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審査の概要(委員長報告)・令和4年11月定例会 商工観光

ページ番号:0186645 更新日:2022年12月16日更新

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令和4年11月定例会

商工観光委員会審査状況

 令和4年12月12日(月曜日)~13日(火曜日) 付託議案等の審査、所管事項の調査

商工観光委員会委員長報告書

 商工観光委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。

 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第1号のうち本委員会所管分については、全員異議なく、可決すべきものと決定いたしました。

  次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。

 まず、商工労働部関係では、
 複合危機下における金融支援について、
 コロナ禍だけでなく円安やエネルギー価格・原材料の高騰、賃上げなど、複合危機への対応が経営上の課題となっており、事業者の資金ニーズを充足する、きめ細やかな金融支援が必要だと考えるが、どのように取り組むのか。
 との質問に対し、

 複合的な要因による、現下の中小企業を取り巻く経営環境は、大変厳しい状況にあり、倒産の増加も懸念されるところである。
 これから、年末や年度末の資金需要期とコロナ融資の返済の本格化を迎えることから、今後の返済に不安を感じている事業者に対して、国の総合経済対策を活用した、200億円の融資枠による返済負担軽減借換等支援資金を創設することとした。
 補正予算成立後、早期に制度の運用を図るとともに、金融機関等による経営行動計画の策定等の伴走支援を通じて、事業者の返済負担の軽減、不安の解消にしっかり応えてまいりたい。
 また、こうした経営安定を図るとともに、事業転換や新分野進出などの事業再構築により、付加価値向上に取り組む事業者に対して、賃金引上げ・価格転嫁支援資金等により支援してまいりたい。
 引き続き、金融機関等と連携し、厳しい経営環境にある中小企業の事業継続と成長発展に向けて、現在の複合危機下における金融支援に全力で取り組んでまいる。
 との答弁がありました。

 これに関連して、
○ 返済が困難な事業者への対応について
 などの発言や要望がありました。

 次に、やまぐち商工労働プラン・素案について、
 新たに策定する計画に基づき、充実した取組を進めていただきたいと考えるが、今後、中小企業の成長支援や産業人材の確保・育成などにどのように取り組もうと考えているのか。
 との質問に対し、

 様々な課題がある中で、中小企業の持続的な成長を図るためには、企業の生産性を高めることが不可欠であり、そのためには、産業人材の確保や、労働生産性を高めるための産業人材の育成を複合的に進めていくことが重要であると考えている。
 今回、商工と労働の2つの計画を一本化したところであり、この計画の下で効果が発揮できるよう、大学等の教育機関や、商工会議所・商工会、産業振興財団、産業技術センターといった支援機関が、方向性を共有しながら、連携して取り組むとともに、県としても、これまでの成果の上に立って、新たな施策の検討実施や、事業の見直し、拡充を図り、本県産業力の強化につなげて行きたい。
 との答弁がありました。

 これに関連して、
○ プランの実施期間における見直しについて
 などの発言や要望がありました。

 このほか、商工業振興関連では、
○ 企業誘致の推進について
○ IT・サテライトオフィスの誘致について
○ 中小企業原油価格・物価高騰等対策支援事業の取組状況について
○ インボイス制度に関連した意見書への対応について
○ 水中ロボット関連産業の振興について
○ 東部地域産業振興センター(仮称)整備基本計画の策定について

 雇用・人材育成関連では、
○ 中小企業の人材確保・活用について
○ 県内就職の促進に向けた企業の魅力発信について
○ 学生の県内就職・定着に向けた支援の充実について
○ 外国人材の受け入れについて
○ 正規雇用への転換に係る取組について

 電力関連では、
○ 上関原発建設計画に対する県の対応について
○ 原子炉設置許可申請の審査について
 などの発言や要望がありました。

 次に、観光スポーツ文化部関係では、

 新たな観光振興計画について、
 県は、観光地域づくりの課題をどのように認識し、それを踏まえ、どのように進めていくのか。
 また、ソフト面だけではなくハード面の支援も重要であり、国も今後「持続可能な観光地域づくり」等を支援するとしているが、地域の取組をどのように促していくのか。
 との質問に対し、

 本計画における今後の観光地域づくりの課題は、コロナ禍で多様化した旅行者ニーズへの的確な対応や、観光地域の稼ぐ力を高めることによる観光消費額の向上にあると考えている。
 このため、本県の強みを活かした、やまぐちならではの新たなツーリズムの創出や、地域単位で取り組む新たな観光資源の開発に対する支援の充実強化を図ってまいりたい。
 また、地域の取組への支援については、市町等に対して国制度の情報共有を図るとともに、今年度、地域ぐるみで観光地域づくりの方向性等を議論するワークショップを開催し、そこで生まれた、観光コンテンツ等のアイデアを、国補助金の活用により実現するよう助言や働きかけを行うなど、市町と連携した観光地域づくりを支援してまいりたい。
 との答弁がありました。

 次に、インバウンド需要の拡大について、
 水際対策の緩和を受け、いち早く、海外の旅行会社を招いて合同視察ツアーを実施されたが、旅行会社の反応、本県が評価されたポイントや課題について、今後の施策にどのように反映させていくのか。
 また、ASEANからの誘客に向けた直行便も必要になると考えるが、その準備状況と今後の展開について伺う。
 との質問に対し、

 旅行会社からは、「山口県の魅力を再認識し、商品造成への意欲が高まった」など好意的な意見があった一方で、人気の高い屋外体験は、天候の影響を考慮した、きめ細やかな対応が必要といった課題も得ることができた。
 今回の成果も踏まえ、旅行商品を早期に造成できるようアフターフォローを行い、春の旅行シーズンに向け誘客促進を図ってまいる。
 また、ASEANからの直行便については、現在、山口宇部空港において国際便の受入体制を整備するため、感染症対策に係るハード・ソフト両面から必要な取組を進めているところである。
 先月のベトナム・ビンズン省への訪問等を契機に、直行便の運航実現に向け取組を進めることとしており、直行便の運航は、様々な交流の発展に資するものであることから、ASEANとの友好関係の進展を図るため、航空会社へのアプローチなど、今後とも取り組んでまいる。
 との答弁がありました。

 このほか、観光振興関連では、
○ 国際クルーズ船の受入再開に向けた取組について
○ 関釜フェリーの再開を契機としたインバウンド需要の取り込みについて

 交通政策関連では、
○ 地域公共交通の維持・確保について

 国際交流関連では、
○ 多文化共生に向けた取組について
○ ウクライナ避難民への支援について

 スポーツ推進関連では、
○ 阿武川特設カヌー競技場の整備について
○ スポーツ交流村の施設利用促進に向けた取組について
○ 公立中学校の運動部活動の地域移行に向けた取組について

 文化振興関連では、
○ 地域伝統芸能全国大会の成果と今後の取組について

 県史編さん関連では
○ 県史編さん事業の進捗状況について
 などの発言や要望がありました。

 終わりに、請願について御報告申し上げます。

 本委員会に付託された請願第1号について、最低賃金の引上げは、コロナウイルスの影響に加え、景気や物価上昇を踏まえつつ、経済情勢に十分留意して進められるべきであり、全国一律最低賃金制度については、地域経済や雇用への影響等について、より多角的な検討が必要であるなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により、不採択とすべきものと決定いたしました。

 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。

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