熱中症かな?と思ったら…
熱中症を疑ったら死に直面した緊急事態であることをまず認識しなければなりません。
重症の場合は救急隊を呼ぶことはもとより、現場ですぐに体を冷やし始めることが必要です。
涼しい環境へ避難
- 風通しの良い日陰や、できればクーラーが効いている室内などに避難させましょう。
冷却
- 衣服を脱がせて、体からの熱の放散を助けましょう。
- 露出させた皮膚に水をかけて、うちわや扇風機などであおぐことにより体を冷やしましょう。
- 氷のうなどがあれば、それを頸部、脇の下、大腿の付け根、股関節部に当てて、皮膚の直下を流れている血液を冷やすことも有効です。
水分・塩分の摂取
応答が明瞭で、意識がはっきりしている場合
- 冷たい水を与えます。
- 大量の発汗があった場合には汗で失われた塩分も適切に補えるスポーツドリンクなどが最適です。
スポーツドリンクがなければ、食塩水(500ccに0.5~1gの食塩)も有効です。
意識障害がある、嘔吐する場合
- 経口で水を摂取するのは厳禁です!
- 意識障害がある場合は、誤って水が気道に流れ込む可能性があります
また、「吐き気を訴える」ないし「吐く」という症状は、すでに胃腸の動きが鈍っている証拠です。
医療機関への搬送
- 自力で水分の摂取ができないときは、すみやかに医療機関にかかってください。
(注意)
- 熱中症の症状は、三段階に分類されます。
- 「めまい・失神、筋肉痛、筋肉の硬直、大量の発汗」などの重症度の比較的軽い症状の場合は、上記の手当で良い場合がありますが、「頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感」などの症状や「意識障害・けいれん・手足の運動障害、高体温」などの重症度が重い症状があればすぐに救急車を呼んで病院へ搬送しましょう。