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米軍再編関係・在日米軍再編の概要
1 岩国基地に係る米軍再編の経緯
年月日 |
内容 |
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平成17年10月29日 |
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平成18年2月24日 |
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5月1日 |
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5月30日 |
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6月21日 |
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平成19年5月23日 |
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10月31日 |
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平成21年9月9日 |
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平成22年5月28日 |
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平成23年6月21日 |
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平成24年2月6日 |
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2月8日 |
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4月27日 |
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12月13日 |
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平成25年1月25日 |
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10月3日 |
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30日 |
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11月18日 |
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27日 |
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12月16日 |
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平成26年5月27日 |
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7月15日 |
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8月26日 |
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平成27年4月27日 |
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平成29年1月20日 |
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31日 |
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3月1日 |
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6月23日 |
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26日 |
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27日 |
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29日 |
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30日 |
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7月11日 |
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8月9日 |
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11月28日 |
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12月1日 |
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5日 |
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平成30年3月28日 |
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3月31日 |
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2 米軍再編に関する日米合意等の概要
(1)再編実施のための日米のロードマップ 平成18年5月1日(岩国基地関係抜粋)
ア 厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機の移駐
- 第5空母航空団の厚木飛行場から岩国飛行場への移駐は、F/A-18、EA-6B、E-2C 及びC-2航空機から構成され、[1]必要な施設が完成し、[2] 訓練空域及び岩国レーダー進入管制空域の調整が行われた後、2014年までに完了する。
- 厚木飛行場から行われる継続的な米軍の運用の所要を考慮しつつ、厚木飛行場において、海上自衛隊EP-3、OP-3、UP-3飛行隊等の岩国飛行場からの移駐を受け入れるための必要な施設が整備される。
- KC-130飛行隊は、司令部、整備支援施設及び家族支援施設とともに、岩国飛行場を拠点とする。航空機は、訓練及び運用のため、海上自衛隊 鹿屋基地及びグアムに定期的にローテーションで展開する。KC-130航空機の展開を支援するため、鹿屋基地において必要な施設が整備される。
- 海兵隊CH-53Dヘリは、第3海兵機動展開部隊の要員が沖縄からグアムに移転する際に、岩国飛行場からグアムに移転する。
- 訓練空域及び岩国レーダー進入管制空域は、米軍、自衛隊及び民間航空機(隣接する空域内のものを含む)の訓練及び運用上の所要を安全に満たすよう、合同委員会を通じて、調整される。
- 恒常的な空母艦載機離発着訓練施設について検討を行うための二国間の枠組みが設けられ、恒常的な施設を2009年7月又はその後のできるだけ早い時期に選定することを目標とする。
- 将来の民間航空施設の一部が岩国飛行場に設けられる。
イ 訓練移転
- 双方は、2007年度からの共同訓練に関する年間計画を作成する。必要に応じて、2006年度における補足的な計画が作成され得る。
- 当分の間、嘉手納飛行場、三沢飛行場及び岩国飛行場の3つの米軍施設からの航空機が、千歳、三沢、百里、小松、築城及び新田原の自衛隊施設から行われる移転訓練に参加する。双方は、将来の共同訓練・演習のための自衛隊施設の使用拡大に向けて取り組む。
- 一般に、共同訓練は、1回につき1~5機の航空機が1~7日間参加するものから始め、いずれ、6~12機の航空機が8~14日間参加するものへと発展させる。
- 共同使用の条件が合同委員会合意で定められている自衛隊施設については、共同訓練の回数に関する制限を撤廃する。各自衛隊施設の共同使用の合計日数及び1回の訓練の期間に関する制限は維持される。
(2)閣議決定「在日米軍の兵力構成見直し等に関する政府の取組について」平成18年5月30日(抜粋)
- 日米両国政府は、自衛隊及び米軍の役割・任務・能力並びに在日米軍の兵力構成見直しについて協議を進め、平成17年10月29日の日米安全保障協議委員会において、これらに関する勧告が承認された。日米両国政府は、引き続き協議を進め、平成18年5月1日の日米安全保障協議委員会において、在日米軍の兵力構成見直し等についての具体的措置(以下「再編関連措置」という。)を含む最終取りまとめが承認された。
- 最終取りまとめには、米軍の使用する施設・区域が集中する沖縄県からの約8000名の海兵隊要員の削減、普天間飛行場のキャンプ・シュワブへの移設、嘉手納飛行場以南の人口が密集している地域の相当規模の土地の返還(普天間飛行場、牧港補給地区、那覇港湾施設等の全面返還を含む。)、横田飛行場における航空自衛隊航空総隊司令部の併置等による司令部間の連携強化、キャンプ座間における在日米陸軍司令部の改編、航空自衛隊車力分屯基地への弾道ミサイル防衛のための米軍のレーダー・システムの配置、厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機の移駐、キャンプ座間及び相模総合補給廠の一部返還、訓練の移転等の具体的な措置が盛り込まれている。これらの再編関連措置については、最終取りまとめに示された実施時期を踏まえつつ、着実に実施していくものとする。
- 我が国の平和と安全を保つための安全保障体制の確保は政府の最も重要な施策の一つであり、政府が責任をもって取り組む必要がある。その上で、再編関連措置を実施する際に、地元地方公共団体において新たな負担を伴うものについては、かかる負担を担う地元地方公共団体の要望に配慮し、我が国の平和と安全への大きな貢献にこたえるよう、地域振興策等の措置を実施するものとする。また、返還跡地の利用の促進及び駐留軍従業員の雇用の安定確保等について、引き続き、全力で取り組むものとする。
- 普天間飛行場の移設については、平成18年5月1日に日米安全保障協議委員会において承認された案を基本として、政府、沖縄県及び関係地方公共団体の立場並びに普天間飛行場の移設に係る施設、使用協定、地域振興等に関するこれまでの協議の経緯を踏まえて、普天間飛行場の危険性の除去、周辺住民の生活の安全、自然環境の保全及び事業の実行可能性に留意して進めることとし、早急に代替施設の建設計画を策定するものとする。具体的な代替施設の建設計画、安全・環境対策及び地域振興については、沖縄県及び関係地方公共団体と協議機関を設置して協議し、対応するものとする。
(3)日米安全保障協議委員会共同発表 平成22年5月28日(抜粋)
- 閣僚は、この日米安全保障協議委員会(SCC)発表によって補完された、2006年5月1日のSCC文書「再編のための日米ロードマップ」に記された再編案を着実に実施する決意を確認した。
- 両政府は、オーバーランを含み、護岸を除いて1800mの長さの滑走路を持つ代替の施設をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置する意図を確認した。
- [訓練移転] 両政府は、二国間及び単独の訓練を含め、米軍の活動の沖縄県外への移転を拡充することを決意した。この関連で、適切な施設が整備されることを条件として、徳之島の活用が検討される。日本本土の自衛隊の施設・区域も活用され得る。両政府は、また、グアム等日本国外への訓練の移転を検討することを決意した。
- [嘉手納の騒音軽減] 両政府は、航空訓練移転プログラムの改善を含む沖縄県外における二国間及び単独の訓練の拡充、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)の最終報告の着実な実施等の措置を通じた、嘉手納における更なる騒音軽減への決意を確認した。
(4)日米安全保障協議委員会文書 平成23年6月21日(抜粋)
閣僚は、2006年の再編のロードマップ以降多くの分野において達成された重要な成果を賞賛し、その目的の実現に向けた進展を継続していくことを決意した。
ア 厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機部隊の移駐
- 閣僚は、空母艦載機の岩国飛行場への移駐に必要となる施設の整備及び航空管制の手続を含む訓練空域の調整に関するこれまでの進展を歓迎した。
- 閣僚は、2012会計年度中の岩国飛行場における民間航空の再開に向けて作業することを決定した。
- 日本政府は、新たな自衛隊の施設のため,馬毛島が検討対象となる旨地元に説明することとしている。南西地域における防衛態勢の充実の観点から、同施設は、大規模災害を含む各種事態に対処する際の活動を支援するとともに、通常の訓練等のために使用され、併せて米軍の空母艦載機離発着訓練の恒久的な施設として使用されることになる。閣僚は、長年にわたる問題の解決は、同盟への極めて重要な前向きな貢献となると認識した。
イ 訓練移転
- 閣僚は、日本国内及びグアム等の日本国外において、二国間及び単独の訓練の拡大も含め訓練移転の更なる選択肢を検討することを決定した。
ウ 沖縄における再編
- 閣僚は、普天間飛行場の代替の施設はキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置されることを想起しつつ、普天間飛行場の代替の施設に係る専門家検討会合の分析に基づき、位置、配置及び工法の検証及び確認を完了した。
- 閣僚は、普天間飛行場の代替の施設及び海兵隊の移転の完了が従前に目標時期とされていた2014年には達成されないことに留意するとともに、日米同盟の能力を維持しつつ、普天間飛行場の固定化を避けるために、上記の計画を2014年より後のできる限り早い時期に完了させるとのコミットメントを確認した。
(5)日米安全保障協議委員会共同発表 平成24年4月27日(抜粋)
海兵隊の沖縄からグアムへの移転及びその結果として生ずる嘉手納以南の土地の返還の双方を、普天間飛行場の代替施設に関する進展から切り離すことを決定。
ア グアムと沖縄における部隊構成(人数は定員)
- 米国は、海兵空地任務部隊(MAGTF)を沖縄、グアム、ハワイに置くとともに、豪州へのローテーション展開を構築する。
- 約9000人の海兵隊員が沖縄から日本国外に移転。
- 沖縄における海兵隊の最終的なプレゼンスは「再編ロードマップ」の水準と一致。
- グアムにおける海兵隊は約5000 人となる。
- 海兵隊のグアム移転に係る米国政府による暫定的な費用見積りは、86 億ドル。日本側の財政的コミットメントは、2009 年のグアム協定の真水(2008 米会計年度ドルで28億ドルが限度)となる。
イ 地域の平和、安定及び繁栄を促進するための新たなイニシアティブ
- 日米両政府は、グアム及び北マリアナ諸島連邦において日米が共同使用する訓練場の整備に向けた協力を検討し、2012年末までに協力分野を特定。
ウ 沖縄における土地返還
- 沖縄における米軍の影響をできる限り早期に軽減するため、両政府は、必要な手続きの完了後に速やかに返還可能となる施設・区域を確認した。
- 沖縄に残る施設・区域の統合計画を日米が共同で2012年末までに作成。
エ 普天間代替施設と普天間飛行場
- 現行の移設案が唯一の有効な解決策であることを再確認。
- 代替施設が完全に運用可能となるまでの間、普天間飛行場を安全に運用し、環境を保全するために必要となる補修事業について、日米が相互に貢献。
(6)防衛大臣政務官が知事・県議会議長に空母艦載機の移駐時期遅延を説明 平成25年1月25日
- 厚木飛行場から岩国飛行場への空母艦載機の移駐について、平成18年のロードマップで平成26年までに完了するとされている。
- しかしながら、空母艦載機の岩国飛行場への移駐等に伴い必要となる施設整備の全体工程を日米間で見直した結果、現時点において、空母艦載機の岩国飛行場への移駐が可能となる時期は、平成29年頃になる見込みとなった。
(7)日米安全保障協議委員会共同発表 平成25年10月3日(抜粋)
ア 共同訓練・演習
- 沖縄県外の訓練を増加させるため様々な機会を活用することを決定。これには、オスプレイの沖縄での駐留・訓練時間の削減につながる日本本土等での運用への参加を含む。
イ 沖縄における再編
- 土地の返還:2013 年4 月の統合計画に基づく土地の返還に関する進展を歓迎。
- 普天間飛行場の移設:キャンプ・シュワブ辺野古崎地区への移設が普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを確認。両政府の強いコミットメントを再確認。米国は,2013年3 月の日本政府による沖縄県への公有水面埋立承認願書の提出を含む最近の進展を歓迎。
ウ 岩国
- KC-130飛行隊の普天間飛行場から岩国飛行場への移駐に関する協議の加速化を確認。
- 海上自衛隊が岩国飛行場に維持されることを確認。
- 第5空母航空団の岩国飛行場への移駐が、2017 年頃までに完了することを認識。
エ 高度な能力
- より高度な能力を日本国内に配備・展開することの重要性を確認:[1]MV-22、[2]P-8(2013 年12 月以降)、[3]グローバル・ホーク(2014 年春以降)、[4]F-35B(2017 年)。
3 米軍再編(岩国基地への空母艦載機移駐)に対する県の対応
県は、米軍再編に係る空母艦載機の移駐について、当初は、「騒音のたらい回し」であるとして、岩国基地への移駐は受け入れられないとしていました。
その後、平成18年5月、米軍再編を着実に実施するとした閣議決定が行われたことから、外交・防衛政策に責任を有する国の意思が最終的に決定された以上、国と自治体はお互いの立場を尊重し、協力していくべきであると考えました。
こうした考えのもと、県は、「岩国基地の今以上の機能強化は容認できない」、「NLP(夜間着陸訓練)の実施は容認できない」、「地元の意向を尊重する」という基地問題に対する三つの基本姿勢や「これ以上の負担増は認められない」、「普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」という米軍再編問題に対する二つの基本スタンスを堅持して対処してきました。
(1)県の基本姿勢の整理
ア 平成18年時点での整理
平成18年5月1日に日米間で合意された「最終報告」(再編実施のための日米のロードマップ)の内容について、国からの説明や照会事項に対する回答等に基づき、整理しました。
岩国基地の今以上の機能強化は容認できない
「基地機能の強化」については、基地機能の変更により航空機騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化する状態が生じるかどうかを判断の基準にしています。
国からの回答や提供されたデータ等に基づく検討結果により、「岩国基地の沖合移設後に再編案が実行される場合には、騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境は、地域により差はあるものの、全体としては現状より悪化するとはいえない」と整理しました。
NLP(夜間着陸訓練)の実施は容認できない
国からは「引き続き暫定措置として硫黄島で訓練を実施」、「岩国基地やその周辺に恒常的な空母艦載機離発着訓練施設を建設する考えはない」と明確な回答を受けました。
地元の意向を尊重する
「岩国基地の今以上の機能強化やNLPの実施は容認できない」については一定の整理ができたことから、地元市町(岩国市、周防大島町、和木町)において集約される「地元の意向を尊重する」ことを基本に対応することとしました。
イ 平成29年1月の国からの説明を受けての再整理
本年1月20日、国から具体的な移駐時期等についての説明がありましたが、平成18年の時点から移駐する機種※1・機数※2などに変更が生じていることから、改めて国に疑問点等を照会し、平成18年時点での整理をベースに再整理しました。
※1 機種の変更
- FA-18ホーネット戦闘攻撃機⇒FA-18スーパーホーネット戦闘攻撃機
- EA-6Bプラウラー電子戦機⇒EA-18Gグラウラー電子戦機
- E-2Cホークアイ早期警戒機⇒E-2Dアドバンスドホークアイ早期警戒機
※2 機数の変更
59機⇒61機(+2機)
- FA-18スーパーホーネット戦闘攻撃機(△1機)
- EA-18Gグラウラー電子戦機(+2機)
- E-2Dアドバンスドホークアイ早期警戒機(+1機)
岩国基地の今以上の機能強化は容認できない
航空機騒音、安全性、大気・水質への影響、事件・事故の4つの観点から、平成18年当時の沖合移設前と比べて、基地周辺住民の生活環境が悪化する状態が生じるかどうかについて分析・検証を行いました。
このうち、航空機騒音については、一部で騒音が拡大する地域はあるものの、住宅防音工事の対象となる第一種区域に相当する区域は大幅に縮小し、国や米側の対策も確認でき、安全性、大気・水質への影響、事件・事故についても、国や米側の対策が確認できたことから、今回の移駐案が実施されても、「騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境は、平成18年当時の沖合移設前と比べて、地域により差はあるものの、全体として現状より悪化するとはいえない」と整理し、「基地機能強化には当たらない」と判断しました。
NLP(夜間着陸訓練)の実施は容認できない
国から「恒常的なFCLP(空母艦載機着陸訓練)施設は鹿児島県馬毛島を候補地として検討を進めており、訓練施設が特定されるまでの間、引き続き硫黄島で空母艦載機離発着訓練を実施する旨確認されている」との回答が示されました。
地元の意向を尊重する
平成29年6月29日の県及び地元市町の協議において、地元市町がそれぞれの議会と協議され、艦載機の移駐を容認するとされた最終判断、すなわち地元の意向を直接確認しました。
(2)県の基本スタンスの追加
平成21年、当時の政府は「米軍再編を見直しの方向で臨む」とされ、普天間基地の移設問題の検討が進められましたが、移設先の検討の結論が出ない段階で、再編案のパッケージの一つである空母艦載機の岩国移駐については、地元への十分な説明がないまま、「ロードマップに従い進める」ことが決定されました。
その後、日米合意により、普天間の移設先は、ロードマップで示されたものとほぼ同じ辺野古周辺とされましたが、その過程で迷走を重ね、また、普天間の移設候補先が岩国という情報も政権内部から流れるなど、県や地元市町は振り回されることとなり、それまでの政府の対応状況等を踏まえると、パッケージである「空母艦載機の移駐」と「普天間の移設」とを切り離して進められないか、また、岩国が普天間の移設先になるのではないかという懸念がありました。
このため、平成22年6月議会において、「これ以上の負担増は認められない」、「普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」という二つの基本スタンスを追加しました。
(3)県の基本スタンスの整理
基本スタンスを追加した経緯を踏まえると、改めて「空母艦載機の岩国移駐のみを切り離して進めないこと」や、「普天間基地の移設に向けた今後の取組」など、国の方針を確認することが重要であり、平成29年6月26日、国に見解を求めました。
その後、平成29年6月29日、国から、「空母艦載機の岩国移駐のみを進める考えはなく、普天間基地の移設に全力で取り組む。米軍再編について、これ以上の負担増をお願いする考えはない。辺野古への移設は、普天間の危険性を一刻も早く除去するための唯一の解決策であり、昨年末の最高裁判決及び昨年3月の和解趣旨に従い、普天間基地代替施設建設事業を着実に進める。」との見解が文書により示されました。
この回答から、国としては、空母艦載機の岩国移駐のみを切り離して進めることなく、普天間基地の危険性の除去に向け、移設先について、法的な面等で見通しを立てて、代替施設建設事業、即ち、名護市辺野古での工事を進めていると受け止めたところであり、県としては、理解し得るものでした。
したがって、二つの基本スタンスについては、これらを踏まえ、クリアされたものと考えました。
(4)県の艦載機移駐の判断
平成29年6月29日の地元市町との協議において、県の基本姿勢や基本スタンスに沿って整理した考え方について協議し、共通認識に立つことができました。
また、全ての地元市町が移駐を容認されたという最終判断を重く受け止め、平成29年6月30日、県として、艦載機の移駐を容認しました。
(5)国への回答等
平成29年7月11日、県と地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)は、国に空母艦載機移駐容認の回答をするとともに安心・安全対策に万全を期することなどについて特別要望を実施しました。
4 米軍岩国基地に関する安心・安全対策の検討
米軍岩国基地に係る安心・安全対策について、国・県・岩国市が共同して問題解決を図るため平成21年2月3日に「岩国基地に関する協議会」が設置されました。
構成
中国四国防衛局、山口県、岩国市
開催状況
- 第1回(平成21年2月3日)
- 第2回(平成21年7月14日)
- 第3回(平成22年2月10日)
- 第4回(平成22年8月11日)
- 第5回(平成23年2月17日)
- 第6回(平成23年8月10日)
- 第7回(平成24年5月22日)
- 第8回(平成25年2月22日)
- 第9回(平成26年2月21日)
- 第10回(平成27年2月4日)
- 第11回(平成28年3月23日)
- 第12回(平成29年5月12日)