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知事発言集・平成29年公務始め式 知事訓示

ページ番号:0011289 更新日:2017年1月4日更新

 皆さん、明けましておめでとうございます。

 年末年始は、ゆっくりと過ごすことができましたでしょうか。英気を養われたことと思いますけれども、是非、今年もよろしくお願いいたします。

 公務の始めに当たりまして、今後の県政運営に関しての私の考えを申し上げたいと思います。

 今年は、県の総合計画であります「チャレンジプラン」の最終年度を迎えることになります。プランに掲げる目標の達成をしっかりと図っていくべき重要な年であります。人口減少ですとか、少子高齢化、様々、本県を取り巻く状況は大変厳しいものがありますけれども、しっかりと県政の目標であります「活力みなぎる山口県」の実現を目指して、目に見える形で、取組の成果を発揮していかなければならないというふうに考えています。

 このことを念頭に置きまして、職員の皆さんに3点のお願いをいたします。

 1点目は、「チャレンジプラン」の確実な実現と「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の着実な推進についてです。
 123に及ぶチャレンジプランの活力指標は、これまでの取組によりまして、順調な成果が得られつつありますけれども、総合戦略の基本目標のうち、例えば、合計特殊出生率については、目標値の1・65に対して、平成27年は1.60というふうに上昇してまいりました。その一方で、人口の社会減は、未だに拡大傾向が続いているなど、様々な厚い壁が立ちはだかっていると思っています。

 この待ったなしの人口減少問題をはじめ、こうした様々な壁を「突破」していくためには、産業振興による雇用の創出ですとか、少子化対策の充実など、様々取り組むべきことはあるわけでありますが、より実効性の高い施策を、スピード感を持って、しっかりと進めていく必要があります。これまでの取組の成果を徹底的に点検・検証して、一層の見直し、そして改善を図って、確かな成果につながる施策へと深化をさせていくことが是非とも必要です。さらに、県の力だけではなくて、幅広い主体の力を結集するために、これまでに整えてきた新たな仕組み、そして体制をフル稼働させて、より大きな成果をあげていかなければなりません。

 これから、来年度の予算編成がいよいよ佳境を迎えてまいります。180億円もの財源不足が見込まれている大変厳しい財政状況でありますけれども、そうした中にあっても、チャレンジプランの目標を「突破」して、総合戦略に基づく地方創生の取組を加速、そして深化をさせていくために、今なすべきことをしっかりと見極めて、実効性のある施策を構築するとともに、その重点的な推進にしっかりと取り組んでいただくようにお願いをいたします。

 2点目は、明治150年に向けました取組の推進です。
 明治改元から150年という大きな節目が、いよいよ来年に迫ってまいりました。本県のこれまでの要望活動が実を結びまして、国におきましても、日本の近代化の歩みを次の世代に残していくため、国家的な取組が進められようとしています。

 この「明治150年」に向けまして、私は、先人たちの志、そして行動力に改めて学んで、現代が直面している様々な困難に立ち向かっていく、そういう力強い機運を、この「明治維新胎動の地」である本県から全国へ発信していきたいと考えています。

 また、記念事業の一環として来年開催します、全国都市緑化やまぐちフェア「山口ゆめ花博」も、今後、その準備が本格化をしてきます。観光の面でも、「やまぐち幕末ISHIN祭」やデスティネーション・キャンペーンの展開など、より本県を力強くアピールして、交流の拡大や地域の活性化にしっかり結び付けていきたいと考えています。この「明治150年」という大きなテーマのもと、幅広い分野で一体感を醸成し、高い相乗効果を上げることができるように、全庁を挙げた取組をお願いいたします。

 3点目は、安心・安全の確保です。
 昨年は、熊本地震をはじめ、台風10号による豪雨被害、そして鳥取県中部地震など、全国におきまして大規模な自然災害が多発をしました。加えて、11月以降は、鳥インフルエンザの脅威が全国各地に広がっております。

 県民の安心・安全を守るためには、いつ、どこで起こってもおかしくないこうした危機事象に対して、万全の備えをしておかなければなりません。防災・減災対策につきましては、昨年、熊本地震では、県としてもしっかりと被災地の支援、今もこれは継続しておりますけれども、支援に取り組み、皆さんにも大変力を発揮していただきました。その中で、我々も多くの教訓を得ることができたわけであります。そうしたことを踏まえて、先般取りまとめた防災・減災対策の方向性に沿って、各対策を具体化して、速やかに実行していくことをお願いいたします。そして、職員の皆さんには、どのような事態にも迅速かつ適切に対応できるように、それぞれの立場で、十分な備えと心構えをしっかりと持ってもらうように努めていただくことを改めてお願いしておきます。

 以上、県政運営についての私の考えを申し上げました。
 今年は、冒頭申し上げましたように、まさに、県づくりの成果が求められる大変重要な年になります。これまでの実績の上に立って、「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、引き続き積極果敢に取り組んでいただくように、重ねてお願いをいたしまして、年頭の訓示といたします。

 今年も、ともに頑張りましょう。よろしくお願いします。