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令和4年2月定例会
令和4年3月14日(月曜日)~15日(火曜日) 付託議案等の審査、所管事項の調査
環境福祉委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。
審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第1号及び第41号のうち本委員会所管分の議案2件については、賛成多数により、議案第2号、第12号、第14号、第18号、第28号から第30号まで、第51号及び第53号の議案9件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。
次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。
まず、健康福祉部関係では、
県立総合医療センターの機能強化についての調査検討結果を踏まえて、同センターの機能強化にどのように取り組むのか。
また、機能強化の基本構想ではどのような内容を検討し、策定を進めていくのか、スケジュール感も含め、現時点での考えを伺う。
との質問に対し、
調査検討結果では、専用施設や専門人材の不足などが課題とされ、最先端医療技術の導入や集中治療室の整備、専門医の確保などが必要であること、また、施設・設備の老朽化・狭隘化が進行しており、高度専門医療の提供に必要な機能強化を図っていくためには、近隣で建て替えを行うことが望ましいとされた。
県としては、こうした課題や対応の方向性を踏まえ、県立総合医療センターが将来にわたり本県医療の中核的な役割を発揮できるよう、一層の機能強化に向けて取り組むこととし、来年度は基本構想を策定する。
基本構想では、本県の医療提供体制における同センターの位置づけ、果たすべき役割、医療機能の強化や、必要となる病院規模、建設候補地、整備スケジュール等について、とりまとめる予定である。
また、策定に当たっては、県に医療者・受療者・学識経験者等からなる外部の有識者会議をできるだけ早い時期に設置するとともに、地域医療に関する調整会議などから、幅広く御意見を伺いながら進めてまいる。
との答弁がありました。
これに関連して、
〇 県立総合医療センターの看護師確保等について
などの発言がありました。
次に、結婚から子育てまでの切れ目のない支援について、
コロナ禍においても安心して子供を生み育てられる環境づくりに、今後どう取り組むのか。
との質問に対し、
本県の出生数は、減少傾向が続く厳しい状況であるが、コロナ禍により、今後、さらに少子化が進むことが懸念される。
このため結婚支援については、新型コロナ対応ウエディング応援事業により、コロナ禍での結婚を応援するほか、結婚応縁センターにリモートでお見合いができる機能を追加することとしている。
また、子育て支援については、来月から、子育てAIコンシェルジュの本格運用を開始し、利便性の高いシステムとなるよう、運用後も内容の充実を図っていく。
県としては、子供と子育て家庭への支援を「未来への投資」と位置づけ、市町や関係団体と連携し、支援の充実に積極的に取り組んでまいる。
との答弁がありました。
これに関連して、
〇 新型コロナ対応ウエディング応援事業及び子育てAIコンシェルジュ運営事業の具体的な内容について
などの発言や要望がありました。
このほか、
〇 来年度の健康福祉部の方針と予算について
〇 保健所の体制強化について
〇 福祉避難所の確保等について
〇 環境保健センターの老朽化対策について
〇 外国人介護福祉士就労支援事業について
〇 地域医療デジタル改革加速化事業について
〇 がん検診の受診率向上について
〇 感染管理体制強化事業について
〇 医療人材バンクの取組状況について
〇 新型コロナウイルス対策について
〇 PCR検査について
〇 GMP活用型医薬品産業振興事業について
〇 献血の状況について
〇 医療的ケア児への対応について
〇 障害者差別解消条例の検討状況について
などの発言や要望がありました。
次に、環境生活部関係では、
犯罪被害者等支援について、
来年度の新たな取組内容はどのようなものか。また、市町への条例制定の働きかけはどのように行うのか。
との質問に対し、
新たな取組内容としては、「犯罪被害者等支援専門員」を配置し、犯罪被害を受けた方々等が利用できる社会福祉制度を紹介するなど、犯罪被害者等の暮らしの支援を行う。
また、民間の支援団体への助成制度を設け、行政の支援が届きにくい犯罪被害者等の生活面でのサポートや捜査機関や裁判所等への付き添いといった一人一人に寄り添った支援を行う。
市町への条例制定の働きかけについては、県と市町で構成する「山口県犯罪被害者等支援推進協議会」において依頼するとともに、情報提供など、条例制定に向けたサポートを行う。
との答弁がありました。
次に、分散型エネルギーの普及について、
再生可能エネルギーの地産地消に取り組み、その成果を市町や民間にも広く普及させていく必要があるが、具体的にどのように取り組むのか。また、今後の山口県の地球温暖化対策の方向性について伺う。
との質問に対し、
再生可能エネルギーの地産地消への取組については、今年2月から岩国総合庁舎に電気自動車と充放電設備を整備して開始した実証事業を来年度も進め、その成果を有識者や事業者・行政で構成する検討会において取りまとめ、結果を公表し、県内各地域で同様の取組が展開していくよう市町・事業者等に広く周知していく。
また、地球温暖化対策の方向性としては、産学公連携のプロジェクトチームで実施し、国際会議において高い評価を得た「電気自動車中古バッテリーリユース実証試験」のように、県民・事業者・関係団体等と緊密に連携し、本県の実情に応じた施策を計画的かつ効果的に展開していく。
との答弁がありました。
このほか、
〇 来年度の環境生活部の方針と予算について
〇 交通死亡事故多発警報に係る「警戒情報」について
〇 若者の消費者被害防止について
〇 人権ふれあいフェスティバルについて
〇 DV被害者の居住支援について
〇 LGBTへの対応について
〇 女性活躍の推進等について
〇 第9次総量削減計画の策定について
〇 山口県環境政策推進会議について
〇 山口県地球温暖化対策実行計画の改定について
〇 カーボンゼロ宣言について
〇 環境アセスメントの制度について
〇 やまぐち安心飲食店認証制度について
〇 プラスチック資源循環の構築について
〇 公共関与最終処分場の延命化対策について
などの発言や要望がありました。
次に、本委員会に付託された請願第1号については、「辺野古埋立てを含む普天間飛行場代替施設建設事業の具体的な進め方については、地元の事情をしんしゃくしつつ、国において適切に対応されるものと理解している。また、沖縄県における戦没者の遺骨収集については、国において、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」に基づく基本計画等に沿って、沖縄県と連携・協力して実施されている。」などの意見があり、採決の結果、賛成少数により「不採択とすべきもの」と決定をいたしました。
次に、請願第2号については、「本事案は個人情報にも大きく関わり、詳細な事情までは把握できる状況にないため、請願者と県、双方の主張をしんしゃくし、第三者委員会を開催すべきかどうかの判断をすることは困難。また、係争中とのことであることから、司法機関におけるしかるべき判断を待つほうがよい。」などの意見があり、採決の結果、賛成少数により「不採択とすべきもの」と決定をいたしました。
以上をもちまして、本委員会の報告といたします。