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公安委員会の開催概要(令和5年6月7日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、首席監察官及び通信庶務課長同席の上、下記の報告を受けた。
児童相談所への出向警察官の活動状況(令和4年度)
生活安全部長から、「児童虐待事案取扱状況であるが、警察から児童相談所への通告児童数は全国的に増加傾向にあり、山口県においても同様である。増加の要因は、心理的虐待と身体的虐待の大幅な増加によるものである。
出向警察官の概要であるが、出向の目的は、児童虐待事案が深刻化する中、警察と児童相談所等の連携強化を図るとともに情報共有により対応力を向上させることである。
出向状況であるが、平成31年4月に警部1名を中央児童相談所に新規配置し、任期2年として、現在3期目となる。さらに、令和4年4月に警部補1名を増員配置し、現在2名体制で中央児童相談所を活動拠点として県内の児相事案に対応している。
主な業務内容は、通告受理時の対応やその後の援助方針に関する会議での助言指導、通告事案における被害児童の安全確認等に関する現場対応、対応困難事案への対処等である。
活動状況であるが、出向警察官の増員による効果として、中央児童相談所の事案を重点に対応していたところ、県下全域の特異事案についても対応が可能となった。次に、関係機関との連携強化に向けた活動として、警察官・児童相談所職員への業務研修、市町担当職員に対する研修・助言指導、警察と児童相談所の合同立入調査訓練、対応困難事案に係る警察への援助要請、代表者聴取に係る警察・検察との連絡調整等を行った。
今後の取組であるが、県下全域の児童虐待事案への迅速・的確な対応に向けた関係機関との連携強化、更なる情報共有を図り、潜在化・長期化の危険性のある児童虐待事案に適切に対処していく。」旨の説明があった。
弘永委員から、「出向警察官が共に取り組んでいくことは非常に有意義と感じている。引き続きしっかりとお願いしたい。」旨の発言があった。
大田委員から、「警察から児童相談所への通告件数の増加であるが、実数が増えたことも一つの要因かもしれないが、児童相談所に通告するという警察側の認識が変わってきたということもあるのではないかと思う。児童相談所のスタッフにとって、警察の協力を仰げるというのは心強いと思うので、引き続き、出向警察官に活躍していただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「平成31年から警察官が出向しているということだが、5年経過し、警察としての新たな役割が見えてくる頃だと思う。今後は、精度を上げる工夫をしていただきたい。」旨の発言があり、本部長から、「この制度を開始した当時も、公安委員会の場でいろいろな発案・指摘をいただいた。双方が、警察が扱うべきもの、児童相談所が扱うべきものと整理しながらやっていきたい。現在2名の警察官が出向しているが、県内6か所ある児童相談所をいかにカバーするかなど検討しながら、更なる連携強化を図っていく。」旨の説明があった。
交通行政手続における電子申請及びオンライン収納の運用開始
交通部長から、「交通行政手続においては、収入証紙により手数料を徴収しているところ、県民の利便性向上や業務の効率化を図るため、電子申請及びオンライン収納を導入することとした。
電子申請とは、警察署の窓口や郵送でのみ受付を行っていた交通行政手続の一部において、山口県が管理運用している『やまぐち電子申請サービス』を活用し、パソコンやスマートフォンからの申請を可能とするものである。『やまぐち電子申請サービス』は、令和2年から運用しており、県警察でも既に30件程度の手続において活用している。
また、オンライン収納とは、交通行政手続に伴う手数料は、収入証紙でのみ徴収していたが、これに加え、ペイジー及びクレジット決済を可能とするものである。
対象業務は、『安全運転管理者講習の受講申請』『道路使用許可の申請』『教習指導員及び技能検定員資格者証の交付申請』の3業務である。
電子申請及びオンライン収納の運用開始時期は、『安全運転管理者講習の受講申請』は7月3日から、『教習指導員及び技能検定員資格者証の交付申請』は6月12日からで、『道路使用許可の申請』については、電子申請は既に運用開始済みであり、オンライン収納を7月1日から運用開始する。
今後は、他の業務において電子申請やオンライン収納が可能なものがないか検討し、引き続き、県民の利便性の向上に向け取り組んでいく。」旨の説明があった。
弘永委員から、「この取組は全国的なものか。」旨の発言があり、交通部長から、「山口県独自の取組である。他県でも同じような取組はあるが、進捗状況に差がある。」旨の説明があった。さらに、弘永委員から、「コロナの影響もあって、対面せずに処理できることが増えた。より利便性が増すように進めていただきたい。」旨の発言があった。
大田委員から、「今回の3つの対象業務は割と特殊なものだと思うので、日頃県民が関わることが多いものについても便利になるよう取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「県のシステムであっても使えるものは使い、取組を進めていただきたい。」旨の発言があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 運転免許の行政処分
運転管理課長から、運転免許の行政処分に係る意見の聴取・聴聞への出席者5人からの聴取結果について報告を受けるとともに、処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。欠席者10人については、運転管理課長から処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。また、他4人については、再呼出しとした。 - 次回開催する意見の聴取・聴聞の主宰者指名
運転管理課長から、6月21日に開催する意見の聴取・聴聞における主宰者の指名について説明を受け、決裁した。 - 苦情の申出の受理
公安委員会会務官から、公安委員会宛てになされた苦情の申出について要旨の説明を受け、決裁した。 - 審査請求に係る弁明書の作成
運転免許課長から、4月26日に受理の報告を受けた審査請求について、弁明書を決定し、審査請求人に対する弁明書の送付及び反論書の提出要求について説明を受け、決裁した。 - 犯罪被害者等給付金の申請受理
警察県民課長から、5月25日に受け付けた犯罪被害者等給付金の申請について報告を受け、決裁した。 - 審査請求に係る弁明書の提出及び反論書の提出要求(3件)
警察県民課長から、5月10日に受理の報告を受けた審査請求3件について、審査請求人に対する弁明書の送付及び反論書の提出要求を行う旨の説明を受け、決裁した。 - 審査請求に係る山口県情報公開・個人情報保護審査会への諮問(2件)
警察県民課長から、3月22日に受理の報告を受けた審査請求2件について、山口県情報公開・個人情報保護審査会に諮問する旨の説明を受け、決裁した。 - 警察職員の派遣に係る援助要求
警備課長から、沖縄県公安委員会からの令和5年沖縄全戦没者追悼式に伴う警備に係る援助要求に関し、派遣期間等の説明を受け、決裁した。
報告概要
- ストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況
人身安全対策課長から、5月中のストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況について報告を受けた。 - 監察関係業務報告
監察官室長から、6月県議会で報告する損害賠償事案について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
(編集 総務課)