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山口県議会

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令和6年9月定例会 請願 上関町に計画されている中間貯蔵施設の建設に反対することを求めることについて

ページ番号:0275019 更新日:2024年10月7日更新

件名

上関町に計画されている中間貯蔵施設の建設に反対することを求めることについて​​

請願者

三浦 翠

紹介議員

木佐木 大助、藤本 一規、河合 喜代、中嶋 光雄、井原 寿加子

要旨

 戦後、秋吉台が米軍の演習場にされようとしたとき、この美しい自然を残してほしいと多くの県民が反対し、当時の小澤太郎知事がアメリカに行って交渉し、秋吉台を守られた。そのおかげで、今秋吉台と秋芳洞は山口県を代表する観光地になっている。
 上関の中間貯蔵施設が計画されている場所もこのまま残せば将来多くの人が愛する自然豊かな観光スポットになるに違いない。
 現在、瀬戸内海にその海岸の7割が自然海岸のままであるような海域は残されていない。カヤッカーの原康司さんが「世界中の海でカヤックをこいだがこの海が一番きれいだった」と言われるのがここ上関周辺の海である。
 田布施町や平生町の80%に上る人達が上関町の中間貯蔵施設建設に反対するのは、移住を決めて家を建てようと土地まで買っていた人が、中間貯蔵施設建設計画の話を聞いた途端に移住を諦めて出て行かれたということを知っており、町の将来に希望が持てないと感じたからである。
 福井県知事から使用済核燃料を県内には置かせないと言われて困った関西電力は、何百という自治体を訪ね歩いて中間貯蔵施設を造らせてほしいと頼んだが全て断られた。このことを機に放射性廃棄物持込禁止条例をつくった自治体がたくさんあり、最近では、和歌山県白浜町がこの条例をつくって関電の申出を断った。
 使用済核燃料とはどんなものなのか。
 福島第一原発の事故のとき、4号機の使用済核燃料プールの水がなくなって使用済核燃料がむき出しになったら周囲250km圏内に人は住めなくなると班目原子力安全委員長が言った。つまり東京を含む関東圏以北に人は住めなくなるという恐ろしい状況だったのである。
 このときは、奇跡的な幸運で接している原子炉との仕切りが偶然にも外れて使用済核燃料プールに水が流れ込んだことで最悪の事態にはならなかった。4号機たった一基の使用済核燃料でさえこれほどまでに危険なのである。
 上関町に計画されている中間貯蔵施設に運び込まれる使用済核燃料は2,000トンと言われている。
 もし、キャスクの寿命50年を超えてもどこにも持って行くことができなかったら、これだけの放射能が漏れ出す危険性があるということである。
 使用済核燃料が元のウラン鉱石と同レベルの線量になるには10万年かかる。50年くらいでは全く減衰せず、50年以下でも地震などの衝撃でキャスクが壊れたとき、放射線量が高くて人が近づけないので修理のしようもない。
 小澤太郎知事が秋吉台を守られたように、山口県の県議なのだから、県民のこと、山口県のことをまず考えていただきたい。美しい海を守っていただきたい。
 人間は自然を壊すことはできてもつくることはできない。そして、壊された自然は二度と元には返らないのである。この生物多様性の宝庫といわれる場所に、ここまで危険な、その上地域の発展を阻害するような中間貯蔵施設を造らせないでいただきたい

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