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結核について・結核の基礎知識
結核は誰もが感染して発病する可能性があります。また、結核は早期に発見して治療を受ければ治る病気です。
結核は、毎年、国内ではおよそ1万人以上、山口県内では、約120人の方が結核を発病しています。
新たに結核と診断される方のうち60歳以上が7割以上を占めていますが、一方で若い患者さんのうち、外国生まれの割合が増加しています。国際化の進展により、この傾向もさらに進むと予想されます。
また、結核は『過去の病気』との認識から、受診・診断の遅れにつながり、周囲の人々に広まる集団感染も起こっています。早期発見・早期治療は本人の重症化を防ぐだけではなく、大切な家族や職場等への感染の拡大を防ぐためにも重要です。結核をなくすためにも、まずは結核について正しく知ることが大切です。
結核とは
結核は、結核菌という細菌が体の中に入り、増えることによって起こる病気です。せきやくしゃみをすると飛沫(しぶき)に含まれる結核菌が空気中で飛び散り、それを他の人が吸い込むことにより「感染」します(空気感染)。
結核菌を吸い込んでも必ず感染するわけではありません。多くの場合、体の抵抗力により追い出されます。菌が体内に残ったとしても、多くの場合、免疫によって封じ込められ、発病しません。ただし、高齢や合併症のために免疫力が低下すると、発病することもありますので、注意が必要です。
「発病」とは感染した後、結核菌が活動を始め、菌が増殖して体の組織を冒していくことです。症状が進むと、せきや痰(たん)と共に菌が空気中に吐き出される(排菌)ようになります。ただし、発病しても排菌していない場合は、他の人に感染させる心配はありません。
結核菌の特徴
- 人間の体に入るまで増殖できない⇒食器や衣類から感染することはありません。
- 紫外線に弱い⇒日光にあてると殺菌できます。
- 分裂が遅い(10~15時間に1回分裂)⇒感染してもすぐに発病するわけではありません。
結核の症状
初期症状は、風邪に似ています。特に、咳が2週間以上続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
結核の初期症状
2週間以上続く咳・痰、微熱、だるさ、体重減少、寝汗、息苦しさ、血痰・喀血
結核を予防するためには
結核菌を含めたさまざまな感染症に対する抵抗力をつけるためには、バランスのとれた食生活、十分な睡眠休養、適度な運動、ストレスをためないことが大切です。
県民の皆様へ
結核について正しい知識をもって、次の点に気をつけるなど健康管理を行ってください。
(1)結核の初期症状は、かぜとよく似ています。2週間以上、咳や痰が続く、微熱が続くなどの場合は、早めにお近くの医療機関を受診してください。
(2)定期的(年に1回)に胸部レントゲン検査を受けてください。
市町で行っている住民健診や職場等の健康診断をすすんで受けていただき早期発見に努めてください。
(65歳以上の方は、法律で年1回の結核健康診断(胸部エックス線検査)を受診する義務があります。)
(3)小さいお子さんがいらっしゃるときは必ず生後1歳までにBCG接種を受けてください。
お子さんが結核に感染したときには重症化を防ぐことができます。
感染症(結核)様式集
患者または保護者
感染症(結核)患者医療費公費負担申請書
学校・病院・診療所・社会福祉施設等
- 結核の定期健康診断実施報告書
結核の定期健康診断実施報告書 (PDF:158KB) - 結核にかかる定期の健康診断対象者について
定期健康診断対象者(PDF:79KB)
医療機関
結核発生届結核届出様式(PDF:199KB)記入例発生届記入例(PDF:160KB)
医師は、結核を診断したときは、直ちに最寄りの保健所へ届出が必要です。
*結核の無症状病原体保有者と診断し、かつ、結核医療を必要とすると認められる場合(潜在性結核感染症)を含む
感染症(結核)患者入・退院届感染症【様式3】感染症(結核)患者入・退院届(PDF:89KB) 【様式3】感染症(結核)患者入・退院届(Excel:64KB)
病院の管理者は、結核患者が入院したとき、又は入院している患者が退院したときは、7日以内に最寄りの保健所へ届出が必要です。
結核指定医療機関指定関連様式
- 結核指定医療機関指定申請書
【様式33】結核指定医療機関指定申請書(PDF:59KB) - 結核指定医療機関一部変更届
【様式35】結核指定医療機関一部変更届(PDF:40KB) - 結核指定医療機関辞退届
【様式34】結核指定医療機関辞退届(PDF:48KB)