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知事発言集・平成19年公務始め式 知事訓示
皆さん、明けましておめでとうございます。
新しい年が皆さんや御家族にとりまして、幸多い年となりますよう、心から願っております。
さて、私は、平成8年、1996年に知事に就任して以来、「しっかり聞いて しっかり実行」をモットーに、私の好きな野球で申し上げれば、県民の皆様と常にキャッチボールをしながら、「信頼」を基本に県政を進めてまいりました。
しかしながら、昨年は、他の県において県民の信頼を裏切る残念な事件が相次ぎました。私は、このような状況に鑑み、今年は、もう一度、原点に立ち返る必要があると考え、今年の書初めでは、信頼の「信」という字を書きました。
職員の皆さんには、あらためて、県民の皆様との「信頼」、「信」を基本に職務に精励されるよう、まずお願いしておきます。
また、今年は、地方分権改革が、第2期へと新たな一歩を踏み出す年となります。
私は、かねてより、地方分権の大きな流れの中で、行政も民間も、それぞれが「依存」から「自立」へと意識を改革していくことが必要であると考え、県づくりのキーワードを「自立、協働、循環」とし、このキーワードのもとで県政各分野の施策を積極的に推進をしてまいりました。
そのような中、昨年の国民文化祭でも、「県民力」、「地域力」を大いに高めることができたと考えております。
私は、今年は、県民の皆様のご尽力はもちろん、職員の皆さんの努力によってこれまで築きあげてきた資産、ノウハウをさらに生かし、パワーアップをし、県民運動の取組も強化しながら、分権時代にふさわしい県づくり、「やっぱりいいね 自然も笑顔も山口県」「住み良さ日本一の元気県づくり」を加速化していかなければならないと考えております。
また、そのためには、同時に、将来にわたって持続可能で強固な行財政基盤を構築していくことが必要であり、最終年度を迎える県政集中改革にしっかりと取り組んでいく考えであります。
現在、新年度予算編成の真最中でありますが、職員の皆さんには、以上申し上げましたことをしっかりと念頭において、県民の皆様が何を求めておられるのか、今、山口県に何が必要なのかということを常に考えながら、現場主義のもと、予算編成作業に鋭意取り組んでいただき、また、今年の県政運営の一翼を担っていただきたいと願っております。
今年の干支は「亥(いのしし)」ですが、亥は、においや音に敏感で山野をたくましく生き抜いていくことから、危機を察知する能力に優れ、あらゆる難関を突破していくと言われております。
今、県政を取り巻く環境は極めて厳しいものがありますが、地域間競争に勝ち抜くために、ともに自らを鍛え、知恵をしぼって、この難局を乗り切っていこうではありませんか。
以上、今年にかける私の決意と職員の皆さんにかける期待を申し上げまして、年頭に当たっての訓示といたします。
今年もどうぞよろしくお願いします。