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ジオパークの取組について
1.ジオパークとは
ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所のことです。
ジオパークでは、地球科学的に価値の高い地質・地形のある自然遺産を保護・保全し、教育や防災活動、ジオツーリズム(地球や大地の物語を楽しむ旅)などに活用し、地域の持続可能な発展を目指す活動を行います。
2.山口県内のジオパーク
山口県には、平成27年に日本ジオパークに認定された「Mine秋吉台ジオパーク」と、平成30年に日本ジオパークに認定された「萩ジオパーク」があります。
Mine秋吉台ジオパーク
- 地域:美祢市(全域)
- テーマ:~「地域に寄り添い、人とつながり、未来のあり方を考え行動する社会」の実現を目指して~
- 主なジオサイト:秋芳洞、大正洞、別府弁天池、桃の木露天掘り跡、長登のスカルン鉱床、帰水(秋吉台)
「Mine秋吉台ジオパーク」公式ホームページ<外部リンク>
萩ジオパーク
- 地域:萩市(全域)、阿武町(全域)及び山口市阿東地域
- テーマ:「維新とマグマの胎動の地」
- 主なジオサイト:笠山、龍が通った道(伊良尾山とその溶岩流)、モドロ岬、長門峡、須佐ホルンフェルス
「萩ジオパーク」公式ホームページ<外部リンク>
3.日本国内のジオパーク
令和6年6月時点で、日本国内では、ユネスコ世界ジオパーク10地域を含む46地域が日本ジオパークに認定されています。
日本国内のジオパーク(令和3年4月現在)
- ユネスコ世界ジオパーク:10地域
洞爺湖有珠山、糸魚川、山陰海岸、島原半島、室戸、隠岐、阿蘇、アポイ岳、伊豆半島、白山手取川 - 日本ジオパーク:36地域
白滝、南アルプス、伊豆大島、恐竜渓谷ふくい勝山、霧島、男鹿半島・大潟、磐梯山、下仁田、秩父、ゆざわ、箱根、八峰白神、銚子、三笠、三陸、佐渡、四国西予、おおいた姫島、おおいた豊後大野、桜島・錦江湾、とかち鹿追、立山黒部、南紀熊野、苗場山麓、栗駒山麓、Mine秋吉台、三島村・鬼界カルデラ、下北、筑波山地域、浅間山北麓、鳥海山・飛島、島根半島・宍道湖中海、萩、土佐清水、十勝岳、五島列島 - 日本ジオパークを目指す地域(準会員):8地域
古関東深海盆、蔵王、飛騨山脈、那須烏山、三好、大雪山カムイミンタラ、喜界島、せとうち讃岐
- 「日本ジオパークネットワーク(JGN)」公式ホームページ<外部リンク>
- 「日本ジオパーク委員会(JGC)」公式ホームページ<外部リンク>
4.日本地質学会選定「県の石」について
一般社団法人日本地質学会が、平成28年5月10日の『地質の日』にあわせ、全国47都道府県について、その県に特徴的に産出する、あるいは発見された岩石・鉱物・化石をそれぞれの「県の石」として選定しました。
山口県からは、秋吉台の「石灰岩」(岩石)、長登銅山の「銅鉱石」(鉱物)、「美祢層群の植物化石」(化石)がそれぞれ選ばれました。
山口県では、これら3種類の「県の石」を山口県のシンボルとして、観光資源や地域資源として活用することとしています。
石灰岩(岩石)(主な産出地:秋吉台)
秋吉台の石灰岩は約3億年前のサンゴ礁でできており、生物や地球環境の変化を記録している。また、建設材料、食品の添加剤など私達の生活に欠かせない資源という側面もある。
銅鉱石(鉱物)(主な産出地:長登銅山跡)
長登銅山は、古代から近代まで断続的に稼働してきた銅山で、産出した銅鉱石は、奈良の大仏鋳造の際の料銅となった。また銅鉱石は、緑青など顔料としても利用されてきた。
美祢層群の植物化石(化石)(主な産出地:美祢市)
美祢層群からは約2億3千万年前のシダ、イチョウなどの植物化石が豊富に産出する。これらの植物化石は大量の石炭(無煙炭)を作りだし、日本の近代化を支えた。
一般社団法人 日本地質学会(「県の石」webページ)<外部リンク>