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令和6年9月定例会
令和6年10月2日(水曜日)~3日(木曜日) 付託意見書案の審査、所管事項の調査
文教警察委員会を代表いたしまして、本委員会においてなされた所管事項に係る発言のうち、その主なものについて御報告を申し上げます。
まず、教育関係では、
秋吉台青少年自然の家について、
廃止が妥当と判断した理由は何か。
また、宿泊訓練などで、どの地域の学校が利用しており、廃止となった場合、その教育活動に支障が生じないよう、どのように対応していくのか。
との質問に対し、
青少年自然の家は、児童生徒数及び宿泊者数の減少が見込まれるため、現在の4施設から3施設に再編し、地域バランスを考え、東部、中部、西部に各1施設を置くこととした。
4施設のうち、西部に位置する油谷青少年自然の家と秋吉台青少年自然の家を比較したところ、油谷は研修棟など比較的新しい施設があるが、秋吉台は施設の老朽化や、近年における延べ利用者数の減少率が4施設の中で最も大きいことなどから、同施設の廃止が妥当と判断した。
また、令和5年度における同施設の利用学校数は34校で、市町別の内訳は下関市が最も多く、山口市、宇部市、美祢市と続いている。
こうした学校の宿泊訓練については、十種ヶ峰青少年自然の家と油谷青少年自然の家で受入れ可能と考えており、学校に対しては、廃止の方向性の説明や、今後の利用可能施設の情報提供を行うなど、丁寧に対応していく。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 秋吉台青少年自然の家の廃止に向けたスケジュールについて
○ 秋吉台以外の青少年自然の家の運営状況について
などの発言や要望がありました。
次に、公立小・中学校の学力向上対策について、
全国学力・学習状況調査の結果に対する県教委の受け止めはどうか。
また、質問調査において、課題解決に向けて自分で考え、自分から取り組んでいるかという質問では、肯定的な回答が約30%と低く、課題が見られたとのことだが、児童生徒が、主体的・積極的に課題解決に取り組む力を育てるため、どのように取り組んでいくのか。
との質問に対し、
山口県教育振興基本計画において、小・中学校ともに全国平均を3ポイント上回るという目標値を示しているが、これに達していないことから、引き続き、学力向上に向けた取組の一層の充実が必要と考えている。
小学校で、平均正答率が4年ぶりに全国平均を上回ったことについては、振り返りに着目した授業改善を推進した成果と捉えている。
一方、中学校では、学力が低位の層に当たる生徒の割合が、全国平均よりも多かったことから、学校の授業改善だけでなく、学び直しや補充学習の充実等に努めたい。
また、児童生徒の主体的・積極的な学びを促すため、市町教委と連携し、振り返りを意識した授業づくりの推進や、やまぐち学習支援プログラムを活用した計画的・継続的な学び直しの機会の充実等により、児童生徒が「分かった」「できた」という実感を得られ、学習に対して自信が持てるよう取組を充実してまいりたい。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 本県児童生徒の正答率の傾向について
○ 質問調査に関し、学校と児童生徒の認識に差が生じた要因と今後の取組について
などの発言や要望がありました。
このほか、
○ 学校における生成AIの活用状況について
○ 教員確保の取組について
○ 高等学校等卒業者の進路状況と今後の取組について
○ 不登校対策の状況と今後の取組について
○ 県立高校への通学における小・中学生用通学バスの共同利用について
○ 学校における熱中症対策について
○ 水泳の授業における安全確保について
○ 旧県立美祢高等学校跡地の利活用について
○ 宇部総合支援学校美祢分教室の分校化の検討について
○ 山口博物館の運営について
○ いじめの発生状況及びその対応について
○ 教員の長期病気休職者等の状況について
○ 新年度の35人学級の維持及び加配教員確保の見通しについて
などの発言や要望がありました。
次に、警察関係では、
災害警備対策について、
先般、山形県で災害対応中の警察官2名が殉職する事案が発生したが、当該事案を踏まえた災害対処能力の強化や被災現場に向かう警察官の安全装備の見直し等の取組状況はどうか。
との質問に対し、
災害対処能力の強化に関しては、豪雨災害の発生などが予想される場合、機動隊等の装備資機材が充実した部隊を迅速に派遣できるよう再徹底するとともに、現場に向かう警察官に救命胴衣の着装等による安全確保を指示している。
また、様々な情報が集約される災害警備本部において、迅速な状況把握と指揮による警察官の安全確保の徹底を図るとともに、装備資機材の配置見直しや各種訓練等を行っている。
警察官の安全装備の見直しについては、救命胴衣や災害用ヘルメット等の装備が、すぐに活用できる箇所に配置されているか再点検を行い、各警察署のみならず、交番や駐在所、パトカーにも配置するなど、必要な配置換えや、装備の整備・拡充に努めている。
との答弁がありました。
また、これに関連して、
○ 装備の適切な使用に関する教養訓練の推進について
などの発言や要望がありました。
このほか、
○ 秋の全国交通安全運動の実施結果について
○ 訪日外国人対策の状況と取組について
○ サイバー犯罪対策に係る今後の展望について
○ 高齢者運転免許更新手続きの状況と今後の取組について
○ 薬物犯罪の発生状況と対策について
○ 自転車ヘルメット着用率の向上や交通安全啓発の取組について
○ 県民に寄り添った窓口対応について
○ 観光地における交通対策について
○ 米軍及び自衛隊関係者が関与する犯罪への対応について
○ 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターとの連携について
○ 心理カウンセラーの採用状況等について
○ 警察官採用試験の現状と今後の取組について
○ 警察活動協力医の配置状況について
などの発言や要望がありました。
終わりに、本委員会に付託された意見書案第1号については、採決の結果、全員異議なく「可決すべきもの」と決定いたしました。
以上をもちまして、本委員会の報告といたします。