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令和6年11月定例会
令和6年12月9日(月曜日)~10日(火曜日) 付託議案等の審査、所管事項の調査
文教警察委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。
審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第1号及び第6号のうち本委員会所管分、並びに議案第11号及び第19号の議案4件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。
次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。
まず、教育関係では、
山口県立大学附属高校の設置について、
新しい連携型中高一貫教育の方向性を示されたが、教育活動の内容と期待される効果はどのようなものか。
また、これまで周防大島高校が行ってきた教育を、どう継承し、発展させていくのか。
との質問に対し、
附属高校の開校後は、中学校と高校の連携に新たに県立大学が加わり、多様な交流と地域の絆の中で、夢が広がる学校づくりというコンセプトの下、県立大学の学生及び教員による学習支援等を充実させるとともに、地域に関する学習成果の発表会等を町内各地で実施することとしている。
こうした取組を通じ、地域の高校生・中学生の学習意欲及び学力の向上並びに子供たちのふるさとに対する愛着や誇りを育む効果が期待できる。
また、周防大島高校で実施していた福祉やビジネスに関する科目を引き続き開講するとともに、情報及び看護・栄養に関する科目の新設、総合的な探究の時間の単位数の増加や大学教員等の関わりを通じ、周防大島高校の優れた取組を継承しながら、大学との連携により、教育の充実、発展を図ることとしている。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 県立大学への進学に係る附属高校枠の設定について
○ 入学志願者を確保するための取組について
○ 教職員の配置について
などの発言や要望がありました。
次に、令和8年度に設置する併設型中学校について、
スクール・ミッションに、中高の学びを効果的につないだ教育とあるが、中高6年間だからこそできる教育とは、どのようなものか。
との質問に対し、
6年一貫の教育課程を編成することで、時間的にゆとりが生まれ、中学校における高校の内容を先取りする学習や、学習内容を深掘りする発展的な学習の実施、高校における興味がある分野の探究学習や、進学に向けた学習に多くの時間を用いることが可能となる。
さらに、高校生からの指導に刺激を受けた中学生の学習意欲向上や、中学生への指導を通じた高校生の学習内容に対する理解度の向上など、生徒の交流による相乗効果が期待される。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 高校入学時点で生じた学習進度の差の解消について
○ 入試日程の前倒しの効果について
などの発言や要望がありました。
このほか、
○ 児童生徒の問題行動及び不登校対策について
○ いじめ重大事態への対応について
○ 教職員の綱紀保持の徹底について
○ 部活動の地域移行の取組について
○ 全国学力テストの自校採点について
○ 学校における作業療法士の活用について
○ 栄養教諭の配置及び食育に関する取組について
○ スタンフォード大学と連携したオンラインプログラムについて
○ 家庭の元気応援キャンペーンの取組について
○ 教員採用試験の早期実施について
○ 総合支援学校の通学バス及び寄宿舎の運用について
○ 県立高校の定員内不合格の状況及び対応について
○ 教員未配置の状況と解消に向けた取組について
○ LGBTに配慮した制服の取扱いについて
○ ハラスメント対策に係る教員への研修等について
などの発言や要望がありました。
次に、警察関係では、
匿名・流動型犯罪グループ対策について、
犯罪組織等の壊滅に向け、どのような対策を講じるのか。
との質問に対し、
県警察では、組織犯罪対策課の増員及び匿名・流動型犯罪対策係の新設による取締り体制の強化や、警察本部内のプロジェクトチームによる情報共有と部門横断的かつ一体的な捜査連携、警察署における街頭活動の強化、指示役などの上位被疑者を検挙するため、高度な解析用資機材の運用及び全国警察との緊密な連携等を図っている。
また、闇バイト防止の呼びかけや、警察に相談することで、闇バイトに応募した本人や家族が警察の保護を受けられること等を広報しており、引き続き、検挙及び抑止の両面から、警察組織一丸となって対策を推進する。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 相談窓口の周知方法について
○ 相談体制の充実強化について
などの発言や要望がありました。
このほか、
○ 交通事故防止対策の推進について
○ 副業あっせん詐欺被害防止対策について
○ サイバー犯罪対策について
○ 年末年始の特別警戒活動について
○ ローン・オフェンダー対策の推進状況について
○ 自転車に対する交通指導取締りについて
○ ストーカー事案の現状や対策について
○ 歩道における違法駐車対策について
○ 白タク行為への対策について
○ 警察職員の長時間労働の現状と対策について
○ ハラスメントの発生状況と対策について
○ 金属窃盗の発生状況について
などの発言や要望がありました。
終わりに、請願について御報告申し上げます。
本委員会に付託された請願第2号及び第5号については、全員異議なく、「採択すべきもの」と決定いたしました。
次に、請願第3号については、いじめ重大事態の発生に伴う調査委員会の速やかな設置・開催等を強く求めるが、県教委では事実関係の調査や再発防止策の実施等のため、第三者のみで構成される委員会の開催に向けた手続きを進めている、また、調査には一定の時間が必要という意見や、いまだ調査結果が出ていないことは、生徒・保護者の心情を察すると残念だが、関係者の処分等は、調査結果を踏まえて検討されるべきとの意見、第三者委員会の委員の人選等、保護者の真意をよく聞き、信頼関係を築き、丁寧に説明を行いながら調査を開始するべきなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により「不採択とすべきもの」と決定いたしました。
次に、請願第4号については、国は特別支援学校の教室不足解消に向けた支援を継続する方針であり、県教委も必要な施設整備に取り組むこととしているという意見や、長時間のバス通学やマンモス校の解消のため、総合支援学校を増やす必要があるなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により「不採択とすべきもの」と決定いたしました。
次に、請願第6号については、少人数学級の実現及び複式学級の解消については、財源措置が必要であり、県独自での実施は難しいとの意見や、一部学校で30人学級化が見込まれる中、地域で差が生じることのないようにするべきなどの意見、教員の採用人数の増加については、県教委は教員確保のため、試験会場の拡大等の取組を進めており、その状況を見守るべきとの意見や、教員未配置について過去最悪の状況が続いており、その改善が必要などの意見、学校給食の無償提供については、国における課題整理等の動向を注視すべきとの意見や、全国で多くの自治体が対応しており、本県も検討を行うべきなどの意見、特別教室や体育館へのエアコン設置については、老朽化対策等、施設整備全体の課題を踏まえた検討が必要との意見や、猛暑と災害が激しくなる中、エアコン設置の推進は当然などの意見があり、採決の結果、賛成少数により、「不採択とすべきもの」と決定いたしました。
以上をもちまして、本委員会の報告といたします。