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公安委員会の開催概要(令和5年4月19日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。
令和4年度「山口県警察チャレンジビジョン」の検証結果と今後の取組
警務部長から、「ワークライフバランス実現のための取組として『山口県警察チャレンジビジョン』を推進中であるが、令和4年度の推進状況を検証し、令和5年度の取組に反映させていくものである。
令和4年度の取組状況であるが、時間外勤務の状況について、令和4年度は令和2、3年度に比べやや増えているものの、これは、大きな行事の開催が重なったことが要因であり、微増でとどまったことは評価できる。
また、時間外勤務が45時間を超える月が7回以上の職員数について、令和4年度は令和2、3年度に比べ大幅に減った。これは、業務負担の標準化やメリハリのある働き方が実行できた結果であり、令和5年度においても非効率な時間外勤務を抑制するため引き続き推進していく。
次に、休暇取得の状況であるが、令和4年度は年間休暇取得目標の17日以上を達成した。令和5年度は取得目標を18日に設定し、年度当初からの早期取得を推進していく。
男性職員の育児休業等取得率の状況であるが、育児休業の取得率について、令和4年度は全国・県内に比べ高く、評価できる。『山口県警察特定事業主行動計画』において、男性職員の育児休業の取得率60%を目標としていることから、これを達成できるよう取り組んでいく。また、出産補助休暇、育児参加休暇の取得率はそれぞれ高くなっており、令和5年度は、出産補助休暇と育児参加休暇の合計取得日数が5日以上の割合100%を目標として取り組んでいく。」旨の説明があった。
弘永委員から、「全体の数値が良い方に向かっており評価できる。年度末にまとめて休暇を取る者がいないように、年間の行事等を勘案し、計画的に休暇を取得できるよう配意していただきたい。」旨の発言があった。
大田委員から、「人材不足が進む中で警察職員になってもらうためには、働き甲斐とともに、働く環境の向上が大切である。今ある制度を有効に利用するためにも、目標達成に向けて取り組み、より高い目標を掲げていただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「令和4年度の結果が良く、とても飛躍的と感じるが、何か理由はあるのか。」旨の発言があり、警務部長から、「時間外勤務の抑制と休暇取得の推進については、粘り強い声掛けの効果であり、育児休業の取得率の向上については、小・中規模警察署の取得率が低いという実態を踏まえ、自動車警ら隊を派遣する等の施策を講じたことと、その波及効果が現れたものと思われる。」旨の説明があった。さらに、今村委員長から、「組織が、育児休業の取得を推進する姿勢であることを職員に示すことで、制度を利用しやすくなる。引き続き、目標に向けた取組を推進していただきたい。」旨の発言があった。
オンライン優良運転者講習モデル事業の実施状況
交通部長から、「令和4年2月から、国のモデル事業として全国4道府県で実施している『オンライン優良運転者講習モデル事業』について、実施後1年の状況を検証し、今後の運用に反映するものである。
検証期間は、令和4年2月1日から令和5年2月28日までの13か月間で、受講状況は、オンライン受講者が10,386人で優良運転者講習受講対象者の11.6%である。受講率は、令和4年9月までは微増・横ばいで推移していたところ、10月以降、徐々に上昇した。オンラインを受講するにはマイナンバーカードが必要となることから、マイナンバーカード交付率が上がったことも、オンライン受講者が増えた要因の一つであると思われる。
年代別では、60代の受講率が低くなっており、その理由として、スマートフォンの操作が不慣れ、面倒等があった。一方で、30代、40代の女性の受講率が高く、その理由として、妊娠中、子育て中、家事の合間の時間を利用等があった。
また、来場者数の多い即日交付場所の岩国・下関警察署では、混雑する更新時講習の曜日を避けて来場するようオンライン講習内で周知したところ、該当する曜日の来場者数が減少するなど効果があった。
オンライン受講者にアンケート調査を実施したところ、『更新手続の時間が短縮された』『次回もオンライン講習を受講したい』など好意的な意見があり、県民の利便性の向上に効果があった。一方で、『オンライン講習の案内を分かりやすくしてほしい』『受付時間や窓口を優先してほしい』など運用面の改善を要望する意見もあった。
今後の方針であるが、オンライン受講のメリット等の積極的な情報発信による受講者の拡大、受講率の低い世代に向けたオンライン受講手続案内動画の活用、専用サイトにアクセスしやすいネット環境づくり、オンライン受講者が来場した際の受付の優先化等について検討し、改善を図っていく。また、オンライン受講を一般運転者に拡大していく予定なので、検証結果を参考により良いものとなるよう準備していく。」旨の説明があった。
弘永委員から、「選択肢が増えるということは非常にありがたい。説明のあった受講手続案内動画はYouTubeで見ることができるのか。」旨の発言があり、交通部長から、「県警のホームページなどをアクセスしていただき、YouTubeで動画を見ることができる。」旨の説明があった。
大田委員から、「オンライン受講のメリットを踏まえつつ、改善要望に着手していただきたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「オンライン受講率は11.6%ということだが、メリットをもっと増やし、受講率が上がるよう取り組んでいただきたい。」旨の発言があった。
岩国航空基地フレンドシップデー2023における警察措置
警備部長から、「4月15日に米海兵隊岩国航空基地において岩国航空基地フレンドシップデー2023が開催され、令和元年以来4年ぶりの開催となった。当日は雨天にもかかわらず、主催者発表では約62,000人の来場があった。
警察措置であるが、主催者等と連携し、インターネット等を利用した広報活動、来場者や地域住民への交通規制情報の積極的な発信を実施するなどした。また、警備諸対策として、雑踏警備・テロ対策を実施するとともに、交通対策として、基地周辺での車両通行止め等の交通規制を行った。
結果として、事件・事故の発生や混乱等なく無事終了した。
今後の方針であるが、春の行楽期を迎えるにあたり県内でも大規模なイベントが開催されることから、主催者や関係機関と連携を強化し、過去の雑踏事故の教訓等を踏まえた教養・訓練を実施するとともにテロ等違法行為の未然防止を図っていく。」旨の説明があった。
弘永委員から、「雨にもかかわらず来場者が多く、勤務員の方には力を尽くしていただき感謝申し上げる。」旨の発言があった。
大田委員から、「警察措置の場所はどこが対象となるのか。」旨の発言があり、警備部長から、「警察措置は基地の外側が対象となるが、警察・基地・入管等が相互に連携を取っている。」旨の説明があった。
今村委員長から、「警備対策は緊張感が続くと思うが、引き続き万全にお願いする。」旨の発言があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 運転免許の行政処分
運転管理課長から、運転免許の行政処分に係る意見の聴取・聴聞への出席者3人からの聴取結果について報告を受けるとともに、処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。欠席者7人については、運転管理課長から処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。また、他2人については、再呼出しとした。 - 次回開催する意見の聴取・聴聞の主宰者指名
運転管理課長から、5月17日に開催する意見の聴取・聴聞における主宰者の指名について説明を受け、決裁した。 - 苦情の申出の受理(2件)
公安委員会会務官から、公安委員会宛てになされた苦情の申出2件について要旨の説明を受け、決裁した。 - 審査請求に対する弁明書の作成
運転免許課長から、3月8日に受理の報告を受けた審査請求について、弁明書を決定し、審査請求人に対する弁明書の送付及び反論書の提出要求について説明を受け、決裁した。 - 犯罪被害者等給付金の支給裁定
警察県民課長から、3月8日に報告を受けた犯罪被害者等給付金の申請について、給付金の支給を裁定し、決裁した。 - 審査請求の受理及び弁明書の提出要求
警察県民課長から、4月3日付けで警察本部長が行った処分について審査請求を受理した旨の説明を受け了諾するとともに、処分理由の説明を受け、弁明書の提出要求について決裁した。 - 審査請求に係る弁明書の提出及び反論書の提出要求(2件)
警察県民課長から、3月22日に受理の報告を受けた審査請求2件について、審査請求人に対する弁明書の送付及び反論書の提出要求を行う旨の説明を受け、決裁した。 - 山口県個人情報保護条例に基づく公文書の提示依頼
警察県民課長から、山口県情報公開審査会に対する令和4年4月6日付けの諮問について、山口県個人情報保護条例第34条第1項の規定に基づく公文書の提示依頼があった旨の説明を受け、決裁した。 - 審査請求の審理
交通規制課長から、令和4年12月7日に受理の報告を受けた審査請求について、審理経過の説明を受け、裁決書を決裁した。 - 訓令に基づく会計監査の実施結果(令和4年度下半期)
会計監査官から、令和4年度下半期における訓令に基づく会計監査の実施結果について報告を受け、決裁した。 - インターネット異性紹介事業に係る処分基準の改正
生活安全企画課長から、インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律施行令の改正を受け、当該事業に係る行政処分の基準を改正する旨の説明を受け、決裁した。
報告概要
- 運転免許の行政処分継続審査案件の検討
運転管理課長から、4月5日に継続審査とした案件について、検討結果等の説明を受けた。 - 山口県公安委員会事務の専決状況
運転管理課長から、3月中の運転管理課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、運転免許課長から、3月中の運転免許課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、交通規制課長から、3月中の交通規制課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、生活安全企画課長から、3月中の生活安全企画課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、交通企画課長から、3月中の交通企画課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、交通指導課長から、3月中の交通指導課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、警備課次長から、3月中の警備課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、それぞれ報告を受けた。 - 山口県監査委員による定期監査結果
会計監査官から、山口県監査委員による定期監査の結果について報告を受けた。 - 組織犯罪対策課関係業務報告
組織犯罪対策課長から、組織犯罪対策課関係業務について報告を受けた。 - 警察署協議会委員候補者の取りまとめ結果
公安委員会会務官から、警察署協議会委員委嘱替えに伴う委員候補者の取りまとめ結果について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
(編集 総務課)