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公安委員会の開催概要(令和5年5月10日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。
うそ電話詐欺被害防止対策の推進状況(1~3月)
生活安全部長から、「1月から3月までのうそ電話詐欺被害認知状況は、認知件数が17件で前年同期比7件減、被害額が3,168万円で前年同期比7,589万円減となっており、いずれも大幅に下回っている。減少の主な要因は、架空料金請求詐欺が大幅に減少したことである。特徴として、17件中14件が高齢者被害であり、交付形態別では、電子マネー型が8件で最も多く、うち5件が高齢者被害となっている。
水際防止対策として、関係機関等との連携及び感謝状の贈呈を行っている。一例として、柳井警察署では、コンビニエンスストアに対して啓発ポスターを配布し協力要請をしている。また、周南警察署では、タクシー協会と連携しタクシー車内に啓発ステッカーを貼付してもらい、利用客に対する注意喚起を行っている。さらに、下松警察署では被害を阻止した金融機関に対する感謝状の贈呈をした。
被害阻止状況であるが、関係機関等の協力により、阻止件数、阻止率とも上昇傾向にあり、コンビニエンスストアによる阻止事例が多い。
今後の対策として、水際防止対策と高齢者対策の一層の強化を図っていく。水際防止対策については、金融機関やコンビニエンスストア等に対する継続的な働きかけをするとともに、被害を阻止した関係機関等への積極的な感謝状の贈呈等による被害防止機運の醸成に努めていく。高齢者対策については、引き続き、防犯ボランティア等と連携しながら被害防止の強化に向けた戸別訪問とタイムリーな情報発信をしていく。さらに、高齢者が犯罪に遭わない環境の構築に取り組む。」旨の説明があった。
弘永委員から、「関係機関等と連携することで阻止率も上昇し、効果が出ていると思う。被害に遭われる方がいなくなるよう取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
大田委員から、「うそ電話詐欺では、被害者が被害に遭っていることを認識するまでに時間がかかり、被害額が大きくなっていく可能性があるので、未然に阻止することに重点を置き、引き続き取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「阻止率の高さは、いろいろな対策の成果だと思う。うそ電話詐欺は次々に新しい手法が出てくるので、その一つ前を行く方策に取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
令和5年春の全国交通安全運動の実施
交通部長から、「5月11日から20日までの10日間、春の全国交通安全運動を実施する。例年、運動の初日に出発式を行っており、関係機関・団体から80名、警察車両16台が参加する。主催は、交通安全山口県対策協議会で会長は山口県知事である。
運動の重点は、全国運動重点として『こどもを始めとする歩行者の安全確保』『横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上』『自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底』、山口県独自の運動重点として『高齢者の交通事故防止』の4点である。
基本方針は、『県民総ぐるみ』という考え方で、警察がリードしながら自治体、企業、関係団体等と一体となった運動となるよう盛り上げていく。また、それぞれの運動重点に従った統一行動日を指定しており、運動最終日の5月20日は全国統一行動日として『交通事故死ゼロを目指す日』に指定している。
期間中は、統一行動日を中心に、県下16警察署等において交通安全キャンペーンを始めとする113件の行事を予定している。さらに、県庁周辺における自転車ヘルメット着用率の調査、通勤通学時間帯の通学路における可搬式オービスを活用した交通指導取締りを計画している。」旨の説明があった。
弘永委員から、「ドライバーに交通安全について改めて考えていただくためにも、しっかりと注意喚起をしていただきたい。」旨の説明があった。
大田委員から、「安全運動の意義は、期間中に取組を強化することで事故が抑えられる効果があるということである。ドライバーの意識改革は非常に大切なので、たくさんの人に意識を変えてもらえるよう取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「安全運動があることでドライバーの身が引き締まる。4月から自転車ヘルメットの着用が努力義務になったが、1か月が経過し、中弛みした感があるので、ヘルメット着用の意味を再認識してもらうためにも引き続き広報を続けていただきたい。」旨の発言があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 警察署協議会委員候補者の選考
公安委員会会務官から、警察署協議会委員委嘱替えに伴う委員候補者の選考について説明を受け、決裁した。 - 審査請求の受理及び弁明書の提出要求(3件)
警察県民課長から、4月3日及び10日付けで警察本部長が行った処分3件について審査請求を受理した旨の説明を受け了諾するとともに、処分理由の説明を受け、弁明書の提出要求について決裁した。 - 審査請求に係る反論書の提出及び山口県情報公開・個人情報保護審査会への諮問(7件)
警察県民課長から、2月22日、3月8日及び15日に受理の報告を受けた審査請求7件について審査請求人から反論書が提出され、山口県情報公開・個人情報保護審査会に諮問する旨の説明を受け、決裁した。 - 警察職員の派遣に係る援助要求
警備課長から、岩手県公安委員会からの第73回全国植樹祭に係る警衛に伴う援助要求について、派遣期間等の説明を受け、決裁した。
報告概要
- 業務報告
警察本部長から、上半期の業績目標について報告を受けた。 - 警備課関係業務説明
警備課長から、警備課関係の業務について説明を受けた。 - 山口県公安委員会事務の専決状況
組織犯罪対策課長から、1~3月における組織犯罪対策課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について報告を受けた。 - 監察関係業務報告
監察官から、令和4年度第4四半期の監察実施結果について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
(編集 総務課)