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公安委員会の開催概要(令和5年3月8日)
審議概要
本部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、交通部長、警備部長、情報通信部長及び首席監察官同席の上、下記の報告を受けた。
「高齢者交通死亡事故多発警報」の発令
交通部長から、「3月6日から12日までの7日間、高齢者交通死亡事故多発警報を発令された。これは県下において、2月25日から3月3日までに、高齢者が関与する交通死亡事故が4件発生し、警報を発令する基準に達したためである。死亡事故の特徴は、時間帯別では、夜間の事故が4件中2件、路線別では、市道が4件中2件、車両単独によるものが4件中2件、自転車乗車中によるものが4件中2件でいずれもヘルメットは未着用だった。
発令期間中は、交通死亡事故多発警報発令等実施要領に定める推進事項に基づき、広報活動の推進、街頭活動の強化、交通指導取締りの強化、交通安全教育の推進に取り組む。
多発警報の発令は、平成30年12月の高齢者警報以降4年2か月ぶりになる。県警察としては、こうした情勢を重く受け止めており、交通死亡事故の多発傾向に歯止めをかけるため引き続き関係機関団体と連携しながら交通事故の抑止対策に努めていくこととする。」旨の説明があった。
弘永委員から、「誰しも自分が交通事故に遭うとは思っていない。特にお年寄りには、自分の身は自分で守るといった意識を植え付けてもらうことが大事だと思う。事故の中には、防げる事故もあると思うので啓発活動をお願いする。」旨の発言があった。
大田委員から、「高齢者の方は、歳を重ねるごとに自らを守る能力が劣っていくことから、周りが保護する必要がある。今回の事故の中には、ヘルメットを着用していれば最悪の事態は免れたのではないかと思われるものもあるので、ヘルメット着用の啓発活動をしてもらいたい。また、ヘルメットを着用すると頭が重たくなるので、高齢者は大変だと思う。防災グッズの中に折り畳みのヘルメットがあり、事故の場合にそれが役立つのか分からないが、そういった軽量で頭を保護できる物の利用も考えてはどうか。」旨の発言があった。
今村委員長から、「高齢者でヘルメットを着用している方は、趣味でサイクリングをしている方以外にほとんど見たことがない。通常、自転車は買い物などの身近な所で使うことが多いと思うが、自転車かご等にいつもヘルメットを入れておき、自転車を利用する場合には被って出かけるといった生活スタイルに変えていくような啓発を進めるのも良い方法だと思う。例えば、モデルを起用したヘルメット着用の動画を作成するのも手段の一つではないか。いろいろなことをやってもなかなか目に見える成果がないかもしれないが、一つの突破口として検討してもらいたい。」旨の発言があり、本部長から、「ヘルメットを着用していれば防げた事故はある。現状では、高齢者に手軽に被ってもらえるヘルメットがなく、今後徐々にヘルメットの種類も増えてくると思うので、うまく広報しながら対策を進めていきたい。ヘルメットの着用に関しては、高齢者に限らず、全ての自転車利用者の努力義務になるので、重点的にやっていきたい。」旨の説明があった。
警護警備の実施結果
警備部長から、「3月5日、岸田文雄内閣総理大臣が、衆議院議員補欠選挙の自由民主党公認候補激励のため来県され、令和4年8月に新たな警護要則が制定されて以降、県内で初めての総理大臣警護警備となった。
実施状況だが、事前対策として本部長による実査や警護車列訓練を行った。また、警護警備では、警察本部に本部長を長とする『県警護警備実施本部』を設置するとともに、関係警察署に警察署長を長とする『署警護警備実施本部』を設置した。
約3年7か月ぶりの総理大臣警護となったが、これまでに積み上げてきたノウハウや良好な警護環境の構築に向けた取組を活かし、主催者等と緊密に連携した警護計画を策定し、実施することができた。また、新たな警護要則制定後の警護警備の経験や各種訓練の成果が反映されたとともに、各部門の横断的な連携により総合力が発揮できた。」旨の説明があった。
弘永委員から、「山口県警は要人警護については経験が豊富であり、いつもよくやってもらっていると思う。私は、岸田総理が来られた会場にいたが、警護警備は周到に準備されており、以前にも増して念入りにやっているのを感じ、心強く思った。今後、G7広島サミットなど様々な行事があるが、よろしくお願いする。」旨の発言があった。
大田委員から、「万が一のことがあってはならないので、緊張感漂う中で実施された警護警備だったと思う。計画の中には、幸いにして実行せずに済んだものもあると思う。様々なことを想定し、計画を立て、経験値を積めたことは、今後の県警察の財産になったと思う。無事に終えることができて本当に良かった。従事した皆さんをたたえたい。」旨の発言があった。
今村委員長から、「若い人たちに継承していくためにも、こういう機会をとらえて指導していくことの必要性を改めて感じた。これからも緊張する機会が続くだろうが、よろしくお願いする。」旨の発言があった。
決裁・報告
課長等から下記のとおり説明を受け、決裁を行うなどした。
決裁概要
- 運転免許の行政処分
運転管理課長から、運転免許の行政処分に係る意見の聴取・聴聞への出席者8人からの聴取結果について報告を受けるとともに、処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。欠席者14人については、運転管理課長から処分理由等の説明を受けた後、審査の上で処分を決定した。また、他3人については、再呼出しとした。 - 次回開催する意見の聴取・聴聞の主宰者指名
運転管理課長から、3月22日に開催する意見の聴取・聴聞における主宰者の指名について説明を受け、了諾した。 - 指定自動車教習所の設置者による教習業務への従事
運転免許課次長から、自動車教習所の設置者が教習業務に従事する旨について説明を受け、決裁した。 - 委託業務に係る入札参加資格の審査結果
運転免許課次長から、運転免許課関係の委託業務について、交通企画課長から、交通企画課関係の委託業務について、交通規制課長から、交通規制課関係の委託業務について、運転管理課長から、運転管理課関係の委託業務について、それぞれ入札参加資格の審査結果について説明を受け、認定した。 - 審査請求の受理
運転免許課次長から、1月16日付けで公安委員会が行った処分について審査請求を受理した旨の説明を受け、了諾した。 - 交番・駐在所の統廃合等に伴う公安委員会告示の改正
警務課課長補佐から、交番・駐在所統合に伴う交番の所管区の表記の整理等により、公安委員会告示を改正する旨の説明を受け、決裁した。 - 犯罪被害者等給付金の申請受理
警察県民課次長から、2月28日に申請された犯罪被害者等給付金の申請について報告を受け、決裁した。 - 審査請求の受理及び弁明書の提出要求
警察県民課次長から、2月17日付けで警察本部長が行った処分について審査請求を受理した旨の説明を受け、了諾するとともに、処分理由の説明を受け、弁明書の提出要求について決裁した。 - 審査請求の受理及び弁明書の作成(2件)
警察県民課次長から、1月25日付けで公安委員会が行った処分2件について審査請求を受理した旨の説明を受け、弁明書の作成を了諾した。 - 苦情の申出に対する調査結果及び回答
監察官室長から、令和4年11月15日に受理した公安委員会宛ての苦情の申出について、調査結果の説明を受け、回答文を決定した。
報告概要
- 令和5年度警察学校合同入校式の実施
警察学校副校長から、4月5日に合同入校式を実施予定である旨の報告を受けた。 - 速度管理指針の策定・公表
交通企画課長から、令和5年版「山口県警察における速度管理指針」を策定し、公表する旨の説明を受けた。 - ストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況
人身安全対策課長から、2月中のストーカー規制法に基づく禁止命令等の実施状況について報告を受けた。 - 山口県公安委員会事務の専決状況
交通指導課長から、2月中の交通指導課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、警備課次長から、2月中の警備課関係の山口県公安委員会事務の専決状況について、それぞれ報告を受けた。 - 退職警察職員表彰式の開催
監察官室長から、3月31日に実施する退職警察職員表彰式の開催概要及び2月中の苦情処理状況について報告を受けた。 - 監察関係業務報告
監察官から、2月中の非違事案について報告を受けた。
協議
今後の公安委員会における運営について協議した。
(編集 総務課)