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おいでませ知事室 知事からのメッセージ(平成16年(2004年)9月1日)
「努力は人を裏切らない。」
アテネオリンピック柔道の金メダリスト、阿武教子(あんの・のりこ)さんの座右の銘です。阿武さんは、山口県北西部の山紫水明の村、福栄村(ふくえそん)の出身です。
みなさんもご存知のように、阿武さんは、オリンピックの結果に、これまで2度も裏切られていました。それだけに、彼女が大切にしてきたこの言葉に、私は重みを感じます。
高い志と熱い思いを捨てず、ひたむきに積み重ねてきた鍛錬と経験。彼女はそれを、4年に1度という限られた舞台でも、持てるものすべてを発揮できる自信と実力に変えていました。決勝戦での「一本!」のコールに、日本中が歓喜しましたが、それは、山口県と山口県民が感動と新たな力をもらった瞬間でもありました。メダルとともに、元気で山口県に帰郷される日が楽しみです。
2011年には、山口県で国体が開催されますが、山口県にゆかりのある選手をはじめ、アテネでの日本選手の活躍は、本県の未来のトップアスリートたちに夢と希望を与えてくれたはずです。
アテネオリンピックより一足先に迎えた4年に1度の選挙戦で、私は三選を果たすことができました。「みなさんの安心・安全を守り、元気で存在感のある山口県をつくる」という私の志を貫くため、さらに努力と挑戦を重ねていきたいという思いを強くし、8月22日、新たな4年間のスタートを切ったところです。
子どもからお年寄りまで、この山口県に暮らすすべてのみなさんに住み良い県だと実感してもらえる県、これから生まれてくる子どもたちに、山口県に生まれて良かったと思ってもらえる県。「住み良さ日本一の県づくり」には、そのような思いを込めています。
選挙期間中、県内各地を回ってあらためて感じたのが、山口県のすばらしさや奥深さ、この県に蓄えられている力の大きさです。豊かな自然環境や基礎素材型産業に培われた高度な技術力、伝統ある教育風土、東アジアに近いという地理的特性、こうした多彩な資源や特性を大切にし、生かし、目立たせることで、山口県独自の特別なもの「山口県らしさ」を創り出していくつもりです。
地域に人が愛着や誇りを持ち、一人ひとりの生き生きとした暮らしがある県。そうした地域に、人は住んでいたいし、住んでみたくなる、また、訪れてみたくなるはずです。
暑い夏は終わろうとしています。
私にとっては、まだまだ暑い挑戦の日々が続きます。
県民のみなさんの県政への思いをしっかりと受け止め、自分らしく進んでいきたいと考えていますので、よろしくお願い申し上げます。