本文
知事記者会見録・令和3年11月4日実施分
日時 令和3年(2021年)11月4日(木曜日)
14時00分~14時32分
場所 県庁2階 記者会見室
発表項目
今後の感染拡大に備えた保健・医療提供体制等の構築について (PDF : 814KB)
知事
それでは、本日は、今後の感染拡大に備えました保健・医療提供体制等の構築についてご説明させていただきたいと思います。
今後、冬の感染拡大期を迎えて、新たな感染の再拡大、また季節性インフルエンザとの同時流行、こうしたことが懸念をされているところでございます。
このため、今後の感染拡大に備えまして、コロナ医療と一般医療の両立を図りながら、陽性の確認から療養の解除まで切れ目なく感染患者に対応し、県民が安心できる総合的な保健・医療提供体制を整備することといたしました。
なお、本日、発表します内容につきましては、今月末には、新たに「保健・医療提供体制確保計画」として、国へ報告することを予定しております。
まず、感染拡大ピーク時における最大療養者数等の推計ですが、本県の第5波のピーク時におきましては、1日最大療養者数は、こちら資料、画面に出ていますけれども、一番左ですね、804人ということになっておりますが、そのうち重症・中等症患者、そして妊婦など、入院の必要のある要入院者数は230人ということでした。このたび、国が示した第6波における最大療養者数の推計方法というのが示されているんですけれども、これによりますと、ワクチンを接種することによりまして、それが進展することによって減少する効果があると。その一方で、第5波の2倍程度の感染力、これを想定して、要入院患者数は2割増加するというふうにされています。これを本県に当てはめますと、最大療養者数は804人、これは半分になって2倍になってということで、これは変わらないんですけれども、要入院者数は275人ということになります。そうした中で、本県といたしましては、県民の安心・安全の観点から、万全の体制を確保するために、国の推計よりも厳しい事態を想定することとしたところです。
これは具体的には、第5波で、山口県だけじゃなくて、近隣県の療養者数の発生状況を基に、国が推計したのが(療養者数)804人の(要入院者数)275人なんですけれども、これを近隣県の感染状況を踏まえて、1.7倍増えても大丈夫なようにと、そういった形で、最大療養者数を1400人、そして要入院者数が480人ですね、宿泊療養の対象者数を920人と、こういった設定をして、これが出てきても、きちんと受け入れられるようにしようと、そうした考え方で再設定することにいたしております。
今、言いましたように、この最大療養者数をしっかりと守るための医療提供体制の確保をどうするかということですが、本県では、基本的な考え方として、これまで全ての方が、症状に応じて、安心して療養できるように、病院での入院と宿泊療養施設での療養を行うということを基本としていますけれども、こうした体制を今後も堅持をして、この冬の感染拡大に備えた医療提供体制を構築することにいたします。
そうした中、このたび推計した、先ほど言いました最大療養者1400人を受け入れる体制の確保に当たりましては、480人を受け入れる入院医療機関、そして920人を受け入れる宿泊療養施設、これが必要になりますが、現時点では、軽症・無症状者に対応する宿泊療養施設につきましては、337人分の不足、これに対して不足するということが見込まれることとなっております。
そしてまず、1点目の入院病床の確保ですけれども、受け入れに必要な病床数、これにつきましては、先ほど、前のスライドにもありましたが、既に現状でも確保できているということになるわけでありますが、先般、国の方から、国立病院機構等の公立・公的病院に対しまして、確保病床数の増床等について、法律に基づく要請等が行われました。県内の医療機関におきましては、これまでも、われわれもお願いを重ね、協力をいただいて、病床確保に最大限ご協力いただいているところでありますけれども、新たに16床の増床について、ご協力をいただけることとなりましたので、その結果、本県の確保病床数は合計549床と、これだけの数が確保できたということになります。
そして次に、2点目ですが、宿泊療養施設の確保ですけれども、現行では、受け入れ不足が見込まれますので、今般、新たに県央部と、それから県西部の2カ所を開設をいたしまして、347人分の受け入れ体制を拡充をして、拡充後は、6施設930人分が確保できるということになります。
次に、3点目ですが、万が一、そうした想定を超える感染状況となった場合への備えです。今回想定した最大療養者数1400人を超えた場合の対応といたしましては、一般医療に一定の制限を伴うことを前提に、緊急時に確保している100床、これを即応病床として運用することとしています。そしてまた、宿泊療養者ですとか、自宅療養者の容態が急変した場合に備えて、臨時の医療施設について、県内に1カ所、60床程度を新たに開設をして、ここで酸素投与ですとか、投薬、そうした医療を行う体制を確保することといたしました。
次に、4点目、重症化予防への対応についてです。生活習慣病の既往歴があるなど、重症化の恐れのある軽症患者に対しましては、早期の適切な治療を行うことによって、重症化を予防することができ、また、入院患者数を抑えることで、医療の負荷を軽減することになります。このため、宿泊療養者の方に対しまして、中和抗体薬の投与、いわゆる「カクテル療法」が行えるように、専門外来を、現在の県内1カ所から、県央部、県西部、県東部の県内3カ所に拡充を図ってまいります。
これらの整備によりまして、医療提供体制全体としては、入院等の受け皿として、現行よりも、423人多い、1639人、この受け入れ体制を確保するとともに、重症化予防のための専門外来を3カ所設置をするなど、今後の感染拡大に対しても、十分対応できる体制が確保できたものと考えております。
この場をお借りいたしまして、このたびの体制の強化に向けて、ご協力をいただいた医療機関等、関係機関の皆さまに心から感謝を申し上げます。
次に、自宅療養者への支援体制の強化についてです。
本県では、病院での入院と宿泊療養施設での療養を基本としており、自宅療養は、子育て等の事情で宿泊療養できない場合など、例外的な運用としていますが、しっかりとその支援体制を確保してまいります。
まず、自宅療養者に対する、毎日の健康確認や、体調変化時の訪問診療等、医師等によるサポート体制の確保に向け、今般、新たに36機関を追加し、県内187の医療機関等と協定を締結するなど、体制の拡充を図ったところです。また、県内317の薬局と契約を締結し、日中はもとより休日等においても、自宅療養者に医薬品の調剤・配送ができる体制を整備しているところです。
さらに、生活支援を行うため、食料等が入った自宅療養セットの調達・配送を民間業者に委託しているところですが、住民に身近な市町が自宅療養者に対して日常生活に必要なサービスを円滑に提供できるよう、今般、市町と協定を締結し、体制の充実を図ったところです。
最後に、県患者情報共有システム、通称「YCISS(ワイシス)」の構築についてです。
本県では、保健・医療連携を支えるため、県独自のシステムである「YCISS」を導入して、運用を行っているところです。このシステムの活用により、本県では、保健所やコロナ受け入れ病院などの関係機関がリアルタイムに入院状況や患者情報を共有でき、多数の患者に対しても、入院・転院の調整が円滑に行える環境を整備しているところです。今後、第6波に備えて、このシステムを自宅療養者に対する、保健所や主治医による日々の健康管理にも活用を拡大することとしており、今後とも、関係機関がより一層連携できる体制を確保してまいります。
今後、冬場を迎え、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念される中、私は、第5波を上回る爆発的な感染拡大にも十分対応できる、そうした体制を確保するなど、引き続き、市町や医療機関等と一体となって、新型コロナウイルス対策に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上です。
KRY(山口放送)
これまでより、第5波のときは804人が最大ということだったと思うんですけども、その2倍まで増やさないといけないというところの思いをもう一度お願いしたい。
知事
まず、(資料2ページの)この点線のこっち側は国の方針に沿ってということなんです。第5波でデルタ株が非常に猛威を振るったわけですけども、それよりもその2倍の感染力が強いものがきても耐え得るものにしなければいけないというのが国の大きな方針として示されております。その推計方法としては、ワクチンの接種の進展と、それからそれをベースにして、2倍に増えた場合ということでありまして、入院患者は2割増というのが、これは全国的にこうした体制を備えていこうということになっておりますので、最低限これは満たさければいけないということであります。
それに加えてですね、山口県だけで見ればこうなんですけれども、近隣県、広島とか福岡とか含めてですね、人口比でいうと山口県よりももっと感染者が多い地域があります。そういう近隣県での平均的な感染の状況を踏まえても、なおそれが同じように山口県に感染が広がっても耐えられるものにしなければいけないということで、中四国九州でしたかね、これは、中四国九州の各県の平均の感染者、人口に対する平均の感染者数で感染が起きた場合に、それでもなお満たせるものにしていこうということで、1.7倍ということは県独自に作ってですね、上乗せしていくということです。
これがきたとしても、きちんと医療が提供できる、あるいは軽症等であれば宿泊療養が受けられる、そうした体制をつくっていこうと、この基本的なことをベースにして、今回の体制を組み立てていくということです。
今、第5波が非常に落ち着いてというか、県内の感染者がですね、昨日103日ぶりにゼロになりましたけれども、まあこれはしかし、油断は全くできないわけでありまして、海外の例を見ても、ワクチン接種が進んでも感染がどんどん増えているということも起きているわけでありますので、やはり、これから、より強力な感染力を持ったウィルスがまん延したとしても、それに耐えられるだけの医療提供体制等を整えていく必要があると考えています。
KRY(山口放送)
ということは1400人があくまでも想定の。
知事
そうです、そうです。これだけの感染が出ても、必要な医療なり、宿泊(療養)というのが可能になるということで、それが1639(床・人分)ですから、これよりもだいぶ上ではありますけれども、病床についても、今の想定でいくと、480(床)ということになるんですが、今回さらに増えて649(床)ということでありますので、これよりもかなり上回っているという状況ですし、宿泊療養もですね、これを満たしているということになります。
また、場合によっては臨時の医療施設、まあ野戦病院とか、前に言われていましたけれども、臨時の医療施設も60床確保するということで、トータルで1400(人)に対して、1639(床・人分)ということで、余裕を持って対応できるように、今回整えたということです。
KRY(山口放送))
いわゆる野戦病院というと、想定しているものはホテルとか、例えば県の施設とか、その辺はいかがでしょうか。
知事
そうですね。場所とかは、こういう医療が行えるような施設として60床確保できるという見通しを立てているということです。
KRY(山口放送)
8ページ目の重症化予防、いわゆる抗体カクテル(療法)だと思うんですけれども、これについては、今まで入院患者に投与しているという形ですけれども、それは外来とか、専門外来であれば、一般の人が行って受けられる体制ということですか。
知事
これは感染者で、宿泊療養施設にいる方ということですかね。ちょっと補足してもらえますか。
健康増進課長
宿泊療養されている方で、重症化リスク等がある方。万が一そういうような該当する方がいらっしゃれば、病院に併設する専門外来で治療する、ということで、入院と併せて、宿泊療養されている方の対象者がいた時に対応するということを想定しています。
朝日新聞
11月が始まって、季節性インフルエンザの流行っていうのが、冬場に見込まれるというところもひとつ要因として考えられるとおっしゃいましたけれども、知事が想定している具体的な時期としては、何月から何月とか、そういった見通しとかっていうのはありますか。
知事
第6波ですか。それはないですね。ないですが、過去の経験から言えば、だいたい、ゴールデンウイーク明けとか夏休み明け、去年の第3波は年末年始を越えてから急に増えましたから、同じようになるとすると、そういったことはあるのかもしれないと思っていますが、ここは全く分からないですね。これから増えていくのか減っていくのかというところも分かりませんけれども、いずれにしても、増えた場合でもしっかり対応できるようにしていかなければいけないということで、今回整えてるということです。
朝日新聞
この1.7倍という数字の根拠について、先ほど少し説明がありましたけれども、これは具体的には何かの数字なんでしょうか。広島、福岡を含めた、中四国と九州の平均的な感染規模と、山口県のこれまでの感染規模を比べた時の数字になるのでしょうか。
知事
そうですね。基本的にはそうですが細かい積算は。
健康増進課長
先ほども知事も申しましたが、中国、四国、九州の、沖縄を除く16県、これの、今年の夏の感染ピークの状況、人口10万人あたりの療養者(数)を確認したところ、16県、平均して98.6人。10万人あたり。山口県の59.2人ということに対して(約)1.7倍の規模であったことを根拠にしております。
朝日新聞
これだけ厳しく設定をしているというところに、第6波への危機感ということが感じられるんですけれども。これだけワクチンが進んで感染者数も減って、ゼロに昨日もなりましたけれども、その中でもここまで早くですね、この体制を作っておかなければいけないという部分、危機感に関する部分でもう一度説明いただけますか。
知事
感染がいつ増えるか、場合によっては増えないかもしれないですけれども。ただしかし、先ほども言いましたように、海外の事例を見ても、韓国でも今非常に増えてますよね。ワクチン接種は8割くらいいっているけれども、昨日は過去4番目の多さとかいう報道だったと思いますけれども、増えているわけですね。ですから増えた時に、増えないかもしれないが、増えた時に、その場で対応するということでは対応できない。
実際には大都市部だけでなく地方でも起きましたけれども、医療を受けられずに、自宅で大変苦しい思いをされるという、非常に重篤なと言いますか、命の危険がある状態でも自宅で放置されるということが起きたわけですね。そうしたことは絶対起こしてはいけないと思っておりますので、必要な医療が、感染が増えたとしてもしっかり受けられる体制というのはあらかじめつくっておかなければ、急にはできませんので、この備えをしっかりしておかなければいけないということです。
それで、1.7倍という数字を申しましたけれども、この第5波で山口県のピークは119人でしたけれども、例えば、同じ福岡の隣の佐賀県とか大分県というところは200人を超えるですね、人口は山口県よりだいぶ少ないですけれども、200人を超える感染者が起きているわけですね。これが山口県で起きないという保証は全くないし、当然起きると思って想定しておかなければいけないということだろうと思います。ですので、そのためにはやはり時間も要りますし、関係機関との調整が要りますから、起きてからやるんではなくて、起きる前からしっかり備えておくということが重要ですので、そうした調整を今回行いまして、このような形で、今日発表させてもらったということになります。
朝日新聞
臨時の医療施設に関してなんですけれども、これは県内では今までは設けたことはなかったものですよね。
知事
そうですね、これは初めてといいますか、はい。
朝日新聞
場所はまだ未定というお話でしたけれども、想定としては、広い体育館とかに医療機器とかを持ち込んで開くという、そういう運用になりそうですか。
知事
それは医療政策課。
医療政策課長
60床収容可能なスペースというものは既に確保しておりまして、そういったものを活用できるような状態、酸素吸入器とか投与機[酸素濃縮器]とか、そういったものを揃えて、急変した方とかに対応できる、そういったものというのを、現在関係機関と調整をしているところです。
朝日新聞
あと、自宅療養者の例外的運用に関してなんですけれども、これは子育て等の理由などで例外的に運用しているというお話がありましたけど、これは、これまでも同じような運用をされていたんですか。
知事
運用というのは、入院せずにということですか。
朝日新聞
はい、子育て等で。
知事
そうですね、それはどうしても事情があって、病院に入ることができないという方がいらっしゃいますし、自分はどうしても入りたくないんだっていう人もいます。少数ですけどね。そういった方には、やむをえず自宅の方でということなんですけど、その際にはきちんとフォローはするということは行ってきています。
朝日新聞
ただ、そういった例外的な運用も含めて、自宅療養者っていうのは県内ではまだいないですか。
知事
そうですね。医療が受けたいけれども受けられないという形での療養者、自宅療養者は今まで発生していないということです。
朝日新聞
その、受けたくはないので、自分から自宅療養をしたいっていう特別な事情がある方というのは。
知事
家庭とか子どもの関係でどうしても離れられないとかですね、個別の事情があれば、別に医療が足りないわけじゃなくて、入ろうと思ったら受け入れ側は(対応)できるんだけれども、本人の事情で入らないという形での自宅療養というのはありますけれども、最初から、感染して医療に入りたいのに、受けたいのに、受けられないということはないということです。
朝日新聞
その例外的運用をこれまでもしているということがですね、少なくとも私は初めて今日知ったんですけれども、どこかで告知とか、お知らせとかってしてたんですか。
知事
別に告知しなくても、もちろん、基本的には症状があれば入院してもらうわけですね。感染していれば。それは個別の事情で、私はどうしても入れないということであれば、その状況を受けて、じゃああなたについてはこうしましょうねと、その個別の話をするので、何かやってるやってないということをあえて言うことじゃなくて、個別の事情を勘案して、最適な形にもっていっているということですね。
YAB(山口朝日放送)
今回、第5波のこのグラフを見ますと、800(人)超えくらいということで、この中ではいろいろと、飲食店の時短要請とか、経済を止めるようなことがあったんですけども、今回これ、さらに上回ることが起きても、それに備えた体制を取るということについて、何かそういった経済を止めたくないというような思いについてはいかがでしょうか。
知事
そこはまた、感染の状況によって考えないといけないと思います。もちろん、まだ人数が少なくて、病床的にもかなり余裕があるということであれば、むやみに経済を止めるべきではないと思いますけれども、やはり一定の病床がどんどんどんどん埋まっているという傾向があり、その原因が、例えば飲食等でクラスターがばんばん発生しているとかであれば、そこに対しては一定のコントロールをしていかないといけないだろうと思います。病床がまだ余裕があるから、どんどん経済を相変わらず回していくということではなくて、その増え方ですとか、あるいは近隣の状況等を見ながら、そういった場合には手を打っていくということも当然必要ではあろうと思います。
YAB(山口朝日放送)
では、今回のこの確保というのは、あくまでも感染対策ということであって、経済との両立というような観点というよりかは、感染症そのものの対策という意味ですか。
知事
これは、要するに患者が出た場合に、その受け皿としては十分なものを作っていこうという観点ですね。だから、もちろんしっかりあることによって、経済もあまり止めずに済むということになるのかもしれません。
まあこれは、最初は感染病床って40床しかなかったわけですね。それがこれだけ増えているから、少々は経済が回せるわけですけれども、それもおのずと感染の増え方や傾向等を見ながら考えていかないといけないと思います。こうしたものはきちんと確保しながら、できるだけ経済面にも配慮しながら、感染防止と経済を動かすこと、その両立を図っていくということが、基本的な考え方としてこれからもやっていく必要があると思います。
中国新聞
まず、最初にご説明があった「保健・医療提供体制確保計画」、国の方に報告されるということだったのですけれど、これも、一応確認なんですけど、全都道府県でやるということなんですかね。
知事
そうですね。これはそのようになります。国の方から示されておりますので。
中国新聞
そういった中で、この1400人、国の推計よりだいぶ多い感染者数を想定した計画が作れるというのは、他の都道府県と比べても、結構充実しているというか、これだけ確保できるというのは、どうなのですかね。
知事
他の県がまたコロナ禍を踏まえて、どのように充実していくというのかは分からないところがありますけれども、元々かなり医療機関の方にも大変ご協力をいただいて、元々の必要入院数に比べて、元々が確保できているということ、これ今480(人)ですけれど、600(床)を超える、この1.7倍にしてもそれをさらに上回っているという状況はあります。今回さらにそれに加えて16床追加で確保いただけたということで、これは本当に医療機関の皆さま、大変なご理解とご協力のたまものだと思っています。
中国新聞
なぜ、これだけ充実した準備ができるというか、その山口県の強みというのは分析されていますでしょうか。
知事
ちょっとそれはあれですけどね。まあしかし、医療関係の皆さまも大変協力的でいらっしゃいますし、コロナの患者を受け入れるとなると、これは単にベッドを空ければ良いのではなくて、スタッフの調整とかいろんな難しい問題が出てきますけれども、かなりこれについてはご協力をいただけるようになっておりますので、まずは本当に医療関係の皆さまの、このコロナをなんとかしなければいけないという、そういう使命感ですとか、ご尽力のお陰だと思っていますし、また県の職員もですね、弘田(健康福祉)部長以下、非常に熱心に医療機関の方と調整をしてくれております。そうした意味では、そのあたりの連携というか、協力関係がうまくできているということではないかと思います。
中国新聞
これだけ病床があるということは、当然医療スタッフも十分いるという解釈でよろしいでしょうか。
知事
当然そうですね。確保する以上はそれに伴うスタッフというのも、めどが立てられないと空けられませんので、それはそういったものとセットで判断されているということです。
中国新聞
分かりました。ありがとうございます。
読売新聞
資料の8ページの中和抗体薬のカクテル療法についてなんですけれども、こちらは県内の実施状況と、あと今回拡大ということで、このカクテル療法の効果についてですね、知事としてはどうお考えになられてますでしょうか。
知事
これまでも実際に実績がありまして、医療関係者というか、これに当たられている方からは非常に効果が高いというふうに報告を受けております。ですので、これを拡充するというのは、県内にとっても大きな安心材料だなと思っておりますが。補足することがあれば、件数とか、これまでの実績とか。
健康増進課長
これまでも8月からの3カ月間で、約400件から500件という実績がございます。入院を中心として治療をされることが多いですが、必要に応じて外来も使える体制で臨んでおります。
読売新聞
今回の増設ですね、先ほども質問がありましたけれど、重症化予防ということで生活習慣病の既往歴があるような方を対象とするということですけども、他県では、そういう人に限らずですね、早い段階からカクテル療法を実施するということもあるようなんですけれども、山口県ではそういったことは想定されていないということでしょうか。
健康増進課長
抗体カクテル療法については、生活習慣病などの重症化の因子を一つ以上持っていること、酸素投与を要しない方、中等症1と軽症の人を対象とするということのルールは全国一定と聞いておりますので、それに従っています。
読売新聞
第6波に備えて医療提供体制の拡充を行っていますけども、県民の方へ、県外への移動であったり、外出について、今後はどういった行動を心掛けてほしいか、知事としてはどういうお考えでしょうか。
知事
県民の皆さまに、コロナ対策の意識を非常に高く持っていただいておりますので、おかげさまで感染については、ここのところだいぶ減ってきておりますし、実際感染者が103日ぶりにゼロになったことも、県民の皆さまのご協力に感謝申し上げたいと思います。
これから冬場に入ってきますので、乾燥して通常でも感染症が広がりやすい時期になりますので、引き続き、感染防止対策にはご留意いただいてですね、日々の生活、あるいは仕事等、お過ごしいただければと思います。もちろん、感染がこれからさらに増えてきたりとかなってきますと、いろいろなお願いをまたしていかないといけませんけれども、まず現状においては、特段、例えば県外に出てはいけないとかいうことは全部解除していますけれども、そういう普通の生活の中で、お一人お一人が、感染防止対策にこれまで通り心掛けていただければと思います。
※広報広聴課編集
[ ]の箇所は当課で修正しています。
作成:山口県総合企画部広報広聴課