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シロアマダイ種苗の大量生産に2年連続成功しました!
1 概要
水産研究センターでは、希少性が高い高級魚であるシロアマダイの種苗生産技術開発に取り組んでおり、昨年度全国で初めて種苗の大量生産に成功し、今年度も大量生産に成功しましたので、次のとおり生産した種苗を公開します。
2 日時
令和2年7月13日(月曜日) 午前11時から12時まで
3 場所
山口県外海栽培漁業センター(長門市通19-2)
4 内容
種苗の水槽展示を行います。
(留意点)
・ 水槽展示は、種苗生産施設とは別の施設内で行います。
・ 防疫上の観点から、種苗生産施設内への立ち入りや撮影はできません。
5 今年度の試験研究の成果
(1) シロアマダイは、生息水深が深いため生きた親魚の確保が困難であることから、比較的漁獲水深の浅い瀬戸内海産の親魚を確保し、採卵、人工授精を行い、約40万粒の受精卵の確保に成功した。
(2) このうち約26万粒を用いて、シロアマダイの種苗生産で重要な条件となる照度や水流など昨年度の成果を踏まえ、(公社)山口県栽培漁業公社と共同で種苗生産試験を実施し、全長40mm種苗約4万尾の生産に成功した。
【参考】
○ シロアマダイについて
・ あまだい類の中で最も大型の種で、最大で全長60cmを超えます。
・ 希少性が高く、市場ではキロ単価1~2万円で取引されることもある高級魚です。
・ 国内では、紀伊水道~豊後水道の太平洋沿岸、瀬戸内海、若狭湾~九州西岸の日本海・東シナ海沿岸に分布しています。
・ 水深50~100m程度の砂泥域に生息し、延縄や底びき網等で漁獲されます。
・ 県が定める第七期山口県栽培漁業基本計画では、本種を新規栽培対象種に位置付けており、資源増大に向けた取組を進めています。
○ 研究成果の概要
・ 県水産研究センターでは、平成29年度から、シロアマダイの生態把握や種苗生産技術開発に取り組んでいます。
・ 本種は、県内では日本海と瀬戸内海にそれぞれ分布しますが、漁獲水深が深いため、生きたまま漁獲することが困難です。このため、日本海に比べて漁獲水深が浅く、親魚を確保しやすい瀬戸内海での調査を重点的に進めてきました。
・ 昨年度、成熟期である春季に瀬戸内海産の親魚を確保し、採卵、人工受精を行い、約40万粒の受精卵を確保し、(公社)山口県栽培漁業公社と共同で種苗生産試験を行い、全長40mmの種苗約8万尾の生産に成功しました。
・ 今年度も同様に、瀬戸内海産の親魚から約40万粒の受精卵を確保し、うち約26万粒を用いて(公社)山口県栽培漁業公社と共同で種苗生産試験を行い、全長40mmの種苗約4万尾の生産に成功しました。
・ なお、本研究の成果は、水産庁委託事業(さけ・ます等栽培対象資源対策事業)で得られたものです。
添付ファイル
お問い合わせ先
水産研究センター 企画情報室 南野 増殖加工グループ 阿武
Tel:0837-26-0711
Mail:a16402@pref.yamaguchi.lg.jp