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公安委員会の開催概要(令和5年11月8日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。
令和5年全国地域安全運動の取組状況
生活安全部長から、「地域安全に資する関係機関・団体及び警察が、相互の連携を一層緊密にすることにより地域安全活動の更なる強化を図るため、昭和52年から毎年『全国地域安全運動』に取り組んでいる。
実施期間は、例年通り10月11日から20日までの10日間で、各警察署において署情に応じた取組を実施した。
運動の重点であるが、全国指定重点として『子供と女性の犯罪被害防止』『うそ電話詐欺の被害防止』、県独自の重点として『自転車盗の被害防止』の3項目である。
取組事例であるが、『子供と女性の犯罪被害防止』に係る取組として、宇部警察署において安全マップ作りを実施した。管内の小学校の児童と防犯ボランティア等が通学路を実際に歩き、危険箇所を地図に書き出し、児童・保護者・教職員の防犯意識の醸成を図った。また、周南警察署では、児童の一斉下校の場を活用し、署生活安全課長が防犯指導・交通安全指導を行った後、防犯ボランティアや市の職員等が協同して児童の一斉下校の見守り活動に従事した。
次に、『うそ電話詐欺の被害防止』に係る取組として、長府警察署において標語の募集・表彰を行った。JA下関と共同でうそ電話詐欺被害防止の標語を募集し、優秀作品に対する表彰を実施、最優秀作品の懸垂幕を作成してJA下関統括本部に掲出した。また、山口南警察署では、アナウンサーを一日警察署長に任命し、金融機関やコンビニエンスストア等で防犯キャンペーンを実施した。
更に、『自転車盗の被害防止』に係る取組として、山口警察署において横断幕の作成、掲出を行った。地区の交通安全・防犯対策協議会が自転車盗被害防止の横断幕を作成し主要交差点に掲出、スーパー等で防犯キャンペーンを行った。また、下関警察署では、下関自転車組合の協力を得て自転車盗難防止の注意喚起に係る看板を作成し、駅の駐輪場に設置した。
地域安全運動における各警察署の取組は、報道による広報も積極的に行い、6警察署10施策について紹介された。
今後の取組であるが、被害実態に応じて、実効ある防犯対策の推進と積極的な報道発表を行うとともに、防犯活動に対する地域の意識の高揚に努めていく。加えて、防犯ボランティア活動の活性化と組織の拡充に向けて、積極的かつ計画的な賞揚を行い、士気高揚を図っていく。」旨の説明があった。
大田委員から、「参加者だけでなく、より多くの方にこの運動を知ってもらうために、今後も積極的な広報をお願いする。」旨の発言があった。
今村委員から、「『地域安全運動』という言葉は漠然として分かりにくいので、もう少し身近に感じられる表現があっても良いと思う。」旨の発言があった。
弘永委員長から、「警察の取組は、ニュースや新聞でも取り上げられているので県民の関心も高い。積極的な広報が地域安全に繋がると思う。」旨の発言があった。
外国人の110番利用促進に向けた取組
地域部長から、「県警察では、県内に滞在する外国人が適切に110番通報を利用できるよう、また、事件・事故等緊急の対応を必要とする場合に、ためらわずに110番通報できるよう、外国人の110番利用促進に向けた取組をしている。
日本語を解さない外国人からの110番通報件数であるが、本年は10月末現在で15件受理している。
110番の利用促進に向けた取組状況であるが、通信指令室において三者通話を実施し、外国語の110番通報を受理した際、通信指令室から通訳人に電話し、通報者、通訳人、通信指令室の受理担当者による三者の同時通話を行い、正確な通報内容を把握している。通訳人は、英語については原則岩国警察署渉外係が三交替で対応し、それ以外の言語については、やまぐちコールセンターに要請している。やまぐちコールセンターでは、21言語の通訳が24時間365日対応可能となっている。
また、本年度5警察署において110番講習会を13回開催した。受講者は、主に技能実習生や留学生で、110番の仕組みや通報要領の講習、模擬通報などの体験を行った。受講者からは、「110番が母国語で対応してくれることが分かり安心した。」などの反響があり、理解が進展した。
更に、4か国語に対応した広報チラシを作成し講習会で配布したほか、外国人の目に触れる空港や国際港でも配布、活用している。また、県警ホームページにも掲載している。
来年1月10日の110番の日には、県下において各種広報を予定しており、引き続き、110番通報の周知徹底と適正な利用促進に努めていく。」旨の説明があった。
大田委員から、「長期滞在者への講習会も効果的だが、一時的な滞在者に対する広報も充実させていただきたい。」旨の発言があった。
今村委員から、「インバウンド需要の回復で110番を利用する方も増えてくるので、引き続き対応をお願いする。」旨の発言があった。
弘永委員長から、「外国の方に安心して110番を利用したもらうために、三者通話の体制が整っていることをより多くの方に周知していただきたい。」旨の発言があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 犯罪被害者等給付金の申請受理
警察県民課長から、10月18日に受け付けた犯罪被害者等給付金の申請について報告を受け、決裁した。 - 特例施設占有者の指定
会計監査官から、独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院から遺失物法施行令第5条第5号に規定する指定を受けることについて申請があった旨の説明を受け、決裁した。
報告概要
- 業務報告
本部長から、令和5年度下半期の業績目標について報告を受けた。 - 総務課関係業務報告
公安委員会会務官から、総務課関係業務について報告を受けた。 - 決算特別委員会の開催状況
会計監査官から、11月1日に開催された決算特別委員会の開催状況について報告を受けた。 - 監察関係業務報告
監察官から、10月中の非違事案について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
(編集 総務課)