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公安委員会の開催概要(令和5年7月12日)

ページ番号:0226002 更新日:2023年9月13日更新

審議概要​

 本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。

​​人身安全関連事案の取扱状況(1~6月)

 生活安全部長から、「1月から6月までの人身安全関連事案の取扱状況であるが、ストーカー事案の相談件数は176件で前年同期に比べ18件増加した。相談者の約9割が女性、年齢では20代が約3割を占めている。行為者の属性は、交際相手が約4割を占めている。行為の態様は、つきまといが約4割で一番多い。相談に対する加害者への対応状況であるが、口頭指導は若干減少しているものの文書警告や禁止命令は前年同期と同水準となっている。ストーカー規制法に係る検挙は7件で前年同期に比べ3件増加した。また、平成29年から運用開始している精神医学的治療制度に係る治療が4件で、行為を繰り返す者に対し、カウンセリングや精神科の受診を促した。
 次に、配偶者暴力(DV)事案の相談件数は429件で前年同期に比べ72件減少した。相談者の約8割が女性である。相談に対する加害者への対応状況であるが、相談件数の減少に伴い口頭指導も減少しているが、保護命令と検挙は前年同期と同水準となっており、DV法に係る検挙は1件である。
 次に、児童虐待事案の通告児童数は429人で前年同期に比べ45人増加した。通告児童数は過去最多の前年を大きく上回っており増加傾向が続いている。その理由の一つは、心理的虐待が前年同期に比べ51件増加していることである。また、検挙は11件で前年同期に比べ5件増加した。
 次に、子供・女性に対する脅威事犯(声掛け、つきまとい等)の認知件数は358件で前年同期に比べ38件減少した。認知件数は、子供・女性いずれも減少しており、全体の41%が解決している。また、検挙は13件である。未解決事案については行為者を特定して不審性を解明し、犯罪行為に至らない場合は口頭警告をするなど、近隣住民の不安感の払拭に努めていく。
 なお、子供・女性に対する脅威事犯については、令和4年7月から運用しているデジタルマップにより不審者情報を県民に発信している。
 最後に、行方不明事案の受理件数は448件で前年同期に比べ55件増加した。受理件数は2年ぶりに増加に転じ、全体の77%は発見・解決しているが、未発見の者は、全国警察に手配し捜索を継続している。特徴として、自救無能力が102件で前年同期に比べ20件増加しており、このうち認知症(疑いを含む)は84件で前年同期に比べ16件増加したが全て発見に至っており、引き続き市町と連携を取りながら早期発見、早期保護に努めていく。
 今後の対策であるが、被害者の保護対策に資する防犯機器及び精神医学的治療制度の拡充、児童相談所等関係機関との連携強化に向けた合同研修等の継続実施、デジタルマップを活用した不審者情報等の積極的な情報発信を行っていく。」旨の説明があった。
 弘永委員から、「デジタルマップは警察の情報だけでなく、周辺の学校や企業等からの情報提供があれば、より注目してもらえると思う。」旨の発言があった。
 大田委員から、「精神医学的治療制度について伺うが、行為を繰り返す原因が精神的なものであると誰が判断するのか。」旨の発言があり、生活安全部長から、「精神科医が判断するため、警察として受診勧奨をしていくが、行為者本人の同意と費用負担が可能であることが前提となる。受診を促すために、カウンセリング費用の県費負担を検討している。」旨の説明があった。
 今村委員長から、「精神医学的治療におけるカウンセリング費用の県費負担はとても良い試みだと思うので進めていただきたい。行方不明事案において、認知症による不明者は全国的に多いと記憶しているが、当県は全て発見されており素晴らしいと思う。」旨の発言があった。

山口県バス協会との連携協定締結による交通事故防止・犯罪抑止活動の推進

 交通部長から、「協定締結の趣旨は、県内一円を運行する路線バスを広報媒体として活用し、交通事故防止・犯罪抑止活動を推進するものである。
 昨年、山口県バス協会から道路交通法に規定する路線バスの発進保護の周知について依頼があり、県警察では運転免許の更新時講習において路線バスの発進保護について講習内容に盛り込んだり、バス協会が作成したチラシやポスターを配布するなどして協力をしてきた。こうした中、バス協会の『警察の広く県民に伝える力を活用して路線バスの発進保護を徹底したい』という思いと、警察の『子供から高齢者まで多くの人が利用する路線バスを活用した広報啓発をしていきたい』という思いが一致し、今回の協定締結に至ったところである。
 協定締結式は、夏の交通安全県民運動の初日である7月11日(火)に開催し、山口県バス協会会長や山口県交通安全協会専務理事等に出席いただいた。
 推進事項であるが、路線バスの車体後部に、路線バスの発進保護、自転車ヘルメットの着用促進及びうそ電話詐欺被害防止の広報用マグネットシートを貼付するほか、バスの車内に、交通事故防止や犯罪抑止活動のポスターを掲示する。
 今後は、車内放送や行先表示等を活用した広報を検討していく予定である。」旨の説明があった。
 弘永委員から、「他社との連携はコスパが良い。こういった取組がどんどん広がっていけば素晴らしい。」旨の発言があった。
 大田委員から、「県警察として、路線バスの発進保護についてどう考えているのか。」旨の発言があり、交通部長から、「各種講習を通じて広報啓発をするとともに、交通指導取締りを行う。」旨の説明があった。さらに、大田委員から、「お互いに協力するという面では、バス協会に限らずいろいろな機関があると思う。ギブアンドテイクの対象となる機関がいないかアンテナを立ててやっていただきたい。」旨の発言があった。
 今村委員長から、「連携協定はコスパが良いので、今後も前向きに取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。

経済安全保障セミナーの開催

 警備部長から、「企業が保有する先端技術に関する情報等が国外に流出した場合、我が国の安全保障上重大な影響が生じることから、対策が急務となっている。このたび、県内企業における危機意識向上及び対策の促進を図ることを目的に、民間企業で経済安全保障対策に従事する有識者を招へいしてセミナーを開催することとした。本セミナーは、県警察が開催する経済安全保障セミナーとしては初めてとなる。
 開催概要であるが、7月14日(金)午後1時半から2時間の予定で、新山口駅前のKDDI維新ホールにおいて開催し、県内企業等約40事業所50人、警察職員約30人が聴講する見込みである。演題は『リスクマネジメントとしての経済安全保障』とし、企業目線での講演により聴講者の意識向上を図る。」旨の説明があった。
 弘永委員から、「技術情報を有する企業にとっては有意義なセミナーになると思う。開催にあたり、募集はどのようにしたのか。」旨の発言があり、警備部長から、「対象企業に直接案内をした。」旨の説明があった。
 大田委員から、「企業は自社の技術情報をいかに守っていくか日々考えているところ、今回のセミナーは、我が国の安全保障上重大な影響を及ぼすという情勢を踏まえ企画されたものであるので、セミナーの内容が企業の考えと関連付けられたものとなればより良いと思う。」旨の発言があった。
 今村委員長から、「警察が『県民の安全を守る』という中に『企業の安全を守る』が入っているということを知っていただくのは重要なことだと思う。初開催ということで手探りとなる部分もあるかもしれないが、今後に繋げていただきたい。」旨の発言があった。

決裁・報告

 課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。

決裁概要

  1. 運転免許の行政処分
    運転管理課長から、運転免許の行政処分に係る意見の聴取・聴聞への出席者1人からの聴取結果について報告を受けるとともに、処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。欠席者22人については、運転管理課長から処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。また、他1人については、再呼出しとした。
  2. 次回開催する意見の聴取・聴聞の主宰者指名
    運転管理課長から、7月26日に開催する意見の聴取・聴聞における主宰者の指名について説明を受け、決裁した。
  3. 審査請求に係る弁明書の作成
    運転免許課長から、6月14日に受理の報告を受けた審査請求について、弁明書を決定し、審査請求人に対する弁明書の送付及び反論書の提出要求について説明を受け、決裁した。
  4. 審査請求の受理
    運転免許課長から、6月1日付けで公安委員会が行った処分について審査請求を受理した旨の説明を受け、決裁した。
  5. 交番・駐在所広報紙コンクールの実施
    地域企画課長から、令和5年交番・駐在所広報紙コンクールについて、実施要領等の説明を受け、決裁した。
  6. 苦情の申出に対する調査結果及び回答
    地域企画課長から、6月14日に受理の報告を受けた公安委員会宛ての苦情の申出について、刑事企画課長から、6月7日に受理の報告を受けた公安委員会宛ての苦情の申出について、それぞれ調査結果の説明を受け、回答文を決裁した。
  7. 山口県公安委員会の権限に属する事務の専決等に関する規程等の一部改正
    交通企画課長から、改正道路交通法等を受けた山口県公安委員会の権限に属する事務の専決等に関する規程及び山口県公安委員会の権限に属する事務の専決の委任に関する訓令の一部改正について説明を受け、決裁した。
  8. 審査請求の審理
    交通企画課長から、令和4年6月22日に受理の報告を受けた審査請求について、審理経過の説明を受け、裁決書を決裁した。
  9. 審査請求に係る山口県情報公開・個人情報保護審査会への諮問
    警察県民課長から、4月19日に受理の報告を受けた審査請求について、山口県情報公開・個人情報保護審査会に諮問する旨の説明を受け、決裁した。
  10. 警察職員の派遣に係る援助要求
    警備課長から、広島県公安委員会からの広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式に伴う警護警備に係る援助要求に関し、派遣期間等の説明を受け、決裁した。

報告概要

  1. 総務課関係業務報告
    公安委員会会務官から、総務課関係業務に関する報告を受けた。
  2. 6月県議会定例会の開催状況
    総務課長から、令和5年6月山口県議会定例会における警察関係の議案や質問・答弁の状況について報告を受けた。
  3. 山口県公安委員会事務の専決状況
    交通指導課長から、6月中の交通指導課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、それぞれ報告を受けた。
  4. 警備課関係業務報告
    災害対策官から、警備課関係業務に関する報告を受けた。
  5. ストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況
    人身安全対策課長から、6月中のストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況について報告を受けた。
  6. 全日本社会人レスリング選手権大会への出場結果
    自動車警ら隊長から、自動車警ら隊員の第70回全日本社会人レスリング選手権大会への出場結果について報告を受けた。
  7. 監察関係業務報告
    監察官から、6月中の非違事案について報告を受けた。

協議

 今後の公安委員会における運営について協議した。

 

 

 

(編集 総務課)