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45年ぶりのリス生息確認について
県レッドリストで最も絶滅の可能性の高い1A類(CR)に指定されているニホンリスを、2025年11月山口市の山林内で、県立山口博物館と山口大学大学院の合同調査チームが発見しました。県内における最後の生息確認記録は1981年であり、45年ぶりの発見の可能性があります。その後の追加調査の結果、複数頭の生息が確認されました。
1 背景
日本固有種のニホンリス(Sciurus lis 以降、リス)は、山口県レッドリスト2018では、最も絶滅の可能性の高い1A類(CR)に指定されており、1981年の岩国市錦町での捕獲を最後に確実な目撃・捕獲情報が途絶えていたため、絶滅が懸念されていました。
2 研究体制
山口県立山口博物館 動物部門 大森 鑑能 専門学芸員
山口大学大学院 創成科学研究科 細井 栄嗣 准教授
柳井 風花 2年
3 研究成果
野生動物の生息状況の把握として、自動撮影カメラを県内13箇所に設置しました。その結果、2025年11月7日に山口市内の森林(詳細な地点は生息地保護のため非公表)に設置したカメラにリスの姿が記録されているのを確認しました。
その後、同地点において、カメラの増設及び誘引巣箱の設置を含む追加調査を2026年4月から行ったところ、複数の個体を検出しました。かろうじて生き残った個体群を発見したと思われ、繁殖状況や生息頭数については未だ不明です。

4 今後の展開
複数個体の生息を確認したものの、主要な生息地であるアカマツ林の減少により、予断を許さない状況であると思われます。県内での情報提供を広く求めるとともに、引き続きモニタリングの継続と生息地の保全を行う必要があります。
県立山口博物館ではリスに関する展示を10月27日より常設展示室で開始予定です。
5 用語解説
・ニホンリス 頭胴長160~220mm、尾長130~170mm、体重210~280g。背面は夏毛では赤褐色、冬毛では灰褐色、腹面は純白色。昼行性で、主に樹上で活動します。ほぼ植物食性で、種子、果実、キノコ、昆虫などを採食します。小枝、樹皮などで球形の巣を樹上の枝の間などに作ります。初春から秋まで繁殖し出産回数は年1~2回。1回に2~6頭を産みます。妊娠期間は39~40日。行動圏は約10haで雌同士は重複しません。
・山口県レッドリスト2018 「レッドデータブックやまぐち」の発刊から10年以上が経過し、県内の野生動植物を取り巻く環境が大きく変化してきたことを受け、平成27年度から改訂に着手し、山口県希少野生動植物保護対策検討委員会の下に設置された各生物群の専門家による8つの調査検討専門部会を中心として、現地調査・文献調査を重ねたうえで改定されました。「レッドデータブックやまぐち2019」はその県内の希少な野生動植物の生息・生育状況やその存続を脅かしている原因等を解説したものです。
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カテゴリー |
定義 |
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情報不足(DD) (評価のための情報が無い) |
絶滅(EX) |
既に絶滅 |
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野生絶滅(EW) |
本来の生息地では絶滅 |
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絶滅危惧I類 |
絶滅の危機に瀕している |
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絶滅危惧IA類(CR) |
ごく近い将来野生絶滅の可能性大 |
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絶滅危惧IB類(EN) |
IA類ほどではないが絶滅の危機に直面している |
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絶滅危惧2類(VU) |
絶滅の危険が増大している |
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準絶滅危惧(NT) |
生息条件の変化によっては上位カテゴリーに移行する要素がある |
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・自動撮影カメラ 赤外線センサーにより動きを検知した場合に動画を撮影・記録するものです。24時間稼働し、非侵襲的な野生動物調査ツールです。
・誘引巣箱 飲み水と誘引餌を備えた樹上性齧歯類用の巣箱。餌には加熱処理を施したオニグルミを使用しました。
・アカマツ 県の木に指定されています。マツノザイセンチュウ(線虫)による松枯れと、人間の山林利用の減少による植生の遷移により、県内ではアカマツ林面積が60千ha以下まで減少しています。
6 問い合わせ先
〒753-0073
山口市春日町8-2
山口県立山口博物館 担当:大森鑑能 動物部門学芸員
Tel 083-922-0294
〒753-8515
山口市吉田1677-1
山口大学大学院創成科学研究科 担当:細井栄嗣 准教授
Tel 083-933-5826

