環境・エネルギー関連分野における事業化案件について

　県では、今後の成長が期待される環境・エネルギー、医療、バイオ関連分野において、産学公連携による研究開発・事業化の促進に取り組んでいます。
　このたび、環境・エネルギー関連分野において、株式会社サンライン（岩国市）が県の補助金を活用し、下記のとおり、「高濃度PFASを大気圧プラズマで高速分解する技術」を開発・事業化しましたのでお知らせします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記
1　高濃度PFASを大気圧プラズマで高速分解する技術​​​
■開発・事業化の概要
　○有機フッ素化合物（PFAS）は、広く工業利用されてきたが、その一部は環境中での残留性
　　（分解されにくく土壌や水域に残留）や健康影響が懸念されている。

　○大気圧プラズマ(※)を利用し、液体中のPFASを高速分解する技術を開発した。
　　※大気圧プラズマ：真空状態ではなく通常大気圧下で発生させた電子やイオンの集合体。極めて活性
　　　　　　　　　　　 が高く他の物質と反応しやすいため､有害物質の分解等、幅広い分野での活用が
　　　　　　　　　　　 研究されている。

　○開発技術を活用し、コンサルタント事業（PFASのプラズマ分解に関する課題分析、技術の
　　適用方法の立案、分解装置の特注製作及び導入支援等）を開始した。

　○開発した技術は特許出願を行っており、今後、分解装置の製造・販売も予定している。

■特徴等
　○液体中に溶解したPFASの一種であるPFOA（ペルフルオロオクタン酸）に、30分間プラズマを
　　照射し、99%分解することに成功した。
　　※検査機関によるPFOA量の測定結果：処理前 5,000μg/L　→　処理後 39μg/L

　○一般的なプラズマ処理は、真空環境でアルゴン等の希ガスを使用するが、これを通常大気圧下
　　で希ガスの代わりに空気を使用することによって、ランニングコストを大幅に低減した。

　○処理方法を最適化することで、分解に必要な消費電力を平均約135Whに抑え、100V電源にも
　　対応させたことにより導入も容易である。
　
　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　プラズマ照射の様子
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2　開発企業名