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感染症対策等・蚊を介した感染症の予防対策について

ページ番号:0019157 更新日:2021年11月1日更新

デング熱

デング熱は、海外旅行先で感染し、帰国後に発症するケースが全国で年間200例以上、確認されている病気です。
平成26年8月には、発症前の1か月以内に海外渡航歴がない方が患者として確認されたことで大きく報道されました。
また、平成28年7月には、新潟県においてフィリピンから帰国した女性がデング出血熱を発症し、お亡くなりになりました。
デング熱は、ヒトからヒトへの直接的な感染はなく、病原体を保有した蚊にヒトが刺されることによって感染する病気です。

≪県民の皆様へ~デング熱と解熱剤についての注意~≫​

デング熱の場合、アスピリンや、ロキソプロフェン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬を服用すると、出血傾向を悪化させたり、胃炎などを助長したりすることがあります。
蚊に刺された後(又は不明な場合)、急に高い熱が出るなどしてデング熱なのか、それ以外の病気なのかわからない場合、自己判断で安易に風邪薬や解熱剤(市販薬や、別の病気で受診した際の処方薬の残り等)を服用することは避け、近くの医療機関を受診してください。

ジカウイルス感染症

アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生がありますが、近年は中南米で流行が拡大しています。
近年、ブラジルにおいて小頭症の新生児が増えており、ジカウイルスとの関連が示唆されています。このため、妊婦の方の流行地域への渡航を控えたほうが良いとされています。やむを得ず渡航する場合は、厳密な防蚊対策を講じることが必要です。
また、平成28年7月末以降、米国フロリダ州マイアミ市の一部の地域で、蚊が媒介するジカウイルス感染症に係る事例が報告されています。なお、米国CDCは妊婦等に対し当該地域立ち入らないよう注意喚起を行っています。
妊娠中又は妊娠予定の方は、米国フロリダ州マイアミ市への渡航を可能な限り控えてください。

黄熱

アフリカのアンゴラ及びコンゴ民主共和国を中心に感染が確認されています。
流行国に加え、その周辺国においても、入国の際に、黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められる場合があります。

蚊が媒介する感染症について

蚊が媒介する下記の感染症は、感染症法上、全数届出疾患のうち四類感染症の対象とされています。
対象疾患には、ウエストナイル熱、チクングニア熱、デング熱、日本脳炎、マラリア、ジカウイルス感染症、黄熱などがあります。

蚊に刺されないための対策を行うことは、感染症の予防対策として重要です。
流行地域では、長袖、長ズボンや着用、蚊の忌避剤を使用し、蚊に刺されないように注意しましょう。

蚊が媒介する主な感染症(感染症法上に定めがあるもの)

疾患名

媒介する蚊の種類

主な発生地域

臨床的特徴など

感染症法に基づく医師・獣医師の届出について(厚生労働省ホームページ)

ウエストナイル熱

アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカなど

アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、米国など

2~14日の潜伏期の後に高熱で発症する。発熱は通常3~6日間持続する。同時に頭痛、背部の痛み、筋肉痛、食欲不振などの症状を有する。発疹が胸部、背、上肢に認められる場合もある。通常リンパ節腫脹が認められる。症状は通常1週間以内で回復するが、その後全身倦怠感が残ることも多い。

ウエストナイル熱 (別ウィンドウ) <外部リンク>

チクングニア熱

主にネッタイシマカとヒトスジシマカ

アフリカ、南アジア、東南アジア

潜伏期間は3~12日(通常3~7日)で、患者の大多数は急性熱性疾患の症状を呈する。発熱と関節痛は必発であり、発疹は8割程度に認められる。関節痛は四肢(遠位)に強く対称性で、その頻度は手首、足首、指趾、膝、肘、肩の順であり、関節の炎症や腫脹を伴う場合もある。

チクングニア熱 (別ウィンドウ) <外部リンク>

デング熱

ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ

東南アジア、南アジア、中南米、カリブ諸国

2~15日(多くは3~7日)の潜伏期の後に突然の高熱で発症する。頭痛、眼窩痛、顔面紅潮、結膜充血を伴う。発熱は2~7日間持続する(二峰性であることが多い)。初期症状に続いて全身の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感を呈する。発症後3~4日後胸部、体幹からはじまる発疹が出現し、四肢、顔面へ広がる。症状は1週間程度で回復する。血液所見では高度の白血球減少、血小板減少がみられる。

デング熱について(厚生労働省) (別ウィンドウ) <外部リンク>

日本脳炎

コガタアカイエカ

日本、中国、東南アジア、南アジアなど

感染後1~2週間の潜伏期を経て、急激な発熱と頭痛を主訴として発症する。その他、初発症状として全身倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛も存在する。その後、症状は悪化し、項部硬直、羞明、意識障害、興奮、仮面様顔貌、筋硬直、頭部神経麻痺、眼振、四肢振戦、不随意運動、運動失調、病的反射が出現する。知覚障害はまれである。発熱は発症4~5日に最も高くなり、熱はその後次第に低下する。

※感染しても発病するのは100~1,000人に1人程度で、大多数は無症状のまま(不顕性感染)経過します。

※定期予防接種の対象疾患。

日本脳炎(別ウィンドウ) <外部リンク>

マラリア

ハマダラカ

熱帯・亜熱帯地域に分布する。

東南アジア、アフリカ、中南米など

最も多い症状は発熱と悪寒で、発熱の数日前から全身倦怠感や背部痛、食欲不振など不定の前駆症状を認めることがある。熱発は間隔をあけて発熱期と無熱期を繰り返す。発熱期は悪寒を伴って体温が上昇する悪寒期(1~2時間)と、悪寒がとれて熱感を覚える灼熱期(4~5時間)に分かれる。典型的には三日熱及び四日熱マラリアでは悪寒期に戦慄を伴うことが多い。

マラリア(別ウィンドウ) <外部リンク>

ジカウイルス感染症

ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ

ブラジル、コロンビア、エルサルバドル、仏領ギアナ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、マルティニーク、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ

潜伏期間は3日~12日で、主として軽度の発熱(38.5℃未満)、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などの症状を認める。(一般的にデング熱、チクングニア熱より軽症)

血液所見としては、血小板減少などが認められる場合もある。

ジカウイルス感染症(別ウィンドウ) <外部リンク>

黄熱

ネッタイシマカ

アンゴラ、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ペルー、アフリカ、米国

潜伏期間は3日~6日で、主として軽度の発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、背部痛、悪心・嘔吐などの症状を認める。

発症した患者の15%が重症化し、数時間から一日程度の寛解期を経て、高熱が再燃し、黄疸や出血傾向を来たし、ショックや多臓器不全に至る場合がある。

予防には黄熱ワクチン接種が必要。

黄熱について(別ウィンドウ) <外部リンク>

関連リンク

蚊を介した感染症の予防対策について

蚊を介した感染症は、蚊に刺されないための対策が大切です。
特に、蚊が多く発生する夕方から夜間にかけて外出する場合や、草むらなどに入る場合などは、蚊に刺されないように注意してください。
また、海外旅行等で蚊を介した感染症の流行地域を訪れるときは、十分に注意し、予防対策を行うとともに、国内であっても日ごろから蚊の対策を心がけるようにしましょう。
帰国時又は帰国後に発熱等体調に異状がある場合及び渡航先において医療機関を受診するなど体調に不安がある場合には、空港等の検疫所に御相談いただくか、近くの医療機関を受診してください。

≪蚊の対策≫

蚊に刺されない

蚊を増やさない

  • 網戸の破れを修理したり、扉・窓の開閉時間を短くしたりしましょう
  • 肌の露出を減らしましょう
  • <長そで、長ズボン、靴下を着用する>
  • <素足にサンダル履きは避ける>
  • 虫よけ剤(ディート)や、蚊取り線香などを上手に使いましょう
  • <お子様(特に乳児)への虫よけ剤(ディート)の使用については医師に相談してください>
  • 日本脳炎にはワクチンがあります。お子様が定期接種の対象年齢になったら、早めにワクチンを接種しましょう

蚊は、ごくわずかな水たまりでも産卵することが分かっています。定期的に家の周囲を点検し、蚊の発生源になりやすい水たまりや草むらをチェックしましょう。

≪チェックポイント≫

  • 空き缶やペットボトル、空きビンなどが放置されていませんか
  • 庭の散水用に雨水をためている場合、定期的(1週間に1回)に水抜きする等していますか
  • 植木鉢の水受け皿に水がたまったままになっていませんか
  • 雨どいや側溝が詰まって水がたまっていませんか
  • ビニールシート(ブルーシート)のたるみに水がたまっていませんか
  • 古タイヤの中に水がたまっていませんか
  • 注水タイプの旗立てや物干し用ベースのフタがとれたままになっていませんか
  • お墓の花立てに水がたまったままになっていませんか
  • 蚊の潜み場所になるヤブや草むらがあれば、雑草や樹木は定期的に刈り取り、剪定をして管理しましょう

※殺虫剤による蚊の駆除は一時的には効果がありますが、長続きしません。また、使い過ぎによる人体や環境への影響も考えなくてはいけません。そのため、殺虫剤は補助的に使用し、蚊の発生自体を抑え、蚊に刺されない対策を行うことが大切です。

ジカ熱・デング熱のもと ヒトスジシマカの発生源を叩け!(PDF:512KB)
※A3版のポスターです。
忘れていませんか?蚊の対策(PDF:299KB)
※リーフレットは、A4用紙に両面印刷し、二つ折りにしてご利用いただけます。

関連リンク

関連情報

感染症に関する相談窓口

県民の皆様からの感染症に関する相談については、最寄りの健康福祉センター(保健所)が窓口となっています。
相談時間:平日午前8時30分から午後5時15分まで(土日、祝日、年末年始除く)

感染症に関する相談窓口(相談時間:平日午前8時30分から午後5時15分まで。土日、祝日、年末年始除く)

健康福祉センター名(保健所名)

管轄市町

電話番号

下関市立下関保健所

下関市

083-231-1530

岩国健康福祉センター

岩国市・和木町

0827-29-1521

柳井健康福祉センター

柳井市・周防大島町・上関町・田布施町・平生町

0820-22-3631

周南健康福祉センター

下松市・光市・周南市

0834-33-6423

山口健康福祉センター

山口市

083-934-2533

山口健康福祉センター防府支所

防府市

0835-22-3740

宇部健康福祉センター

宇部市・美祢市・山陽小野田市

0836-31-3203

長門健康福祉センター

長門市

0837-22-2811

萩健康福祉センター

萩市・阿武町

0838-25-2667

県健康増進課 感染症班

083-933-2956

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