の予算措置等が必要なものについて、関係府省庁への提案・要望を実施します。要望活動については、明後日11日、木曜日に、県議会の柳居議長とともに、関係府省庁に対し行います。
それでは、要望内容について概要をご説明します。
モニターにありますように、このたびの要望では、現下の社会変革の動きに対応しながら、「3つの維新」の取り組みや地方創生を推進するに当たって、国の制度拡充、また、財政支援等を特に求める29項目を「超重点要望」として要望します。また、岩国基地関連の要望については、「国策関連要望」と「特別要望」を併せて行います。さらに、新型コロナウイルス感染症への対応として、国に対策や支援を求める15項目について、「特別要望」を行うこととしています。このほか、継続的に国の支援を求めるものや、予算編成に向けた事業採択等に係る31項目については、「重点要望」として、関係部局で要望を実施します。以上、このたびの要望項目は、計76項目となります。
まず、超重点要望につきましては、新規要望の6項目を中心にご説明します。
はじめに、「産業維新」に関する要望についてです。
まず、「地方ならではのデジタルソリューションの創出に対する支援」についてです。
岸田総理が掲げる「デジタル田園都市国家構想」では、高齢化や過疎化などの課題に直面する地方から、デジタルの実装を進めていくとされています。本県では、デジタル技術を活用した地域課題の解決に向けて、官民連携コミュニティ「デジテック for YAMAGUCHI」や、先日開設した「やまぐちDX推進拠点 Y-BASE(ワイベース)」において、本県ならではのDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいるところであり、地方が取り組む積極的・先進的なデジタル化の取り組みに対する包括的・継続的な財政支援制度の創設やデータ利活用のルール等の整備などについて要望するものです。
次に、「多様な主体のデジタル社会への参加を促すデジタルデバイド対策の充実・強化」についてです。
社会全体のデジタル化に向けては、誰もがデジタル化の恩恵を受けられるよう、デジタルデバイドの解消を図るとともに、多様な主体が、デジタルを活用して積極的に社会参加を行える機会の提供や、仕組みづくりが重要となります。このため、高齢者等向けに、携帯ショップがない地域への講師派遣等によるきめ細かな支援や講習会参加後の機器貸し出しに対する支援を要望するとともに、若者等が地域のデジタル化に参加しやすくなる仕組みづくりなどを要望するものです。
次に、「次なる時代をリードする企業の地方での立地促進」につきましてですが、デジタル化やグリーン化など、社会情勢の変化の潮流を捉え、半導体や蓄電池の製造拠点、データセンターなど、新たな成長の源泉となる企業の本県への立地を促進していくため、そのインセンティブとなる設備投資への支援制度の創設や、災害リスクを踏まえた地方への分散立地に向けた検討などについて要望するものです。
次に、「脱炭素化を通じた持続可能な農林水産業の推進」については、担い手の減少・高齢化が進行する中で、農林水産業における脱炭素化の取り組みを推進していくためには、持続的な発展と両立させていくことが重要となることから、森林資源の循環利用やバイオマスの利用促進、有機農業への支援、藻場・干潟の保全・機能促進など、生産性の向上と環境負荷の軽減に資する新たな技術開発や普及等について要望するものです。
次に、「地域の経済と雇用を支える中小企業の持続的成長」につきましては、新型コロナウイルス感染症の長期化により、企業活動への影響が継続する中、県内企業の事業継続や持続的成長を実現するため、広域的なマッチングの強化をはじめとした事業承継の促進や、DX推進に向けた相談体制の充実、女性起業家等の成長に向けた仕組みづくりへの支援などについて要望するものです。
このほか、デジタル人材の確保・育成や情報通信インフラ整備の加速、コンビナートの国際競争力強化に向けた連携促進や港湾整備、捕鯨母船の下関の母港化などを継続要望します。捕鯨母船の下関の母港化については、県議会の「日本伝統捕鯨とクジラ食文化を守る議員連盟」や下関市と共に、捕鯨業者である共同船舶株式会社へ新たな捕鯨母船の下関市での建造について、特別要望を実施する予定としており、これについては、後ほど詳細を説明させていただきます。
次に、「大交流維新」に関する要望についてです。
「転職なき移住に向けた人の流れの創出」につきましては、コロナ禍において、場所や時間にとらわれない新しい働き方が普及し、地方移住への関心が高まってきています。そのため、本県では地方創生テレワークとワーケーションの一体的な推進に取り組んでいるところであり、この流れを本県への「転職なき移住」につなげていくため、移住目的に応じた施策の一体的な推進や、経済界を巻き込んだ対策強化などについて要望するものです。
このほか、コロナの時代における戦略的な観光振興や、水産インフラ輸出構想の推進、山陰道の建設促進、下関北九州道路の早期実現も継続要望します。
次に、「生活維新」に関する要望についてです。
「暮らしに密着した地域脱炭素化の推進」につきましては、地域脱炭素化の実現に向け、公共施設や中小企業等における再生可能エネルギーの導入・利用促進等に対する総合的な支援や、ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及拡大に向けた支援、県民が環境に配慮した行動を継続して実践していくための動機づけとなるエコポイント制度への支援について要望するものです。
このほか、デジタル・ガバメントの推進や、新たな時代を担う人づくりの推進、GIGAスクール構想の推進、子ども・子育て支援施策の充実、防災・減災対策の推進、地方税財源の確保・充実などを継続要望します。
次に、「国策関連要望」です。
岩国基地につきましては、空母艦載機移駐後の状況を踏まえ、騒音対策の拡充や徹底した安全対策の実施、航空機の運用や事故等に係る迅速かつ十分な情報提供など、住民の不安解消につながる安心・安全対策の推進と、艦載機移駐等により増加した負担の継続や我が国の平和と安全への協力・貢献に見合う地域振興策の確実な実施を、引き続き要望するものです。また、今年度で交付が終了する市町再編交付金の交付終了後の制度の継続や、県交付金の運用改善について、地元市町、岩国基地問題議員連盟連絡協議会と合同で、特別要望を行うこととしています。
最後に、「新型コロナウイルス関連特別要望」です。
現在、全国的に感染は落ち着きをみせていますが、今後懸念される第6波に備え、再度の感染拡大の防止に万全の対策を講じるとともに、地域経済を確かな回復軌道に乗せていかなければなりません。このため、国の支援が必要な項目として、「検査体制・医療提供体制の整備」「感染防止対策の強化」、さらには「中小企業への支援の充実」「消費需要の喚起」「地方財政支援」について、15項目の要望を行います。
以上、概要をご説明いたしましたが、個々の具体的な内容につきましては、後ほど総合企画部から説明します。
政府要望の説明は以上です。
続きまして、政府要望に併せて、「新たな捕鯨母船の下関市での建造」について、「山口県議会・日本伝統捕鯨とクジラ食文化を守る議員連盟」と、「下関市」及び「下関市議会」とで、捕鯨業者である共同船舶株式会社に対して特別要望を行うこととしています。
商業捕鯨が再開されて3年目を迎えますが、本県下関市は、母船式捕鯨の基地として位置付けられ、多くの鯨肉が陸揚げされています。本県においては、鯨肉の消費拡大や、捕鯨文化の継承のため、県下全域での鯨料理の提供を目指した「くじらフェア」の開催や、県内全市町との連携による、小中学校等でのくじら給食の実施、鯨文化を継承する団体への支援などの取り組みを積極的に進めているところです。また、下関市においても、くじら給食の拡充や、鯨料理店のPRなどによる消費拡大、「全国鯨フォーラム2020 in下関」の開催による商業捕鯨への理解促進などの取り組みを進めています。
商業捕鯨が将来にわたって持続的に発展するためには、こうした鯨肉の消費拡大の推進や捕鯨文化の保存・継承はもとより、捕鯨母船の下関での建造による基地と母港の一体化による効率的な運用等が不可欠と考えており、商業捕鯨の持続的な発展と山口県水産業の振興に向けて、新たな捕鯨母船の下関市での建造による母港化の実現、そして、下関市への支店・営業所等の事業拠点の設置、につきまして、下関市と連携してしっかりと要望したいと考えています。
最後に、本年10月にポーランドで開催をされました、世界で最も権威のあるピアノコンクールの一つである「ショパン国際ピアノ・コンクール」で第4位に入賞された宇部市出身のピアニスト、小林愛実(こばやし あいみ)さんへの「山口県文化特別褒賞」の授与についてです。
小林さんは、幼少より才能あふれ、9歳で国際デビューを果たし、国内外で演奏活動を展開されています。「ショパン国際ピアノ・コンクール」には、平成27年と本年の2大会連続で本選に進出され、今大会では第4位に入賞されました。これは、本県出身者として初の快挙であり、県民にとって誇りとなるものです。
県といたしましては、その栄誉をたたえまして、小林さんに「山口県文化特別褒賞」を授与したいと考えています。この賞は、芸術文化において、国内外で権威がある栄誉を受けられた方に授与するもので、平成24年に芥川賞を受賞された田中慎弥(たなか しんや)さん以来、2人目の受賞となります。
なお、小林さんにおかれましては、入賞報告のため、12月27日に来庁されることとなっていますので、その際に授与させていただきたいと考えております。
私からは以上です。
中国新聞
岩国基地関連のこの提案・要望についてお聞きしたいんですけども、以前に出されていたものより、情報提供という項目が増えてるのかなと思うんですけど、その辺は何か意識されてるんですか。
知事
そうですね。やはり基地の関係ではいろんな出入りもありますし、これによって運用、さまざまな地域の住民の方への騒音ですとかですね、そうした影響もありますので、やはり情報の提供をしっかり行っていただきたいということは、これまでも一貫して申し上げているところでありますが、ここについても改めて強く要望していきたいというふうに思っております。
中国新聞
すみません、今の段階ではまだ十分じゃないっていうことでいいんですか。
知事
そうですね。事前の情報提供等について、これまでも十分でなかったところはありますので、そこはその都度申し入れも行っておりますけれども、改めてこうした機会にしっかりと訴えておきたいと思います。
中国新聞
結構、申し入れの回数というのが、ちょっと増えてるのかなっていう、肌感覚、すみません、回数とか、具体的に何件とかというのは把握してないんですけど、増えてるなというふうに思うんですけど、その辺はどう感じておられますか。
知事
そうですね。回数が増えてるかどうか、何かあればですね、その都度申し入れをしているということでありますので、このところ特に増えているかというと、そういう感じはしませんけれども、やはり何かあるたびに、その時に情報提供が不十分であればその都度要請を行いますけれども、こうした時に改めて、全体の要望の中でもしっかりと入れ込んでおく必要があると思っています。
中国新聞
あと再編交付金(市町再編交付金)なんですけども、期限が来るということで、今回が、最後の要望には、延長に向けてなると思うんですけれども、その辺の手応えというか感触というのはどうですか。
知事
そうですね。これは特に今年度始まってから、これまでも繰り返し要望してきているところであります。岸(防衛)大臣からも、地元の状況なり思いというのは、しっかりと受け止めて考えていかなければいけないという話もいただいておりますし、ここはしっかりと政府の中でご検討いただいているものだというふうに考えています。これから、最終的に予算ですね、固まっていくという段階にいよいよ入ってまいりますので、改めまして、しっかりと地元としての思いを届けて、政府の予算にこれが反映されるように、あるいは制度に反映されるように、強く求めていきたいと思います。
中国新聞
あと別件なんですけど、昨日、市町の首長さんからも、3期目、かなり強く要望が、要請があったと思うんですけども、その時、知事は、考えを整理してまた話したいと言われてまして、一日しか空いてないんですけど、整理というのはどうですか。
知事
はい。今後のことにつきまして私自身の考えを整理をして、また、さまざまな状況についてもよく整理をした上で、改めてきちんと適切な時期、場所において述べたいと思います。現時点でお話しすることは特にございません。
中国新聞
分かりました。ありがとうございました。
NHK
先ほどの発表事項の中の、小林愛実さんへの特別褒章の授与についてお伺いしたいんですけれども、知事ご自身は、小林さんの今回の受賞が決まったときは、どのようなお気持ちだったのか、改めてお伺いできればと思います。
知事
ショパンコンクール(ショパン国際ピアノ・コンクール)というのは、世界でものすごく権威のあるコンクールですから、まずここの本選に出場されるということ自体が、とっても誇らしいことだというふうに思います。それで、当然、世界中から本当に素晴らしいピアニストばかりが集まっているところですので、入賞してくれたらうれしいなというふうに思っておりましたけれども、入賞の報告を聞いて、本当にうれしく誇らしく思いました。先ほど言いましたように、この大会、2大会連続で本選に出場されるという、このこと自体も快挙でありますけれども、この大会、今回の大会が開かれるまでに、4位以上に入賞したのが、日本人でわずか6人だけなんですね。大変伝統のある、歴史のある大会ですけれども、4位以上に日本人が入賞したのはたったの6人であるという中で、このたび4位に入賞されたということで、本当にこれは山口県にとりましても初の快挙でありますし、大変な誇りだと思っています。ぜひ、これからも世界の舞台で大いにご活躍をしていただきたいと願っています。
NHK
ありがとうございます。あと、捕鯨船の母港化、建造に関する要望の関係なんですけれども、共同船舶(株式会社)さんの方では新しい新造船の計画を発表されてますけれども、このタイミングでの、本社の方に行かれてのご要望ということだと思うんですけれども、このタイミングというのは、どういう機を捉えてのご要望、思いがありますでしょうか。
知事
はい。これは6月にもオンラインで要望したんですね。そのときにも、県議会と、また、下関市の市長、また議長と一緒に要望させてもらいました。下関市としても、もちろん山口県としても、ぜひ実現をしたいと思っていることであるんですけれども、共同船舶株式会社が、現在、新しい母船の建造に向けて検討を進めているところです。スケジュール的には令和4年、だから来年に入札をすると、そして令和6年の完成ということを目指していますので、母港化実現に向けて、今、大変大詰めの重要な時期だと思っておりますので、この機会にしっかりと思いを訴えていきたいということでございます。
NHK
分かりました。これまでも要望を重ねてこられていますけども、今のところ、手応えといいますか、どういうふうに感じていらっしゃいますでしょうか。
知事
そうですね。ここは最終的には会社の判断になりますので、何とも、しっかりとした形のものというのは、先方もそれを示されているわけではありませんけれども、われわれの方からの提案・要望については、しっかりと受け止めてご理解いただいていると思いますし、勝手なことですけれども、非常に有力な選択肢の一つなんだろうというふうには思っております。ここをしっかりと地元の熱意ですとか、われわれとしてできるサポートですとか、そうしたことも今回しっかりとお伝えをしながら、山口県で、下関市で、ぜひやっていこうというふうな思いに至っていただきたいなと思っています。
NHK
その下関市での建造が実現をすることで、捕鯨の文化といいますか、こういったものをどういうふうに、今後も続いていくといいという思いがありますでしょうか。
知事
そうですね。商業捕鯨が再開されてから、また捕鯨で、下関市がさらに活性化をするようになればいいなと思っておりますので、この鯨食の普及ですとか、そうしたことも、県も市も力を入れてやっているところです。そうした中で、今回特にこうした基地と母港化と両方実現をしたいというのは、やはり一つは経済的にも、これは建造されることによりまして、その後も、修繕ですとか、そうしたさまざまなことで需要が喚起をされることにもなりますし、また鯨肉の流通による倉庫業ですとか、配送業ですとか、そうした関連産業とか、また鯨料理目当ての観光客の増加とか、観光業の活性化も期待されますので、やっぱり下関市として、鯨もあり、またその基地なり、母港化がされていくということで、全体としての「くじらの街」ということがより強まってくると思いますので、そうしたところは、産業面あるいは観光面等においても大きな効果があるだろうと思います。そうしたことにつながっていければと思っております。
NHK
分かりました。ありがとうございます。
朝日新聞
先ほどお話が出ましたけれども、ショパンコンクールの小林愛実さんですね。知事は同じ宇部のご出身ということもあって、その辺りどんなふうに、お感じでいらっしゃいますでしょうか。まずお願いいたします。
知事
そうですね。もちろん個人的には同じ宇部市ですので、そのこともとてもうれしく思います。幼い頃から非常に才能を発揮されてですね、9歳で国際デビューを果たされていますし、山口県としても、これまでにメダル栄光を3回授与しております。これいずれも国際的なピアノコンクールですとか、あるいは全国大会で優れた成績を取られたことで、県としても、これまでメダル栄光を、平成15年、16年、17年、3回にわたって授与をしているところですので、とても将来を期待していたところでありますけれども、今回、繰り返し申し上げますけれども、ショパンコンクールという大変権威のある国際大会を、2回も本選出場されたということ自体が快挙ですし、さらに4位に、日本人もほとんど入ったことがない、4位に入賞されたということは、大変誇らしい快挙だと思っています。ぜひこれからますます世界の大舞台で大いにご活躍をいただきたいというふうに期待しています。
朝日新聞
ありがとうございます。今回ですね、ショパンコンクールとしては、初めてユーチューブでライブ配信ということで、世界中でこの権威のあるコンクールの演奏をですね、聴くことができる。こういう意味では画期的な機会だったんですが、知事は小林さんの演奏を聴かれて、どのようなところに、心を揺さぶられたといいますか、そんなポイントがあればお願いいたします。
知事
私、ピアノの専門じゃないので、私のコメントはあんまりどの程度のあれか分かりませんけど、非常に何と言うか、見ていると、気持ちをすごく込めてですね、弾かれているなというのはすごく感じますね。もちろん技術はとても優れているというのは分かりますが、そうした中で、やはりすごく思いを込められて弾かれているというのが、こう画面とかを通じて感じますので、やはりこれまで長い間、ご自身も本当に鍛錬をされたりですね、あるいは曲にかける思いとかというのをしっかりと込められて弾かれているんだなということは、素人の私が見ても感じられるなというふうに、素晴らしいことだなというふうに感じてます。
朝日新聞
分かりました。ありがとうございます。
話は発表項目、政府要望の件なんですけれども、知事は今回は日程としては、明日から上京されてという。日程について教えていただけますか。
知事
そうですね。明日上京して、明後日の朝からですね、活動をしていくということになります。
朝日新聞
戻りはいつのご予定になりますでしょうか。
知事
戻るのは、明後日のうちに戻ると思います。
朝日新聞
明後日のうちに。
知事
はい。
朝日新聞
分かりました。今回は、今までコロナもあって、オンラインとかですね、いろいろな要望のスタイルがこの1年ほどの間あったと思うんですけども、総勢何人規模くらいで上京するんでしょうか。
政策企画課長
今回の上京はですね、23人です。
朝日新聞
知事を含めて23人。
政策企画課長
はい。そのとおりでございます。
朝日新聞
ひと頃よりはだいぶ絞ったメンバーで上京をされるというような形になるんですかね。
知事
そうですね。それは以前よりはだいぶ。
政策企画課長
令和元年度は75人でしたので、3分の1ですね。
朝日新聞
コロナ禍を経て、新しい要望のスタイルもあった中ではあるんですけど、やはり対面でやるということへの、違いというか、そこへのこだわりというのは、知事はどうお考えでいらっしゃいますか。
知事
やはり実情をしっかりとお伝えするなり、こちらとして切実な状況だったり、ぜひ実現をしていただきたいという強い思いを訴えるのは、やっぱりリアルで会うというのに勝るものはないだろうと思っています。コロナの状況が大変であれば、やむを得ずリモートということも、これまでも取ってきているわけでけれども、今感染が非常に落ち着いている状況の中にありますので、そして予算編成がこれから大詰めを迎えていくということで、ここでしっかり売り込んでいかなければいけませんので、そうしたことで、今回は直接伺って要望をするということにさせていただくことといたしました。
朝日新聞
ありがとうございます。あと、コロナの経済対策に関連してなんですけれども、9月に予定をされていたですね、きらら博記念公園で予定されていたワイルドバンチフェスティバルが中止という、主催者による判断になったかと思うんですけれども、この辺を含めて、かなりこうした催し、興業の業界、かなり大きな痛手を受けている部分があると思うんですが、この辺り、県としてですね、今後どのような支援ができるというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
知事
そうですね。特にコロナの感染が増えると、人が集まるイベントですとか、そうしたところが軒並みなくなっていった中で、当然、関連する事業者の方々の影響は大きいものがあると思います。ぜひ、コロナを克服した暁にですね、そうしたイベントもどんどん、克服しなくてもそれと共存する形でも、方向を探っていかなければいけないと思うんですけれども、当然、そうしたことで、地域を元気にしていくというところも大変重要な要素だと思いますので、ぜひ、元気よく、そうした事業が展開されるようになればいいなと思っています。
これはまた、政府の方で「ワクチン・検査パッケージ」の検討が進められています。ワクチンが進んできた段階において、どのような条件をクリアすれば、これまで駄目と言っていた活動ができるようになるのか、人が集まったりそうしたことができるようになるのかということが考えられていますので、その辺りのルールがきちんとできれば、感染が少々増えても実施ができるということが、国としてもオーソライズされる、そうしたふうになってくれるのではないかと思っています。
そうしたもので問題なく開催できれば、それに越したことはないですし、そうでなければ、何らかの手だてを考えていかなければいけませんけれども、まずは、ワクチンが進んだ中での「ワクチン・検査パッケージ」がどのように示されていって、そうした活動についての制約が引き続きどのように行われるのかというところを見て、それに応じて必要があれば、対応を考えていかなければいけないと思っています。
朝日新聞
分かりました。今回のワイルドバンチの件なんですけれども、一部で補償というか、その辺りどのように県として対応していくのか、した方がいいのではないかとかですね、なかなかお金の部分で財政的に厳しい部分もあろうかと思うんですけれども、その辺り、現時点での知事のお考えをお聞かせいただけますか。
知事
そうですね。法的な強制力をもって止めるとかいうことであれば、当然補償とかになると思いますけれども、あくまでも、法律に基づくものではないお願いという中でご判断くださいということでのお願いでありますので、こちらとして、補償ということは行う予定はございません。
朝日新聞
お願いベースでの、お願いでの先方のご判断だったということですかね。
知事
そうですね。もちろん、われわれも話をする際にも、そのようなことをお伝えした上でですね、ご判断をお願いしておりますので、そこは、変わりはないです。
朝日新聞
分かりました。あとは知事会議でしたでしょうか、知事、こうしたことへの補償というか支援を、知事会の場で、確か要望されていたかと思うのですけれども、この辺りは、国の方で何とかやってほしいという思いが強いということでしょうか。
知事
それは、補償自体をやってほしいということではなくて、緊急事態宣言地域とかであれば、開催をやめた場合の補助があるのですけれども、そうでない地域ではないというところが、私は、制度としておかしいのではないかと申し上げたということです。というのが、今回のワイルドバンチもそうですけれども、県内の方もいらっしゃいますが、半分以上が県外、そして、緊急事態宣言地域から来られるわけですね。そうしたところでの不安から、われわれもお願いし、中止という最終的な、向こうも判断されたわけですけれども、要は、人の流れ、緊急事態宣言地域からの人の流れというのを大きく作ってしまう、それによる感染拡大の懸念とかいうことに対して対応したということなんですけれども。ですので、私は前から思っているのですが、国の制度自体が緊急事態宣言地域の中だけ収まればいいんじゃなくて、そこから外に出ていくという、感染が外に広がっていくということに対しても同じように対策をする必要があるだろうと思っています。都市部で感染がばあっと増えると、そのエリア内での時短要請はどうだとかいうところばかりがクローズアップされますけれども、そこからどんどんどんどん地方へ広がっていっているわけなんですよね。そこについての対策というのはほとんどなされていない、おかしいんじゃないかと。われわれとしては、都市部で増えて、山口まで感染が来るのを、ただ、じわじわと感染が広がっていくのを見てるしかないわけですね。で、来たらそれを対処するということしかないわけで、そこをしっかり止めていくということも、全国で感染を抑えていく上で重要なことだと思っております。
そういった考え方、要するに、そのエリアだけ抑えておけばいいという考え方がそういった制度にも反映されているんだろうと思っておりまして、ではなくて、やはり、全国で人を動かすようなものについては、エリア内だろうと、緊急事態宣言地域だろうが、そうでなかろうが、そこから広げていくのを止めていくという意味では、対象にすべきではないかという考え方、そうした要望をしたということですね。補償そのものというよりも、制度として、感染拡大させないというのであれば、エリアを限定するのはおかしいのではないかという考え方に基づくものです。
朝日新聞
全国一律でそうした支援をしてほしいと。
知事
そうですね、特に、緊急事態宣言地域から多くの人が来ることが明らかなものはですね、そこを止めるということは、当然エリアの中でのものもそうですけれども、そのエリア外のものでも同じじゃないかと、そういう考え方です。
朝日新聞
分かりました。ありがとうございます。その辺、あの、経済産業省なんかは、今のところ、地方創生交付金ですね、都道府県に出ている、この辺は裁量が地方にあるんで、この辺で地方で対応できないだろうかというような見解を示しているようなんですけれども、考え方が対立というか、国と地方でこの辺りはどんなふうに乗り越えていくべきなんだろうなあというふうにお考えでいらっしゃいますか。
知事
緊急事態宣言地域以外のところにですね、別途その分だけ上乗せされて交付されてるんだったらいいんですけれども、そうじゃないんですよね。で、要は、私が言いたいのは、国がここまでしかやらないから、あとは地方でっていうことじゃなくて、そもそも国の発想自体がおかしいんじゃないかと思っているわけなんです。緊急事態宣言地域の中の拡大だけ抑えていればいいという発想ではなくて、そこから広がることも同じように抑えるべきだろうということです。そこを、財源うんぬんの問題ではなくて、制度の立て方として問題じゃないかということが、問題意識の一番基本のところです。
朝日新聞
分かりました。重ねて、今回のワイルドバンチの主催者に対しては、県としてはなかなか現時点で何かお支えするというのはちょっと難しいなということですか。
知事
そうですね。
朝日新聞
はい、分かりました。ありがとうございます。
防府日報
政府要望の内容についてなんですけれども、デジタル化のところで、政府が掲げる「デジタル田園都市(国家)構想」の実現に向けた新たなデジタル包括交付金制度の創設というのがありますけれども、今回これを要望することになった狙いと、仮にこういった制度が実現した場合に、山口県として、いくらぐらいの規模で、どういったことを重点的に進めて行きたいのかというお考えをお聞かせください。
知事
はい。岸田内閣で「デジタル田園都市国家構想」というのが掲げられてて、これは私、とても素晴らしいことだと思ってますし、ぜひこれを力強く進めてほしいなと思ってます。この発想の根底は、地方の方からデジタル化を進めるというところなんですね。例えば5Gとか、そういったものも地方の方から整備をしていくということが書かれています。何故かと言うと、地方の方こそ、デジタルによっていろんな課題を解決する余地が大いにあると思っています。そうしたところを政府の方でも力を入れてやっていくということは大変ありがたいと思っています。少子高齢化が進み、人口減少も進んでいる、地方の方がそういう厳しい状況に直面してる中で、デジタルというのは、そういう人が減るとか、人が少ないですとか、そうしたことによる困難、できなくなってしまっていること、というのを克服することができると思っています。
県でもさまざまな取り組みをしていまして、例えば、県立総合医療センターとへき地の医療機関を結んで、5Gで診療を遠隔でサポートするということですね。同じ内視鏡の画面を見ながら、ここをもっとこうしたらいいという、アノテーション機能と言いますけれども、画面をポイント付けて若手の医師を指導するということによって、本当にすぐそばにいるような形で、専門のお医者さんからサポートが受けられるということになっているわけですね。そういうふうにして、人口減少とか、人が少ないということを、距離を乗り越えられることによって、地域の今までできなかった形での課題の解決ができるようになる。スマートスクール構想ですが、こないだも山口高校に行きましたけれども、ハイレベル課外授業を県内いろんな高校をつないで、一つの高校は数人ずつですけれども、全体集めれば何十人というレベルで集めて、数学の先生がしっかりとハイレベルな授業を皆さんに対してやっていたということも、私もちょっとこの間も見て来ましたけれども、そういう可能性が地方の方こそ大いにあると思っていますし、それが地方が今抱えている問題にまさに解決をする、そうした解決策を示してくれるものだと思っています。そういう意味では、「デジタル田園都市(国家)構想」なんかで、まず5Gとかの基盤も地方の方から整備してですね、そうしたことを地方の方からできるようにしていくということは、とても重要なことだと思いますし、大変、私としては、政府のこの取り組みに大いに期待をしています。
そうした中で、われわれ、これは全国知事会の方でもこうした声も上げているわけですけれども、地方の方で、今言ったようなさまざまな課題解決をするための、いろんな、何と言いますか、やるべき事が違うわけなんですね。そうしたことに柔軟に使えるような交付金をぜひ作っていただきたいと思っています。これは医療とか教育もそうですし、福祉とか、あとは産業面ですね。企業の方もDXについての期待が非常に大きいです。自分ところの企業のさまざまな効率化だったり、新しい成長に向けた事業展開を考えていく上で、DXをぜひ使いたいという思いを持っている企業は本当にたくさんいらっしゃいます。ただ、それをどのようにして実施するかというところについては、なかなか、何から手を付けていいか分からないというところもあります。それはこの間開設しました「Y-BASE」等において、しっかりとサポートしていければと思いますけれども、いずれにしてもそうした取り組みをさまざまな面でサポートをしていったり、あるいは、県自らが行っていくということをやっていきたいと思います。
そうしたことに、ちょっといくらというのは、まだこういう予算がないので、いくらというのは申し上げられませんけれども、いただければ、しっかりとそうした地域の課題を解決する、そして成長とか安心につなげられる、そういう事例を作り出していけるんじゃないかと思いますし、そうした事例を地方の方から多く作り出すことによって、デジタル社会というのは、本当に地方にとってこそいいものなんだと、目指すべきものなんだということを実感できる取り組みに結び付けていければと思います。
防府日報
つまりはまず基盤となる5Gであるとか、光ファイバー網とか、そうした整備を進めるのと、それから、先日開始をした「Y-BASE」ですね、そういった所を拠点に、実際の事例を作っていくと、そういったことに対する予算、財源の裏付けと言いますか、そういったところが必要になってくるということですか。
知事
そうですね。5Gの場合は基本的には事業者中心に整備されますから、国の方が大きな方針を出していただいていることだと思いますし、県独自にやるということとは、役割分担上違うかもしれませんが、ここは国なり業者の方が、そういう大方針のもとで基盤整備をしっかり津々浦々やってもらって、それを使ったサービスというのを地方の方がそれぞれ独自に行っていくための包括的に使える交付金なり、そういった予算の構えがあると大変ありがたいなと思います。
防府日報
分かりました。すみません、もう1点、ちょっとお伺いしたいんですけれども。ちょっと話は変わるんですけれども、今、岸田政権の中で、18歳以下に一律10万円を給付するという話題が上がっておりますけれども、今、さまざまな意見があるというのも知事も承知じゃないかと思いますけれども、こういった政策について、知事のお考えというのはいかがでしょうか。
知事
そうですね。基本的には、何と言いますか、何を目的に出すかというところをしっかりと整えていく必要があるんだろうと思います。どの部分に対して手当てをしなきゃいけない、何のためにですね。もちろん世の中にいろいろ困っている人はいるわけですけれども、どこを特にサポートしなければいけないという、その基本的な考え方をまず整えていくことが必要なんだろうと思います。財源的には、財務省も相当、今回のコロナ対策で大変にお金を使ってるので苦しいところだと思います。私自身は現金給付というものも必要な場合には当然あっていい制度、仕組みだと思いますけれども、何のためにやるのかと、その目的をしっかりとして、それに応じた制度を作っていく必要があると思っています。
防府日報
この場合、仮に、一律10万円というのが18歳以下っていう今の案が今後通った場合に、知事が考えられる、明確なと言いますか、正しいその目的っていうのは何になると思いますか。
知事
18歳、今18歳以下という話だったですね。だからそれは子どもの未来に向けての支援ということなんですかね。ちょっとそこはどういう説明でそうなっているのかというのは、私は分からないですけれども、ただやっぱり、国民に対して、当然たくさんのお金を使ってやることなわけですから、メッセージとともに、何のためにこれを、どういった方に届けたいんだということが併せて示されることが重要かなと。もらった方が、じゃあそのまま貯蓄しようという感じでは多分意味がないんで、それはそういうためのものじゃないと思いますので、そこをしっかり併せて届けていくということが、予算措置と同様に、同じくらい重要なことじゃないかなと思います。
防府日報
分かりました。ありがとうございました。
朝日新聞
新型コロナ(ウイルス)関連の特別要望に関してなんですけれども、この最後の方に、事業者に対する県独自の取り組みへの支援を要望するとあります。これまでも、県独自の事業者への補償という形でやってこられましたけれども、これまた感染状況によっては、引き続き講じていきたいというおつもりがあるということでしょうか。
知事
事業者に対する県の支援ですか。そうですね。もちろん感染状況なり、経済も傷んでいますので、それに応じた県としての対応というは、これからも考えていかなければいけないし、実施していかなければいけないと思います。
朝日新聞
その中で、こちらにもあるんですけれども、一方で、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が不足していて、多額の財政負担が生じているという現状もおありのようなんですけれども、ちょっとこちらについて、ちょっと私も実情分からないところありますので、詳しく教えていただけませんか。
知事
一番端的に言いますと、第5波では飲食店への時短要請をしました。そこに対する協力金を出す財源、それから飲食店だけではなくて、外出自粛、外出機会の半減ですとか、これは第4波も、第5波もお願いしましたけれども、そうしたことによって、事業者の皆さんが痛手を被っていますので、それに対する支援として、前年あるいは前々年の売り上げに比べて30%以上落ちているところには、法人は40万円、個人は20万円という給付、これは県独自に行ったわけですね。これを2回にわたって行っています。こうした財源は、基本的には国の、今回コロナ対応で措置されている臨時交付金が財源として活用できるんですけれども、これはもうそういったことで全部使ってしまって、財源的にはもっと必要ですので、これだけでは足りなくて、県の財政調整基金を取り崩して財源を出しているということですね。財政調整基金も決して余裕があるわけじゃないというか、むしろ少ないので、今後さらに対策となれば、さらにここから崩していかなければいけないということになりますので、山口県の財政にとりましては大変深刻な状況になります。そのために、やはりコロナ対応で使える、こうした臨時交付金という包括的な交付金、これまでも措置されてきていますけれども、今回の経済対策等においても、しっかりと地方の声を踏まえて、国の方に予算措置をしていただきたいというふうに考えています。
朝日新聞
昨日の県市町行政懇談会の中で示された数字なんですけれども、ワクチン接種に関する数字で、10月末までで希望する県民への接種がおおむね完了しているという状況があると報告されていまして、さらに県内では1回目の接種率が85.32%、2回目が83.70%と、3日時点の数字ということですけれども、この数字、全国平均に比べて進んでいるということで出ていますけれども、この数字に対するですね、受け止めをお願いできますでしょうか。
知事
市町の積み上げで予想される接種率、積み上げると84.5%ぐらいだったのかな、84%代半ばだったので、1回目が今それを超えているという状況ですね。当初進めている時に見込んでいたよりも多くの方、若干ですけれども、多くの方が受けていただいているということですので、これは迅速な接種もそうですし、市町の方からもよく普及もしていただいて、さらに進んだのかなというふうに思っております。
朝日新聞
あと国への政策要望の意図として、この「やまぐち維新プラン」の目標達成を目指すということがあると思います。この維新プランを進めるということは、知事の今回2期目の大きな目標の一つだと思うんですけれども、この間の9月の時にも、その途中経過というのが、星の数とかで示されていましたけれども、今の現時点の現状について、その進捗状況をどのようにお思いでしょうか。
知事
9月の時(山口県活力創出推進会議)は進捗を、全体を把握しようということで、改めて各部局、担当部局に照会をしてですね、そこで評価をしております。その後は全体的には把握をしていないので、全体こうですということはお示しをすることは難しいですけれども、当然、その後時間は進んでますので、例えば予算が執行されたりとか、そうしたことで進んでいる面はあると思いますが、大きく変わっているわけではないと思います。特にコロナ禍の中で、観光ですとか、対外的に展開していく部分ですとか、そうしたところっていうのは、なかなか制約があるところですので、当初立てた目標通りにはいっていないというのが実情ですけれども、それは今のコロナの状況に合わせて、これから先、ウィズコロナあるいはポストコロナの中で、そこを回復していく、あるいは新しい、デジタル化ですとか目標を立てているところですけれども、そうしたことを進めていくということを踏まえていかなければいけないだろうと思っています。
朝日新聞
すみません、知事選に関する話題なんですけれども、昨日の県市町行政懇談会の後の取材の中で、知事がおっしゃったことには、まだ具体的な準備は進んでいないというお話をされていたかと思うんですけれども、ただ一方で、弊社の取材では、そこから状況がさらに進んでいるということが聞こえてきたりしていてですね、実際に続投のご意思があるというふうに弊社も報道をしているところではあります。まずこちらに対してですね、そのご認識というのはいかがですか。
知事
準備というのは、物理的な準備といえば、そういったことは当然まだと言いますか、しているということはないということですね。ただ、何度も言いましたけれども、当然、任期が来ますので、今後どうするかということは考えたりとかですね、いろんなところとお話をしたりですとか、そうしたことはやっておりますが、その途中経過について、一つ一つお話をするというよりは、そこは現時点で今どうかと言われれば、今は今後に向けては、自分の考え方をよく整理をして、また状況についてもよく整えた上で、しかるべき時にお話を正式にさせていただきたいと考えているということです。
朝日新聞
一方で、知事もまとまったその考えっていうのを、一部の方にはもう既にお伝えをしているというようなことを取材の中で知ったりもしているんですけれども、それは、まだ具体的なその考えがまとまっていないっていう段階なんですか。
知事
いや、もちろんそれは将来に向けた今後のことについては、いろいろと考えていますよ。考えていますが、そのことを、やはり最終的にどうするかということを、皆さま方にお話をするのは、きちんと整えた上でしなければいけないだろうと思います。
朝日新聞
このような報道が出てから、時間が空けば空くほど、県民の方々も、一体どっちなんだというような思いがだんだん増してくるんではないかと思うんですけれども、その県民の皆さまにですね、期待している方もいらっしゃると思うんですけれども、そういったその思いに対して応えたいという気持ちっていうのはありますか。
知事
いずれにしても、小出し小出しに何かを言うことではなくて、きちんと考え方を整えた上で、お話をしたいと思いますので、それは今しばらくお待ちいただきたいということです。
朝日新聞
分かりました。ありがとうございます。
作成:山口県総合企画部広報広聴課