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おもしろ統計・140コロナ禍に続く物価高
140コロナ禍に続く物価高(令和5年4月20日掲載)
総務省が実施している「家計調査」をご存じでしょうか。
都道府県が任命した統計調査員が皆さまのお宅を訪問し、無作為に抽出された世帯の皆さまには家計簿の記入をお願いしています。
全国約9千世帯から集められた家計簿は、国において集計され、消費者物価指数や国内総生産(GDP)の算出などに利用されています。
今回は2人以上の勤労者世帯の結果をご紹介します。数値は全国のもので、令和4年1年間を平均したものとなります。
まず、支出面です。各世帯の消費支出額は前年に比べ、約3.6%増加し、物価全体の上昇率である2.5%を若干上回りました。
内容別に見ると、被服および履物、交通・通信、教養娯楽といった物価がそれほど上がらなかった費目では、消費支出額は物価の上昇率を上回って増加しました。全国旅行支援等の施策もあり、世帯の消費行動にも変化が出てきました。
しかし、食料や光熱・水道といった費目は物価の上昇率が高く、消費支出額も増加したものの、物価の上昇率を下回りました。世帯では「ここは節約しよう」という意識が働いたのかもしれません。
次に、収入面です。実収入額は前年に比べ約2%増加したものの、物価の上昇に追いついておらず、収入から支出を差し引いた家計の黒字額は約1.6%減少しました。
このように、「家計調査」は国民の暮らしぶりを明らかにしてくれる重要な調査です。調査員は調査員証を携帯していますので、ご確認の上、調査へのご協力をお願いします。